27 / 35
第6章 疾走
疾走⑧
しおりを挟む
私の手の中に、"暗い魂"が出現した途端、私の首を掴んでいた幽鬼(ファントム)は慌てたように離れた。
私は自らの肉体が、地面に膝を着いて喘いでいるのを認識はしていたが、第三の眼を開いている間は、まるで他人事のように感じていた。
"暗い魂"は出現した位置からしばらく動かなかったが、やがて、ゆっくりと幽鬼(ファントム)たちに近づいていった。
幽鬼(ファントム)たちは警戒するようにその場を動かなかったが、ミラルダは恍惚とした表情で"暗い魂"に近づいた。どうやら、ミラルダには、私と同じく、魂(ソウル)の形が見えているようだった。
「なんて、美しいの…」
第三の眼を開いている間は、聞こえてくる音は、水の中に潜っているときのように、全て歪んでいた。
ミラルダは、まるで恋人の顔に手を添えるような優しさで、"暗い魂"の表面に手を這わせた。
「継ぎ目の無い、完全な一つの魂(ソウル)ね。幽鬼(ファントム)たちのように寄せ集めの物とは違って、混じりけのない、純粋な"暗い魂"。。。」
ミラルダが夢中で"暗い魂"を眺めていると、突然"暗い魂"から"腕"のようなものが生えた。いや、私からはそのように見えたが、ミラルダはその腕とも触手ともつかない形状の物に手を伸ばした。
「可愛いわね。さぁ、私のところにおいで。」
その時だった。
初めからそうするつもりであったかのように、"暗い魂"は、まっすぐミラルダの魂(ソウル)に向かって"腕"を伸ばし、その一部を文字通りもぎ取った。
ミラルダの喉から断末魔のような叫び声が絞り出された。
「一体、何が起きてるの!?」
エルマは、地面に膝を着いたままの私の肩を抱くと、呆然と呟いた。
"暗い魂"は、自分の腕に乗った魔女の魂の欠片を捧げ持つようにしていたが、おもむろに、自らの中に取り込んだ。その様はまるで幼子が手につかんだ菓子を目一杯頬張っているような、微笑ましくもありながら、猟奇的な姿に見えた。
"暗い魂"がミラルダの魂(ソウル)を取り込んだ直後、私は喉の奥に無理やりヘドロを流し込まれたような激しい不快感と吐き気を催した。直感的に、私は"暗い魂"が、ミラルダの魂(ソウル)の一部を"捕食"したのだと、悟った。
「痛い…痛い!!よくも、よくも奪ったわね!私の魂(ソウル)を!」
幽鬼(ファントム)たちに引きずられながら、ミラルダは"暗い魂"から離れたが、その顔は苦悶に歪んでいた。
「貴方の"暗い魂"はかなりやんちゃなようね。いいわ、それでこそ調教のしがいがあるというものよ。幽鬼(ファントム)たちよ、"王の黒い手"の真の力を解放しなさい!あの"暗い魂"を坊やから引き剥がすのよ!」
幽鬼(ファントム)たちは一斉に"王の黒い手"を掲げたが、"暗い魂"の方が動きが速かった。
まるで黒い花火が弾けるように、"暗い魂"から先ほどの腕が無数に飛び出し、今度は幽鬼(ファントム)たちの魂(ソウル)をえぐりとっていった。
またもや強烈な不快感に襲われた私は、ついに第三の眼を開いていることができなくなった。
感覚を肉体に戻した瞬間、私は激しく嘔吐した。涙で滲む視界には、死にかけの羽虫のように、手足を激しくバタつかせて痙攣している幽鬼(ファントム)たちが地面に転がっていた。
霊体召喚された魔女たちは即座に私とエルマの周囲を固めて防御体制を取ったが、霊体の姿は輪郭がぼやけてきており、魔力切れが近いことを表していた。
ミラルダは地面にへたりこんだまま、私の方をじっと睨んでいた。
「"吸精の業(わざ)"まで使えるなんて、貴方はやはり、闇の王となる素質の持ち主ね。しかも、自立制御されている幽鬼(ファントム)の魂(ソウル)に干渉して動作不良まで起こさせるなんて、大したものだわ。」
そう言うと、右手に持ったタリスマンを振った。痙攣していた幽鬼(ファントム)たちはピタリと動きを止めると、壊れたマリオネット(操り人形)のような不自然な動作で立ち上がった。
ミラルダは乱れた髪を整え、服についた土を払いながら立ち上がった。
「いいわ。今日のところは見逃してあげる。坊やについてはまだエルザに預けておいた方が良さそうだし、私も"彼女"から頼まれてる仕事があるもの。」
そう言うと、背中を向けて、撤収を始めようとした。
「待ちなさい。」
エルマは実矢をミラルダの背中に向けた。
「ラルフ君に何をしたの?この子にも戦う理由はあるけど、あんたたちの勝手な闘争に、この子を巻き込むのは許さないわ!」
ミラルダは肩越しにこちらを振り返った。
「私達がその子に何かしたか、ですって?逆よ。その子が、私達の魂(ソウル)に干渉したの。お陰で幽鬼(ファントム)たちは再調整が必要だし、人間の魂(ソウル)の補給も必要だわ。」
幽鬼(ファントム)たちの列を引き連れながら 歩いていくミラルダの姿は、まさにあの世の水先案内人だった。
「一つ忠告しておくけど、その子の持つ力は、私達魔女にとっては天敵とも言えるものよ。それこそ、かつての"凶竜"たちのように、魔女にすら簡単に手に負えるものではないわ。エルザやアストレエアはその危険性について黙認しているみたいだけど、その子の力を本当に理解して制御できるのは、私や"彼女"だけよ。」
ミラルダは最後に私に向けてひらひらと手を振った。
「じゃあね、不死人の王子様。もう少し成長した頃にまた迎えにくるわ。その時こそ、必ず貴方の魂(ソウル)を私の物にしてみせる。楽しみにしていてね。」
そう言うと、目眩ましのように魔法で黒い煙幕を張ると、幽鬼(ファントム)たちと共に姿を消していった。
エルマは緊張から解放されたように弓を下ろすと、地面に膝を着いたままの私の肩を抱いて目を覗き込んできた。
「ラルフ君、身体は大丈夫なの?ごめんね、ちゃんと守ってあげることができなくて。」
彼女の黒い瞳の中には、恐怖とも心配ともとれる色が浮かんでいたが、私の身体に異常が無いことを確認すると、安心したように息を吐いた。
「身体の方は大丈夫です。むしろ、僕のせいで、ミラルダからの襲撃に巻き込んでしまってすみませんでした。」
エルマはポンポンと私の頭を叩いた。
「何を言ってるの。子供を守るのは大人の務めよ。それに、今回最後に助けられたのは私の方だもの。皆も助けに来てくれてありがとう。また王都で会ったら一杯奢らせてね!」
エルマは輪郭のぼやけた霊体たちに向けて手を振った。
私たちの救援に駆けつけてくれた、「紅のロザリィ」、「石切のミレーヌ」、「白銀のフェルミ」、「清流のレイン」の霊体たちは、霧が霧散するように退去していった。
「さぁ、私達も家に帰りましょうか。エルザが帰ってきたら、色々と問い詰めなきゃね。」
エルマの手を借りながら、立ち上がろうとした瞬間、私は激しい立ちくらみに襲われた。
視界が歪み、エルマが私の名前を叫ぶ声を遠くに聞きながら、私の意識は急速に暗闇に落ちていった。
私は自らの肉体が、地面に膝を着いて喘いでいるのを認識はしていたが、第三の眼を開いている間は、まるで他人事のように感じていた。
"暗い魂"は出現した位置からしばらく動かなかったが、やがて、ゆっくりと幽鬼(ファントム)たちに近づいていった。
幽鬼(ファントム)たちは警戒するようにその場を動かなかったが、ミラルダは恍惚とした表情で"暗い魂"に近づいた。どうやら、ミラルダには、私と同じく、魂(ソウル)の形が見えているようだった。
「なんて、美しいの…」
第三の眼を開いている間は、聞こえてくる音は、水の中に潜っているときのように、全て歪んでいた。
ミラルダは、まるで恋人の顔に手を添えるような優しさで、"暗い魂"の表面に手を這わせた。
「継ぎ目の無い、完全な一つの魂(ソウル)ね。幽鬼(ファントム)たちのように寄せ集めの物とは違って、混じりけのない、純粋な"暗い魂"。。。」
ミラルダが夢中で"暗い魂"を眺めていると、突然"暗い魂"から"腕"のようなものが生えた。いや、私からはそのように見えたが、ミラルダはその腕とも触手ともつかない形状の物に手を伸ばした。
「可愛いわね。さぁ、私のところにおいで。」
その時だった。
初めからそうするつもりであったかのように、"暗い魂"は、まっすぐミラルダの魂(ソウル)に向かって"腕"を伸ばし、その一部を文字通りもぎ取った。
ミラルダの喉から断末魔のような叫び声が絞り出された。
「一体、何が起きてるの!?」
エルマは、地面に膝を着いたままの私の肩を抱くと、呆然と呟いた。
"暗い魂"は、自分の腕に乗った魔女の魂の欠片を捧げ持つようにしていたが、おもむろに、自らの中に取り込んだ。その様はまるで幼子が手につかんだ菓子を目一杯頬張っているような、微笑ましくもありながら、猟奇的な姿に見えた。
"暗い魂"がミラルダの魂(ソウル)を取り込んだ直後、私は喉の奥に無理やりヘドロを流し込まれたような激しい不快感と吐き気を催した。直感的に、私は"暗い魂"が、ミラルダの魂(ソウル)の一部を"捕食"したのだと、悟った。
「痛い…痛い!!よくも、よくも奪ったわね!私の魂(ソウル)を!」
幽鬼(ファントム)たちに引きずられながら、ミラルダは"暗い魂"から離れたが、その顔は苦悶に歪んでいた。
「貴方の"暗い魂"はかなりやんちゃなようね。いいわ、それでこそ調教のしがいがあるというものよ。幽鬼(ファントム)たちよ、"王の黒い手"の真の力を解放しなさい!あの"暗い魂"を坊やから引き剥がすのよ!」
幽鬼(ファントム)たちは一斉に"王の黒い手"を掲げたが、"暗い魂"の方が動きが速かった。
まるで黒い花火が弾けるように、"暗い魂"から先ほどの腕が無数に飛び出し、今度は幽鬼(ファントム)たちの魂(ソウル)をえぐりとっていった。
またもや強烈な不快感に襲われた私は、ついに第三の眼を開いていることができなくなった。
感覚を肉体に戻した瞬間、私は激しく嘔吐した。涙で滲む視界には、死にかけの羽虫のように、手足を激しくバタつかせて痙攣している幽鬼(ファントム)たちが地面に転がっていた。
霊体召喚された魔女たちは即座に私とエルマの周囲を固めて防御体制を取ったが、霊体の姿は輪郭がぼやけてきており、魔力切れが近いことを表していた。
ミラルダは地面にへたりこんだまま、私の方をじっと睨んでいた。
「"吸精の業(わざ)"まで使えるなんて、貴方はやはり、闇の王となる素質の持ち主ね。しかも、自立制御されている幽鬼(ファントム)の魂(ソウル)に干渉して動作不良まで起こさせるなんて、大したものだわ。」
そう言うと、右手に持ったタリスマンを振った。痙攣していた幽鬼(ファントム)たちはピタリと動きを止めると、壊れたマリオネット(操り人形)のような不自然な動作で立ち上がった。
ミラルダは乱れた髪を整え、服についた土を払いながら立ち上がった。
「いいわ。今日のところは見逃してあげる。坊やについてはまだエルザに預けておいた方が良さそうだし、私も"彼女"から頼まれてる仕事があるもの。」
そう言うと、背中を向けて、撤収を始めようとした。
「待ちなさい。」
エルマは実矢をミラルダの背中に向けた。
「ラルフ君に何をしたの?この子にも戦う理由はあるけど、あんたたちの勝手な闘争に、この子を巻き込むのは許さないわ!」
ミラルダは肩越しにこちらを振り返った。
「私達がその子に何かしたか、ですって?逆よ。その子が、私達の魂(ソウル)に干渉したの。お陰で幽鬼(ファントム)たちは再調整が必要だし、人間の魂(ソウル)の補給も必要だわ。」
幽鬼(ファントム)たちの列を引き連れながら 歩いていくミラルダの姿は、まさにあの世の水先案内人だった。
「一つ忠告しておくけど、その子の持つ力は、私達魔女にとっては天敵とも言えるものよ。それこそ、かつての"凶竜"たちのように、魔女にすら簡単に手に負えるものではないわ。エルザやアストレエアはその危険性について黙認しているみたいだけど、その子の力を本当に理解して制御できるのは、私や"彼女"だけよ。」
ミラルダは最後に私に向けてひらひらと手を振った。
「じゃあね、不死人の王子様。もう少し成長した頃にまた迎えにくるわ。その時こそ、必ず貴方の魂(ソウル)を私の物にしてみせる。楽しみにしていてね。」
そう言うと、目眩ましのように魔法で黒い煙幕を張ると、幽鬼(ファントム)たちと共に姿を消していった。
エルマは緊張から解放されたように弓を下ろすと、地面に膝を着いたままの私の肩を抱いて目を覗き込んできた。
「ラルフ君、身体は大丈夫なの?ごめんね、ちゃんと守ってあげることができなくて。」
彼女の黒い瞳の中には、恐怖とも心配ともとれる色が浮かんでいたが、私の身体に異常が無いことを確認すると、安心したように息を吐いた。
「身体の方は大丈夫です。むしろ、僕のせいで、ミラルダからの襲撃に巻き込んでしまってすみませんでした。」
エルマはポンポンと私の頭を叩いた。
「何を言ってるの。子供を守るのは大人の務めよ。それに、今回最後に助けられたのは私の方だもの。皆も助けに来てくれてありがとう。また王都で会ったら一杯奢らせてね!」
エルマは輪郭のぼやけた霊体たちに向けて手を振った。
私たちの救援に駆けつけてくれた、「紅のロザリィ」、「石切のミレーヌ」、「白銀のフェルミ」、「清流のレイン」の霊体たちは、霧が霧散するように退去していった。
「さぁ、私達も家に帰りましょうか。エルザが帰ってきたら、色々と問い詰めなきゃね。」
エルマの手を借りながら、立ち上がろうとした瞬間、私は激しい立ちくらみに襲われた。
視界が歪み、エルマが私の名前を叫ぶ声を遠くに聞きながら、私の意識は急速に暗闇に落ちていった。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
転生悪役令嬢の対策講座〜物語開始後、秒で復讐成功させるには〜
おず。
ファンタジー
濡れ衣を着せられた悪役令嬢が処刑され、回帰して裏切り者達に復讐する──。
というよくある話の漫画に間違えて転生させられた私。作品をよく知らないと話す私に、神様が「エリート悪女軍団によるフラグ対策講座」を受けさせてくれることになった。
こうなったら物語開始まで1年半、きっちり対策して開始5分で復讐完了してみせる…!!
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる