上 下
21 / 26
第二章『異世界探索 新しい仲間(眷属)が入る(手に入る)予感』

復讐大作戦 潜入編

しおりを挟む
 今日の昼時に歌姫がこの街に来る。街は今お祭り騒ぎの中で、所々に屋台が並んでいる。
 そんな中僕らは誰にも気づかれることなく作戦の準備に取り掛かっている。
 
「それじゃあみんな、準備はいい。」

「ああ、ちゃんと放送用の水晶球も用意してるぜ。」

「そのほかの機材も抜かりなく。」

「影たちからは…予定のルートは掴めてる。準備万端。」

 よし。今のところ準備は済ませてるな。
 現在、部屋の中で必要機材を確認しているところだ。あと、今日までにみんなでレベル上げをして新しいスキルも手に入れた。
 ここまでくれば、あとは本番だ。

「キヨミツ様、いよいよ今日ですね。絶対成功させましょう。」

 サクラが声を掛けてきた。様子からして、やる気で満ちてるのが分かる。今まで自分を蔑んできた相手を今日復讐する。覚悟を決めたのだろう。

「うん、必ず成功させよう。それじゃあみんな、今日の夕方、作戦開始だ。それまでまだ時間あるし、この街の名物でも食べにいこうか。」

 最近この街の名物となってる料理を見つけたので、みんなで食べに行こうと思う。

「はい。」

「最近美味いものを食べるのが趣味になってきたな。」

「ですね。」

「…食べ過ぎで、太るかもね。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ちょっと、まだ着かないの。ずっと座ってるせいか身体が鈍っちゃうわ。」

「も、申し訳ありません。あと一時間ほどで街に到着しますので、もうしばらくお待ちを。」

 聖光きよみつたちがいる街に向かって三つの馬車が揺れながら進んでいる。

(全く。これでワタクシの可憐な踊りに支障が出たらどうしましょう。まぁ、とりあえず意識がなくなるまで痛めつけて、また奴隷商に売ればいいだけね。)

 鮮やかで炎のような赤の色をした毛並みと、ツンと尖った猫耳とくねくねと尻尾を振っている、猫人族の中でも希少種の馬車の中に座っている紅華猫人ローズ・キャッツ)、歌姫ことネイラ=ローザが一人、御者への残酷な仕打ちを考えている。

「そういえば最近手持ちお金が少なくなってきましたし、街に着いたら取り敢えず4、5人ほど罪人にして奴隷商に売却ね。ああ、相変わらず私ってなんて聡明なのでしょう。」

 そうして歌姫は内に狂気を秘めながら聖光きよみつたちのいる街へと向かっていく。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラス転移で神様に?

空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。 目覚めると彼は真っ白な空間にいた。 動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。 神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。 龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。 六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。 神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。 気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。

【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。 剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。 しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。 休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう… そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。 ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。 その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。 それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく…… ※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。 ホットランキング最高位2位でした。 カクヨムにも別シナリオで掲載。

身体強化って、何気にチートじゃないですか!?

ルーグイウル
ファンタジー
 病弱で寝たきりの少年「立原隆人」はある日他界する。そんな彼の意志に残ったのは『もっと強い体が欲しい』。       そんな彼の意志と強靭な魂は世界の壁を越え異世界へとたどり着く。でも目覚めたのは真っ暗なダンジョンの奥地で…?  これは異世界で新たな肉体を得た立原隆人-リュートがパワーレベリングして得たぶっ飛んだレベルとチートっぽいスキルをひっさげアヴァロンを王道ルートまっしぐら、テンプレート通りに謳歌する物語。  初投稿作品です。つたない文章だと思いますが温かい目で見ていただけたらと思います。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。 おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。 ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。 落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。 機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。 覚悟を決めてボスに挑む無二。 通販能力でからくも勝利する。 そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。 アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。 霧のモンスターには掃除機が大活躍。 異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。 カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。

「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした

御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。 異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。 女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。 ――しかし、彼は知らなかった。 転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――

加護とスキルでチートな異世界生活

どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!? 目を覚ますと真っ白い世界にいた! そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する! そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる 初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです ノベルバ様にも公開しております。 ※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません

処理中です...