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第1章幸せな日々、そして・・・
婚約式1
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「お待たせして申し訳ありません。
アル様はいらっしゃいますか。」
恐る恐る声をかけると、
「アストレイア、来てくれたんだね。
儀式の用意はしてあるからその場所までエスコートさせてもらえるかな。」
私の心配は杞憂に終わり、正装したアル様が出迎えてくださいました。
アイボリーの光沢のあるコートとダークグリーンのズボンの組み合わせを身にまとったアル様は控え根に行っても格好良いです。
「はい、よろしくお願いいたします。」
ぎこちなくなってしまいましたがアル様の腕に手を重ね、白薔薇のエリアまでやってくることができました。
先週とは違って、温室の中央に小さな祭壇画しつらえられています。
祭壇には百合の花が飾られ、聖水で満たされた小さな銀のお皿が置かれていました。
「簡易的なものではあるけれど教会から借りてきたもので必要なものはそろえることができたよ。
思い付きでいったことだったから、教会が許可してくれなかったらどうしようかと思ってひやひやものだった。
こちらから誘っておいてできませんでしたじゃ示しがつかないからね。」
アル様がくすりと笑いながら、緊張をほぐすように話しかけてくださいます。
「何もご協力できず申し訳ありません。
とてもすてきな場所にわたくしのわがままで祭壇をしつらえてくださりありがとうございます。
思った以上に心現れるようなこの花園で婚約の儀を執り行えること嬉しく思いますわ。」
本当は言葉を紡ぐことが難しいぐらい緊張していましたが、嘘偽りのない気持ちを精一杯笑顔を浮かべながら、アル様に伝えました。
アル様はいらっしゃいますか。」
恐る恐る声をかけると、
「アストレイア、来てくれたんだね。
儀式の用意はしてあるからその場所までエスコートさせてもらえるかな。」
私の心配は杞憂に終わり、正装したアル様が出迎えてくださいました。
アイボリーの光沢のあるコートとダークグリーンのズボンの組み合わせを身にまとったアル様は控え根に行っても格好良いです。
「はい、よろしくお願いいたします。」
ぎこちなくなってしまいましたがアル様の腕に手を重ね、白薔薇のエリアまでやってくることができました。
先週とは違って、温室の中央に小さな祭壇画しつらえられています。
祭壇には百合の花が飾られ、聖水で満たされた小さな銀のお皿が置かれていました。
「簡易的なものではあるけれど教会から借りてきたもので必要なものはそろえることができたよ。
思い付きでいったことだったから、教会が許可してくれなかったらどうしようかと思ってひやひやものだった。
こちらから誘っておいてできませんでしたじゃ示しがつかないからね。」
アル様がくすりと笑いながら、緊張をほぐすように話しかけてくださいます。
「何もご協力できず申し訳ありません。
とてもすてきな場所にわたくしのわがままで祭壇をしつらえてくださりありがとうございます。
思った以上に心現れるようなこの花園で婚約の儀を執り行えること嬉しく思いますわ。」
本当は言葉を紡ぐことが難しいぐらい緊張していましたが、嘘偽りのない気持ちを精一杯笑顔を浮かべながら、アル様に伝えました。
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