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第1章幸せな日々、そして・・・

少年の告白と令嬢の答え2

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それにつられるようにして私も立ち上がりました。
しかし、なんだかアル様が近い気がします。
それどころか肩に腕が回されているので恋人同士みたいです。
 「アストレイア、もし君なら僕のことを許す会?
 君のことを大切にするし、これからはもっと皆を傷つけない道を模索すると誓ったら、僕を選んでくれるのかな?」
そんなことを耳元でささやかれるので、ドキドキしてしまいます。
そんな場合ではないので、早まる鼓動を抑えながらアル様を元気づける言葉を探します。
私の答え次第でアル様の恋がうまくいくか決まるんですもの。
 「そうですね。
 私なら、きっと許すと思いますよ。
 何をしたとしても道理に合わないことはしていないはずですから。
 こんなに短い時間でもそのように感じるのですから、その好きな人と過ごした時間が長いのであれば関係修復の可能性はあるのではないでしょうか。」
これで好きな方と向き合える勇気が出ればよいのですが。
そう考えていると、なぜかアル様の瞳の甘さが増してきました。
 「アストレイア、これで言質は取ったよ?
 じつはその好きな人って君なんだ。
 一目ぼれってやつ。
 それに、弱い僕の姿を見ても貶したりしなかった。
 今までこんなに美しくて優しくて賢い女性に会ったことはないし、これからも君以上に素晴らしい女性には出会えないと思うんだ。
 だから、婚約してはもらえないだろうか。」
一気に告げられた言葉に思わず息をのみました。
私が放心しているうちにアル様は再びひざまずき、手を取ってその指先にそっとキスをしています。
その光景を見て、自分のことなのにどこか他人事のように感じてしまい、思考がまとまりません。
やっと求婚されている事実を受け止められた時にはきっと数分はたっていたのではないでしょうか。
これ以上待たせるわけにはいかないと思い、、言葉を発するために気合を入れて口を開きました。
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