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番外編

ポルカの大好物が出来るまで⑥

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 顰めた口から犬歯の覗き、厚い唇の間からふーっ、ふーっと荒く熱い息を吐きだされる。
 朝焼け色のジルの目は、雄の欲を湛えてギラギラとポルカを睨み下ろしていた。

 ――く、喰われる……!!

 今のポルカは、生きたまま踊り喰いされるアチカン魚と同じようなものだ。勿論本当に肉を齧られるわけではないけど、心持ちとしては同じである。
 しかし、決定的に違うのは――

「……何だ、こりゃあ」
「っ……わぁ、ああぁあーーっ! 見ないどくれよぉお!!」

 薄紅がかった銀色の茂みはぐっしょりと濡れそぼり、割れ目からはもう愛液が結構な量が滲み出ていたことだ。おまけに、少々乱暴に太い指を突き入れられても腰を揺らして感じてしまう。

 ――ジルが、アタシなんかに欲情してくれてる……っ! 

 たったそれだけで、ポルカの体に熱が灯るのだ。これは惚れた弱みなので仕方がない。

「テメェも期待してたんじゃねぇか……っ、なぁ、こんなグショグショにしやがって、よぉ!」
「うっ……ッ、だって、ジル……ジルが……っ、ひぁ!?」

 二本に増えた指が、容赦なくポルカの気持ちがいい所を責め立てる。愛液に滑る蜜口をぐちゅぐちゅと掻き回しながら、ジルはニタリと笑った。

「あ゛? お前が期待してっからこんな風にっ……なんだろうが!」
「ァンっ! あ、ぁあ! っ……やめ、じる、じるぅう……あぁあぁあん!!」

 ポルカの啼き声が上がる度に、食卓がガタリと揺れる。逃げようとする腰を押さえつけながら、ジルはポルカの首筋や胸元に吸い付いて幾つも赤い跡を散らしてゆく。
 そうして何度も何度もポルカは絶頂に押し上げられて、ジルの指が引き抜かれた時にはぐったりと食卓に寝そべるしかできなかった。

「そいじゃあ、そろそろコッチの番だな」

 寛げた下穿きの間から、ジルの肉棒がぶるりと跳ね上がった。相変わらず太くてご立派なそれは、腹につくほど反り返り、所々に血管が浮き出ている。時折びくりと震えるソレは、『凶悪』以外の何物でもない。
 あんなのが毎回ポルカの中に入ってきて、しかも死ぬほど気持がいいなんて……つくづく人体は不思議だ。

「俺にもたらふく喰わせてくれよ……なぁ? ポルカ」

 凶悪な一物の切っ先が、解れた下口にあてがわれる。貫かれた瞬間の気持ちよさを思い出したのか、腹の奥がきゅんと切なく震えた気がした。
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