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兎の尻尾は丸くない※

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「………ッーーーー!!!!?」

 予想外の内容に吃驚して、頭が真っ白になった瞬間。ドチュン!と一気に肉棒が奥まで突きこまれ、ポルカは声無き悲鳴を上げて仰け反った。うっすら歯型のついたポルカの喉に、腰を振りたくりながらジルは何度も何度も吸い付いてする。

 ……そう、“甘噛み”だ。


「あ、あぁあぁあッひぁ、はっ……あぁあぁあ………ッ!!!!!」
「んっぐ、ぅ!?」

 歯型はうっすらつきはするけど、痛くはない。血も滲まない。甘い、噛みつき方。勘違いだ。けれど、ポルカのあまりよくない頭がだと思ってしまった瞬間から、全身が快感に痺れて戦慄いた。そもそも、惚れた男にいつだって全力で尽くすポルカである。今まで恋心だけで濡らしていた身体は、惚れた男からの思わぬ睦言に反応しまくってしまうのは当たり前の事だった。

 ――『かわいい』なんて、初めて聞いたヨ。

 内壁が、ナカを擦りあげる恋しい男の肉棒を抱き締めるようにうねる。蜜口からは今までにないほど愛液が溢れだし、二人の寝台をしとどに濡らしまくっていた。
 細い腰を悩ましげにくねくねと動かし、乳首もぴんと立ち上がり――その姿はもはや、発情した雌に他ならない。

 そして、そんなポルカを、ジルは押し潰すようにかき抱いて腰を動かし始める。

「かわ、いい」
「っあ、ぁあっ! ぁんっあ、は、ぁあっア……ッ」
「可愛い、可愛い、ッ……!」
「や、ひぁ、あんっ! あんっあ、ぁあッらめ、らめジルっおかしく、なりゅぅ!! やぁ、やら、ア」
「なれ、おかしくなっちまえ……ッは、なってもっ……ずっと世話してやる、俺が、俺だけが……」
「あっ……あッあ、アッぁあっ……ッアーーーーー!!!!」

 子宮口に押し付けるように、ドピュドピュッと精液が注ぎ込まれる。硬度を保ったまま、ジルは腰を動かして何度も何度も膣内を貪った。
 まるで、精液を刷り込むように……その動きはまさに、確実に種付けをする雄のソレである。

「ぅ……?」

 しばらくそうして、それから二度ほど精液を注ぎ込んだ後、ぐでぐてになったポルカをジルは徐にうつ伏せに転がした。そして――

「ひっ!? やめ、ジルッいや」
「五月蝿え、黙れ……ッはぁ、」
「ぁあぁああぁあーーーー!!!」

 精液と愛液と涎でぐちょぐちょに濡れたネグリジェをたくしあげ、顕になった肩甲骨。ジルはそこで震える一対の羽に軽く唇を当て……その根本に、思い切り歯を立てる。勿論、根本に噛み付きながらも後ろから貫くことは忘れない。

「や、ぃや! ジルッぁ、ひぃいンっ……!」
「ん、ぐぅ、はぁっ」

 ポルカは、この『羽の根本を噛まれる』のが苦手だったりする。

 毎夜閨で繰り返されるそれは、まるで下界で犯したポルカの罪を知らしめているようで――根本を噛まれる度、強い快感の濁流に流されながらも、ポルカの心はキリキリと痛んで悲鳴を上げた。……それは自業自得だとも分かっているけれど。
 それでもやっぱり、弱くて情けないポルカは泣きそうになってしまうのだ。

「あっあ、あぁッア……じ、るぅう……――――ッ!」
「ン゛、はぁっポルカ……」
「あ、あ、ぁあ、あ」

 互いの肉が当たり、パンッパンッと卑猥な音を立てる。快楽と罪悪感で朦朧としたポルカは、うつ伏せに尻だけを上げるしか出来ない。……そうすると、尾てい骨の上に付けたウサギ尻尾が震える様がジル側からよく見える。
 短めの尻尾は上に立ち上がり、裏側の白い毛が開くと、まるで尻の上にフワフワの可憐な白い綿毛が咲いたようで――

「にぁあっん!? な、何れぇ……っなんれまた、おっきくぅう!!?」

 まぁ、後ろを見る余裕のないポルカには知る由もない。

「五月蝿え、テメェが、ッ……」
「ひ、ぃ!? えっ、ジル!?」

 嵐のような快感に意識が流されないよう、ポルカは一生懸命シーツを掴んで耐える。その拳を、大きくてゴツゴツした手のひらが思いの外優しく包み込んだ。
 先程まで嵐のようだった腰使いはゆっくりとしたものに変わり、その代わり――何度も種を付けた子宮の入り口をグリグリとこねくり回す。

「テメェがっ……死ぬほど可愛いのが! 悪ぃんだよ……ッ!!」
「え、ぁっあん! ジル、じるっぁあ、あっア……ッぁああぁあぁああン!!!!」

 緩やかな、優しい快感。
 大きな手のひらの温かさ、そして不機嫌そうな顔に全く似合わない――『可愛い』という言葉。
 普段からは想像も出来ないほどに甘ったるいそれらに酔わされて、ポルカの頭の中は真っ白に塗りつぶされてゆく。

 ――こんなにイイ思いが出来るんなら、たまにはこういう下着と耳尻尾も悪くないかも。

 ……ほんのひと時。
 自分がことを、ほんのひと時だけ忘れて、ポルカはそんな事を思ってしまったのだった。

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