恋して戀シテ

壱

＿ 転入生

︎︎︎︎☑︎會田　颯志 ( あいだ　そうし )

クラスの委員長。爽やかイケメン。


︎︎︎︎☑︎芳沢　愛鳥 ( よしざわ　まなと )

クラスの一匹狼。不良。イケメン。


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( 希 side )


＿＿.. キーン　コーン　カーン　コーン


四限目も終わり、クラスの人それぞれが席を立つ。
或る人達は友人と落ち合って弁当を広げ。
或る人達は生徒会及び風紀委員会、イケメン達の集う食堂へ。

僕も売店へ行って人気ひとけの無い所で腹を満たそうと席を立つと＿＿

那生「 希！！俺と一緒に食堂行こうぜ！！ 」


.. 。嗚呼、神様。僕は貴方に何かしましたか？
言葉の通じない宇宙人に話し掛けられました、助けて下さい。

隣に座っていた来辻きつじ君が話し掛けてきて思わず心の中で嘆いて仕舞う。

何時の間に手懐けたのだろうか .. クラスの委員長で爽やかなイケメン、會田あいだ　颯志そうしとクラスの一匹狼の不良、芳沢よしざわ　愛鳥まなとを両隣に添えて。

那生「 おい！無視するなよ！！！ 」

呆れた目で黙りこくっていた僕にキレた来辻君が腕を掴んで、無理矢理立たせて来た。
彼の後ろから向けられる‪〝敵意〟‬の視線に溜息を吐きたい程 .. と云うか、なんで関わって来るんだよ。怠い .. 。

クラスに残る人達が興味深そうに、然し巻き込まれ無い様に距離を取って此方を観る。

其の視線に気付いているのかは知らないが、ずっと黙っている僕に痺れを切らして引き摺る様に教室を出る来辻君とイケメン二人組。



＿ 食堂へ向かう三人と無理矢理連れて来られた一人



" .. 視線がうぜえ "
来辻君に腕を握られてるからか、邪魔者が一人増えた事に嘆いているからか。( まあ、僕が邪魔者になる事は無いだろうけど )

委員長が道案内をしつつ、来辻君と話している。
敵意と殺意を持って僕を見るのは一匹狼君だ。

" 不本意で連れて来られた丈、なのになあ .. "　「 .. はあ 」
煩わしい視線を無視して一人考える僕。五月蝿い声と視線に疲れて、思わず溜息を吐いて仕舞うが、来辻君の声のお陰で拾われなかった。





この時だけ、来辻君に感謝した。