生まれる前から隣にいた君へ

紫蘭

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エピローグのその先で

デート?②

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 一颯にエスコートされて入った空間は写真で見るよりも何倍もオシャレで素敵だった。
 店内にはゆったりとした音楽が響いており、喧騒な街中とは隔絶されている。
 木製の温かみのある家具に、至る所に飾られた観葉植物が東京の街中というとを忘れさせてくれる。まるで地方の自然豊かなカフェのようだった。
 メニューボードには本日のおすすめの「ピーナッツカボチャのポタージュ」「豚バラと白菜の生姜パスタ」「春野菜たっぷりキーマカレー」の文字が踊る。

「予約していた鈴森です」
「いらっしゃいませ。ご案内いたします」
 通された席は奥にあるソファー席だった。
 レースのカーテンで隣と区切られており、個室では無いものの半個室のような形になっている。
「珍しいね。こういう造り」
「あぁ、うん。ここなら落ち着いて食事ができるかと思って」
 明日香は面白そうにキョロキョロと辺りを見回す。
「はい、メニュー。何食べる?今日は好きなだけ食べて」
「もちろん。そのつもりで来たよ?まず、デザートの季節のタルトは確定」
 選べる小鉢の方は置いておいて、問題はメインだ。
「事前にメニュー見てきたけど、入口のおすすめ見たら余計迷う!」
 定番メニューのオムライスやハンバーグもいいが、期間限定の生姜のパスタとキーマカレーも捨てがたい。
 定番メニューはいつでも食べれるということで一旦除外して、明日香は2択に絞った。
 難しい問題だ。カフェカレーの良さも知っているが、生姜のパスタは絶対に明日香が好きだと言える。
「一颯は決まったの?」
 一旦思考を放棄して、明日香は一颯の動向を伺う。あわよくば違うメニューなら1口貰いたい。
「ん?俺?てか明日香何で悩んでるの?」
「え、期間限定のパスタとカレー」
「なら、俺がカレー頼むからシェアすればいいんじゃない?他に食べたいものは?」
「......欲を言えばカボチャのスープも飲みたいです」
「じゃあそれな。飲み物は決まってる?」
「うん、いいの?やった!」
 満面の笑みを浮かべた明日香を見て、一颯は心の中で小さくガッツポーズをする。この前よりはだいぶマシだ、俺。
 店員を読んで注文を告げる。
 小鉢は明日香が一颯の分まで選んだ。

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