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第三章その6 ~みんな仲良く!~ ドタバタの調印式編
テロリストを止めろ!
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瞬間、景色が入れ替わった。草原も古代の社も、源平の鎧武者もが消え失せて、式典会場に戻ったのだ。
周囲の全てがスローモーションのように動く中、誠は会場の時計に目を遣った。時刻は先ほどとほぼ同じ。あの夢の世界の出来事は、現実の時間を超越したものだったのだろう。
壇上の嵐山も船渡も、急激に変化した景色に戸惑っている様子だ。
やがて2人の背後の空間がぐにゃりと歪むと、1人の女が現れた。あのイミナ添機の映像で見た女である。
女は掌を広げ、そこに幾何学模様を発生させた。瞬きほどの刹那に、高度な攻撃魔法を編み上げているのだ。
だが次の瞬間、横手から放たれた強い光が、女の術を薙ぎ払っていた。
「ここで会ったが百年目、とうとう姿を現したわね!!」
鶴がコマとともに着地し、びしりと女を指差したのだ。
「………………これはお姫様。とうとうお会い出来ましたね」
慌てふためく周囲をよそに、女は静かに呟いた。
やや長身で、透き通るように白い肌。涼やかな顔立ちで、表情は浮世離れした静けさを秘めている。
長い髪は光を帯びて、きらきらと魔力の飛沫を放っていたし、例えこそ悪いが、まるで絵本のお姫様のような優美さだろう。
…………だが違うのだ。
その麗しさとは裏腹に、身にまとう大量の邪気が、そして狂気が、見る者に底知れぬ恐怖を抱かせてしまう。
間違いなくこの世にあだなす邪な存在。人の形をした災厄の化身。
だが誠は、そこで更なる事実に気付いた。
(この人、あの写真の……!?)
そう、彼女の風貌は、全神連に飾られた写真と瓜二つだったのだ。
神使達も、そして全神連の皆も動きを止め、鳳は1歩、2歩と後ずさった。
周囲の全てがスローモーションのように動く中、誠は会場の時計に目を遣った。時刻は先ほどとほぼ同じ。あの夢の世界の出来事は、現実の時間を超越したものだったのだろう。
壇上の嵐山も船渡も、急激に変化した景色に戸惑っている様子だ。
やがて2人の背後の空間がぐにゃりと歪むと、1人の女が現れた。あのイミナ添機の映像で見た女である。
女は掌を広げ、そこに幾何学模様を発生させた。瞬きほどの刹那に、高度な攻撃魔法を編み上げているのだ。
だが次の瞬間、横手から放たれた強い光が、女の術を薙ぎ払っていた。
「ここで会ったが百年目、とうとう姿を現したわね!!」
鶴がコマとともに着地し、びしりと女を指差したのだ。
「………………これはお姫様。とうとうお会い出来ましたね」
慌てふためく周囲をよそに、女は静かに呟いた。
やや長身で、透き通るように白い肌。涼やかな顔立ちで、表情は浮世離れした静けさを秘めている。
長い髪は光を帯びて、きらきらと魔力の飛沫を放っていたし、例えこそ悪いが、まるで絵本のお姫様のような優美さだろう。
…………だが違うのだ。
その麗しさとは裏腹に、身にまとう大量の邪気が、そして狂気が、見る者に底知れぬ恐怖を抱かせてしまう。
間違いなくこの世にあだなす邪な存在。人の形をした災厄の化身。
だが誠は、そこで更なる事実に気付いた。
(この人、あの写真の……!?)
そう、彼女の風貌は、全神連に飾られた写真と瓜二つだったのだ。
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