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~グランドフィナーレ~ もう一度、何度でも!
それぞれの未来。タイガーポーズとともに
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夢のように楽しい結婚式が終わり、それぞれの人生が始まった。
日本はめざましく復興している。洒落たお店や新しい施設がどんどん出来て、毎日何かしら楽しげなニュースが飛び込んでくる。
一方で神社やお寺、伝統工芸などの古き良き物も、続々と復活してきていた。
政治家や官僚は日本復興の意欲に燃え、汚職などとは無縁になった。
国の財政もどんどん改善されて、若者は未来に希望を持てるのだ。
もうこの国は大丈夫だ……!!! 誠は自信をもってそう思えた。
これからどんな苦難があっても、人々は自暴自棄にならない。国滅ぼしの呪いになんて絶対に負けない。
赤ちゃんも沢山生まれる予定だし、きっと賑やかで素敵な国になるだろう。
香川は可愛いお嫁さんをもらい、忙しく若和尚をやっているが、仕事の合間に今回の冒険を本にまとめ、大ベストセラーになった。
題名は『新説・鶴姫伝! 日いづる国の守り神』だ。
大抵の部分は事実にそくした記述なのだが、鶴のエピソードだけはかなり話が盛られている。しかしさすがの岩凪姫も、しぶしぶ盛る事を認めたという。
コマは写真集『ぼくはコマ』が、鶴はエッセイ『鶴ちゃんの聖者道 ~気さくで真面目な姫と呼ばれて~』が発売される予定だ。
岩凪姫は神の世界でかなり出世したらしいが、未だに赤子のほっぺをつつこうとして泣かれてしまうらしい。
……そうそう、あの時の向かい合う女神姉妹の全身像が、大山祗神社に建てられたのだ。
金ぴかで目立つ立像に、岩凪姫は「流石に照れるな……」と言っていたが、父である三島大明神はかなりそれがお気に入りらしい。
もちろん他の神々の社も再建され、参拝客が増えまくったし、厳島の女神や乙姫達の曲『日はまた必ず昇るから♪』は、歌う祝詞としてミリオンセラーに達したらしい。
社やお寺の人気も飛躍的に高まったが、そうなると雨後の筍のように便乗する悪党が出てくる。
鶴の名をかたる悪質な新興宗教が増えたり、悪党による寺社の買い取り、乗っ取りなども起きたので、全神連の懲罰方や神使が懲らしめているらしい。
1つだけ言えるのは、まともな神が、氏子が苦しむ程のお布施を求めるのは絶対に無いという事だ。
ディアヌスは斐伊川流域に神社が建ち、そこの祭神となった。
すごくぶっきらぼうな神ではあるが、お酒をお供えすると、かなり機嫌が良くなるとの事。時々誠に再戦を要求してくるのがかなり怖い。
一方でガレオン達は停泊した船で生活しているが、人間サイズの体で出歩く事を覚えたので楽しそうである。
こないだは全員でジェットコースターに乗ったらしく、興奮した連絡が入ってきた。
売店の渡辺さんはというと、長い苦難を耐え抜いた人々のため、『大人専用・日替わり給食とお子様ランチ専門店』を作ってしまった。
もちろん子供は立ち入り禁止で、メニューの事も子供には秘密だ。
幼くして孤児になり、十分に甘えられなかった若者達、そしておじさんおばさんにも大人気の店となったが、食べた人が大抵泣いてしまうのが悩みの種だとか。
早くみんなが笑って食べれるようになってほしいと誠も思う。
なお人手が足りない時は、鬼ーズが悲鳴を上げながら手伝わされているらしい。
あと、海外の戦いもかなりめどが見えてきたし、日本もそれに支援している。
天地開闢以来溜まってきた地下の邪気は、全世界共通だったから、同じように邪気が噴出して怪物になったのだろう……そう岩凪姫は言っていたが、外国には外国の神がいるため、こちらからは口出ししないそうだ。
日本の邪神達はまたいつか力を取り戻すし、それは常夜命も例外ではない。
それが何年後になるのかは分からないが、鶴が言うように、生きているなら敵は必ずいるから、完全に油断は出来ないだろう。
改心しない魔族もいるし、彼らは常にスパイのように、人の世に潜り込んでくる。
だからこれからも備え続けるしかないのだ。
また一緒に戦ったみんなも、レジェンド隊の人々も、新しい日本で大活躍していた。
正義感の強い東北の面々や九州の熱血部隊は、そのまま自衛軍に就職していたし、彼らがいるなら百人力だ。
……そうそう、こころと玄太は結婚するらしいし、佐々木氏はとうとう念願が叶いそうだ。
そして誠は……毎日が試練の連続だった。お嫁さんが6人もいる上に、その全員がパワフルなのだ。
鶴は毎日何かしら事件を引き起こしたし、カノンには抱擁で何度も殺されかけた。話していて目が潤んできたら危険サインだ。
難波はお好み焼き・たこ焼きばかり食べさせるので、誠の消化器は粉もので埋め尽くされたし、鳳さんはどんなに止めてもめはり寿司を作り続け、3つ目の冷蔵庫を買う事になった。
雪菜さんは朝の4時にランニングに誘ってくるし、天草さんは恥ずかしがりが酷すぎて、アマビエの通訳?無しには意思疎通が成り立たなかった。
……ただ、それでもみんなかけがえのないお嫁さんである。
難波、鳳さん、天草さんの呼び方を変えるのは、正式に『その日』が来てからという取り決めにしてある。今は夫婦として中途半端な状態だからだ。
でもすごく照れくさいし、ちゃんと呼べるか心配ではある。
なお、誠は特例中の特例として、再建した高千穂研究所に実習生兼・職員として受け入れてもらっている。
学びながら給料が貰える……つまり旧防衛大学みたいな待遇であり、日本を守った英雄としての超特別扱いだったが、誠は好意に甘える事にした。
もちろん有事には全力で協力するつもりである。
なお、住まいは今も大三島なのだが、鶴が瞬間移動で送ってくれるため、通勤時間はゼロ秒である。
何なら各地の友人達にも、日替わりで会いにいけるぐらいだった。
だから何一つ寂しくなかったし、どんどん幸せになっていくみんなの顔を、いつでも確認できるのだ。
勿論誠も幸せだったが、かなり先のカレンダーの日付けに、カノンがめちゃくちゃ濃い丸を書いたり、虎柄の『露出度の高い衣裳類』を集めているのがちょっと怖い。
衣裳は難波もセットで買い、「うちら虎柄―ズやで」とわけの分からない事を言っているが、その日が来たら、背骨の5~6本は折られる覚悟が必要だろう。
ただまあ、2人がビキニ姿で送ってきた画像……手の指をカギのように曲げたタイガーポーズは、ちょっと……いや、かなり可愛いと誠は思った。
ふとした時にそれを見ると、やっぱり不思議と元気が出る。なんか負けた気がするが、そこは男だから負けてもいいのだ。
いくらへ理屈で否定しても、太古から女性は太陽だったのだから。
日本はめざましく復興している。洒落たお店や新しい施設がどんどん出来て、毎日何かしら楽しげなニュースが飛び込んでくる。
一方で神社やお寺、伝統工芸などの古き良き物も、続々と復活してきていた。
政治家や官僚は日本復興の意欲に燃え、汚職などとは無縁になった。
国の財政もどんどん改善されて、若者は未来に希望を持てるのだ。
もうこの国は大丈夫だ……!!! 誠は自信をもってそう思えた。
これからどんな苦難があっても、人々は自暴自棄にならない。国滅ぼしの呪いになんて絶対に負けない。
赤ちゃんも沢山生まれる予定だし、きっと賑やかで素敵な国になるだろう。
香川は可愛いお嫁さんをもらい、忙しく若和尚をやっているが、仕事の合間に今回の冒険を本にまとめ、大ベストセラーになった。
題名は『新説・鶴姫伝! 日いづる国の守り神』だ。
大抵の部分は事実にそくした記述なのだが、鶴のエピソードだけはかなり話が盛られている。しかしさすがの岩凪姫も、しぶしぶ盛る事を認めたという。
コマは写真集『ぼくはコマ』が、鶴はエッセイ『鶴ちゃんの聖者道 ~気さくで真面目な姫と呼ばれて~』が発売される予定だ。
岩凪姫は神の世界でかなり出世したらしいが、未だに赤子のほっぺをつつこうとして泣かれてしまうらしい。
……そうそう、あの時の向かい合う女神姉妹の全身像が、大山祗神社に建てられたのだ。
金ぴかで目立つ立像に、岩凪姫は「流石に照れるな……」と言っていたが、父である三島大明神はかなりそれがお気に入りらしい。
もちろん他の神々の社も再建され、参拝客が増えまくったし、厳島の女神や乙姫達の曲『日はまた必ず昇るから♪』は、歌う祝詞としてミリオンセラーに達したらしい。
社やお寺の人気も飛躍的に高まったが、そうなると雨後の筍のように便乗する悪党が出てくる。
鶴の名をかたる悪質な新興宗教が増えたり、悪党による寺社の買い取り、乗っ取りなども起きたので、全神連の懲罰方や神使が懲らしめているらしい。
1つだけ言えるのは、まともな神が、氏子が苦しむ程のお布施を求めるのは絶対に無いという事だ。
ディアヌスは斐伊川流域に神社が建ち、そこの祭神となった。
すごくぶっきらぼうな神ではあるが、お酒をお供えすると、かなり機嫌が良くなるとの事。時々誠に再戦を要求してくるのがかなり怖い。
一方でガレオン達は停泊した船で生活しているが、人間サイズの体で出歩く事を覚えたので楽しそうである。
こないだは全員でジェットコースターに乗ったらしく、興奮した連絡が入ってきた。
売店の渡辺さんはというと、長い苦難を耐え抜いた人々のため、『大人専用・日替わり給食とお子様ランチ専門店』を作ってしまった。
もちろん子供は立ち入り禁止で、メニューの事も子供には秘密だ。
幼くして孤児になり、十分に甘えられなかった若者達、そしておじさんおばさんにも大人気の店となったが、食べた人が大抵泣いてしまうのが悩みの種だとか。
早くみんなが笑って食べれるようになってほしいと誠も思う。
なお人手が足りない時は、鬼ーズが悲鳴を上げながら手伝わされているらしい。
あと、海外の戦いもかなりめどが見えてきたし、日本もそれに支援している。
天地開闢以来溜まってきた地下の邪気は、全世界共通だったから、同じように邪気が噴出して怪物になったのだろう……そう岩凪姫は言っていたが、外国には外国の神がいるため、こちらからは口出ししないそうだ。
日本の邪神達はまたいつか力を取り戻すし、それは常夜命も例外ではない。
それが何年後になるのかは分からないが、鶴が言うように、生きているなら敵は必ずいるから、完全に油断は出来ないだろう。
改心しない魔族もいるし、彼らは常にスパイのように、人の世に潜り込んでくる。
だからこれからも備え続けるしかないのだ。
また一緒に戦ったみんなも、レジェンド隊の人々も、新しい日本で大活躍していた。
正義感の強い東北の面々や九州の熱血部隊は、そのまま自衛軍に就職していたし、彼らがいるなら百人力だ。
……そうそう、こころと玄太は結婚するらしいし、佐々木氏はとうとう念願が叶いそうだ。
そして誠は……毎日が試練の連続だった。お嫁さんが6人もいる上に、その全員がパワフルなのだ。
鶴は毎日何かしら事件を引き起こしたし、カノンには抱擁で何度も殺されかけた。話していて目が潤んできたら危険サインだ。
難波はお好み焼き・たこ焼きばかり食べさせるので、誠の消化器は粉もので埋め尽くされたし、鳳さんはどんなに止めてもめはり寿司を作り続け、3つ目の冷蔵庫を買う事になった。
雪菜さんは朝の4時にランニングに誘ってくるし、天草さんは恥ずかしがりが酷すぎて、アマビエの通訳?無しには意思疎通が成り立たなかった。
……ただ、それでもみんなかけがえのないお嫁さんである。
難波、鳳さん、天草さんの呼び方を変えるのは、正式に『その日』が来てからという取り決めにしてある。今は夫婦として中途半端な状態だからだ。
でもすごく照れくさいし、ちゃんと呼べるか心配ではある。
なお、誠は特例中の特例として、再建した高千穂研究所に実習生兼・職員として受け入れてもらっている。
学びながら給料が貰える……つまり旧防衛大学みたいな待遇であり、日本を守った英雄としての超特別扱いだったが、誠は好意に甘える事にした。
もちろん有事には全力で協力するつもりである。
なお、住まいは今も大三島なのだが、鶴が瞬間移動で送ってくれるため、通勤時間はゼロ秒である。
何なら各地の友人達にも、日替わりで会いにいけるぐらいだった。
だから何一つ寂しくなかったし、どんどん幸せになっていくみんなの顔を、いつでも確認できるのだ。
勿論誠も幸せだったが、かなり先のカレンダーの日付けに、カノンがめちゃくちゃ濃い丸を書いたり、虎柄の『露出度の高い衣裳類』を集めているのがちょっと怖い。
衣裳は難波もセットで買い、「うちら虎柄―ズやで」とわけの分からない事を言っているが、その日が来たら、背骨の5~6本は折られる覚悟が必要だろう。
ただまあ、2人がビキニ姿で送ってきた画像……手の指をカギのように曲げたタイガーポーズは、ちょっと……いや、かなり可愛いと誠は思った。
ふとした時にそれを見ると、やっぱり不思議と元気が出る。なんか負けた気がするが、そこは男だから負けてもいいのだ。
いくらへ理屈で否定しても、太古から女性は太陽だったのだから。
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