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第六章その13 ~もしも立場が違ったら~ それぞれの決着編
時間切れ、そして
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「……………………」
勇敢なる神々の戦いぶりを、鳳は見つめていた。
既に鳳の乗る航空戦艦は叩き割られ、地に転がる残骸となっていた。
鳳自身もかなりの深手を負っていたが、それでも彼女は見守り続ける。
…………だが神々の降臨も、そろそろ終わりを迎えていた。
降り注ぐ高天原の光が、急激に薄れていったからだ。
神々の体は透き通り、この地上から消え去っていく。
周囲は再び闇に包まれたが、鳳は安堵していた。
これで邪神達は居なくなった。後は常夜命のみであると。
……しかし彼女は失念していた。いや、鳳だけでなく、この場の全ての人々がである。
確かに邪神達は討たれた。だがそれは『この場に居合わせた邪神のみ』である。
…………そう、まだ残っていたのだ。この場におらず、戦いに参加していなかった邪神達がだ。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
不意に激しい衝撃が走った。
東西南北、4方向の地中からであり、邪気が黒き篝火のように立ち昇った。
「こ、これはっ………!?」
鳳が声を上げた次の瞬間、邪気の中から4体の邪神が現れたのだ。
烏帽子を被った涼やかな顔立ち……けれどぞっとする程冷たい目をした邪神・夜祖大神。
筋骨隆々で金棒を携えた鬼神・双角天。
無数の植物や毛皮をまとう自然霊の集合神・無明権現。
優美な装いの熊襲一族の女神・熊襲御前。
この日本奪還の戦いにおいて、死闘を繰り広げてきた魔族達の祖霊神であり、一番最初に魂の全てが復活した邪神達だった。
「仄宮配下は総崩れか。ざまはないな」
双角天が満足げに言うと、熊襲御前も扇で口元を隠しながら笑った。
「ほほほ、無様だ事。やはり我らが必要なようじゃ」
言葉を交わす合間にも、彼らの邪気は勢いを強めていく。
間違いなく、連中はまるでダメージを負っていない。
万全な状態の邪神が4柱……対して人の軍勢は壊滅状態だ。
「こ、これでは……もう……」
目の前の現実を受け止めきれず、鳳は呆然と呟いた。
姫様もおらず、黒鷹様もこの場にいない。高天原の神々も、これ以上手助けする事は不可能だろう。
勇敢なる神々の戦いぶりを、鳳は見つめていた。
既に鳳の乗る航空戦艦は叩き割られ、地に転がる残骸となっていた。
鳳自身もかなりの深手を負っていたが、それでも彼女は見守り続ける。
…………だが神々の降臨も、そろそろ終わりを迎えていた。
降り注ぐ高天原の光が、急激に薄れていったからだ。
神々の体は透き通り、この地上から消え去っていく。
周囲は再び闇に包まれたが、鳳は安堵していた。
これで邪神達は居なくなった。後は常夜命のみであると。
……しかし彼女は失念していた。いや、鳳だけでなく、この場の全ての人々がである。
確かに邪神達は討たれた。だがそれは『この場に居合わせた邪神のみ』である。
…………そう、まだ残っていたのだ。この場におらず、戦いに参加していなかった邪神達がだ。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
不意に激しい衝撃が走った。
東西南北、4方向の地中からであり、邪気が黒き篝火のように立ち昇った。
「こ、これはっ………!?」
鳳が声を上げた次の瞬間、邪気の中から4体の邪神が現れたのだ。
烏帽子を被った涼やかな顔立ち……けれどぞっとする程冷たい目をした邪神・夜祖大神。
筋骨隆々で金棒を携えた鬼神・双角天。
無数の植物や毛皮をまとう自然霊の集合神・無明権現。
優美な装いの熊襲一族の女神・熊襲御前。
この日本奪還の戦いにおいて、死闘を繰り広げてきた魔族達の祖霊神であり、一番最初に魂の全てが復活した邪神達だった。
「仄宮配下は総崩れか。ざまはないな」
双角天が満足げに言うと、熊襲御前も扇で口元を隠しながら笑った。
「ほほほ、無様だ事。やはり我らが必要なようじゃ」
言葉を交わす合間にも、彼らの邪気は勢いを強めていく。
間違いなく、連中はまるでダメージを負っていない。
万全な状態の邪神が4柱……対して人の軍勢は壊滅状態だ。
「こ、これでは……もう……」
目の前の現実を受け止めきれず、鳳は呆然と呟いた。
姫様もおらず、黒鷹様もこの場にいない。高天原の神々も、これ以上手助けする事は不可能だろう。
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