21 / 110
第四章その2 ~大活躍!~ 関東からの助っ人編
遠いあの日の浜辺の記憶
しおりを挟む
大型の輸送機とは言え、やはり航空機の設備である。
こじんまりした洗面台は、太い鉄骨の合間に無理やりおさまっていたし、人1人立つので精一杯だった。
下部にあるトラップ菅、つまり排水が逆流しないよう曲がりくねった配管も、省スペースのために変な角度でうねっていた。
LEDの電灯だけが白く明るく、カノンの痴態を潤沢な光度で暴き出している。
「……こ、これって……もう……」
カノンは呆然と呟いた。
驚きに目を見開いた自らの顔は、普段よりかなり大人びてきているが、変化はそれだけではない。
髪の色は、以前より格段に赤く濃くなっている。
更に首元には、うっすらと浮かび上がった呪詛の文字が、青い光を帯びて輝いていた。
「ど、どうしよう……!」
何から対処していいか分からず、カノンは子供のようにうろたえた。
(元に戻る、あの人の傍にいられなくなっちゃう!)
(嫌だ、嫌だ!)
(こんな急に……それもよりによって、彼が一番ピンチの時に!)
これでは何のためにずっと生きてきたのか分からない。
焦りが鼓動を乱し、熱い何かが、じわりじわりと身の内に溢れ始めていた。
必死に自らを落ち着かせるべく、カノンは荒い呼吸で鏡を睨んだ。
(落ち着け……頼むから落ち着いて……! まだ大丈夫、まだもう少し……!)
無理に息を深く吸い込み、ゆっくりと吐き出す。
枷を破って溢れそうになる力を少しずつ冷まし、段々寝かし付けていく……
しばし後、首元の青い光の文字は、その輝きを弱めていった。
少しだけ安堵し、カノンは洗面台に手をついた。
記憶が混乱しているのか、脳裏にかつての思い出がよぎった。
遠い遠い、気が遠くなるぐらいの昔……けれど今でも鮮明に思い出すあの日の記憶だ。
口の中に蘇る、潮とちぎれ藻の混じった生臭い味わい。
波打ち際の砂を掴んで身を起こし、カノンは必死に海から這い上がった。そのままひたすら逃げ惑う。
曲がりくねった海辺の道だが、疲れ果てた両足は、そもそも真っ直ぐ走れなかった。
ただただ人気のない方へ走って、走って。
喉は渇ききって引きつり、血の味が口中に広がる程に懸命に駆けたが、背後から追いかけてくる気配に、今にも襟首を掴まれそうに思えてしまう。
着の身着のままで里を抜け、同族の刺客をまいたはいいが、今度は運悪く『天敵』どもに見つかったのだ。
備前の浜から身を投げ出し、体力任せに海を泳いだ。
追っ手を騙すべく、着物を途中の島の木にかけ……乾かしているように見せかけた。
下衣や褌まで干したのは、その島に潜んでいると思わせるためだったし、島に入る時は足跡をつけ、盛大に周囲の枝をへし折った。
逆に島から出る時は高台に登り、足跡がつかないよう一気に海に飛び込んだ。
……だがそれでも連中は、執念深く追跡してくる。
後で考えれば、大気に邪気のない状態だから、カノンの気は容易く見つけられたはずだ。
この穢れた血が、そして気配が、奴らをどこまでも引き寄せるのである。
いくつかの島を逃げ惑い、背に矢を受けて夜の海に飛び込んだ。
ともすれば遠退きそうになる意識で一晩中泳ぎ続け、この大三島に辿り着いたが、もう精も根も尽き果てていた。
浜辺の古い小さな社……その傍の浜まで辿り着いた時、カノンはうつ伏せに倒れ込んだ。
道中拾った寸足らずの帆布を巻きつけ、縛っただけの惨めな姿は、肌もろくに隠せていない。
足も髪も白い砂に塗れていたし、肩や背には、魔法力が込められた破邪の矢が深々と刺さり、自らの荒い呼吸と共に上下している。
その矢が青く輝く度、体中の力が吸い取られるようだったが、最早それを抜く体力も残っていないのだった。
(……ここで終わりか……)
カノンがそんなふうに考えた時、ふと視界の隅に、歳若い男の姿が見えた。
「っ!」
びくりと身が震え、懸命に半身を起こす。
同族の追っ手ではない、まして神に仕える者でもない。ただの若者ではあったのだが……
よく日に焼け、直垂姿の若者は、黙ってカノンを見据えていた。
浜辺の社を手入れしに来たのだろうか。
手には榊と手桶を持っているが、腰には見事な太刀が下げられていた。
一目で分かる。強い、手慣れだ……!
おまけに油断するような面構えではない。
頭もやたら切れそうだし、口八丁も通じないだろう。
じゃあどうする…………まさか、音に聞く色仕掛けか?
いやいや、もっと無理である。
人ではない我が身で、更には異常に長い命を持つ一族なのだ。
色恋沙汰そのものを目にする事が無く、誰かが子を為す事さえ数百年に一度。男女の逢瀬とやらに何の見識も無かった。
どうにもこうにもならないし、ここで首を落とされるだろう。
普段なら薄皮も傷つかないはずの刀も、弱った体で弾けるはずがない。
……でも、それも仕方ない事なのかも知れない。
元々自分は異物であり、人の世にいてはならない存在なのだ。
一族にも馴染めず、人界では忌み嫌われる……そして誰とも知らぬこの武者に、切り殺されて果てるのだ。
こじんまりした洗面台は、太い鉄骨の合間に無理やりおさまっていたし、人1人立つので精一杯だった。
下部にあるトラップ菅、つまり排水が逆流しないよう曲がりくねった配管も、省スペースのために変な角度でうねっていた。
LEDの電灯だけが白く明るく、カノンの痴態を潤沢な光度で暴き出している。
「……こ、これって……もう……」
カノンは呆然と呟いた。
驚きに目を見開いた自らの顔は、普段よりかなり大人びてきているが、変化はそれだけではない。
髪の色は、以前より格段に赤く濃くなっている。
更に首元には、うっすらと浮かび上がった呪詛の文字が、青い光を帯びて輝いていた。
「ど、どうしよう……!」
何から対処していいか分からず、カノンは子供のようにうろたえた。
(元に戻る、あの人の傍にいられなくなっちゃう!)
(嫌だ、嫌だ!)
(こんな急に……それもよりによって、彼が一番ピンチの時に!)
これでは何のためにずっと生きてきたのか分からない。
焦りが鼓動を乱し、熱い何かが、じわりじわりと身の内に溢れ始めていた。
必死に自らを落ち着かせるべく、カノンは荒い呼吸で鏡を睨んだ。
(落ち着け……頼むから落ち着いて……! まだ大丈夫、まだもう少し……!)
無理に息を深く吸い込み、ゆっくりと吐き出す。
枷を破って溢れそうになる力を少しずつ冷まし、段々寝かし付けていく……
しばし後、首元の青い光の文字は、その輝きを弱めていった。
少しだけ安堵し、カノンは洗面台に手をついた。
記憶が混乱しているのか、脳裏にかつての思い出がよぎった。
遠い遠い、気が遠くなるぐらいの昔……けれど今でも鮮明に思い出すあの日の記憶だ。
口の中に蘇る、潮とちぎれ藻の混じった生臭い味わい。
波打ち際の砂を掴んで身を起こし、カノンは必死に海から這い上がった。そのままひたすら逃げ惑う。
曲がりくねった海辺の道だが、疲れ果てた両足は、そもそも真っ直ぐ走れなかった。
ただただ人気のない方へ走って、走って。
喉は渇ききって引きつり、血の味が口中に広がる程に懸命に駆けたが、背後から追いかけてくる気配に、今にも襟首を掴まれそうに思えてしまう。
着の身着のままで里を抜け、同族の刺客をまいたはいいが、今度は運悪く『天敵』どもに見つかったのだ。
備前の浜から身を投げ出し、体力任せに海を泳いだ。
追っ手を騙すべく、着物を途中の島の木にかけ……乾かしているように見せかけた。
下衣や褌まで干したのは、その島に潜んでいると思わせるためだったし、島に入る時は足跡をつけ、盛大に周囲の枝をへし折った。
逆に島から出る時は高台に登り、足跡がつかないよう一気に海に飛び込んだ。
……だがそれでも連中は、執念深く追跡してくる。
後で考えれば、大気に邪気のない状態だから、カノンの気は容易く見つけられたはずだ。
この穢れた血が、そして気配が、奴らをどこまでも引き寄せるのである。
いくつかの島を逃げ惑い、背に矢を受けて夜の海に飛び込んだ。
ともすれば遠退きそうになる意識で一晩中泳ぎ続け、この大三島に辿り着いたが、もう精も根も尽き果てていた。
浜辺の古い小さな社……その傍の浜まで辿り着いた時、カノンはうつ伏せに倒れ込んだ。
道中拾った寸足らずの帆布を巻きつけ、縛っただけの惨めな姿は、肌もろくに隠せていない。
足も髪も白い砂に塗れていたし、肩や背には、魔法力が込められた破邪の矢が深々と刺さり、自らの荒い呼吸と共に上下している。
その矢が青く輝く度、体中の力が吸い取られるようだったが、最早それを抜く体力も残っていないのだった。
(……ここで終わりか……)
カノンがそんなふうに考えた時、ふと視界の隅に、歳若い男の姿が見えた。
「っ!」
びくりと身が震え、懸命に半身を起こす。
同族の追っ手ではない、まして神に仕える者でもない。ただの若者ではあったのだが……
よく日に焼け、直垂姿の若者は、黙ってカノンを見据えていた。
浜辺の社を手入れしに来たのだろうか。
手には榊と手桶を持っているが、腰には見事な太刀が下げられていた。
一目で分かる。強い、手慣れだ……!
おまけに油断するような面構えではない。
頭もやたら切れそうだし、口八丁も通じないだろう。
じゃあどうする…………まさか、音に聞く色仕掛けか?
いやいや、もっと無理である。
人ではない我が身で、更には異常に長い命を持つ一族なのだ。
色恋沙汰そのものを目にする事が無く、誰かが子を為す事さえ数百年に一度。男女の逢瀬とやらに何の見識も無かった。
どうにもこうにもならないし、ここで首を落とされるだろう。
普段なら薄皮も傷つかないはずの刀も、弱った体で弾けるはずがない。
……でも、それも仕方ない事なのかも知れない。
元々自分は異物であり、人の世にいてはならない存在なのだ。
一族にも馴染めず、人界では忌み嫌われる……そして誰とも知らぬこの武者に、切り殺されて果てるのだ。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる