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~エピローグ~ 終わる世界
絶望の夜が始まる
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破滅は音を立てて押し寄せていた。
必死で柱を止めていた佐久夜姫と永津彦も、霊力の限界に達したのだ。
呆然と見つめる神々をよそに、柱は唸りを上げて回転する。
下にある古い柱を砕き終え、地に降り立った新しい柱は、破壊の喜びを体現するかのように輝いた。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
瞬間、日本列島に、オレンジ色の光の網目が浮かび上がった。
網目は鮮やかに輝くと、あちこちで綻び始める。
明滅しながら途切れていく封印の網をよそに、大地が裂け、地下のマグマが湧き上がった。
立ち昇る炎は天を焦がし、吹き出す黒い噴煙は、帯電して凄まじい雷を振りまいた。
飛び散る巨大な噴石が、各地の避難区を次々に破壊していく。
『苦難は終わった。ようやく平和が訪れて、幸せな世界が来るんだ』
そう信じられ、疲れも忘れて復興された町並みは……真新しく、きらきら輝く建築群は、降り注ぐ石火矢に無残に撃ち砕かれたのだ。
やがて地の底から、巨大な邪神達が姿を現す。
備前の山を割り砕き、力を誇示する双角天。
蔵王の裾野に息を吹きかけ、凍りつかせる無明権現。
阿蘇の炎を身にまとう、赤き衣の熊襲御前。
子孫が現存し、信仰されている邪神ほど、本体が復活しやすいのだ。
夜祖の本体は見えないが、恐らくどこかで顕現しているのだろう。
退避を続ける機体の中で、誠は女神の言葉を思い出した。
九州での戦いの際、復活しかけた熊襲御前を、女神は確かこう評していた。
『肉体を得た邪神には、いかなお前達でもどうにもならん』
『今までの戦いは、これで全てひっくり返る』
「…………っ!」
誠は無力感に打ちのめされた。
何も言えない。何の希望も見つからない。
鶴やコマ、隊員達も同じだろう。
皆、無言のままに項垂れて、女神の思い出を反芻しているはずだ。
しかし事態は尚も悪化を続ける。
大地の裂け目から大量の邪気が噴き出すと、黄泉の軍勢が溢れ出たのだ。
最早応戦する事も叶わず、各地の戦力は敗走を余儀なくされた。
人々の絶望をよそに、山々は雄たけびを上げて炎の柱を吹き上げていく。
それは希望の灯ではない。逃げ惑い、捕食されるだけの生贄となった人々を冥府に送る、野辺送りの炎だった。
長い長い絶望の夜が、今始まりを告げたのだ。
※※第5章はここまでです。お読みいただきありがとうございます。
次章がいよいよ最終章です。どうぞ最後までよろしくお願いします。
必死で柱を止めていた佐久夜姫と永津彦も、霊力の限界に達したのだ。
呆然と見つめる神々をよそに、柱は唸りを上げて回転する。
下にある古い柱を砕き終え、地に降り立った新しい柱は、破壊の喜びを体現するかのように輝いた。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
瞬間、日本列島に、オレンジ色の光の網目が浮かび上がった。
網目は鮮やかに輝くと、あちこちで綻び始める。
明滅しながら途切れていく封印の網をよそに、大地が裂け、地下のマグマが湧き上がった。
立ち昇る炎は天を焦がし、吹き出す黒い噴煙は、帯電して凄まじい雷を振りまいた。
飛び散る巨大な噴石が、各地の避難区を次々に破壊していく。
『苦難は終わった。ようやく平和が訪れて、幸せな世界が来るんだ』
そう信じられ、疲れも忘れて復興された町並みは……真新しく、きらきら輝く建築群は、降り注ぐ石火矢に無残に撃ち砕かれたのだ。
やがて地の底から、巨大な邪神達が姿を現す。
備前の山を割り砕き、力を誇示する双角天。
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阿蘇の炎を身にまとう、赤き衣の熊襲御前。
子孫が現存し、信仰されている邪神ほど、本体が復活しやすいのだ。
夜祖の本体は見えないが、恐らくどこかで顕現しているのだろう。
退避を続ける機体の中で、誠は女神の言葉を思い出した。
九州での戦いの際、復活しかけた熊襲御前を、女神は確かこう評していた。
『肉体を得た邪神には、いかなお前達でもどうにもならん』
『今までの戦いは、これで全てひっくり返る』
「…………っ!」
誠は無力感に打ちのめされた。
何も言えない。何の希望も見つからない。
鶴やコマ、隊員達も同じだろう。
皆、無言のままに項垂れて、女神の思い出を反芻しているはずだ。
しかし事態は尚も悪化を続ける。
大地の裂け目から大量の邪気が噴き出すと、黄泉の軍勢が溢れ出たのだ。
最早応戦する事も叶わず、各地の戦力は敗走を余儀なくされた。
人々の絶望をよそに、山々は雄たけびを上げて炎の柱を吹き上げていく。
それは希望の灯ではない。逃げ惑い、捕食されるだけの生贄となった人々を冥府に送る、野辺送りの炎だった。
長い長い絶望の夜が、今始まりを告げたのだ。
※※第5章はここまでです。お読みいただきありがとうございます。
次章がいよいよ最終章です。どうぞ最後までよろしくお願いします。
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