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第一章その6 ~急展開!~ それぞれの恋の行方編
お前の知る必要は無い事だ
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身を隠していた船の中、蛭間はひたすら焦っていた。
鳴門防衛戦の罠も失敗し、配下のパイロットの悪行や、これまでの不正もバレてしまっている。
今までは体調不良を言い訳に公の場に出るのを拒んでいたが、これから先はそうもいくまい。
議員資格の剥奪、不逮捕特権の消失。そこから先は地獄の時間だ。
「このままでは破滅だ……」
蛭間は頭を抱えるが、焦っていたのは彼だけではなかった。同室に集う特務隊のパイロット達も同じである。
あの新入り3人はそこに居なかったが、古参のパイロット達は口々に蛭間に訴えかけた。
「どうすんだよ、おっさん」
「あたしらも逮捕されるってわけ?」
「そんな、あんたの指示でやったんだろ? 責任取ってなんとかしろよ!」
「ええい分かっている、今考えているところだ!」
蛭間は声を荒げ、だいぶ薄くなった頭を掻き毟った。
「そろそろご決断された方がよろしいのでは?」
慌てる一同をまるで他人事のように、爪繰が静かにそう言う。
蛭間は不思議そうに顔を上げる。
「け、決断だと……?」
「そうです。少々荒っぽくて好みませんが、クーデターですよ。まあ、一応あなたが船団長なわけですから、クーデターという言い方は微妙ですがね」
男はそう言って不気味な笑みを浮かべる。
「し、しかし今や、殆どの戦力はあちらに味方している。今さら蜂起したところで勝ち目はあるまい」
「いいえ。折良く共同宣言の式典が開かれ、要人達が集まります。お飾りの子供達もね。そこを襲撃して要人どもを皆殺しにし、ガレオンと子供を人質に取るのです」
「だがそんな荒事をすれば、さすがに民が従わないだろう?」
「当面は脅しで十分。そしていずれは、奴隷を作ればいいのですよ」
爪繰はそこで右手を差し出した。手の平には、青紫の細胞が脈打っている。
「そ、それは……?」
「逆鱗増設の際、第2の脳だと言ったでしょう。その研究の副産物で、強引に人の意識を変えるものです。これを寄生させた人間は、言う事を聞く奴隷になります」
「しかし寄生だなんて、大掛かりな手術がいるのではないか」
「なに、注射すれば体内で勝手に増殖し、脊髄に寄生するのです。そうですね、避難区1つ、数万人も銃を突きつけて注射すれば十分でしょうし……一度奴隷になれば、二度と歯向かう事もありません」
爪繰は目を三日月のようにして、ますます不気味な笑みを浮かべた。それはどこか人間離れしていて、蛭間は背筋が寒くなるのを覚えた。
「ちょっと待ってくれよ、それって心を操るって事だろ?」
そこでパイロット達が口を挟んだ。
「俺らの増設した逆鱗もそうって事かよ?」
「それは違います。操作すると感情のない傀儡になり、素早い判断が出来ません。実際に注射すれば分かりますよ。やってみますか?」
「じょ、冗談じゃない」
パイロットは後ずさり、爪繰は話を続ける。
「荒っぽいやり方ではありますが、成功すれば我々の天下。そもそも人の備えの殆どは、餓霊との戦いを想定しています。人間どもの兵器を使って攻めれば、隙だらけなのです」
彼はそこで語気を強めた。
「座して破滅を待つよりも、どうせなら事を起こしましょう。さあ、ご決断を……!」
「わ……分かった」
蛭間は引きつった顔で頷いた。
「ではパイロットの皆さんには、別室で作戦をお伝えします。心配いりません、あなた達の力は、通常の乗り手を遥かに凌ぐのですから」
若者達は若干動揺していたが、やってやる、などと口々に呟き、部屋を出て行った。
やがて蛭間が恐る恐る尋ねた。
「……な、なあ、あんたは一体何者なんだね……?」
「………………お前の知る必要は無い事だ……!」
爪繰の口調は今までにないほど強かった。声は人ならぬ正体を示すかのように、二重に響き渡っている。まるで悪魔憑きの声のようだ。
「今更後には引けんぞ蛭間。欲に駆られて我々の力を欲したのはお前なのだ」
男の目はらんらんと輝いている。
「国土も人の命も差し出してきたのだ、もうお前が戻る場所は無い。ならば黙って言う事を聞け……!」
蛭間はしばらく放心状態だったが、やがてよろよろと部屋から出て行った。
爪繰は馬鹿にしたように見送ったが、不意に虚空が揺らめくと、あの長身の青年が現れた。
「特務隊の3人はこちらに戻っておりますが、植えつけた細胞を壊されております。妙な呪詛をかけられたのか、再度の移植も受け付けないようで。あの神人の仕業でしょう」
「……つくづく邪魔な聖者だ。そろそろ現世と気が馴染んだだろうし、小さな気配でも感知されるやもしれんな」
爪繰は忌々しげに呟いた。
「……隠を使おう」
「な、隠を、ですか……!?」
部下の青年の目が大きく開かれた。
「そうだ。あの神人を仕留めるにはそれしかない」
「よろしいのですか。夜祖様のお許しがあるのですか?」
「私から事後報告する。敵の最大戦力たる聖者を始末するのだ。必ずお許しになられるはず」
「そうですか……」
青年はしばらく無言だったが、その眉間には僅かな皺が刻まれていた。
……同じ頃。
不是を含めた特務隊の主要パイロットは、通路を勢いこんで進んでいた。
控え室のドアを乱暴に蹴破ると、中に居た残りのパイロットや、小牧隊の3人が驚いた顔をしている。
「ふ、不是さん、どうなりましたか」
「どうもこうもねえ、さっさと来い!」
不是は荒々しく答えた。
「いよいよ国取りだ。逆らう奴は皆殺しにしろ」
鳴門防衛戦の罠も失敗し、配下のパイロットの悪行や、これまでの不正もバレてしまっている。
今までは体調不良を言い訳に公の場に出るのを拒んでいたが、これから先はそうもいくまい。
議員資格の剥奪、不逮捕特権の消失。そこから先は地獄の時間だ。
「このままでは破滅だ……」
蛭間は頭を抱えるが、焦っていたのは彼だけではなかった。同室に集う特務隊のパイロット達も同じである。
あの新入り3人はそこに居なかったが、古参のパイロット達は口々に蛭間に訴えかけた。
「どうすんだよ、おっさん」
「あたしらも逮捕されるってわけ?」
「そんな、あんたの指示でやったんだろ? 責任取ってなんとかしろよ!」
「ええい分かっている、今考えているところだ!」
蛭間は声を荒げ、だいぶ薄くなった頭を掻き毟った。
「そろそろご決断された方がよろしいのでは?」
慌てる一同をまるで他人事のように、爪繰が静かにそう言う。
蛭間は不思議そうに顔を上げる。
「け、決断だと……?」
「そうです。少々荒っぽくて好みませんが、クーデターですよ。まあ、一応あなたが船団長なわけですから、クーデターという言い方は微妙ですがね」
男はそう言って不気味な笑みを浮かべる。
「し、しかし今や、殆どの戦力はあちらに味方している。今さら蜂起したところで勝ち目はあるまい」
「いいえ。折良く共同宣言の式典が開かれ、要人達が集まります。お飾りの子供達もね。そこを襲撃して要人どもを皆殺しにし、ガレオンと子供を人質に取るのです」
「だがそんな荒事をすれば、さすがに民が従わないだろう?」
「当面は脅しで十分。そしていずれは、奴隷を作ればいいのですよ」
爪繰はそこで右手を差し出した。手の平には、青紫の細胞が脈打っている。
「そ、それは……?」
「逆鱗増設の際、第2の脳だと言ったでしょう。その研究の副産物で、強引に人の意識を変えるものです。これを寄生させた人間は、言う事を聞く奴隷になります」
「しかし寄生だなんて、大掛かりな手術がいるのではないか」
「なに、注射すれば体内で勝手に増殖し、脊髄に寄生するのです。そうですね、避難区1つ、数万人も銃を突きつけて注射すれば十分でしょうし……一度奴隷になれば、二度と歯向かう事もありません」
爪繰は目を三日月のようにして、ますます不気味な笑みを浮かべた。それはどこか人間離れしていて、蛭間は背筋が寒くなるのを覚えた。
「ちょっと待ってくれよ、それって心を操るって事だろ?」
そこでパイロット達が口を挟んだ。
「俺らの増設した逆鱗もそうって事かよ?」
「それは違います。操作すると感情のない傀儡になり、素早い判断が出来ません。実際に注射すれば分かりますよ。やってみますか?」
「じょ、冗談じゃない」
パイロットは後ずさり、爪繰は話を続ける。
「荒っぽいやり方ではありますが、成功すれば我々の天下。そもそも人の備えの殆どは、餓霊との戦いを想定しています。人間どもの兵器を使って攻めれば、隙だらけなのです」
彼はそこで語気を強めた。
「座して破滅を待つよりも、どうせなら事を起こしましょう。さあ、ご決断を……!」
「わ……分かった」
蛭間は引きつった顔で頷いた。
「ではパイロットの皆さんには、別室で作戦をお伝えします。心配いりません、あなた達の力は、通常の乗り手を遥かに凌ぐのですから」
若者達は若干動揺していたが、やってやる、などと口々に呟き、部屋を出て行った。
やがて蛭間が恐る恐る尋ねた。
「……な、なあ、あんたは一体何者なんだね……?」
「………………お前の知る必要は無い事だ……!」
爪繰の口調は今までにないほど強かった。声は人ならぬ正体を示すかのように、二重に響き渡っている。まるで悪魔憑きの声のようだ。
「今更後には引けんぞ蛭間。欲に駆られて我々の力を欲したのはお前なのだ」
男の目はらんらんと輝いている。
「国土も人の命も差し出してきたのだ、もうお前が戻る場所は無い。ならば黙って言う事を聞け……!」
蛭間はしばらく放心状態だったが、やがてよろよろと部屋から出て行った。
爪繰は馬鹿にしたように見送ったが、不意に虚空が揺らめくと、あの長身の青年が現れた。
「特務隊の3人はこちらに戻っておりますが、植えつけた細胞を壊されております。妙な呪詛をかけられたのか、再度の移植も受け付けないようで。あの神人の仕業でしょう」
「……つくづく邪魔な聖者だ。そろそろ現世と気が馴染んだだろうし、小さな気配でも感知されるやもしれんな」
爪繰は忌々しげに呟いた。
「……隠を使おう」
「な、隠を、ですか……!?」
部下の青年の目が大きく開かれた。
「そうだ。あの神人を仕留めるにはそれしかない」
「よろしいのですか。夜祖様のお許しがあるのですか?」
「私から事後報告する。敵の最大戦力たる聖者を始末するのだ。必ずお許しになられるはず」
「そうですか……」
青年はしばらく無言だったが、その眉間には僅かな皺が刻まれていた。
……同じ頃。
不是を含めた特務隊の主要パイロットは、通路を勢いこんで進んでいた。
控え室のドアを乱暴に蹴破ると、中に居た残りのパイロットや、小牧隊の3人が驚いた顔をしている。
「ふ、不是さん、どうなりましたか」
「どうもこうもねえ、さっさと来い!」
不是は荒々しく答えた。
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