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第一章その4 ~さあ復活だ~ 懐かしきふるさとの味編
天守閣の合宿。鳳学習塾へようこそ
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天守閣には畳と座卓が並べられ、その上に資料がうず高く積まれていく。
室内には神使や鳳の他に、難波、カノン、宮島、香川がいたが、彼らが殺人鬼のような目で睨んできたため、誠は内心震え上がった。
「……あ、あの、皆さん……?」
「鳴っち、あんた覚悟は出来てるやろなあ?」
「ご、ごめん、ほんと許して。俺1人じゃどうにもならないんだよ」
「あかん。言うこと聞いてもらうハードルが上がったと思いや」
眼を光らせる難波の横で、カノンは自慢の包丁を研いでいる。
「そうね、あたしは手術の実験台になってもらうわ」
「そんじゃあ俺が押さえとくぜ」
「隊長さん、弔いは安くしとくからな」
宮島と香川はバキボキ指を鳴らしている。
(こ、殺される……!!!)
汗が滝のように流れる誠だったが、そこで鳳がぱん、と手を叩いた。
「はい皆さん、からかうのはその辺にして、お仕事を始めましょう。押収した資料を調べ、不正を徹底的に暴き出すのです。人の法で裁けぬものも、神界のそれに反していれば罰が下りますから」
「面白そうやな。神界の罰ってどんなんなん?」
難波が座卓にひじを乗せて身を乗り出した。
「そうですね、人の罰とは違いますが……20年間、やる事為す事うまくいかず、周囲の人から蛇蝎のごとく忌み嫌われるとか、ですか」
「ええやんええやん、それちょっと鳴っちにくれへん?」
「やめてくれ、昔から不幸は間に合ってるんだ。年に何回車に撥ねられたと思ってんだよ」
誠が言うと、眼帯を付けた狛犬が口を挟んだ。
「おんどりゃあ、アホ面しやがって、何が不幸じゃ。こうして調べられるだけでも幸せなんじゃい」
「そうです、姫様が魔界のモウ者を追い払って、邪気が減ったから私達が動けるのです」
「そうやで。邪気が多いと、敵の気配が見えにくいんや。姉さんら人間も、ワイら神使も、今まで大勢やられたんやぞ」
牛やキツネの言葉に、誠は内心驚いた。てっきり毎日遊んでいると思っていた神使も、裏で苛烈な戦いを繰り広げていたのだ。
「そ、そうだったのか……それはその、大変なご苦労を……」
誠が謝ると、神使は途端に調子に乗った。
「ようし、分かったらワシの肩もまんかい!」
「ワイにはおやつ持ってこい! 稲荷寿司も追加やで!」
威勢のいい神使達だったが、そこで鳳が口を挟んだ。
「あなた達、あまり調子に乗ると代行様に言いつけますよ? 先日はデスクワークを抜け出したのに、後輩がいるとずいぶん元気ですね」
「ひっ!? 姉さん、ご勘弁を」
神使達が大人しくなったので、鳳はカチャリと音を立てて太刀を置いた。
「ではこれより2時間、無駄口は厳禁とします。口を開けば斬るものとしますが、よろしいですか?」
難波が冷や汗を流しながら耳打ちしてくる。
「あ、あかんで鳴っち、こりゃ嫁にしたら怖いタイプや。悪いこと言わへん、うちか、最悪カノっちにしとき」
「なんであたしが最悪なのよっ」
カノンが抗議した所で、再び刀の鍔鳴りが響き渡る。
「……よろしいですか?」
『はいっ』
よろしくなくても強要するタイプだと感じ、誠達は声を揃えた。
一同は地獄のような仕分け作業に取りかかった。
誠は最初仕分け方を神使に聞き、飛び蹴りされながら覚えて行ったが、慣れると逆に彼らのミスに気付くようになった。しかしそれを指摘すると、逆ギレした神使にキックを食らうので、結局のところ労働環境は改善されなかった。
誠は頭を防御しながら自分の作業に集中するも、やがてどうしても気になる事が出てきた。
斬られるのは嫌だし、しかし気にはなるので、迷った挙句、意を決して鳳に言った。
「……あの、」
「それは遺言ですか?」
「き、聞いてから判断して下さい」
鳳はしばらく黙っていたが、太刀を下ろして膝に手を置いた。
「聞きましょう」
誠は鳳の前に移動すると、手にした資料をテーブルに置いた。
「蛭間の配下の取引で、タイミングに異常な点があるんです。平たく言えば、敵の襲撃と取引時期が合い過ぎてる」
誠は大きな紙に地図を描き、各避難区の場所と、付近で戦闘のあった日付を書き込んでいく。
隊員達はこれ幸いと見物し、神使達も資料を覗き込んだ。
「まずはここから。資料上のこの取引は、北西部の避難区が襲撃される3日前。これは1週間前です。他にも見ていくと……ここも、ここも。殆どの場所で、取引後すぐに襲撃が起こっています」
鳳は姿勢を正したまま、怪訝そうに誠を見つめた。
「避難区の位置はともかく、全ての戦闘記録を覚えているのですか? 日付まで正確に?」
「完全じゃないかも知れませんが、一応覚えてます。格納庫に戻れば、端末にも記録してますから」
「なるほど、続けて下さい」
鳳が頷いたので、誠は説明を続けていく。
「こうして見ていくと、物資のやりとりと敵の襲撃時期が合いすぎてて、蛭間一派の人間だけが、間一髪で被害が出ないようになってるんです。人相手ならともかく、相手は餓霊、そんな事が出来るでしょうか」
「…………普通なら、無理でしょうね」
グーにした手を口元に当て、鳳は呟いた。丁度咳払いをするような姿勢である。
「と、ここまでがタイミングの問題で、次は取引の内容です。表のこの部分……移動された物資は、大型の餓霊に効果的な大火力の装備でしたが、それが取り除かれた数日後、この避難区は陥落してます。同様に他の場所も、必要な物資が削られ、戦力が激減した直後に襲撃している。ある程度他の場所もつついていますが、敵全体の規模から見れば、カムフラージュとか、威力偵察の範囲です」
「……なるほど。話の筋は通っています」
鳳は手を再び膝の上に置いた。
「あのよ、ちょっといいか隊長」
宮島が頭をかきながら口を挟む。
「相手は餓霊だろ? 敵がそこまで考えて動いてるもんなのかよ」
「いやいや宮島、考えるどうこうのレベルじゃないだろ。いくら相手の動きを予想したって、お釈迦様でもこうはいかんさ」
香川は腕組みして話を続ける。
「ここまで一致してると、敵がこちらの情報を知ってるか、逆に人間側が事前に敵の動きを知って、それに合わせて動いているか。どちらにしても一大事だぞ」
香川の言葉に一同は息を飲むが、鳳は予想していたように呟いた。
「……やはり、そうでしたか」
「知ってたんですか?」
誠の問いに鳳は頷く。
「と言ってもおぼろげですがね。最も怪しいのはこの人物、蛭間です。混乱の初期に突然頭角を現し、瞬く間に船団のトップに上り詰めました。対立する人間がタイミングよく亡くなったり、色々と都合が良すぎるのです。今までは調べが進んでおりませんでしたが……これから奴を徹底的に洗い直しましょう」
「だけどこいつは何がしたいのかしらね」
カノンがそこでもっともな疑問を口にした。
「自分達の権力は伸びても、それは他の対抗馬がやられて、相対的に優位なだけでしょ。船団全体で見れば弱ってると思うんだけど……」
「それも含めて調べますので。さあ、お仕事の続きです」
一同は再び活字との戦いになったが、誠はふと資料の中の、研究諸経費と書かれた部分に目が行った。
内容については記載が無いが、ただ異常に予算と物資が注ぎ込まれているのだ。
「すみません。あっ、斬らないで、すぐ終わりますから! この研究費、初めて見ましたけど、異常に予算を食ってますよね」
鳳は誠の差し出した資料を眺め、すぐに答えた。
「公にはなっていない施設ですが、噂は聞いた事があります。高千穂研究所の生き残りが、技術開発を行っているとか」
「高千穂研の……?」
誠は呟いて、それからぐいと身を乗り出した。
「それ、詳しく分かりませんか?」
「あっ……その、ど、努力してみましょう」
少し距離が近すぎたのか、鳳はどぎまぎしながら頷いてくれた。
※別行動中のはずの龍やサルが絵の中にいますが、まあそういう事で。
室内には神使や鳳の他に、難波、カノン、宮島、香川がいたが、彼らが殺人鬼のような目で睨んできたため、誠は内心震え上がった。
「……あ、あの、皆さん……?」
「鳴っち、あんた覚悟は出来てるやろなあ?」
「ご、ごめん、ほんと許して。俺1人じゃどうにもならないんだよ」
「あかん。言うこと聞いてもらうハードルが上がったと思いや」
眼を光らせる難波の横で、カノンは自慢の包丁を研いでいる。
「そうね、あたしは手術の実験台になってもらうわ」
「そんじゃあ俺が押さえとくぜ」
「隊長さん、弔いは安くしとくからな」
宮島と香川はバキボキ指を鳴らしている。
(こ、殺される……!!!)
汗が滝のように流れる誠だったが、そこで鳳がぱん、と手を叩いた。
「はい皆さん、からかうのはその辺にして、お仕事を始めましょう。押収した資料を調べ、不正を徹底的に暴き出すのです。人の法で裁けぬものも、神界のそれに反していれば罰が下りますから」
「面白そうやな。神界の罰ってどんなんなん?」
難波が座卓にひじを乗せて身を乗り出した。
「そうですね、人の罰とは違いますが……20年間、やる事為す事うまくいかず、周囲の人から蛇蝎のごとく忌み嫌われるとか、ですか」
「ええやんええやん、それちょっと鳴っちにくれへん?」
「やめてくれ、昔から不幸は間に合ってるんだ。年に何回車に撥ねられたと思ってんだよ」
誠が言うと、眼帯を付けた狛犬が口を挟んだ。
「おんどりゃあ、アホ面しやがって、何が不幸じゃ。こうして調べられるだけでも幸せなんじゃい」
「そうです、姫様が魔界のモウ者を追い払って、邪気が減ったから私達が動けるのです」
「そうやで。邪気が多いと、敵の気配が見えにくいんや。姉さんら人間も、ワイら神使も、今まで大勢やられたんやぞ」
牛やキツネの言葉に、誠は内心驚いた。てっきり毎日遊んでいると思っていた神使も、裏で苛烈な戦いを繰り広げていたのだ。
「そ、そうだったのか……それはその、大変なご苦労を……」
誠が謝ると、神使は途端に調子に乗った。
「ようし、分かったらワシの肩もまんかい!」
「ワイにはおやつ持ってこい! 稲荷寿司も追加やで!」
威勢のいい神使達だったが、そこで鳳が口を挟んだ。
「あなた達、あまり調子に乗ると代行様に言いつけますよ? 先日はデスクワークを抜け出したのに、後輩がいるとずいぶん元気ですね」
「ひっ!? 姉さん、ご勘弁を」
神使達が大人しくなったので、鳳はカチャリと音を立てて太刀を置いた。
「ではこれより2時間、無駄口は厳禁とします。口を開けば斬るものとしますが、よろしいですか?」
難波が冷や汗を流しながら耳打ちしてくる。
「あ、あかんで鳴っち、こりゃ嫁にしたら怖いタイプや。悪いこと言わへん、うちか、最悪カノっちにしとき」
「なんであたしが最悪なのよっ」
カノンが抗議した所で、再び刀の鍔鳴りが響き渡る。
「……よろしいですか?」
『はいっ』
よろしくなくても強要するタイプだと感じ、誠達は声を揃えた。
一同は地獄のような仕分け作業に取りかかった。
誠は最初仕分け方を神使に聞き、飛び蹴りされながら覚えて行ったが、慣れると逆に彼らのミスに気付くようになった。しかしそれを指摘すると、逆ギレした神使にキックを食らうので、結局のところ労働環境は改善されなかった。
誠は頭を防御しながら自分の作業に集中するも、やがてどうしても気になる事が出てきた。
斬られるのは嫌だし、しかし気にはなるので、迷った挙句、意を決して鳳に言った。
「……あの、」
「それは遺言ですか?」
「き、聞いてから判断して下さい」
鳳はしばらく黙っていたが、太刀を下ろして膝に手を置いた。
「聞きましょう」
誠は鳳の前に移動すると、手にした資料をテーブルに置いた。
「蛭間の配下の取引で、タイミングに異常な点があるんです。平たく言えば、敵の襲撃と取引時期が合い過ぎてる」
誠は大きな紙に地図を描き、各避難区の場所と、付近で戦闘のあった日付を書き込んでいく。
隊員達はこれ幸いと見物し、神使達も資料を覗き込んだ。
「まずはここから。資料上のこの取引は、北西部の避難区が襲撃される3日前。これは1週間前です。他にも見ていくと……ここも、ここも。殆どの場所で、取引後すぐに襲撃が起こっています」
鳳は姿勢を正したまま、怪訝そうに誠を見つめた。
「避難区の位置はともかく、全ての戦闘記録を覚えているのですか? 日付まで正確に?」
「完全じゃないかも知れませんが、一応覚えてます。格納庫に戻れば、端末にも記録してますから」
「なるほど、続けて下さい」
鳳が頷いたので、誠は説明を続けていく。
「こうして見ていくと、物資のやりとりと敵の襲撃時期が合いすぎてて、蛭間一派の人間だけが、間一髪で被害が出ないようになってるんです。人相手ならともかく、相手は餓霊、そんな事が出来るでしょうか」
「…………普通なら、無理でしょうね」
グーにした手を口元に当て、鳳は呟いた。丁度咳払いをするような姿勢である。
「と、ここまでがタイミングの問題で、次は取引の内容です。表のこの部分……移動された物資は、大型の餓霊に効果的な大火力の装備でしたが、それが取り除かれた数日後、この避難区は陥落してます。同様に他の場所も、必要な物資が削られ、戦力が激減した直後に襲撃している。ある程度他の場所もつついていますが、敵全体の規模から見れば、カムフラージュとか、威力偵察の範囲です」
「……なるほど。話の筋は通っています」
鳳は手を再び膝の上に置いた。
「あのよ、ちょっといいか隊長」
宮島が頭をかきながら口を挟む。
「相手は餓霊だろ? 敵がそこまで考えて動いてるもんなのかよ」
「いやいや宮島、考えるどうこうのレベルじゃないだろ。いくら相手の動きを予想したって、お釈迦様でもこうはいかんさ」
香川は腕組みして話を続ける。
「ここまで一致してると、敵がこちらの情報を知ってるか、逆に人間側が事前に敵の動きを知って、それに合わせて動いているか。どちらにしても一大事だぞ」
香川の言葉に一同は息を飲むが、鳳は予想していたように呟いた。
「……やはり、そうでしたか」
「知ってたんですか?」
誠の問いに鳳は頷く。
「と言ってもおぼろげですがね。最も怪しいのはこの人物、蛭間です。混乱の初期に突然頭角を現し、瞬く間に船団のトップに上り詰めました。対立する人間がタイミングよく亡くなったり、色々と都合が良すぎるのです。今までは調べが進んでおりませんでしたが……これから奴を徹底的に洗い直しましょう」
「だけどこいつは何がしたいのかしらね」
カノンがそこでもっともな疑問を口にした。
「自分達の権力は伸びても、それは他の対抗馬がやられて、相対的に優位なだけでしょ。船団全体で見れば弱ってると思うんだけど……」
「それも含めて調べますので。さあ、お仕事の続きです」
一同は再び活字との戦いになったが、誠はふと資料の中の、研究諸経費と書かれた部分に目が行った。
内容については記載が無いが、ただ異常に予算と物資が注ぎ込まれているのだ。
「すみません。あっ、斬らないで、すぐ終わりますから! この研究費、初めて見ましたけど、異常に予算を食ってますよね」
鳳は誠の差し出した資料を眺め、すぐに答えた。
「公にはなっていない施設ですが、噂は聞いた事があります。高千穂研究所の生き残りが、技術開発を行っているとか」
「高千穂研の……?」
誠は呟いて、それからぐいと身を乗り出した。
「それ、詳しく分かりませんか?」
「あっ……その、ど、努力してみましょう」
少し距離が近すぎたのか、鳳はどぎまぎしながら頷いてくれた。
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