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第一章その1 ~始めよう日本奪還~ 少年たちの苦難編
武将級餓霊との遭遇
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崩れ落ちる敵から刀を抜きつつ、誠は倒れた機体に呼びかけた。
「友軍機、聞こえるか。聞こえたら応答してくれ」
やがてモニターに相手パイロットが映った。紺色の髪をやや短く切りそろえた、大人しそうな少女である。
誠は続けて語りかける。
「こちら救援部隊、大丈夫、君は助かった。全ての機器から手を離し、深呼吸されたし」
手を離させたのは、物音で反射的に引き金を握り、誤射するのを防ぐためだ。
「落ち着いたら、所属と名前を」
「う、宇部です。所属は、第16特別避難区防衛部隊、第5人型重機小隊」
「配属暦と技術段階」
「えと、2週間。基本操作だけです」
「負傷はあるか? 機体状況は?」
「け、ケガはありません。機体は……ええと、損傷中軽度。骨格系に若干のダメージが……コクピットハッチと、追加装甲に損傷あり。でも起きられます」
「上出来だ」
誠は胸を撫で下ろすが、そこでモニターにカノンの顔が映った。
「あまりゆっくりしてらんないわよ、敵さんこっちに気付いたみたい。第一波、推定12、3ってとこかしら」
カノンの言葉と同時に、あちこちで電磁火線が閃いた。
やがて先ほどと同型の餓霊が、次々姿を現した。ぬらりとした動作で首を伸ばし、周囲の獲物を探っている。
「接続操作モードへ移行」
誠は機体のOSに指示し、迫り来る敵をモニターで睨んだ。
意識を集中し、相手の次の動作を読み取ろうと試みる。
(……駄目だ、やっぱり動きが読めない……!)
誠は相手の爪をかわし、機体を後ろに回避させた。
実を言えば、誠の特技はもう1つあったのである。
集中すると敵がスローに見える事に加え、以前は敵がどのように動くのか、事前に予知出来たのだ。
けれどその力は、『あの日』から失われたままだった。時々試してみるものの、いっこうに復調の兆しは無い。
(だったら、今出来る事をするだけだ……!)
誠は機体を前に走らせる。
敵の巨腕をぎりぎりでかわし、強化刀を一閃。相手の腕を切断し、返す刀で斬り伏せた。
次の1体を射撃で狙い、相手が電磁バリアで弾いた瞬間、その弾いた箇所を正確に突き刺す。強い属性添加の弾丸は、一時的に敵の防御を弱らせるからだ。
3体目は警戒してこちらの出方をうかがっている。防御にエネルギーを全振りしているため、電磁バリアは通常より色濃い。
誠は刀の属性添加機の出力を上げ、大上段から切りつけた。
斬撃は硬い音を立てて弾かれたが、相手の電磁バリアも大きく揺らぎ、敵は体勢を崩して後ずさった。
誠は更に突進して、再び上段から刀を構える。先ほどの威力が念頭にある相手は、上方に更に強いバリアを発生させた。
その隙に誠は、がら空きになった相手の胴を両断していた。
更に別の餓霊が現れたが、相手が身構える前に蹴り飛ばす。
餓霊は派手に倒れ込み、怒り狂って身を起こそうとするところを突き刺してトドメだ。
やがて画面に隊員達が表示された。
「とりあえず、第一波は片付いたわよ」
「さすがカノン。みんなも早いな」
「よお言うわ鳴っち、あっと言う間に5体も倒しといて。ま、うちも2体は稼いだけどな。でかい相手はほんと割がええねん」
「うんうん、流石は隊長だぜ。これなら俺達の部隊も出世して、ウハウハな生活する事間違いなしだ」
「やめろよ宮島。調子に乗ると、すぐお陀仏になっちまうぞ」
香川はそう言いながら、バスの方に歩み寄った。拡声器を使い、車内の人々に呼びかける。
「ちなみに皆さん無事ですかー? 俺、香川だけどお久しぶりです!」
「あれま、あんたお寺のぼんかいな! ありがたや!」
「ばあちゃん達、俺を拝んでもしょうがないけど、生きてて良かったな」
バスから身を乗り出し、機体を仏像のように拝むお年寄りに、香川も思わず苦笑している。幸い人々も運転手も無事で、そのまま移動できそうだった。
誠は運転手に情報を求めた。
「お疲れのところ失礼します。他に避難中の車両を見ていますか?」
「多分……まだ奥にいると思います。6台で移動して、私達が4台目だったので。襲われて、散開して逃げたので……追い抜かれたかも知れませんが」
「分かりました。その旨報告します」
誠は輸送部隊に情報を送った。
まだ『送信中』となってはいるが、近付いた時点で受信して読んでくれるだろう。
「カノンと難波は、車両と一緒に撤退してくれ。輸送との合流地点は画面の通りだ」
「ん……いいわ、分かった」
「了解やで。護衛も成功したらおいしい任務やしな」
カノンは少し渋い顔だったが、難波は明るい表情でウインクした。
「宇部ちゃんやっけ、あんたもうちらと来いや。その機体やと限界やろ」
「はっ、はい!」
少女の機体は慌てて難波達に駆け寄った。
「宮島と香川は、残弾と属性添加機のチェック。異常が無いなら、悪いがもう少し先に行くぞ」
「任せとけって。ここからが俺のサクセスストーリーの幕開けだからよ。この戦いが終わったら、実家のお好み焼き屋も建て直してさ。日本を守った英雄として、モテモテ人生の始まりだぜ!」
「だから宮島、そう言う台詞は……」
!!!!!!!!!!!!!!!
香川の言葉は、大音量の叫びに掻き消されていた。
やがて左手の高台から地響きが起こった。大地を踏み割り、瓦礫を巻き上げ、巨大な何かが駆け降りてくるのだ。
サイズは20メートルを越えるだろう。
蜘蛛のような8脚の足に、硬皮の発達した人型の上半身。4本の腕は、先端が弧を描いた刃物状で、周囲の建物を玩具のように切断していた。
頭部には歪な兜のごとく無数の角が生え、巨大な三つ目がこちらを見据えている。
腹にも巨大な口が備わっていて、時折それが開いては、轟くような叫びを上げていた。
更にそいつの周囲には、4つ足で狼のような形をした餓霊……識別名走狗タイプが、10体以上付き従っていた。
「友軍機、聞こえるか。聞こえたら応答してくれ」
やがてモニターに相手パイロットが映った。紺色の髪をやや短く切りそろえた、大人しそうな少女である。
誠は続けて語りかける。
「こちら救援部隊、大丈夫、君は助かった。全ての機器から手を離し、深呼吸されたし」
手を離させたのは、物音で反射的に引き金を握り、誤射するのを防ぐためだ。
「落ち着いたら、所属と名前を」
「う、宇部です。所属は、第16特別避難区防衛部隊、第5人型重機小隊」
「配属暦と技術段階」
「えと、2週間。基本操作だけです」
「負傷はあるか? 機体状況は?」
「け、ケガはありません。機体は……ええと、損傷中軽度。骨格系に若干のダメージが……コクピットハッチと、追加装甲に損傷あり。でも起きられます」
「上出来だ」
誠は胸を撫で下ろすが、そこでモニターにカノンの顔が映った。
「あまりゆっくりしてらんないわよ、敵さんこっちに気付いたみたい。第一波、推定12、3ってとこかしら」
カノンの言葉と同時に、あちこちで電磁火線が閃いた。
やがて先ほどと同型の餓霊が、次々姿を現した。ぬらりとした動作で首を伸ばし、周囲の獲物を探っている。
「接続操作モードへ移行」
誠は機体のOSに指示し、迫り来る敵をモニターで睨んだ。
意識を集中し、相手の次の動作を読み取ろうと試みる。
(……駄目だ、やっぱり動きが読めない……!)
誠は相手の爪をかわし、機体を後ろに回避させた。
実を言えば、誠の特技はもう1つあったのである。
集中すると敵がスローに見える事に加え、以前は敵がどのように動くのか、事前に予知出来たのだ。
けれどその力は、『あの日』から失われたままだった。時々試してみるものの、いっこうに復調の兆しは無い。
(だったら、今出来る事をするだけだ……!)
誠は機体を前に走らせる。
敵の巨腕をぎりぎりでかわし、強化刀を一閃。相手の腕を切断し、返す刀で斬り伏せた。
次の1体を射撃で狙い、相手が電磁バリアで弾いた瞬間、その弾いた箇所を正確に突き刺す。強い属性添加の弾丸は、一時的に敵の防御を弱らせるからだ。
3体目は警戒してこちらの出方をうかがっている。防御にエネルギーを全振りしているため、電磁バリアは通常より色濃い。
誠は刀の属性添加機の出力を上げ、大上段から切りつけた。
斬撃は硬い音を立てて弾かれたが、相手の電磁バリアも大きく揺らぎ、敵は体勢を崩して後ずさった。
誠は更に突進して、再び上段から刀を構える。先ほどの威力が念頭にある相手は、上方に更に強いバリアを発生させた。
その隙に誠は、がら空きになった相手の胴を両断していた。
更に別の餓霊が現れたが、相手が身構える前に蹴り飛ばす。
餓霊は派手に倒れ込み、怒り狂って身を起こそうとするところを突き刺してトドメだ。
やがて画面に隊員達が表示された。
「とりあえず、第一波は片付いたわよ」
「さすがカノン。みんなも早いな」
「よお言うわ鳴っち、あっと言う間に5体も倒しといて。ま、うちも2体は稼いだけどな。でかい相手はほんと割がええねん」
「うんうん、流石は隊長だぜ。これなら俺達の部隊も出世して、ウハウハな生活する事間違いなしだ」
「やめろよ宮島。調子に乗ると、すぐお陀仏になっちまうぞ」
香川はそう言いながら、バスの方に歩み寄った。拡声器を使い、車内の人々に呼びかける。
「ちなみに皆さん無事ですかー? 俺、香川だけどお久しぶりです!」
「あれま、あんたお寺のぼんかいな! ありがたや!」
「ばあちゃん達、俺を拝んでもしょうがないけど、生きてて良かったな」
バスから身を乗り出し、機体を仏像のように拝むお年寄りに、香川も思わず苦笑している。幸い人々も運転手も無事で、そのまま移動できそうだった。
誠は運転手に情報を求めた。
「お疲れのところ失礼します。他に避難中の車両を見ていますか?」
「多分……まだ奥にいると思います。6台で移動して、私達が4台目だったので。襲われて、散開して逃げたので……追い抜かれたかも知れませんが」
「分かりました。その旨報告します」
誠は輸送部隊に情報を送った。
まだ『送信中』となってはいるが、近付いた時点で受信して読んでくれるだろう。
「カノンと難波は、車両と一緒に撤退してくれ。輸送との合流地点は画面の通りだ」
「ん……いいわ、分かった」
「了解やで。護衛も成功したらおいしい任務やしな」
カノンは少し渋い顔だったが、難波は明るい表情でウインクした。
「宇部ちゃんやっけ、あんたもうちらと来いや。その機体やと限界やろ」
「はっ、はい!」
少女の機体は慌てて難波達に駆け寄った。
「宮島と香川は、残弾と属性添加機のチェック。異常が無いなら、悪いがもう少し先に行くぞ」
「任せとけって。ここからが俺のサクセスストーリーの幕開けだからよ。この戦いが終わったら、実家のお好み焼き屋も建て直してさ。日本を守った英雄として、モテモテ人生の始まりだぜ!」
「だから宮島、そう言う台詞は……」
!!!!!!!!!!!!!!!
香川の言葉は、大音量の叫びに掻き消されていた。
やがて左手の高台から地響きが起こった。大地を踏み割り、瓦礫を巻き上げ、巨大な何かが駆け降りてくるのだ。
サイズは20メートルを越えるだろう。
蜘蛛のような8脚の足に、硬皮の発達した人型の上半身。4本の腕は、先端が弧を描いた刃物状で、周囲の建物を玩具のように切断していた。
頭部には歪な兜のごとく無数の角が生え、巨大な三つ目がこちらを見据えている。
腹にも巨大な口が備わっていて、時折それが開いては、轟くような叫びを上げていた。
更にそいつの周囲には、4つ足で狼のような形をした餓霊……識別名走狗タイプが、10体以上付き従っていた。
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