78 / 90
第二章その6 ~目指すは阿蘇山!~ 火の社攻略編
人には撃てない
しおりを挟む
眼前にそびえる白壁を見据え、壮太が呆然と呟いた。
「嘘だろ……嘆きの門じゃねえか……!」
他の面々も皆、一様に動きを止めている。
やがて白い壁面に、男の姿が映し出された。
歳は50代ほどだろうか。
一見洗練された立ち姿だったが、その目は人ならぬ輝きを満たしている。
「……はじめまして諸君、我が名は不知火。早速だが、この門には人質が入っている。攻撃は控えていただこうか?」
男の隣に、一塊になって震える子供達が映し出される。
人々が動きを止めた事に気を良くしたのか、男は満足げに言葉を続けた。
「覚えているだろう? 君達が最も忌み嫌う、嘆きの門とその城壁だ。さすがの姫君も、人の手でこしらえた物には気付かなかったようだな」
男が手元で何かを操作すると、門は赤い光に包まれていく。
「この門は、社を守る環状結界に一体化している。社を攻撃すればここも吹き飛ぶし、もちろん門への攻撃はいわずもがなだ。それでは、ご機嫌よう……」
男はからかうように笑みを浮かべ、映像は掻き消えてしまった。
流れは、一気に変わってしまった。
元々の戦力差も圧倒的だったため、人間側は大苦戦に陥っている。
巨大な餓霊どもの周囲に赤い光が閃くと、無数の火球が殺到してくる。
味方の重機が電磁シールドを展開し、必死に攻撃を受け止めた。
鶴も青い光で味方をかばうが、さすがに多勢に無勢である。
「くそっ、このままじゃやられる……!」
誠も焦りを禁じ得ない。
味方の勢いは完全に止められ、鶴も防御で手一杯。このままでは全滅だ。
そこでふと、壁の一部に目がとまった。その部分だけが、やけに赤い光が乱れているのだ。
「……?」
凝視すると、壁に赤い三角マークが見えて、接合部分である事が分かった。
誠は覚悟を決め、画面で鶴に呼びかけた。
「ヒメ子、俺をあの門に送れないか!?」
「えっ!!?」
画面に映る鶴は、一瞬目を丸くした。
カノンや難波も驚いているが、誠は構わず言葉を続けた。
「ヒメ子は防御で動けないし、だったら俺が行く。機体を降りると敵にバレるから、瞬間移動できれば助かる」
「それは出来るけど……でも黒鷹、霊力で中まで送ろうとしても、結界で弾かれると思うわ」
「送るのは壁の上でいい。あの赤い三角印が付いてるとこ、部材同士の関節だから、結界が乱れてるだろ。あれだけノイズがあって、しかも霊力のない俺が蓋を開ければ、敵も気付かないかもしれない。中に入れば道も分かってるから、見つからずに行けると思う……!」
「…………分かったわ。私、黒鷹を信じる……!」
鶴は一瞬迷いの表情を浮かべたが、すぐに頷いてくれた。
流石に武家の娘、だてに幾多の修羅場をくぐっていないのだ。
「それじゃ黒鷹、さっそくいくわ。光が出るから、みんな隠してね!」
「了解だぜ!」
「まったく、毎度無茶な隊長さんだな!」
宮島と香川の機体が、素早く誠の前に出た。
次の瞬間、誠のいる操縦席が、眩い光に包まれる。
やがて猛烈に加速するような感覚と共に、誠は門の上に降り立っていた。
「ぐっ……!!!」
目の前に駆け巡る赤い光で、全身の神経が焼き切れそうだった。
幼い頃に、コンセントを触って感電した感じに近いだろうか。
それでも誠には予感があった。
女神がくれた神器の太刀……あの加護が誠の中にある限り、自分の肉体はへこたれないはずだ。
誠は歯を食いしばり、構わず城壁の連結部に近づく。
「ぐっ、うおおおおっ……!!!」
震える指で、整備用の出入り口に手をかけ、無理やりそれをこじ開けた。
「不知火様。御前様のご顕現まで、あとわずかの模様です」
「そうか。何よりだ」
配下の女の報告に、不知火は満足げに頷いた。
彼はそこでモニターに映る、人間達の軍勢を眺めた。懸命に応戦しているとは言え、彼らは次第に追い詰められていく。
どうしてもこちらの門を攻撃出来ず、ジリ貧になっているのである。
「……口惜しいが、さすがは夜祖大神様だな。かつて人間達が閉じ込められた悲劇の城壁……視覚効果は絶大だ。奴らにこの壁はなかなか撃てまい」
不知火は複雑な面持ちでそう言うが、配下の女は怪訝そうに尋ねた。
「それはともかく、なぜ抵抗を許されるのでありましょう。武装解除をさせないのですか?」
「……交渉は、相手に逃げ道を用意するものだ」
不知火は淡々と答えた。
「無抵抗に殺されると思えば、恐怖で壁を攻撃する者が出るやもしれん。我々は時が稼げればそれでいいのだ」
「……さすがは不知火様。ご慧眼感服いたしました」
不知火達の会話をよそに、部屋の隅では、例の鬼達が座っていた。
剛角は金棒をいじりながら、不満げに文句を言う。
「つまらんのお、何じゃこの卑屈な策は。もっと真っ向からドンパチやりゃいいだろうがよ」
「言うな剛角、わしらはここの番するんじゃろうが」
そう言う紫蓮も不満げではある。
鬼達の傍らには、人質となった子供達が、呪術的な光で手を縛られた状態で怯えていた。
剛角は暇を持て余し、子供らにも声をかけた。
「お前らも貧乏くじ引いたのお。あーんな性悪連中に目ぇ付けられて。飴玉でも食うか?」
「………………聞こえているぞ、剛角」
不知火は口元を笑みの形に歪めた。
「ここは我々が見ている。お前達、暇なら見回りでもしてこい。そうすれば、ちゃんと働いていたと報告してやる」
その言葉が剛角を苛立たせる。
「……くそっ、こんなとこ誰が入ってくるんじゃ。バカにしくさって」
「ええから剛角、ここは言われた通りにしとこう」
紫蓮に促され、剛角はしぶしぶ腰を上げた。
「嘘だろ……嘆きの門じゃねえか……!」
他の面々も皆、一様に動きを止めている。
やがて白い壁面に、男の姿が映し出された。
歳は50代ほどだろうか。
一見洗練された立ち姿だったが、その目は人ならぬ輝きを満たしている。
「……はじめまして諸君、我が名は不知火。早速だが、この門には人質が入っている。攻撃は控えていただこうか?」
男の隣に、一塊になって震える子供達が映し出される。
人々が動きを止めた事に気を良くしたのか、男は満足げに言葉を続けた。
「覚えているだろう? 君達が最も忌み嫌う、嘆きの門とその城壁だ。さすがの姫君も、人の手でこしらえた物には気付かなかったようだな」
男が手元で何かを操作すると、門は赤い光に包まれていく。
「この門は、社を守る環状結界に一体化している。社を攻撃すればここも吹き飛ぶし、もちろん門への攻撃はいわずもがなだ。それでは、ご機嫌よう……」
男はからかうように笑みを浮かべ、映像は掻き消えてしまった。
流れは、一気に変わってしまった。
元々の戦力差も圧倒的だったため、人間側は大苦戦に陥っている。
巨大な餓霊どもの周囲に赤い光が閃くと、無数の火球が殺到してくる。
味方の重機が電磁シールドを展開し、必死に攻撃を受け止めた。
鶴も青い光で味方をかばうが、さすがに多勢に無勢である。
「くそっ、このままじゃやられる……!」
誠も焦りを禁じ得ない。
味方の勢いは完全に止められ、鶴も防御で手一杯。このままでは全滅だ。
そこでふと、壁の一部に目がとまった。その部分だけが、やけに赤い光が乱れているのだ。
「……?」
凝視すると、壁に赤い三角マークが見えて、接合部分である事が分かった。
誠は覚悟を決め、画面で鶴に呼びかけた。
「ヒメ子、俺をあの門に送れないか!?」
「えっ!!?」
画面に映る鶴は、一瞬目を丸くした。
カノンや難波も驚いているが、誠は構わず言葉を続けた。
「ヒメ子は防御で動けないし、だったら俺が行く。機体を降りると敵にバレるから、瞬間移動できれば助かる」
「それは出来るけど……でも黒鷹、霊力で中まで送ろうとしても、結界で弾かれると思うわ」
「送るのは壁の上でいい。あの赤い三角印が付いてるとこ、部材同士の関節だから、結界が乱れてるだろ。あれだけノイズがあって、しかも霊力のない俺が蓋を開ければ、敵も気付かないかもしれない。中に入れば道も分かってるから、見つからずに行けると思う……!」
「…………分かったわ。私、黒鷹を信じる……!」
鶴は一瞬迷いの表情を浮かべたが、すぐに頷いてくれた。
流石に武家の娘、だてに幾多の修羅場をくぐっていないのだ。
「それじゃ黒鷹、さっそくいくわ。光が出るから、みんな隠してね!」
「了解だぜ!」
「まったく、毎度無茶な隊長さんだな!」
宮島と香川の機体が、素早く誠の前に出た。
次の瞬間、誠のいる操縦席が、眩い光に包まれる。
やがて猛烈に加速するような感覚と共に、誠は門の上に降り立っていた。
「ぐっ……!!!」
目の前に駆け巡る赤い光で、全身の神経が焼き切れそうだった。
幼い頃に、コンセントを触って感電した感じに近いだろうか。
それでも誠には予感があった。
女神がくれた神器の太刀……あの加護が誠の中にある限り、自分の肉体はへこたれないはずだ。
誠は歯を食いしばり、構わず城壁の連結部に近づく。
「ぐっ、うおおおおっ……!!!」
震える指で、整備用の出入り口に手をかけ、無理やりそれをこじ開けた。
「不知火様。御前様のご顕現まで、あとわずかの模様です」
「そうか。何よりだ」
配下の女の報告に、不知火は満足げに頷いた。
彼はそこでモニターに映る、人間達の軍勢を眺めた。懸命に応戦しているとは言え、彼らは次第に追い詰められていく。
どうしてもこちらの門を攻撃出来ず、ジリ貧になっているのである。
「……口惜しいが、さすがは夜祖大神様だな。かつて人間達が閉じ込められた悲劇の城壁……視覚効果は絶大だ。奴らにこの壁はなかなか撃てまい」
不知火は複雑な面持ちでそう言うが、配下の女は怪訝そうに尋ねた。
「それはともかく、なぜ抵抗を許されるのでありましょう。武装解除をさせないのですか?」
「……交渉は、相手に逃げ道を用意するものだ」
不知火は淡々と答えた。
「無抵抗に殺されると思えば、恐怖で壁を攻撃する者が出るやもしれん。我々は時が稼げればそれでいいのだ」
「……さすがは不知火様。ご慧眼感服いたしました」
不知火達の会話をよそに、部屋の隅では、例の鬼達が座っていた。
剛角は金棒をいじりながら、不満げに文句を言う。
「つまらんのお、何じゃこの卑屈な策は。もっと真っ向からドンパチやりゃいいだろうがよ」
「言うな剛角、わしらはここの番するんじゃろうが」
そう言う紫蓮も不満げではある。
鬼達の傍らには、人質となった子供達が、呪術的な光で手を縛られた状態で怯えていた。
剛角は暇を持て余し、子供らにも声をかけた。
「お前らも貧乏くじ引いたのお。あーんな性悪連中に目ぇ付けられて。飴玉でも食うか?」
「………………聞こえているぞ、剛角」
不知火は口元を笑みの形に歪めた。
「ここは我々が見ている。お前達、暇なら見回りでもしてこい。そうすれば、ちゃんと働いていたと報告してやる」
その言葉が剛角を苛立たせる。
「……くそっ、こんなとこ誰が入ってくるんじゃ。バカにしくさって」
「ええから剛角、ここは言われた通りにしとこう」
紫蓮に促され、剛角はしぶしぶ腰を上げた。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
黒龍の神嫁は溺愛から逃げられない
めがねあざらし
BL
「神嫁は……お前です」
村の神嫁選びで神託が告げたのは、美しい娘ではなく青年・長(なが)だった。
戸惑いながらも黒龍の神・橡(つるばみ)に嫁ぐことになった長は、神域で不思議な日々を過ごしていく。
穏やかな橡との生活に次第に心を許し始める長だったが、ある日を境に彼の姿が消えてしまう――。
夢の中で響く声と、失われた記憶が導く、神と人の恋の物語。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
皇帝の寵妃は謎解きよりも料理がしたい〜小料理屋を営んでいたら妃に命じられて溺愛されています〜
空岡
キャラ文芸
後宮×契約結婚×溺愛×料理×ミステリー
町の外れには、絶品のカリーを出す小料理屋がある。
小料理屋を営む月花は、世界各国を回って料理を学び、さらに絶対味覚がある。しかも、月花の味覚は無味無臭の毒すらわかるという特別なものだった。
月花はひょんなことから皇帝に出会い、それを理由に美人の位をさずけられる。
後宮にあがった月花だが、
「なに、そう構えるな。形だけの皇后だ。ソナタが毒の謎を解いた暁には、廃妃にして、そっと逃がす」
皇帝はどうやら、皇帝の生誕の宴で起きた、毒の事件を月花に解き明かして欲しいらしく――
飾りの妃からやがて皇后へ。しかし、飾りのはずが、どうも皇帝は月花を溺愛しているようで――?
これは、月花と皇帝の、食をめぐる謎解きの物語だ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる