40 / 90
第二章その4 ~信じてほしいの!~ ガンコ才女の説得編
マンゴーの伝言
しおりを挟む
「まったく、想像以上の肥後もっこすだわ」
船を降り、護送車両に揺られながらも、鶴はまだ怒っていた。
頭から蒸気機関のように湯気が出ていて、隣の八千穂がマンゴーを剥いては、鶴に渡してくれている。
甘く熟したまま冷蔵していたマンゴーは、趣味で栽培したとは思えぬ程に見事で、オレンジ色の柔らかな果肉が鶴の舌をうならせていた。
「もぐもぐ、このマンゴーがおいしいから我慢するけど、さもなくばたちどころに懲らしめてやるところよ」
「こらしめてどうするんだよ。てか実際、この先どうするかだよな」
際限なくマンゴーを食べ続ける鶴にツッコミを入れつつ、誠は困って窓の外を眺めた。
金網付きの窓から覗くと、誠達の乗る護送車両は、市街を南へ向かうようだ。
街の様子は慌しく、人々は次々に大型バスに乗り込んでいる。
敵が鹿児島に近付いているため、更に南の緊急シェルターへ移動するのだ、と湯香里が教えてくれる。
人々の避難を促す若年兵達は、一様に恐怖に怯えた顔をしていた。
慌てたり、互いに叫んだり……彼らを律する年長の指揮官などは見当たらない。
湯香里は彼らを労わるように呟いた。
「……みんな頑張ってるけど、経験の浅い子達ばっかりなの。ベテランの人達は、なぜか後方に転属になっちゃったし。どうしていいか分からないんだと思う」
居並ぶ建物が途切れると、指宿枕崎線の列車が人々を満載し、誠達の車を追い抜いていくのが見えた。
シェルターへ人々を運ぶため、ぶっ続けのピストン輸送を続けているのだ。
車輪から火花が舞い上がる度、金切り声のような音が響き渡った。
まるでこの後に起きる、血と絶望の惨劇を象徴するかのようで、誠は思わず目を背けた。
誠は弱気を振り払うように、無理やりに言葉を発する。
「……直接言って駄目なら、周りの人を味方につけるしかないか。敵が迫ってるし、どのぐらい時間が許すか分からないけど……」
そこでコマが誠の肩に飛び乗ってきた。
「黒鷹の言う通り、今は外堀を埋めていこうか。それで間に合わなかったら、最悪は戦いのどさくさで、いきなり味方するしかないよ」
九州の隊員達も頷いているが、ヘンダーソンは険しい表情で答える。
「確かにミスターコマの言う通りだが……あの軍勢が押し寄せたら、ぶっつけで何とか出来る可能性は低そうだ。可能であれば、もっと早く第5船団との協力体制をとりたいところだな」
「だったらやっぱり、天草司令をストレートに説得したいところデスね」
キャシーの言葉に、一同は再び悩み始める。
「……良く分からないけど、君達、いろいろ事情がありそうだね」
そこで兵の一人が、たまりかねて会話に参加してきた。
車内には他にも数人の護送兵がいたが、皆40~50代ぐらいのおじさんで、見た目からして九州男児。日に焼けてたくましく、情に厚そうな印象であった。
「第5船団から来たって話だけど……あ、うん、マンゴー? ありがとう、いただくけれども。とにかく、そんな真剣にこちらの事を考えてくれてるなんてね」
八千穂に大量にマンゴーを渡され、おじさんはたじろぎつつもそう言った。
鶴は彼らを与し易しと見たのか、馴れ馴れしく声をかける。
「そうなのそうなの、私はこう見えて真面目だから、必死にこの船団のためを思って来たの。そしたらなんと、これこの通り。けんもほろろにこの仕打ちよ。ああ、人の世はかくも無情なり~、ベベン、ベンベン」
鶴とコマが琵琶をかき鳴らすので、おじさん達は罪悪感に駆られている。
「い、いや実際、君達みたいな若者に戦わせて、申し訳ないと思っているよ」
「世が世なら、楽しい学生生活だろうになあ。俺達大人がふがいないから……ごめんな」
おじさん達は涙を拭いながら言うが、鶴はその隙に一同に囁いた。
「……みんないい人そうね。とりあえず、ここに居てもしょうがないから抜け出しましょう」
鶴は虚空から筆と和紙を取り出すと、さらさらと書き置きをしたためた。
「ごめんなさい、悪い事はしませんので失礼します。きっとみんなを守ってみせるわ、と……これでいいわね」
おじさん達はしきりに語り合いながらハンカチで目を押さえているので、鶴は一同を打ち出の小槌で小さくしていく。
やがて全員がコマの背に乗ると、鶴はコマに囁いた。
「コマ、外に飛ぶから、降りたらすぐ隠れるのよ」
「分かったよ鶴」
コマが答えた瞬間、一同は淡い光に包まれ、いきなり車外に転移していた。
コマは着地すると、急いで走り去っていく。
数瞬の後、走り去る護送車から悲鳴が聞こえて、車が大きく蛇行した。
「ごめんねおじさん、マンゴーを食べて元気を出すのよ」
鶴は護送車に手を振るが、コマが走りながら鶴に尋ねた。
「けど鶴、この後どうしようか。周りから攻めるにしろ、直接リベンジするにしろ、何か手がかりが必要だよ。誰に聞けばいいんだろう」
「だったらさっきの物知りなおばさんはどうかしら。確かめぐちゃんね。みんな、めぐちゃんはどこか知らない?」
鶴の問いに、一同は顔を見合わせた。
「うーん、おばちゃんとはあの後すぐ別れちまったもんなあ。どこの区画に割り振られたかも分からねえし」
壮太が考え込んでいると、そこで晶が口を開いた。
「まったく、これだから壮太の御守りは疲れるんだ」
壮太はむっとして晶を睨むが、晶は揺れでメガネを激しく上下させながら言った。
「こんな事もあろうかと、予備の端末を宗像さんに渡しておいた。避難区画が決まったら、連絡を貰えるようにな」
晶の言葉通り、壮太の通信端末画面には、新規のメッセージが表示されていた。
『宗像です。一応避難区の建屋とフロア番号を送っておくから、何かあったらおいで』
壮太は途端に機嫌を直し、喜びのままに晶に抱きついた。
「やったぜ! さすが晶、佐賀の男は仕事ができるなっ!」
「……まったく、世話がやけるヤツだ」
晶もまんざらでもなさそうであるが、湯香里がジト目でツッコミを入れる。
「あんた達、友情のシーンを悪いんだけどさ。避難区って、増設しまくりで変わってるでしょ。いくら壮太の地元でも、地図がなきゃ分からないんじゃない?」
湯香里の言葉に、鶴がぽんと手を打ち鳴らした。
「そうだわ! 地図ならあの、唐津くん家で見せてもらいましょう。ねえ黒鷹、あそこまでの道は分かる?」
「ちょっと待てよ。まず港まで戻って、そこから……」
誠が記憶を搾り出し、コマは市街を駆け抜けていった。
船を降り、護送車両に揺られながらも、鶴はまだ怒っていた。
頭から蒸気機関のように湯気が出ていて、隣の八千穂がマンゴーを剥いては、鶴に渡してくれている。
甘く熟したまま冷蔵していたマンゴーは、趣味で栽培したとは思えぬ程に見事で、オレンジ色の柔らかな果肉が鶴の舌をうならせていた。
「もぐもぐ、このマンゴーがおいしいから我慢するけど、さもなくばたちどころに懲らしめてやるところよ」
「こらしめてどうするんだよ。てか実際、この先どうするかだよな」
際限なくマンゴーを食べ続ける鶴にツッコミを入れつつ、誠は困って窓の外を眺めた。
金網付きの窓から覗くと、誠達の乗る護送車両は、市街を南へ向かうようだ。
街の様子は慌しく、人々は次々に大型バスに乗り込んでいる。
敵が鹿児島に近付いているため、更に南の緊急シェルターへ移動するのだ、と湯香里が教えてくれる。
人々の避難を促す若年兵達は、一様に恐怖に怯えた顔をしていた。
慌てたり、互いに叫んだり……彼らを律する年長の指揮官などは見当たらない。
湯香里は彼らを労わるように呟いた。
「……みんな頑張ってるけど、経験の浅い子達ばっかりなの。ベテランの人達は、なぜか後方に転属になっちゃったし。どうしていいか分からないんだと思う」
居並ぶ建物が途切れると、指宿枕崎線の列車が人々を満載し、誠達の車を追い抜いていくのが見えた。
シェルターへ人々を運ぶため、ぶっ続けのピストン輸送を続けているのだ。
車輪から火花が舞い上がる度、金切り声のような音が響き渡った。
まるでこの後に起きる、血と絶望の惨劇を象徴するかのようで、誠は思わず目を背けた。
誠は弱気を振り払うように、無理やりに言葉を発する。
「……直接言って駄目なら、周りの人を味方につけるしかないか。敵が迫ってるし、どのぐらい時間が許すか分からないけど……」
そこでコマが誠の肩に飛び乗ってきた。
「黒鷹の言う通り、今は外堀を埋めていこうか。それで間に合わなかったら、最悪は戦いのどさくさで、いきなり味方するしかないよ」
九州の隊員達も頷いているが、ヘンダーソンは険しい表情で答える。
「確かにミスターコマの言う通りだが……あの軍勢が押し寄せたら、ぶっつけで何とか出来る可能性は低そうだ。可能であれば、もっと早く第5船団との協力体制をとりたいところだな」
「だったらやっぱり、天草司令をストレートに説得したいところデスね」
キャシーの言葉に、一同は再び悩み始める。
「……良く分からないけど、君達、いろいろ事情がありそうだね」
そこで兵の一人が、たまりかねて会話に参加してきた。
車内には他にも数人の護送兵がいたが、皆40~50代ぐらいのおじさんで、見た目からして九州男児。日に焼けてたくましく、情に厚そうな印象であった。
「第5船団から来たって話だけど……あ、うん、マンゴー? ありがとう、いただくけれども。とにかく、そんな真剣にこちらの事を考えてくれてるなんてね」
八千穂に大量にマンゴーを渡され、おじさんはたじろぎつつもそう言った。
鶴は彼らを与し易しと見たのか、馴れ馴れしく声をかける。
「そうなのそうなの、私はこう見えて真面目だから、必死にこの船団のためを思って来たの。そしたらなんと、これこの通り。けんもほろろにこの仕打ちよ。ああ、人の世はかくも無情なり~、ベベン、ベンベン」
鶴とコマが琵琶をかき鳴らすので、おじさん達は罪悪感に駆られている。
「い、いや実際、君達みたいな若者に戦わせて、申し訳ないと思っているよ」
「世が世なら、楽しい学生生活だろうになあ。俺達大人がふがいないから……ごめんな」
おじさん達は涙を拭いながら言うが、鶴はその隙に一同に囁いた。
「……みんないい人そうね。とりあえず、ここに居てもしょうがないから抜け出しましょう」
鶴は虚空から筆と和紙を取り出すと、さらさらと書き置きをしたためた。
「ごめんなさい、悪い事はしませんので失礼します。きっとみんなを守ってみせるわ、と……これでいいわね」
おじさん達はしきりに語り合いながらハンカチで目を押さえているので、鶴は一同を打ち出の小槌で小さくしていく。
やがて全員がコマの背に乗ると、鶴はコマに囁いた。
「コマ、外に飛ぶから、降りたらすぐ隠れるのよ」
「分かったよ鶴」
コマが答えた瞬間、一同は淡い光に包まれ、いきなり車外に転移していた。
コマは着地すると、急いで走り去っていく。
数瞬の後、走り去る護送車から悲鳴が聞こえて、車が大きく蛇行した。
「ごめんねおじさん、マンゴーを食べて元気を出すのよ」
鶴は護送車に手を振るが、コマが走りながら鶴に尋ねた。
「けど鶴、この後どうしようか。周りから攻めるにしろ、直接リベンジするにしろ、何か手がかりが必要だよ。誰に聞けばいいんだろう」
「だったらさっきの物知りなおばさんはどうかしら。確かめぐちゃんね。みんな、めぐちゃんはどこか知らない?」
鶴の問いに、一同は顔を見合わせた。
「うーん、おばちゃんとはあの後すぐ別れちまったもんなあ。どこの区画に割り振られたかも分からねえし」
壮太が考え込んでいると、そこで晶が口を開いた。
「まったく、これだから壮太の御守りは疲れるんだ」
壮太はむっとして晶を睨むが、晶は揺れでメガネを激しく上下させながら言った。
「こんな事もあろうかと、予備の端末を宗像さんに渡しておいた。避難区画が決まったら、連絡を貰えるようにな」
晶の言葉通り、壮太の通信端末画面には、新規のメッセージが表示されていた。
『宗像です。一応避難区の建屋とフロア番号を送っておくから、何かあったらおいで』
壮太は途端に機嫌を直し、喜びのままに晶に抱きついた。
「やったぜ! さすが晶、佐賀の男は仕事ができるなっ!」
「……まったく、世話がやけるヤツだ」
晶もまんざらでもなさそうであるが、湯香里がジト目でツッコミを入れる。
「あんた達、友情のシーンを悪いんだけどさ。避難区って、増設しまくりで変わってるでしょ。いくら壮太の地元でも、地図がなきゃ分からないんじゃない?」
湯香里の言葉に、鶴がぽんと手を打ち鳴らした。
「そうだわ! 地図ならあの、唐津くん家で見せてもらいましょう。ねえ黒鷹、あそこまでの道は分かる?」
「ちょっと待てよ。まず港まで戻って、そこから……」
誠が記憶を搾り出し、コマは市街を駆け抜けていった。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
黒龍の神嫁は溺愛から逃げられない
めがねあざらし
BL
「神嫁は……お前です」
村の神嫁選びで神託が告げたのは、美しい娘ではなく青年・長(なが)だった。
戸惑いながらも黒龍の神・橡(つるばみ)に嫁ぐことになった長は、神域で不思議な日々を過ごしていく。
穏やかな橡との生活に次第に心を許し始める長だったが、ある日を境に彼の姿が消えてしまう――。
夢の中で響く声と、失われた記憶が導く、神と人の恋の物語。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
皇帝の寵妃は謎解きよりも料理がしたい〜小料理屋を営んでいたら妃に命じられて溺愛されています〜
空岡
キャラ文芸
後宮×契約結婚×溺愛×料理×ミステリー
町の外れには、絶品のカリーを出す小料理屋がある。
小料理屋を営む月花は、世界各国を回って料理を学び、さらに絶対味覚がある。しかも、月花の味覚は無味無臭の毒すらわかるという特別なものだった。
月花はひょんなことから皇帝に出会い、それを理由に美人の位をさずけられる。
後宮にあがった月花だが、
「なに、そう構えるな。形だけの皇后だ。ソナタが毒の謎を解いた暁には、廃妃にして、そっと逃がす」
皇帝はどうやら、皇帝の生誕の宴で起きた、毒の事件を月花に解き明かして欲しいらしく――
飾りの妃からやがて皇后へ。しかし、飾りのはずが、どうも皇帝は月花を溺愛しているようで――?
これは、月花と皇帝の、食をめぐる謎解きの物語だ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる