ライディびより

夕凪カサネ

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ライディとの出会い 94年(平成6年)

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 私が初めて「雷の戦士ライディ」のことを知ったのは、一九九四年、順調にエロ中坊として覚醒しつつあった、中学一年生の頃のことである。

 ある日、本屋で雑誌「電撃王」を何気なく購入した。それが全ての始まりとなった。

 「電撃王」は、いまから思うと、非常に奇妙な雑誌だった。一般向けのゲーム情報誌と思いきや、途中で、アダルトゲーム情報がCG付きで掲載されていたのである。

 その時買った号(10月号か11月号)に、「雷の戦士ライディ」の記事は載っていた。

 ちなみにライディ一作目のストーリーは、とある町を訪れた女戦士ライディが、淫魔獣キュバストによってさらわれた町の女の子達を救い出すため、単身、キュバストの塔に乗り込む……というものである。

 各階には、キュバストに従う美少女モンスターが待ち構えている。特にボスは、勝てばお仕置きができ、負けるとライディが調教されるという、「勝ってもエッチ! 負けてもエッチ!」な仕様だ。

 雑誌に載っていたCGは、2階のボス女魔道士に敗北した時のものと、ラスボス・キュバストにMP0で負けてしまった後の隠しCG(調教中のライディ)、等だった。

 そこから漂う肉感的なエロスもさることながら、記事の文章も秀逸で、「あえなく敗北」というワードがいまでも頭の中にこびりついているくらい、グッときたのを憶えている。

 もともと自分は、小学生の頃からすでに「戦う女戦士が敗北してアレコレされる」というシチュエーションにたまらなくエロスを感じるタチだったので、どハマリする素養は十分にあった。

「このゲーム、すごく惹かれる」

 そう思いつつも、当時中学生の自分には手の出しようがなかった。

 家にはまだパソコンがなかった。一九九四年の頃は、中学生が現代のように気軽にパソコンを扱える環境ではなかった。

 そして、情報収集したくても、雑誌に頼る以外に方法は無かった。どのお店で買えるか、どうやれば遊べるか、まったくわからなかった。

 そうこうしているうちに、年末に初代プレイステーションが発売され、そっちの方に夢中になっているうちに、ライディのことは忘れてしまっていた。

 再びライディと出会うのは、それからしばらく時間を要した。
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