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本当の気持ち
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久しぶりに蒼との登校に気恥ずかしさを感じながらも、昨日のことを思い出して無意識に口元が緩むのを止めることが出来なかった。
学校に着いてお互いの教室へと向かうために蒼と別れ教室へと入ると小さな違和感を感じた。
その違和感に気付いたのは帰りのホームルームが終わった後だった。
今日1日、舞に話しかけられる事もなく目も合わせては貰えなかった、思い当たる節がありすぎたが舞とは、きちんと話をしたいと思い、いつもより大きめな声で舞の事を呼んだ。
一瞬目があったように見えたが舞はそのまま教室を出ていってしまった。
俺は慌てて追いかけて更に大きな声で舞の名前を呼んだ。
「ちゃんと話がしたいから待って」
そう俺が伝えると怪訝そうな顔をしつつも、2人で話せる所に行こうと言われ中庭の目立たない場所にあるベンチで話をする事になった。
お互いにベンチに座るも今までには無い距離感に、舞には俺が何を言いたいのか気付いていそうだった。
俺は舞と目を合わせることが出来ず、自分の靴先を見続ける事しか出来ず、時間だけが流れていった。
このままでは今までと変わらない、言葉で伝えなければと意を決して。
舞ごめん
そう伝えようとした時、舞が真っ直ぐに前を見て話し始めた。
「夏樹あやまらないで……今だから言えるけど本当は私ね、ずっと前から橘君のことが好きだったんだ……」
そう言われて俺は、舞も今までの子達と一緒だったんだと思うと胸が締め付けられる気分だった。
けれど今の俺は舞の話を遮らず、最後まで話を聞く事が舞に出来る最後の事だと感じた。
俺が何も言わないのを感じたのか舞は話を続けた。
「私ね、どんな手を使ってでも橘君と仲良くなりたかったの、あわよくば彼女になれないかな?とも思ってたんだよね」
舞は大きく深呼吸をすると更に話を続けた。
「橘君に近づくには……夏樹を利用するのが手っ取り早いと思って好きでもない夏樹に近づいた……それなのに付き合って行くうちに、どんどん夏樹に惹かれている自分もいたの……」
そう言うと舞は何かを考えるように黙ってしまった、俺は舞へと顔を向けると今まで見たことのない表情をしていた。
俺が舞へと向ける視線に気付いたのか俺の方は見ずに更に話を続けた。
好きだったから夏樹が誰を見ていたのか分かったよ……
好きだったから橘君が誰を見ていたのか知ってるよ……
そう言う舞の目に光るものが見えた気がした……けれど、すぐにベンチから立ち上がったので定かではなかった。
「舞、傷付けてごめん……」
舞は、今まで通りではいられないけどクラスメイトとしては、これからもヨロシクねと言うと振り返りもせずに俺のもとから離れていった。
俺の曖昧な感情で舞も蒼も傷付けてしまった、思春期特有なものと言われれば、そうなのかもしれない。
それでも俺が、ちゃんと考えて行動していればと反省しても足りないぐらいだ。
ベンチに座りあかね色に染まった空を見ながら、自分の気持の整理して確信する。
俺は蒼が恋愛対象として好きだ、そこに男とか女とかは関係ない、蒼だから一緒に居たい。
この気持を蒼にちゃんと伝えたい……
俺の中に何かがストンと落ちた気がした……
そんな事を考えていた俺に背後から近づく人影によって、俺をこの夕焼けのように顔を染められる事になるのは思っても居なかった。
学校に着いてお互いの教室へと向かうために蒼と別れ教室へと入ると小さな違和感を感じた。
その違和感に気付いたのは帰りのホームルームが終わった後だった。
今日1日、舞に話しかけられる事もなく目も合わせては貰えなかった、思い当たる節がありすぎたが舞とは、きちんと話をしたいと思い、いつもより大きめな声で舞の事を呼んだ。
一瞬目があったように見えたが舞はそのまま教室を出ていってしまった。
俺は慌てて追いかけて更に大きな声で舞の名前を呼んだ。
「ちゃんと話がしたいから待って」
そう俺が伝えると怪訝そうな顔をしつつも、2人で話せる所に行こうと言われ中庭の目立たない場所にあるベンチで話をする事になった。
お互いにベンチに座るも今までには無い距離感に、舞には俺が何を言いたいのか気付いていそうだった。
俺は舞と目を合わせることが出来ず、自分の靴先を見続ける事しか出来ず、時間だけが流れていった。
このままでは今までと変わらない、言葉で伝えなければと意を決して。
舞ごめん
そう伝えようとした時、舞が真っ直ぐに前を見て話し始めた。
「夏樹あやまらないで……今だから言えるけど本当は私ね、ずっと前から橘君のことが好きだったんだ……」
そう言われて俺は、舞も今までの子達と一緒だったんだと思うと胸が締め付けられる気分だった。
けれど今の俺は舞の話を遮らず、最後まで話を聞く事が舞に出来る最後の事だと感じた。
俺が何も言わないのを感じたのか舞は話を続けた。
「私ね、どんな手を使ってでも橘君と仲良くなりたかったの、あわよくば彼女になれないかな?とも思ってたんだよね」
舞は大きく深呼吸をすると更に話を続けた。
「橘君に近づくには……夏樹を利用するのが手っ取り早いと思って好きでもない夏樹に近づいた……それなのに付き合って行くうちに、どんどん夏樹に惹かれている自分もいたの……」
そう言うと舞は何かを考えるように黙ってしまった、俺は舞へと顔を向けると今まで見たことのない表情をしていた。
俺が舞へと向ける視線に気付いたのか俺の方は見ずに更に話を続けた。
好きだったから夏樹が誰を見ていたのか分かったよ……
好きだったから橘君が誰を見ていたのか知ってるよ……
そう言う舞の目に光るものが見えた気がした……けれど、すぐにベンチから立ち上がったので定かではなかった。
「舞、傷付けてごめん……」
舞は、今まで通りではいられないけどクラスメイトとしては、これからもヨロシクねと言うと振り返りもせずに俺のもとから離れていった。
俺の曖昧な感情で舞も蒼も傷付けてしまった、思春期特有なものと言われれば、そうなのかもしれない。
それでも俺が、ちゃんと考えて行動していればと反省しても足りないぐらいだ。
ベンチに座りあかね色に染まった空を見ながら、自分の気持の整理して確信する。
俺は蒼が恋愛対象として好きだ、そこに男とか女とかは関係ない、蒼だから一緒に居たい。
この気持を蒼にちゃんと伝えたい……
俺の中に何かがストンと落ちた気がした……
そんな事を考えていた俺に背後から近づく人影によって、俺をこの夕焼けのように顔を染められる事になるのは思っても居なかった。
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