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第29話 武器は踊る
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スケルトンを狩ること97体。
俺たちは初の第二階層での狩りを終え、第一階層5区へと戻ってきた。
今夜はここで1泊し明日地上に戻る予定だ。
「それじゃあ反省会を始めるぞ。今日の戦いを振り返って気が付いたことがあったら言ってくれ」
「おう! おっさんが役立たずだった」
「うっ、それは自覚している…」
「ジャン君それはちょっとひどいよ」
「だってそうじゃねぇか」
「わかった、次回までにスケルトン対策はしておく。だけどジャン、お前だって後半はパッとしなかったぞ」
「剣が途中で刃こぼれしたんだよ」
戦闘が長引けばどうしても武器は痛むか。
「それはわかってる、俺が錬成で直したからな。ただ戦闘中だったらそんな余裕はないぞ」
「そうだよな。予備の武器がいるかなぁ」
「途中で剣が切れなくなって買取素材のコボルトの鉄剣で戦っていたもんね」
「ああ。ひどい剣だったぜ」
「長期で潜る時は予備の武器がいるよな…。よしここは頼れるお兄様のイッペイが武器をつくってやるか。…そういや聖水を使えば、エンチャントできたな」
「まじかよ?」
「おう。前にそれで聖属性のついたナイフをつくって売ったことがある。よし、今度ここに来る機会がある時は、事前に聖属性のついた武器を用意してから来よう」
「いいんですか?」
いいに決まっている。メグは可愛い妹みたいなもんだからな。
「いいのかよ?!」
ジャンは憎たらしいが、つくってやるさ。
「まあまかせとけ。その代わり買取素材の鉄剣は貰うぞ。素材を集めるのがめんどくさいからな」
二人はとても喜んでいる。
作り甲斐があるというものだ。
よっしゃ、一丁気合をいれてやってみるか!
「で、その剣ができたのね」
サンガリアホテルの俺の部屋でパティーが呆れた声を出している。それもそのはずだ、俺の目の前には一振りの聖剣が置いてあるのだ。
「まさかこんなものができるとは思わなかった」
「すごい力を感じるけど…本当に聖剣なの?」
「ああ。劣化版だけどな。素材がただの鋼だから耐久性はあんまりない。その代わり聖属性がついて、攻撃力が596ある」
「前にイッペイが私にくれたこの片手剣の攻撃力が127だからおよそ5倍弱か…。この片手剣だって相当な業物よ。なんでそうなるのよ?」
パティーが怒ったように聞いてくる。
「いや魔石を使ってバイブレーション機能をつけたんだ。こいつは高周波振動発生器が柄のと…」
「そんなこと聞いてるんじゃないの!」
「いや…、ジャンの奴は生意気だけどいいところあるし、バカな弟が出来たみたいで…」
「もう…。ジャンのためを思って作ったんでしょうけど、その剣はしまっときなさい。あげたらジャンのためにならないわ」
「わかってる…」
「若いうちから武器に頼るような戦い方をするようになったら、ジャンの才能をつぶすことにもなるのよ」
「わかってるよ…」
しょげかえる俺の頭をパティーが優しくコツンと叩いた。
「それでメグには何を作ってあげたの?」
「ふ、普通のメイス…」
「見せて」
パティーの声が怖い。俺はテーブルの上の布をゆっくり取り払った。
「素材は?」
「同じ鋼…」
「他には?」
「聖女のか…」
「はあ? なんていったの…?」
「聖女の髪の毛だよ」
「な、なんであんたがそんなものを持ってるのよ?!」
やばいパティーの顔がかつてないほど怖い。
「今王都から聖女がネピアに来てるだろ」
なんでも教会総本山が派遣しているそうだ。
このネピアでは冬の日照時間が一番短くなる日、つまり日本でいう冬至の日にお祭りをするらしい。
その「冬祭」に賓客として呼ばれているのだ。
聞いた話では歴代の聖女の中でも1,2を争う聖魔法の使い手として有名なのだそうだ。
「それでイエストルダム大聖堂に素材になる聖水をもらいに行ったんだよ。そしたら聖女がサプライズイベントで信者に祝福を与えはじめたんだ。俺は聖水を貰って帰ろうと思ったんだけど、いつの間にか列に並んでて…」
「それで聖女の祝福を受けたのね」
「うん。で、祝福を受ける時に跪くだろ。足元を見たら長い髪の毛が落ちてて、鑑定したら聖女の髪の毛で…」
「持ってきてしまったのね」
「そういうこと」
「はぁ、びっくりした。イッペイが聖女様の寝室に忍び込んだかと思ったわ」
「そんなことするわけないだろっ! 聖堂騎士団に殺されてしまうわ!」
「それで、そのメイスの性能は?」
「あの聖女、神様に直接祝福をうけた聖人みたいでさ、髪の毛にも神の力が残ってたみたいなんだ。その聖なる力をエンチャントしたから、結構いいものが出来て、アンデッド特化のすごい武器が出来た」
「どう凄いのよ?」
「スケルトンくらいなら掠っただけで消滅する。リッチとかデーモンも一撃だと思うよ。ただこれも素材と魔石が悪すぎる。強敵を相手にしたらすぐに壊れてしまうな」
「はあ、…イッペイ常識の範囲内でがんばろう。常識は私が教えてあげるから」
「バカな子を諭すような言い方はやめてくれよ…」
「バカな子を諭してるんです!」
その通りでございます。反省はしています。
「わかったよ。作り直す。でもこの作ったやつはどうしようかな。パティー使う?」
「うう、惹かれるけど要らない。私もまだまだ修行の途中だもの」
「じゃあ、剣はボニーさんにでもあげようかな」
「…ボニーさんって誰?」
「初心者講習会の時の教官だよ」
「なんでそんなに仲がいいのよ? 剣をプレゼントしちゃうくらいの仲なの?」
「言わなかったっけ? 昨日の探索でばったり会って第二階層を案内してもらったんだ」
「そう、へ、へー。…もしかして美人?」
「そうだなぁ…一見怖そうな人なんだけど優しくて、マスクを取った姿は美人だな。ちょっとこうミステリアスな感じかな」
「そう…」
「どうしたのパティー?」
パティーが何か考え込んでいる。
「次は私も行くわ! 私も貴方たちを案内してあげる」
「でも、パティーは第四階層で『エンジェル・ウィング』の活動があるだろ?」
「た、たまにはイッペイに付き合ってあげなきゃね。イッペイも頑張ってることだし」
どうやらまた心配をかけたのかな?
俺たち3人じゃ第二階層はまだまだ不安だし、パティーが来てくれるのなら心強い。
ひょっとしてボニーさんにヤキモチ?
「パティーがいいならよろしく頼む」
「ええ任せといて!」
よし、ジャンとメグの武器を作り直して、俺もスケルトン対策をしなくてはならないな。
「パティー」
「なに?」
「楽しみだね」
パティーはちょっとびっくりして、
「うん!」
その日最高の笑顔を見せてくれた。
俺たちは初の第二階層での狩りを終え、第一階層5区へと戻ってきた。
今夜はここで1泊し明日地上に戻る予定だ。
「それじゃあ反省会を始めるぞ。今日の戦いを振り返って気が付いたことがあったら言ってくれ」
「おう! おっさんが役立たずだった」
「うっ、それは自覚している…」
「ジャン君それはちょっとひどいよ」
「だってそうじゃねぇか」
「わかった、次回までにスケルトン対策はしておく。だけどジャン、お前だって後半はパッとしなかったぞ」
「剣が途中で刃こぼれしたんだよ」
戦闘が長引けばどうしても武器は痛むか。
「それはわかってる、俺が錬成で直したからな。ただ戦闘中だったらそんな余裕はないぞ」
「そうだよな。予備の武器がいるかなぁ」
「途中で剣が切れなくなって買取素材のコボルトの鉄剣で戦っていたもんね」
「ああ。ひどい剣だったぜ」
「長期で潜る時は予備の武器がいるよな…。よしここは頼れるお兄様のイッペイが武器をつくってやるか。…そういや聖水を使えば、エンチャントできたな」
「まじかよ?」
「おう。前にそれで聖属性のついたナイフをつくって売ったことがある。よし、今度ここに来る機会がある時は、事前に聖属性のついた武器を用意してから来よう」
「いいんですか?」
いいに決まっている。メグは可愛い妹みたいなもんだからな。
「いいのかよ?!」
ジャンは憎たらしいが、つくってやるさ。
「まあまかせとけ。その代わり買取素材の鉄剣は貰うぞ。素材を集めるのがめんどくさいからな」
二人はとても喜んでいる。
作り甲斐があるというものだ。
よっしゃ、一丁気合をいれてやってみるか!
「で、その剣ができたのね」
サンガリアホテルの俺の部屋でパティーが呆れた声を出している。それもそのはずだ、俺の目の前には一振りの聖剣が置いてあるのだ。
「まさかこんなものができるとは思わなかった」
「すごい力を感じるけど…本当に聖剣なの?」
「ああ。劣化版だけどな。素材がただの鋼だから耐久性はあんまりない。その代わり聖属性がついて、攻撃力が596ある」
「前にイッペイが私にくれたこの片手剣の攻撃力が127だからおよそ5倍弱か…。この片手剣だって相当な業物よ。なんでそうなるのよ?」
パティーが怒ったように聞いてくる。
「いや魔石を使ってバイブレーション機能をつけたんだ。こいつは高周波振動発生器が柄のと…」
「そんなこと聞いてるんじゃないの!」
「いや…、ジャンの奴は生意気だけどいいところあるし、バカな弟が出来たみたいで…」
「もう…。ジャンのためを思って作ったんでしょうけど、その剣はしまっときなさい。あげたらジャンのためにならないわ」
「わかってる…」
「若いうちから武器に頼るような戦い方をするようになったら、ジャンの才能をつぶすことにもなるのよ」
「わかってるよ…」
しょげかえる俺の頭をパティーが優しくコツンと叩いた。
「それでメグには何を作ってあげたの?」
「ふ、普通のメイス…」
「見せて」
パティーの声が怖い。俺はテーブルの上の布をゆっくり取り払った。
「素材は?」
「同じ鋼…」
「他には?」
「聖女のか…」
「はあ? なんていったの…?」
「聖女の髪の毛だよ」
「な、なんであんたがそんなものを持ってるのよ?!」
やばいパティーの顔がかつてないほど怖い。
「今王都から聖女がネピアに来てるだろ」
なんでも教会総本山が派遣しているそうだ。
このネピアでは冬の日照時間が一番短くなる日、つまり日本でいう冬至の日にお祭りをするらしい。
その「冬祭」に賓客として呼ばれているのだ。
聞いた話では歴代の聖女の中でも1,2を争う聖魔法の使い手として有名なのだそうだ。
「それでイエストルダム大聖堂に素材になる聖水をもらいに行ったんだよ。そしたら聖女がサプライズイベントで信者に祝福を与えはじめたんだ。俺は聖水を貰って帰ろうと思ったんだけど、いつの間にか列に並んでて…」
「それで聖女の祝福を受けたのね」
「うん。で、祝福を受ける時に跪くだろ。足元を見たら長い髪の毛が落ちてて、鑑定したら聖女の髪の毛で…」
「持ってきてしまったのね」
「そういうこと」
「はぁ、びっくりした。イッペイが聖女様の寝室に忍び込んだかと思ったわ」
「そんなことするわけないだろっ! 聖堂騎士団に殺されてしまうわ!」
「それで、そのメイスの性能は?」
「あの聖女、神様に直接祝福をうけた聖人みたいでさ、髪の毛にも神の力が残ってたみたいなんだ。その聖なる力をエンチャントしたから、結構いいものが出来て、アンデッド特化のすごい武器が出来た」
「どう凄いのよ?」
「スケルトンくらいなら掠っただけで消滅する。リッチとかデーモンも一撃だと思うよ。ただこれも素材と魔石が悪すぎる。強敵を相手にしたらすぐに壊れてしまうな」
「はあ、…イッペイ常識の範囲内でがんばろう。常識は私が教えてあげるから」
「バカな子を諭すような言い方はやめてくれよ…」
「バカな子を諭してるんです!」
その通りでございます。反省はしています。
「わかったよ。作り直す。でもこの作ったやつはどうしようかな。パティー使う?」
「うう、惹かれるけど要らない。私もまだまだ修行の途中だもの」
「じゃあ、剣はボニーさんにでもあげようかな」
「…ボニーさんって誰?」
「初心者講習会の時の教官だよ」
「なんでそんなに仲がいいのよ? 剣をプレゼントしちゃうくらいの仲なの?」
「言わなかったっけ? 昨日の探索でばったり会って第二階層を案内してもらったんだ」
「そう、へ、へー。…もしかして美人?」
「そうだなぁ…一見怖そうな人なんだけど優しくて、マスクを取った姿は美人だな。ちょっとこうミステリアスな感じかな」
「そう…」
「どうしたのパティー?」
パティーが何か考え込んでいる。
「次は私も行くわ! 私も貴方たちを案内してあげる」
「でも、パティーは第四階層で『エンジェル・ウィング』の活動があるだろ?」
「た、たまにはイッペイに付き合ってあげなきゃね。イッペイも頑張ってることだし」
どうやらまた心配をかけたのかな?
俺たち3人じゃ第二階層はまだまだ不安だし、パティーが来てくれるのなら心強い。
ひょっとしてボニーさんにヤキモチ?
「パティーがいいならよろしく頼む」
「ええ任せといて!」
よし、ジャンとメグの武器を作り直して、俺もスケルトン対策をしなくてはならないな。
「パティー」
「なに?」
「楽しみだね」
パティーはちょっとびっくりして、
「うん!」
その日最高の笑顔を見せてくれた。
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