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第23話 脱出Ⅱ
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ぼんやりと目の前が明るくなる。
どうやら気を失っていたらしい。
頭がうまく働かない。
酔っぱらってるみたいだ。
「気が付きましたかイッペイさん?!」
メグが声をかけてくる。
どうして泣いてるんだ?
ジャンまで心配そうな顔で俺を見てやがる。
……そういえばなんで俺は寝ているんだろう?
確か3区から2区へと歩いていたはずなのに……。
そうだ、敵襲があったんだ。
敵襲があって、いつものように二人が前衛、俺が後ろから遠距離攻撃をしていたはずだ。
その時、背後から…。
っ!
ようやく頭の中の霞が晴れて、意識がはっきりしてくる。
思い出した。
俺は後ろから奇襲を受けて背中を刺されたんだ。
俺は刺されたところを手で撫でてみる。
服が破け血がべっとりとついていたが傷はなかった。
俺のすぐ横には背中の部分に穴が穿《うが》たれた革鎧が転がっている。
敵の攻撃は鎧を貫いて俺の背中に到達したようだ。
俺は横に立っているゴブを見上げた。
「ゴブ、お前が治療してくれたのか?」
「うが」
「ありがとうゴブ」
「うが!」
ゴブには各種ポーションを持たせてある。
俺が回復魔法を使えない緊急時にはそれらのポーションを使うように言ってあった。
ホテルで訓練も実施済みだ。
まさかあの訓練が役に立つとは。
意識がなかったので自分の【HP】がどの程度減っていたかはわからないが、瀕死だったのだろう。
俺を襲った魔物はメグのメイスに頭を潰されて息絶えていた。
ソードゴブリンだ。
背の低いゴブリンだったから助かったのかもしれない。
もう少し大きな魔物なら首の頸動脈をやられて一巻の終わりだっただろう。
なんにせよ助かった。
「みんなも心配をかけた。ごめん」
「ホントだぜ。あんまりひやひやさせんなよ!」
ジャンがいつもの憎まれ口をきいてくるが、愛情の裏返しととっておこう。
「そうですよ……。あんまり心配させないで下さいっ!」
メグにも怒られてしまった。
「ごめんな。次からはもっと気をつける。自分もみんなも守れるようにな」
俺は洗浄の魔法で血と涙で汚れたメグの顔を綺麗にしながら謝った。
最大警戒を保てる最大速度で3区を抜ける。
回復魔法のおかげで肉体的な疲労はないが緊張の連続が俺たちの精神を蝕んでいく。
いいようのない倦怠感に苛まれた俺たちは適当な小部屋を見つけて、休憩をとることにした。
皆無言で、それぞれ座り込み俯いてしまう。
なんだろうこの感覚は。
身体は疲れていないのに動けない気分だ。
お腹もすいてきたけど、メグの持っていたジャーキーも食べつくし、今は水しかない状態だ。
でも、だからこそ俺はあえて聞いた。
「なあ、地上に出たら何食べたい?」
「おっさん、食べ物の話なんかするなよ。腹減ってるの我慢してるんだからさ。ほんとにデリカシーがねえな」
でも、俺は続ける。
「俺はポトフが食べたい。うまいソーセージの入ったやつな。体の芯からあったまるポトフと焼き立てのパン。それにホタテとカニのファルスを詰めたトマトもいいな」
「……だからやめろって」
「あ、でも、私は甘いものが食べたいです。スイートポテトとか……」
「……そんなら俺は肉のたっぷり入ったシチューが食いたい! デザートに大盛プディングも! ところでおっさん、ホタテとカニのファルスってなんだ?」
「ファルスは詰め物料理のことだよ。俺が知ってる店は湯がいたホタテとほぐしたカニをソースマヨネーズ、玉ネギのみじん切り、細かく刻んだキュウリとあえて、フルーツトマトに詰めるんだ」
「なんか旨そうだな!」
「食いに行こうぜ。なんだって好きなものを食わせてやる。ここから出られたらな」
「マジかよおっさん?!」
「メグも遠慮するな。スイートポテトだってチョコレートだってケーキだって何でもいいぞ」
「えっ? えっ? えっ?」
「だから生き延びようぜ!」
二人が俺の顔を見つめてくる。
人間にはやっぱりささやかな希望が必要だよ。
「約束忘れんなよ!」
いいながらジャンが立ち上がる。
「一緒にケーキを食べに行きたいです」
メグが立ち上がる。
「勿論だ、好きなだけ食べろ!」
俺たち三人がともに豪勢な食卓を囲むビジョンが頭に浮かぶ。
やっぱり楽しいことを考えている方が力が湧くよ。
俺は両足に力を込めて立ち上がった。
その後、ジャンが左足を負傷したり、メグが左手を折られたり、俺が殴られて脳震盪をおこしたりしながら、その都度ポーションで傷を癒し、励まし、罵り(主に俺とジャン)、支え合いながらなんとかレビの泉までたどり着き、先行していた本隊に合流することが出来た。
どうやら俺も31体もの敵を倒したらしい。
だって必要経験値が31も上がっていたから。
【次回レベル必要経験値】 57/100000
もうレベルアップは諦めています……。
俺たち3人が無事にたどり着いた喜びに浸っていると、広場の一角から女同士の言い争う声が聞こえてきた。
聞き覚えのある声だ。
「ジェニー。何度も言わせないで! 私はイッペイを探しに行くの!」
うん。
あれはパティーだ。
「そっちこそ何度も言わせないで下さい。私は少し落ち着きなさいと言ってますの」
誰だろう?
パティーの友達かな。
「いい? イッペイの遺体はなかったのよ。つまりどこかで必ず生きているわ。絶対に死んでない!」
「だから落ち着いて。私たちは帰還途中なのよ。水はここで汲めるけど、食料はもうあまり残されてないの。それに他のメンバーやポーターたちだって疲労が蓄積してるのよ」
うん、なかなか冷静だねジェニーさんとやら。
「そんなことはわかってるわよ! だから私が一人で行くって言ってるの!」
無茶を言うねパティーさんは。
「本当に落ち着きなさい。恋人の危機にあなたが動揺するのはわかるわ。でもそんな状態で救助に行ったら、貴方だって死ぬわよ」
ジェニーさんの言う通りだね。
…わお!
恋人ですか?!
「貴女に私の気持がわかるもんですか!」
うん、すごく出て行きづらい。
ジャンが心配そうに俺を見る。
「おっさん、出て行かなくていいのかよ」
「察してくれ。非常に出て行きづらい」
「早く安心させてあげた方がいいと思いますよ。こういうのって時間が経つほど気まずくなると思います」
メグの言う通りだな。
「パティー……」
俺は小さく手を振る。
大きく目を見開くパティー。
そして……。
この世界では抱きつくときは鎧装備がデフォルトですか?
相変わらず抱きつくときに微妙にダメージが入ってるよパティー。
【HP】74/80
今日は少し強めだけど、心配かけた分かな?
「ただいまパティ」
「無事でよかった……」
パティーがぎゅっと抱きしめてくる。
鎧がなければもっと嬉しかったな。
「……みんな見てるよ」
「……っ!」
恥ずかしがるパティーに思いっきり突き飛ばされてしまった。
【HP】72/80
身体強化ポーションを飲んでなかったら死んでたよ。
何はともあれ、生きてるって素晴らしい!
どうやら気を失っていたらしい。
頭がうまく働かない。
酔っぱらってるみたいだ。
「気が付きましたかイッペイさん?!」
メグが声をかけてくる。
どうして泣いてるんだ?
ジャンまで心配そうな顔で俺を見てやがる。
……そういえばなんで俺は寝ているんだろう?
確か3区から2区へと歩いていたはずなのに……。
そうだ、敵襲があったんだ。
敵襲があって、いつものように二人が前衛、俺が後ろから遠距離攻撃をしていたはずだ。
その時、背後から…。
っ!
ようやく頭の中の霞が晴れて、意識がはっきりしてくる。
思い出した。
俺は後ろから奇襲を受けて背中を刺されたんだ。
俺は刺されたところを手で撫でてみる。
服が破け血がべっとりとついていたが傷はなかった。
俺のすぐ横には背中の部分に穴が穿《うが》たれた革鎧が転がっている。
敵の攻撃は鎧を貫いて俺の背中に到達したようだ。
俺は横に立っているゴブを見上げた。
「ゴブ、お前が治療してくれたのか?」
「うが」
「ありがとうゴブ」
「うが!」
ゴブには各種ポーションを持たせてある。
俺が回復魔法を使えない緊急時にはそれらのポーションを使うように言ってあった。
ホテルで訓練も実施済みだ。
まさかあの訓練が役に立つとは。
意識がなかったので自分の【HP】がどの程度減っていたかはわからないが、瀕死だったのだろう。
俺を襲った魔物はメグのメイスに頭を潰されて息絶えていた。
ソードゴブリンだ。
背の低いゴブリンだったから助かったのかもしれない。
もう少し大きな魔物なら首の頸動脈をやられて一巻の終わりだっただろう。
なんにせよ助かった。
「みんなも心配をかけた。ごめん」
「ホントだぜ。あんまりひやひやさせんなよ!」
ジャンがいつもの憎まれ口をきいてくるが、愛情の裏返しととっておこう。
「そうですよ……。あんまり心配させないで下さいっ!」
メグにも怒られてしまった。
「ごめんな。次からはもっと気をつける。自分もみんなも守れるようにな」
俺は洗浄の魔法で血と涙で汚れたメグの顔を綺麗にしながら謝った。
最大警戒を保てる最大速度で3区を抜ける。
回復魔法のおかげで肉体的な疲労はないが緊張の連続が俺たちの精神を蝕んでいく。
いいようのない倦怠感に苛まれた俺たちは適当な小部屋を見つけて、休憩をとることにした。
皆無言で、それぞれ座り込み俯いてしまう。
なんだろうこの感覚は。
身体は疲れていないのに動けない気分だ。
お腹もすいてきたけど、メグの持っていたジャーキーも食べつくし、今は水しかない状態だ。
でも、だからこそ俺はあえて聞いた。
「なあ、地上に出たら何食べたい?」
「おっさん、食べ物の話なんかするなよ。腹減ってるの我慢してるんだからさ。ほんとにデリカシーがねえな」
でも、俺は続ける。
「俺はポトフが食べたい。うまいソーセージの入ったやつな。体の芯からあったまるポトフと焼き立てのパン。それにホタテとカニのファルスを詰めたトマトもいいな」
「……だからやめろって」
「あ、でも、私は甘いものが食べたいです。スイートポテトとか……」
「……そんなら俺は肉のたっぷり入ったシチューが食いたい! デザートに大盛プディングも! ところでおっさん、ホタテとカニのファルスってなんだ?」
「ファルスは詰め物料理のことだよ。俺が知ってる店は湯がいたホタテとほぐしたカニをソースマヨネーズ、玉ネギのみじん切り、細かく刻んだキュウリとあえて、フルーツトマトに詰めるんだ」
「なんか旨そうだな!」
「食いに行こうぜ。なんだって好きなものを食わせてやる。ここから出られたらな」
「マジかよおっさん?!」
「メグも遠慮するな。スイートポテトだってチョコレートだってケーキだって何でもいいぞ」
「えっ? えっ? えっ?」
「だから生き延びようぜ!」
二人が俺の顔を見つめてくる。
人間にはやっぱりささやかな希望が必要だよ。
「約束忘れんなよ!」
いいながらジャンが立ち上がる。
「一緒にケーキを食べに行きたいです」
メグが立ち上がる。
「勿論だ、好きなだけ食べろ!」
俺たち三人がともに豪勢な食卓を囲むビジョンが頭に浮かぶ。
やっぱり楽しいことを考えている方が力が湧くよ。
俺は両足に力を込めて立ち上がった。
その後、ジャンが左足を負傷したり、メグが左手を折られたり、俺が殴られて脳震盪をおこしたりしながら、その都度ポーションで傷を癒し、励まし、罵り(主に俺とジャン)、支え合いながらなんとかレビの泉までたどり着き、先行していた本隊に合流することが出来た。
どうやら俺も31体もの敵を倒したらしい。
だって必要経験値が31も上がっていたから。
【次回レベル必要経験値】 57/100000
もうレベルアップは諦めています……。
俺たち3人が無事にたどり着いた喜びに浸っていると、広場の一角から女同士の言い争う声が聞こえてきた。
聞き覚えのある声だ。
「ジェニー。何度も言わせないで! 私はイッペイを探しに行くの!」
うん。
あれはパティーだ。
「そっちこそ何度も言わせないで下さい。私は少し落ち着きなさいと言ってますの」
誰だろう?
パティーの友達かな。
「いい? イッペイの遺体はなかったのよ。つまりどこかで必ず生きているわ。絶対に死んでない!」
「だから落ち着いて。私たちは帰還途中なのよ。水はここで汲めるけど、食料はもうあまり残されてないの。それに他のメンバーやポーターたちだって疲労が蓄積してるのよ」
うん、なかなか冷静だねジェニーさんとやら。
「そんなことはわかってるわよ! だから私が一人で行くって言ってるの!」
無茶を言うねパティーさんは。
「本当に落ち着きなさい。恋人の危機にあなたが動揺するのはわかるわ。でもそんな状態で救助に行ったら、貴方だって死ぬわよ」
ジェニーさんの言う通りだね。
…わお!
恋人ですか?!
「貴女に私の気持がわかるもんですか!」
うん、すごく出て行きづらい。
ジャンが心配そうに俺を見る。
「おっさん、出て行かなくていいのかよ」
「察してくれ。非常に出て行きづらい」
「早く安心させてあげた方がいいと思いますよ。こういうのって時間が経つほど気まずくなると思います」
メグの言う通りだな。
「パティー……」
俺は小さく手を振る。
大きく目を見開くパティー。
そして……。
この世界では抱きつくときは鎧装備がデフォルトですか?
相変わらず抱きつくときに微妙にダメージが入ってるよパティー。
【HP】74/80
今日は少し強めだけど、心配かけた分かな?
「ただいまパティ」
「無事でよかった……」
パティーがぎゅっと抱きしめてくる。
鎧がなければもっと嬉しかったな。
「……みんな見てるよ」
「……っ!」
恥ずかしがるパティーに思いっきり突き飛ばされてしまった。
【HP】72/80
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