13 / 98
第13話 初めての戦闘
しおりを挟む
室内にいるすべてのスライムを倒して安全を確保できたので、この部屋で休憩をとることになった。
「こういった小部屋は迷宮内での休憩に大変重宝する。ドアを封鎖しておけば魔物に奇襲されることもない。外側のドアノブにこの赤い布を巻いておけば使用中であることが他のパーティーにもわかるわけだ。お前たちも迷宮に潜るときはこういった布を用意しておくように。ゲートの横の店で100リムで売っている」
このようにしゃべるのはもっぱらクライドだ。
ロットさんはほとんどしゃべらない。
ボニーさんは全くしゃべらない。
「それでは20分の休憩だ。水分の補給をしっかりしとけ。各自用意した行動食をたべてもいいぞ」
わーい、おやつ解禁だ。
みんないそいそと自分のおやつを出している。
ナッツや乾パン、ドライフルーツが一般的なようだ。
俺はおやつの前に忘れずに身体強化ポーション(10倍)を飲み干す。
いつの間にか切れていた。
危ない危ない。
ふと見るとメグが皆から離れてタオルで顔をこすっている。
「どうしたの?」
「あ、イッペイさん。さっきスライムを倒したときに残骸が飛んできてしまって」
そう言えば力任せにメイスでぶん殴っていたな。
ミンチ状になったスライムが飛び散っていた。
俺は生活魔法の洗浄でメグの顔と服を綺麗にしてやった。
「うわ! すごいですイッペイさん。ありがとうございます」
「これくらいどうってことないよ。さあ、おやつを食べよう」
「あ、私はまだ大丈夫ですので・・・」
元気なメグの表情が曇る。
この表情はダイエットしてるとかじゃない。
多分メグはおやつを持ってきていないな。
俺は持ってきたクッキーをメグの膝の上に置いた。
まるで四の五の言わせず飴ちゃんを押し付けるおばちゃんくらい強引に。
「食べよう。次はいつ食べられるかわからないんだから」
「あ、ありがとうございます」
そんな涙ぐみながら「美味しい…」なんて笑顔で言われたら惚れてしまうよ。
ほら、目じりにたまった涙を拭いてくれ。
それがポロっと落ちたら、俺もホロっと恋に落ちるからね。
あ、袖で拭いちゃった。
さよなら俺の恋。
「こんなに美味しいクッキー始めて食べました」
「喜んでもらえてよかったよ」
「普段はあまり甘いものは食べられないから感激です」
この世界は砂糖が高い。
メグはそれほど裕福ではないのだろう。
「いっぱい食べてエネルギーを補充してね」
「はい! これで元気いっぱいです。いつ戦うことになっても大丈夫!」
「そういえば、さっきの攻撃はすごかったね」
「えへっ。私は力自慢なんです。冒険者登録も無事済んだし、これからはバンバン稼いで家族に楽をさせてあげたいなって思ってます」
うん。
やっぱりこの娘はいい子だ。
もっとクッキーをおあがり。
休憩時間の間、ずっとメグと話をして過ごした。
どうでもいいがドライフルーツをかじるジャンはおサルさんぽかった。
その後、大きなバッタのモンスターをロットさんが居合一閃で真っ二つにするのを見たり、ボニーとクライドがコボルトの群れを殲滅するのを見学したりして講習は進んだ。
「3人1組のパーティーを作れ」
なんの脈略もなくロットさんが突然い出した。
皆戸惑うが迷宮の中でロットさんの言葉は絶対だ。
すぐさま即席パーティーが出来上がっていく。
そして俺が一人になった。
初心者講習会に参加しているのは7人なのだ。
「よし。クライド」
ロットさん、後はクライドさんに説明させるらしい。
「ここから先はゴブリンがよく出没する区画になる。我々が適当に間引いてやるから、各パーティーで本格的な戦闘を経験してみるといい。さっきのスライムは度胸試しのようなものだ。ここからが本当の戦闘だぞ」
なるほど。
よくわかりますが、俺は一人なんです。
「パーティーごとリーダーを決めて戦略を立てろ。5分後に出発するぞ」
俺は手を上げる。
「どうしたイッペイ?」
「自分は一人なんですけど、どうすればいいでしょうか?」
そう質問した俺に対して珍しくロットさんが口を開いた。
「お前はゴーレムがいるから一人でやれ」
これはいじめですか?
なんで俺だけ一人なんだよ。
泣きそうになるのを必死でこらえる。
震える足は回復魔法では治らない。
そりゃそうだ怪我でも病気でもないんだから。
「サポートは……してやる。しっかり……やれ」
聞きなれない女の人の声がしたと思ったらボニーさんだった。
そういえばこの人がしゃべるのを初めて聞いた。
怖い顔をしているが意外と優しい声だった。
意外な人の何気ない一言で気持ちが落ち着いてしまうから不思議だ。
戦闘はいつかは通る道。
だったらベテランのサポートがある今のうちに経験しておく方がいいに決まっている。
俺は腹をくくった。
教官たちがゴブリンを2匹残して殲滅する。
それを新人のパーティーが受け継いで戦闘を開始した。
最初のパーティーは片手剣と盾を持った戦士と、槍の戦士が前衛、後衛に魔法使いというバランスのとれた構成だった。
前衛が2匹のゴブリンを抑えている間に、魔法使いが詠唱を開始。
タイミングをはかって魔法攻撃という定石通りの戦い方で勝利を収めた。
槍使いが左腕に浅い怪我をおったので、急遽怪我の応急処置の講義が始まる。
止血の仕方と包帯の巻き方は勉強になった。
もちろん回復魔法を使うなんて言う野暮なことはしませんでしたよ。
次のパーティーは三人とも前衛だ。
ジャンとメグ、双剣を使う女の子という構成だった。
ジャンと双剣使いが敵を抑えている間に、メグが必殺の一撃を叩き込むという戦術をとっていた。
これがうまくはまって瞬く間に敵は倒れていった。
骸となった魔物の額が突然ボコっと膨れ上がり、カランと石の床に音をたてて魔石が転がり出た。
「おめでとう。魔石がでたぞ。魔石はこのように自然に出てくる。取りこぼしの無い様に気をつけてな。ちなみに今回の講習会ででた魔石や素材は出口で清算して等分に分けるからそのつもりでいるように」
この言葉に新人は皆喜んでいた。
今回出てきた魔石は最低のIランクで出口での買取価格は400リムくらいだそうだ。
「次はイッペイの番だな。準備しておけよ」
「はい。ゴブ戦闘準備だ」
「うが」
ゴブにはクロスボウの他にナイフを腰につけてやった。
「いいかゴブ。敵が射程圏内に入ったら後退しつつクロスボウを全弾斉射、その後速やかにナイフを抜いて近接戦闘に入るんだ」
「うが」
どうやら理解はしているようだ。
俺もハンドガンの安全装置を外す。ハンドガンは2丁。弾は全部で32発だ。近接戦闘に持ち込まれたらおしまいだ。弾を撃ち尽くしたら恥も外聞もなく逃げることにしよう。命あっての物種だ。逃げることが出来ればだが。
広い回廊の端からゴブリンたちがやってきた。
ボニーが引き連れてきたようだ。
数は2体。
他の新人は三対二で戦っているのに、俺とゴブは二対二で戦わなくてはならないようだ。
俺にだけ厳しくないか?
俺は片膝立ちの射撃体勢をとり、静かに覚悟を決める。
「はじめろ」
ロットさんの静かな声が聞こえた。
「こういった小部屋は迷宮内での休憩に大変重宝する。ドアを封鎖しておけば魔物に奇襲されることもない。外側のドアノブにこの赤い布を巻いておけば使用中であることが他のパーティーにもわかるわけだ。お前たちも迷宮に潜るときはこういった布を用意しておくように。ゲートの横の店で100リムで売っている」
このようにしゃべるのはもっぱらクライドだ。
ロットさんはほとんどしゃべらない。
ボニーさんは全くしゃべらない。
「それでは20分の休憩だ。水分の補給をしっかりしとけ。各自用意した行動食をたべてもいいぞ」
わーい、おやつ解禁だ。
みんないそいそと自分のおやつを出している。
ナッツや乾パン、ドライフルーツが一般的なようだ。
俺はおやつの前に忘れずに身体強化ポーション(10倍)を飲み干す。
いつの間にか切れていた。
危ない危ない。
ふと見るとメグが皆から離れてタオルで顔をこすっている。
「どうしたの?」
「あ、イッペイさん。さっきスライムを倒したときに残骸が飛んできてしまって」
そう言えば力任せにメイスでぶん殴っていたな。
ミンチ状になったスライムが飛び散っていた。
俺は生活魔法の洗浄でメグの顔と服を綺麗にしてやった。
「うわ! すごいですイッペイさん。ありがとうございます」
「これくらいどうってことないよ。さあ、おやつを食べよう」
「あ、私はまだ大丈夫ですので・・・」
元気なメグの表情が曇る。
この表情はダイエットしてるとかじゃない。
多分メグはおやつを持ってきていないな。
俺は持ってきたクッキーをメグの膝の上に置いた。
まるで四の五の言わせず飴ちゃんを押し付けるおばちゃんくらい強引に。
「食べよう。次はいつ食べられるかわからないんだから」
「あ、ありがとうございます」
そんな涙ぐみながら「美味しい…」なんて笑顔で言われたら惚れてしまうよ。
ほら、目じりにたまった涙を拭いてくれ。
それがポロっと落ちたら、俺もホロっと恋に落ちるからね。
あ、袖で拭いちゃった。
さよなら俺の恋。
「こんなに美味しいクッキー始めて食べました」
「喜んでもらえてよかったよ」
「普段はあまり甘いものは食べられないから感激です」
この世界は砂糖が高い。
メグはそれほど裕福ではないのだろう。
「いっぱい食べてエネルギーを補充してね」
「はい! これで元気いっぱいです。いつ戦うことになっても大丈夫!」
「そういえば、さっきの攻撃はすごかったね」
「えへっ。私は力自慢なんです。冒険者登録も無事済んだし、これからはバンバン稼いで家族に楽をさせてあげたいなって思ってます」
うん。
やっぱりこの娘はいい子だ。
もっとクッキーをおあがり。
休憩時間の間、ずっとメグと話をして過ごした。
どうでもいいがドライフルーツをかじるジャンはおサルさんぽかった。
その後、大きなバッタのモンスターをロットさんが居合一閃で真っ二つにするのを見たり、ボニーとクライドがコボルトの群れを殲滅するのを見学したりして講習は進んだ。
「3人1組のパーティーを作れ」
なんの脈略もなくロットさんが突然い出した。
皆戸惑うが迷宮の中でロットさんの言葉は絶対だ。
すぐさま即席パーティーが出来上がっていく。
そして俺が一人になった。
初心者講習会に参加しているのは7人なのだ。
「よし。クライド」
ロットさん、後はクライドさんに説明させるらしい。
「ここから先はゴブリンがよく出没する区画になる。我々が適当に間引いてやるから、各パーティーで本格的な戦闘を経験してみるといい。さっきのスライムは度胸試しのようなものだ。ここからが本当の戦闘だぞ」
なるほど。
よくわかりますが、俺は一人なんです。
「パーティーごとリーダーを決めて戦略を立てろ。5分後に出発するぞ」
俺は手を上げる。
「どうしたイッペイ?」
「自分は一人なんですけど、どうすればいいでしょうか?」
そう質問した俺に対して珍しくロットさんが口を開いた。
「お前はゴーレムがいるから一人でやれ」
これはいじめですか?
なんで俺だけ一人なんだよ。
泣きそうになるのを必死でこらえる。
震える足は回復魔法では治らない。
そりゃそうだ怪我でも病気でもないんだから。
「サポートは……してやる。しっかり……やれ」
聞きなれない女の人の声がしたと思ったらボニーさんだった。
そういえばこの人がしゃべるのを初めて聞いた。
怖い顔をしているが意外と優しい声だった。
意外な人の何気ない一言で気持ちが落ち着いてしまうから不思議だ。
戦闘はいつかは通る道。
だったらベテランのサポートがある今のうちに経験しておく方がいいに決まっている。
俺は腹をくくった。
教官たちがゴブリンを2匹残して殲滅する。
それを新人のパーティーが受け継いで戦闘を開始した。
最初のパーティーは片手剣と盾を持った戦士と、槍の戦士が前衛、後衛に魔法使いというバランスのとれた構成だった。
前衛が2匹のゴブリンを抑えている間に、魔法使いが詠唱を開始。
タイミングをはかって魔法攻撃という定石通りの戦い方で勝利を収めた。
槍使いが左腕に浅い怪我をおったので、急遽怪我の応急処置の講義が始まる。
止血の仕方と包帯の巻き方は勉強になった。
もちろん回復魔法を使うなんて言う野暮なことはしませんでしたよ。
次のパーティーは三人とも前衛だ。
ジャンとメグ、双剣を使う女の子という構成だった。
ジャンと双剣使いが敵を抑えている間に、メグが必殺の一撃を叩き込むという戦術をとっていた。
これがうまくはまって瞬く間に敵は倒れていった。
骸となった魔物の額が突然ボコっと膨れ上がり、カランと石の床に音をたてて魔石が転がり出た。
「おめでとう。魔石がでたぞ。魔石はこのように自然に出てくる。取りこぼしの無い様に気をつけてな。ちなみに今回の講習会ででた魔石や素材は出口で清算して等分に分けるからそのつもりでいるように」
この言葉に新人は皆喜んでいた。
今回出てきた魔石は最低のIランクで出口での買取価格は400リムくらいだそうだ。
「次はイッペイの番だな。準備しておけよ」
「はい。ゴブ戦闘準備だ」
「うが」
ゴブにはクロスボウの他にナイフを腰につけてやった。
「いいかゴブ。敵が射程圏内に入ったら後退しつつクロスボウを全弾斉射、その後速やかにナイフを抜いて近接戦闘に入るんだ」
「うが」
どうやら理解はしているようだ。
俺もハンドガンの安全装置を外す。ハンドガンは2丁。弾は全部で32発だ。近接戦闘に持ち込まれたらおしまいだ。弾を撃ち尽くしたら恥も外聞もなく逃げることにしよう。命あっての物種だ。逃げることが出来ればだが。
広い回廊の端からゴブリンたちがやってきた。
ボニーが引き連れてきたようだ。
数は2体。
他の新人は三対二で戦っているのに、俺とゴブは二対二で戦わなくてはならないようだ。
俺にだけ厳しくないか?
俺は片膝立ちの射撃体勢をとり、静かに覚悟を決める。
「はじめろ」
ロットさんの静かな声が聞こえた。
0
お気に入りに追加
142
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
追い出された万能職に新しい人生が始まりました
東堂大稀(旧:To-do)
ファンタジー
「お前、クビな」
その一言で『万能職』の青年ロアは勇者パーティーから追い出された。
『万能職』は冒険者の最底辺職だ。
冒険者ギルドの区分では『万能職』と耳触りのいい呼び方をされているが、めったにそんな呼び方をしてもらえない職業だった。
『雑用係』『運び屋』『なんでも屋』『小間使い』『見習い』。
口汚い者たちなど『寄生虫」と呼んだり、あえて『万能様』と皮肉を効かせて呼んでいた。
要するにパーティーの戦闘以外の仕事をなんでもこなす、雑用専門の最下級職だった。
その底辺職を7年も勤めた彼は、追い出されたことによって新しい人生を始める……。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる