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第7話 惨事 2日目 午前7時~午前10時
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セミの鳴き声で目が覚め、朝の支度を整え管理棟に向かう、中には誰もいない。
冷蔵庫のなかに卵とベーコンがあったので取り出し朝食作る。
30分ほどして藤くんと早川先輩が起きてくる。パンを焼いてくれた。
「蒲田先輩遅いな。まだ寝てんのかな?」早川先輩が裏口扉から外を見ながら言う。
「俺、起こしてきましょうか?」と藤くん
「いや、いいよ。あの人寝起き悪いみたいだし。帰る前までに起きなかったらお越しにいこう」
8時になり二宮先輩、川崎、品川が入ってきた。大森先輩は来てない。
「二人ともどうしたのかな?蒲田先輩はわかるけど大森先輩まで寝坊なんて...」とテーブルにつきトーストを食べながら川崎は言う
「二人で寝てるんじゃないの」と二宮先輩
「え?!二人そんな関係なんすか?」藤くんが驚く
「そういう噂は何回か聞いたことあるわよ。ね、先輩?」
二宮先輩が早川先輩に聞く
「あー、すっかり別れたって思ってたけどな」
「えーそぅなんすかぁ」なぜか藤くんは残念そうだ。
「食べ終わったらみんなで確かめに行きましょうよ、先に大森先輩のペンションに行って起こしに行きましょう。一人で出てくればただの寝坊だし、誰もいなければ蒲田先輩のペンションにいることが決定しますよ。そうなったら二人を起こしに蒲田先輩のペンションに行きましょ!どぅいう顔で二人が出てくるのか楽しみですね」
と川崎はニヤニヤしながら言う。その意見にみんなは賛成した。
みんなが食べ終わり食器を戻してから、6人は大森先輩のペンションへ向かった。呼び鈴を押す川崎。二回押すが誰も出てこない。
「決まりですね!蒲田先輩のペンションに行ってみましょう。」藤くんは結構へこんでる、逆に川崎は楽しそうだ。
蒲田先輩のペンションの前に立ち川崎が同じように呼び鈴をならす。
だが、物音ひとつしない。
「二人でまだ寝てるんじゃない?」と早川先輩
僕は携帯の時計を見る。8:56
「少なくとも蒲田先輩は中にいますよ。ほら、携帯の電波が入りました」
僕がみんなに携帯を見せる。
「ホントだ携帯Wi-Fiがなかにあるってことだな」と藤くん
「早川先輩、蒲田先輩に電話かけて起こしてもらえませんか?中に二人いたとして、この時間に物音ひとつしないなんておかしくないですか?」と川崎が玄関扉に手をかけるが鍵がしまっていることを確認し、急に怖い顔になり早川先輩に言う
中から着信音が鳴っているが、なり続く。誰かが電話にでる気配がない
「大森先輩もでないね。大森先輩の着信音は中から聞こえない」と川崎が電話をかけている
「二人で出掛けたんじゃないですか?蒲田先輩は携帯忘れて」と藤くん
「どこに?この近くに男女二人が遊べる場所なんてある?車も2台停めてあったし」川崎が不安な顔で言う
「とりあえず裏を見てみましょう。窓から何か見えるかもしれない」と二宮先輩
6人は裏へ廻る。
「ドッキリか何かか?」と早川先輩
「何も聞かされてないけど」裏へ歩きながら二宮先輩
ベランダの手すりを跨ぎ窓をのぞく、昨日、曰く付きペンションをみんなで覗いてたのと同じように。
「カーテンは開いてるね、携帯もテーブルにのってる、居間には誰もいない。やっぱり寝室で寝てるのかな?」と二宮先輩
「それだったら携帯は一緒に寝室持っていきませんか?携帯だけテーブルにのってるのはおかしいですよ」
手すりを跨ぎ寝室の窓も見に行くが、ここはカーテンもしまっている。窓にノックするが反応はない。
6人は沈黙する。セミの鳴き声だけが騒がしい。
「ここの窓って割ったら高いですかね?弁償代」
川崎が寝室の窓を指して急に言い出す。
「さぁ...って?割るつもり?」早川先輩
「なにか一大事だったら開けなきゃだし」
「そこまでしなくてもいいんじゃないのかな?」品川が珍しく川崎の意見に否定的だ。
「弁償代はさっきの小田原さんだっけ?彼に払うと思うけど...」と藤くん
「いや、やっぱりおかしいよ。窓割って入ってみよう。なにもなければ二人を怒ってボクが弁償代払うし、彼らにも払ってもらうよ」
他の5人は渋々彼女の意見に賛成した。
川崎は手のひらサイズの石を持ってくる。
「もし、寝室で寝てたら割れたガラスが先輩に当たるから、居間の窓のほうがいいよね?さぁ男子割ってちょうだい」と、僕と藤くん向いて石を差し出す。
「え!?川崎が割るんじゃないのか?」と驚く藤くん
「か弱い女の子に危ない仕事やらせるの?大丈夫、弁償代はボクがなんとかするから」
「か弱いってキャラじゃないだろ。塚っちゃんお願いしていいか?」
「なんで僕?!」
藤くんは川崎から渡された石を僕にまわす。それを外から見ている早川先輩、二宮先輩と品川
「まぁいいけど、僕もそんなに力ないからね」
石をもらい。手すりの手前までくる。
割れたガラスを回避できるよう距離をおき石を振りかぶり、窓にめがけおもいっきり投げる。
パーンと窓の真ん中に石が入り残りのガラスが下に崩れ落ちる。
「塚っちありがとう」
川崎と藤くんがお礼を言い、5人は居間に土足で入る。それに僕も続く。
川崎が居間の電気をつける
テーブルの携帯を手に取る早川先輩
「やっぱりこれ先輩のだ」
「割れた音にも反応がないなんて...やっぱり二人して寝てるのかな?」と川崎は寝室へ向かう
「二人裸で寝てたらどうすんだよ」と今更なことを言う藤くん
「蒲田先輩っ!!」
大声で名前を呼ぶ川崎。寝室へ入っていく。
あとに5人がつづく。
そこには、ベッドの横にぐったりと首を垂れ座った状態の蒲田先輩がいた。一瞬寝ているのかと思った。
川崎は手首に指を当てて
「死んでいます」
電気をつけてはっきり死んでいるのがわかった。
顔が紫色に少し腫れている。首には紐で強く絞められたとわかる索条痕と、絞められて首をかきむしったときにできる吉川線が見える。
「もうなにも、触らないほうがいい!」早川先輩が僕たちに叫ぶ。
そうだ、僕たちはいろいろなミステリーを見たり読んだりしてきた。現場維持は警察がくるまで殺人現場での基本的な対応だ。
皆は電気をつけたままの寝室を退く。僕が寝室を出るとき後ろで『カシャ』と音がなる振り返ると二宮先輩が携帯で蒲田先輩の死体を撮っていた。
居間を通り入ってきた窓からゆっくり出る。
「え?ホントに殺されたんですか蒲田先輩?」まだ信じられないというように藤くんが言う
「あぁ、信じられないがそのようだ、しかも密室なんじゃないかこれ?」と早川先輩
家に入るための扉と窓はすべて鍵が閉まっている
「大森先輩はどこなんですか?」品川が顔色を悪くしながら小声で言う。それをみて寄り添う川崎が
「そうね、大森先輩がこのペンションの鍵を閉めて鍵を持ったままどこか逃げてる可能性はあるよね」
「でも、部長の車あるわよ。歩いてどこか消えたってこと?」と二宮先輩
「また部長に電話してみますよ...あれ?」
川崎が携帯を出して驚く
「どうしたの?」品川が川崎に聞く
「圏外だ、さっきまで電波ありましたよね?」
川崎が早川先輩に聞く
「あ、ホントだ。そういえばさっきの部屋、蒲田先輩の周りにポケットWi-Fiは無かった」
「でも、入る前には電波ありましたよね?あのときは近くにあったってことですよね。誰が持っていたのでしょう?見た感じこの中には持ってなさそうだし」と五人のズボンのポケットを見ながら川崎が言う
「やっぱり大森先輩じゃないの?」と僕
「と、いうことはまだ近くに隠れてるってことだね。とりあえず探しにいきましょう」
僕はこのとき思った。誰も大きなパニックにはならない。このみんなの冷静な判断と行動はやっぱり、小説やテレビの中で殺人事件を経験してきたために、実際事件が起きても慣れで落ち着いていられるのだろうか。と考えると、僕は小刻みに震えている。
※
順調にわたしの計画した、シナリオは進まれている。しかし、一つ、こいつのさっきの行動は気になった...
冷蔵庫のなかに卵とベーコンがあったので取り出し朝食作る。
30分ほどして藤くんと早川先輩が起きてくる。パンを焼いてくれた。
「蒲田先輩遅いな。まだ寝てんのかな?」早川先輩が裏口扉から外を見ながら言う。
「俺、起こしてきましょうか?」と藤くん
「いや、いいよ。あの人寝起き悪いみたいだし。帰る前までに起きなかったらお越しにいこう」
8時になり二宮先輩、川崎、品川が入ってきた。大森先輩は来てない。
「二人ともどうしたのかな?蒲田先輩はわかるけど大森先輩まで寝坊なんて...」とテーブルにつきトーストを食べながら川崎は言う
「二人で寝てるんじゃないの」と二宮先輩
「え?!二人そんな関係なんすか?」藤くんが驚く
「そういう噂は何回か聞いたことあるわよ。ね、先輩?」
二宮先輩が早川先輩に聞く
「あー、すっかり別れたって思ってたけどな」
「えーそぅなんすかぁ」なぜか藤くんは残念そうだ。
「食べ終わったらみんなで確かめに行きましょうよ、先に大森先輩のペンションに行って起こしに行きましょう。一人で出てくればただの寝坊だし、誰もいなければ蒲田先輩のペンションにいることが決定しますよ。そうなったら二人を起こしに蒲田先輩のペンションに行きましょ!どぅいう顔で二人が出てくるのか楽しみですね」
と川崎はニヤニヤしながら言う。その意見にみんなは賛成した。
みんなが食べ終わり食器を戻してから、6人は大森先輩のペンションへ向かった。呼び鈴を押す川崎。二回押すが誰も出てこない。
「決まりですね!蒲田先輩のペンションに行ってみましょう。」藤くんは結構へこんでる、逆に川崎は楽しそうだ。
蒲田先輩のペンションの前に立ち川崎が同じように呼び鈴をならす。
だが、物音ひとつしない。
「二人でまだ寝てるんじゃない?」と早川先輩
僕は携帯の時計を見る。8:56
「少なくとも蒲田先輩は中にいますよ。ほら、携帯の電波が入りました」
僕がみんなに携帯を見せる。
「ホントだ携帯Wi-Fiがなかにあるってことだな」と藤くん
「早川先輩、蒲田先輩に電話かけて起こしてもらえませんか?中に二人いたとして、この時間に物音ひとつしないなんておかしくないですか?」と川崎が玄関扉に手をかけるが鍵がしまっていることを確認し、急に怖い顔になり早川先輩に言う
中から着信音が鳴っているが、なり続く。誰かが電話にでる気配がない
「大森先輩もでないね。大森先輩の着信音は中から聞こえない」と川崎が電話をかけている
「二人で出掛けたんじゃないですか?蒲田先輩は携帯忘れて」と藤くん
「どこに?この近くに男女二人が遊べる場所なんてある?車も2台停めてあったし」川崎が不安な顔で言う
「とりあえず裏を見てみましょう。窓から何か見えるかもしれない」と二宮先輩
6人は裏へ廻る。
「ドッキリか何かか?」と早川先輩
「何も聞かされてないけど」裏へ歩きながら二宮先輩
ベランダの手すりを跨ぎ窓をのぞく、昨日、曰く付きペンションをみんなで覗いてたのと同じように。
「カーテンは開いてるね、携帯もテーブルにのってる、居間には誰もいない。やっぱり寝室で寝てるのかな?」と二宮先輩
「それだったら携帯は一緒に寝室持っていきませんか?携帯だけテーブルにのってるのはおかしいですよ」
手すりを跨ぎ寝室の窓も見に行くが、ここはカーテンもしまっている。窓にノックするが反応はない。
6人は沈黙する。セミの鳴き声だけが騒がしい。
「ここの窓って割ったら高いですかね?弁償代」
川崎が寝室の窓を指して急に言い出す。
「さぁ...って?割るつもり?」早川先輩
「なにか一大事だったら開けなきゃだし」
「そこまでしなくてもいいんじゃないのかな?」品川が珍しく川崎の意見に否定的だ。
「弁償代はさっきの小田原さんだっけ?彼に払うと思うけど...」と藤くん
「いや、やっぱりおかしいよ。窓割って入ってみよう。なにもなければ二人を怒ってボクが弁償代払うし、彼らにも払ってもらうよ」
他の5人は渋々彼女の意見に賛成した。
川崎は手のひらサイズの石を持ってくる。
「もし、寝室で寝てたら割れたガラスが先輩に当たるから、居間の窓のほうがいいよね?さぁ男子割ってちょうだい」と、僕と藤くん向いて石を差し出す。
「え!?川崎が割るんじゃないのか?」と驚く藤くん
「か弱い女の子に危ない仕事やらせるの?大丈夫、弁償代はボクがなんとかするから」
「か弱いってキャラじゃないだろ。塚っちゃんお願いしていいか?」
「なんで僕?!」
藤くんは川崎から渡された石を僕にまわす。それを外から見ている早川先輩、二宮先輩と品川
「まぁいいけど、僕もそんなに力ないからね」
石をもらい。手すりの手前までくる。
割れたガラスを回避できるよう距離をおき石を振りかぶり、窓にめがけおもいっきり投げる。
パーンと窓の真ん中に石が入り残りのガラスが下に崩れ落ちる。
「塚っちありがとう」
川崎と藤くんがお礼を言い、5人は居間に土足で入る。それに僕も続く。
川崎が居間の電気をつける
テーブルの携帯を手に取る早川先輩
「やっぱりこれ先輩のだ」
「割れた音にも反応がないなんて...やっぱり二人して寝てるのかな?」と川崎は寝室へ向かう
「二人裸で寝てたらどうすんだよ」と今更なことを言う藤くん
「蒲田先輩っ!!」
大声で名前を呼ぶ川崎。寝室へ入っていく。
あとに5人がつづく。
そこには、ベッドの横にぐったりと首を垂れ座った状態の蒲田先輩がいた。一瞬寝ているのかと思った。
川崎は手首に指を当てて
「死んでいます」
電気をつけてはっきり死んでいるのがわかった。
顔が紫色に少し腫れている。首には紐で強く絞められたとわかる索条痕と、絞められて首をかきむしったときにできる吉川線が見える。
「もうなにも、触らないほうがいい!」早川先輩が僕たちに叫ぶ。
そうだ、僕たちはいろいろなミステリーを見たり読んだりしてきた。現場維持は警察がくるまで殺人現場での基本的な対応だ。
皆は電気をつけたままの寝室を退く。僕が寝室を出るとき後ろで『カシャ』と音がなる振り返ると二宮先輩が携帯で蒲田先輩の死体を撮っていた。
居間を通り入ってきた窓からゆっくり出る。
「え?ホントに殺されたんですか蒲田先輩?」まだ信じられないというように藤くんが言う
「あぁ、信じられないがそのようだ、しかも密室なんじゃないかこれ?」と早川先輩
家に入るための扉と窓はすべて鍵が閉まっている
「大森先輩はどこなんですか?」品川が顔色を悪くしながら小声で言う。それをみて寄り添う川崎が
「そうね、大森先輩がこのペンションの鍵を閉めて鍵を持ったままどこか逃げてる可能性はあるよね」
「でも、部長の車あるわよ。歩いてどこか消えたってこと?」と二宮先輩
「また部長に電話してみますよ...あれ?」
川崎が携帯を出して驚く
「どうしたの?」品川が川崎に聞く
「圏外だ、さっきまで電波ありましたよね?」
川崎が早川先輩に聞く
「あ、ホントだ。そういえばさっきの部屋、蒲田先輩の周りにポケットWi-Fiは無かった」
「でも、入る前には電波ありましたよね?あのときは近くにあったってことですよね。誰が持っていたのでしょう?見た感じこの中には持ってなさそうだし」と五人のズボンのポケットを見ながら川崎が言う
「やっぱり大森先輩じゃないの?」と僕
「と、いうことはまだ近くに隠れてるってことだね。とりあえず探しにいきましょう」
僕はこのとき思った。誰も大きなパニックにはならない。このみんなの冷静な判断と行動はやっぱり、小説やテレビの中で殺人事件を経験してきたために、実際事件が起きても慣れで落ち着いていられるのだろうか。と考えると、僕は小刻みに震えている。
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