向日葵ー靖子ー

向日葵―靖子―

一話

（そうか、私は昨晩）
　隣には、亡き夫・浩二の友人であるパトリックが寝ていた。

「ごめんなさい、浩二さん」
　あまりに悦すぎたのだ、パトリックとの情事が。

　ダメ・・また、イクっ

　全身が、快楽に震えた。動物の交尾のように、後ろから挿れられ大きく脚を開いた。
「靖子、愛してます」
　セカンドバージン・・という言葉を、パトリックに囁かれ泣きじゃくり達した。

　太く長いペニスは、夫では届かない場所にまで挿入り、靖子の理性を外した。

　赦して、ソコ・・突いちゃ

「靖子」
　名前を呼ばれ、視線を上げる。優しく微笑み、パトリックが口づける。
「パトリック」
「身体は、辛くありませんか？夕べはその・・・無理を強いて」
「大丈夫よ」
　また、口づけられた。今度は舌を絡めた、情事の最中の口づけと同じだった。
「やだぁ」
「大丈夫、もうしませんから。ただ、あなたを愛おしくてならないのです」

　幸せ、だと思った。
「結婚してくれますか？」
「・・はい」
　娘を失くし、何度も死にたいと川に入ろうとした靖子を救ったのはパトリックだ。

「私も、パトリックを愛してます」
　抱かれ、気付いた。随分と前から、彼を愛していた。

　朝食後、二人は身支度をして、横浜に向かった。　　　

「アメリカには、船で三十日はかかります。まず、着換えを用意しましょう」
「はい」

　船には、パトリックの七歳上の兄・エリックが待っていた。
「宜しく、靖子さん」
「宜しくお願い致します」