62 / 73
第62話 グレンとの新たな関係
しおりを挟む
ミュウジィとハイネの婚約は瞬く間に学校中に広がった。祝福する女子と男子。そしてミュウジィに密かに好意を抱いていた男子の嘆き。大騒ぎだ。
「結局、こうなったのか」
グレンはハイネに微笑む。
「それでも僕はグレンが好きだよ」
放課後のトイレでグレンの一物を舐め回しながら悪戯な笑みを浮かべるハイネ。
何時しかハイネは卑猥な音をトイレに響き渡らせる。
「ハイネ・・・気持ち良いよ」
グレンはハイネの頭を優しく撫でる。ハイネは口の中でグレンの一物を舌で刺激する。
「ハイネ・・・出そうだ」
グレンの言葉にハイネの首の動きは早くなる。そして暖かい液体がハイネの口に広がると“ゴクリ”と音を立て飲み干す。その後ハイネはグレンの一物を舌で清めた。
「ハイネ、俺の妾にならないか?」
「僕で良いの?」
「あぁ、お前が好きだ」
そしてトイレの個室から舌が絡み合う音が響いていた。
翌日、今度はハイネがグレンの妾になった話題でもちきりだった。ミュウジィとの婚約後、直ぐにグレンとの関係が表に出る。思春期の彼等には刺激が強い話だ。
勿論、賛否両論は出る。それでも祝福されるのはグレンの人柄がなせる業であろう。
「グレーダース卿とも婚約したのですね」
ミュウジィはハイネの右手の薬指に嵌められた指輪を見て微笑む。
「うん・・・怒っている?」
「いえ、これで堂々と2人の愛し合う姿を見ることが出来ますので」
不敵に微笑むミュウジィ。グレンはそれが聞こえたのであろう。苦笑いだ。
「それと・・・私も寵愛ください」
ミュウジィは微笑みながらそう言うとその場を去る。女子からは好奇の視線が注がれていた。
不意に空から光り輝き何かが学校へ降り立つ。そこには知的な顔をした青年と幼女が居た。勇者とカテジナだ。2人は学校へ入ってくる。学校中の生徒は窓に集まり2人の様子を窺う。魔力でも聖力でもない異質の力を身に纏う青年に興味津々(きょうみしんしん)だ。
「素敵な殿方ですね。一体どなたでしょう」
「あの幼女可愛いな。将来は絶世の美女になりそうだ」
「兄妹でしょうか?それにしては髪の色が違いますね」
「もしかしてロリコンじゃね?」
彼らの正体を知らない生徒が口々に言う。
「グレン・・・」
ハイネはグレンに声を掛ける。
「あぁ」
グレンはそう言うとミュウジィとハイネを従え外へ出る。
「勇者殿、ご無沙汰しております」
「あぁ、グレーダース卿とミュウジィ殿。それからハイネ君。久しぶりだな」
「今日は如何なされました?」
「いや、平和なうちに翔と学園生活をしてみたくなって」
山中 剛はどうやら学校への入学手続きでここを訪れたらしい。
「それでは事務局へ案内しましょう」
そう言うとグレンは2人を校内に導く。相変わらず校舎の中から野次馬が覗いていた。
しばらくすると学校中が大騒ぎになった。勇者とその婚約者が編入してくるのだから。しかも幼女の学力はハイネ達より高いらしい。それでもハイネと同じクラスを2人は希望した。
「グレーダース卿と同じクラスらしいぞ」
「やはり共に戦ったからかしら?」
「それにしても天才幼女とか・・・俺、好物だわ」
「おいおい、勇者様の婚約者だぞ」
「勇者様ってロリコン?」
皆が言いたい放題言う。ミュウジィの婚約、グレンの二股、それに勇者夫妻の入学だ。これほど刺激が強い話題が同時に入ってくるのだ。学校中は大騒ぎになって当然である。
「俺は山中 剛だ。勇者としてこの地に召喚された。よろしく頼む」
「カテジナ=フェアチャイルドです。よろしくお願いします」
ハイネのクラスで自己紹介をする2人。クラスは大騒ぎである。勇者と国家重鎮貴族の令嬢。そして2人は婚約者。生徒たちは興奮する。
「勇者様、ラーダットへ居た方が安全では?」
ミュウジィは剛に尋ねる。
「そうだな。戦争が始まる前にはそうした方が良いな。それでもラーダットだって安全ではないさ。デュラハンが簡単に入れる。俺が相手ならまず神を狙うね。そして魔王だ。そうすれば後はゆっくりと世界を滅ぼせるからな」
教室がざわつく。
「でも切り札は知られていない。先の魔族都市での戦いは俺が全て片付けた事になっているらしいから」
切り札とはハイネである。一番の意図としてはハイネとの共同戦線だろう。それでも普通の学園生活を望むのも嘘ではない。
「そうですか。この学校には切り札が多いですね」
ミュウジィは苦笑いする。その意味を理解しているのは勇者とグレンだけであろう。グレンの切り札。かつて神と人との間に生まれた準王族もまた聖なる武器を家宝として持っていることだ。ハイネですら知らない事。
「まあ、心配するな。俺がこの世界を守る。そして全ての闇を俺が消し去るさ」
勇者の言葉に生徒が歓声を上げる。
(来年の冬も平和で居れたらいいな)
ハイネは空を見上げそう思った。
「結局、こうなったのか」
グレンはハイネに微笑む。
「それでも僕はグレンが好きだよ」
放課後のトイレでグレンの一物を舐め回しながら悪戯な笑みを浮かべるハイネ。
何時しかハイネは卑猥な音をトイレに響き渡らせる。
「ハイネ・・・気持ち良いよ」
グレンはハイネの頭を優しく撫でる。ハイネは口の中でグレンの一物を舌で刺激する。
「ハイネ・・・出そうだ」
グレンの言葉にハイネの首の動きは早くなる。そして暖かい液体がハイネの口に広がると“ゴクリ”と音を立て飲み干す。その後ハイネはグレンの一物を舌で清めた。
「ハイネ、俺の妾にならないか?」
「僕で良いの?」
「あぁ、お前が好きだ」
そしてトイレの個室から舌が絡み合う音が響いていた。
翌日、今度はハイネがグレンの妾になった話題でもちきりだった。ミュウジィとの婚約後、直ぐにグレンとの関係が表に出る。思春期の彼等には刺激が強い話だ。
勿論、賛否両論は出る。それでも祝福されるのはグレンの人柄がなせる業であろう。
「グレーダース卿とも婚約したのですね」
ミュウジィはハイネの右手の薬指に嵌められた指輪を見て微笑む。
「うん・・・怒っている?」
「いえ、これで堂々と2人の愛し合う姿を見ることが出来ますので」
不敵に微笑むミュウジィ。グレンはそれが聞こえたのであろう。苦笑いだ。
「それと・・・私も寵愛ください」
ミュウジィは微笑みながらそう言うとその場を去る。女子からは好奇の視線が注がれていた。
不意に空から光り輝き何かが学校へ降り立つ。そこには知的な顔をした青年と幼女が居た。勇者とカテジナだ。2人は学校へ入ってくる。学校中の生徒は窓に集まり2人の様子を窺う。魔力でも聖力でもない異質の力を身に纏う青年に興味津々(きょうみしんしん)だ。
「素敵な殿方ですね。一体どなたでしょう」
「あの幼女可愛いな。将来は絶世の美女になりそうだ」
「兄妹でしょうか?それにしては髪の色が違いますね」
「もしかしてロリコンじゃね?」
彼らの正体を知らない生徒が口々に言う。
「グレン・・・」
ハイネはグレンに声を掛ける。
「あぁ」
グレンはそう言うとミュウジィとハイネを従え外へ出る。
「勇者殿、ご無沙汰しております」
「あぁ、グレーダース卿とミュウジィ殿。それからハイネ君。久しぶりだな」
「今日は如何なされました?」
「いや、平和なうちに翔と学園生活をしてみたくなって」
山中 剛はどうやら学校への入学手続きでここを訪れたらしい。
「それでは事務局へ案内しましょう」
そう言うとグレンは2人を校内に導く。相変わらず校舎の中から野次馬が覗いていた。
しばらくすると学校中が大騒ぎになった。勇者とその婚約者が編入してくるのだから。しかも幼女の学力はハイネ達より高いらしい。それでもハイネと同じクラスを2人は希望した。
「グレーダース卿と同じクラスらしいぞ」
「やはり共に戦ったからかしら?」
「それにしても天才幼女とか・・・俺、好物だわ」
「おいおい、勇者様の婚約者だぞ」
「勇者様ってロリコン?」
皆が言いたい放題言う。ミュウジィの婚約、グレンの二股、それに勇者夫妻の入学だ。これほど刺激が強い話題が同時に入ってくるのだ。学校中は大騒ぎになって当然である。
「俺は山中 剛だ。勇者としてこの地に召喚された。よろしく頼む」
「カテジナ=フェアチャイルドです。よろしくお願いします」
ハイネのクラスで自己紹介をする2人。クラスは大騒ぎである。勇者と国家重鎮貴族の令嬢。そして2人は婚約者。生徒たちは興奮する。
「勇者様、ラーダットへ居た方が安全では?」
ミュウジィは剛に尋ねる。
「そうだな。戦争が始まる前にはそうした方が良いな。それでもラーダットだって安全ではないさ。デュラハンが簡単に入れる。俺が相手ならまず神を狙うね。そして魔王だ。そうすれば後はゆっくりと世界を滅ぼせるからな」
教室がざわつく。
「でも切り札は知られていない。先の魔族都市での戦いは俺が全て片付けた事になっているらしいから」
切り札とはハイネである。一番の意図としてはハイネとの共同戦線だろう。それでも普通の学園生活を望むのも嘘ではない。
「そうですか。この学校には切り札が多いですね」
ミュウジィは苦笑いする。その意味を理解しているのは勇者とグレンだけであろう。グレンの切り札。かつて神と人との間に生まれた準王族もまた聖なる武器を家宝として持っていることだ。ハイネですら知らない事。
「まあ、心配するな。俺がこの世界を守る。そして全ての闇を俺が消し去るさ」
勇者の言葉に生徒が歓声を上げる。
(来年の冬も平和で居れたらいいな)
ハイネは空を見上げそう思った。
0
お気に入りに追加
140
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
すずらん通り商店街の日常 〜悠介と柊一郎〜
ドラマチカ
BL
恋愛に疲れ果てた自称社畜でイケメンの犬飼柊一郎が、ある時ふと見つけた「すずらん通り商店街」の一角にある犬山古書店。そこに住む綺麗で賢い黒猫と、その家族である一見すると儚げ美形店主、犬山悠介。
恋に臆病な犬山悠介と、初めて恋をした犬飼柊一郎の物語。
※猫と話せる店主等、特殊設定あり
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる