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第3話 異世界は地球よりも発展している
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「付いてきなさい」
女性はフードを取ると和也を起き上がらせる。
「貴方は…人間じゃないんですね」
和也は女性の顔を見ながら呟いた。女性は耳が長くスタイルも良い美女だったのだ。直感的にエルフだと思った和也。
「貴方の言う通り私は亜人よ。エルフを見るのは初めて?」
「はい。僕の世界では人間しかいませんでしたので」
和也の言葉に女性はただ微笑むだけだった。そして和也を浴室に連れていく。
浴室内は鏡があり和也の姿を映し出す。幽霊の時は彼の姿が鏡に映る事はなかった。鏡に映る姿を見て改めて自分が実体化している事を実感した。
(俺に体がある。嬉しいけど…複雑な気分だな)
細身で美少年の姿が鏡越しに寂しそうな笑みをこぼす。
(再び体が手に入ったのは嬉しいけど…週一回もお尻に大きなモノを入れられたら…)
和也は先ほどの痛みを思い出しながら恐怖を感じていた。同時に鏡に向かってお尻を大きく開き肛門やら観察してみる。どうやら出血は止まりお尻の中の傷は治癒しているみたいだ。それでも白濁とした液体は相変わらず滴り落ちている。それを見て和也はシャワーのヘッドの部分を取り外しお尻の中に直接ぬるま湯を注ぎ込む。それを数回繰り返すと後ろの口から白濁とした液体は流れ出なくなった。
(毎回、中まで洗うのも大変だな)
和也は鏡越しに自分の後ろの口を見ながら苦笑いする。それから体を清め風呂から上がった。
「もう上がるの?」
先程の女性はそう言いながらタオルと着衣を一式渡してくれた。相変わらずスマホを持ちながら。
「長湯する方ではないので」
「綺麗な体をもっと見ていたいのに」
「覗いていたんですか?」
「鏡越しにね。それマジックミラーだし」
そう言われて和也は鏡があった場所を見てみる。すると風呂の中が丸見えではないか。
「入浴姿も良かったわよ」
「あの…データを消してください」
「ダメです」
女性はそう言うと和也に着衣を一式渡して逃げるように去っていった。
「あんな恥ずかしい姿を撮影されるなんて…」
和也は羞恥心で顔を紅潮させる。
「とりあえず服を着るか」
ポツリと呟きながら渡された服を広げてみる。
「…マジかよ」
そこにあったのはメイド服とニーソックス、女性用の靴だった。しかも下着がない。和也は仕方なくメイド服を身に纏うと浴室から出てみる。
「君が新しい使い魔か?」
不意に男性の声が彼を呼び止める。そこには背の低い髭を生やした男が立っている。
「…はい」
「そうか。俺は使用人でドワーフの清水 浩司だ。先程の女は使い魔でエルフの中川 洋子。まあ、これからはこの家で住む仲間だ。よろしくな」
そう言いながら手を差し出す男性。
「三浦 和也です。よろしくお願いします」
そう言いながらも和也は違和感を覚える。日本語が通じるだけなら紋章の力だの召喚特典だので何とでも言い訳はできる。しかし名前まで日本人となると違和感しかない。腐敵なエルフだって外見は欧米的だしこのドワーフもアジア的なルックスだ。
「ベルディゴ語が出来てくれて助かるな」
そう言いながら清水はホッとした顔をする。
「言葉を理解できるのは紋章の力や召喚された時に付与されるものではないのですか?」
「おいおい、どこの中二病ラノベの設定だよ。そんな便利な機能があるわけないだろ」
そう言いながら清水は和也を別室に案内する。そこはとても広い部屋でヨーロッパの城の中にある謁見の間みたいであった。
「お、メイド服が似合うじゃないか」
そう言いながら和也にエッチなことをした男が入ってくる。そして上段にある
立派な椅子に腰を掛けた。
「お前の名前を聞いてなかったな」
「三浦 和也です」
「俺は鈴木 竜馬(すずき りょうま)。アーの国の王だ」
「僕を何故召喚したのですか?」
「王族は使い魔を2人召喚して一人前とされるからだ」
「呼び出されても困ります。元の世界に戻してください」
「それは無理。召喚なんて片道切符だし」
そう言いながら鈴木は笑い出す。和也は呆然とする。
「そんな顔をするな。元の世界で幽霊しているよりまともな生活をさせてやるからさ。とりあえずこの世界の事は見て来れば良いだろう。清水が案内してやれ」
そう言うとその部屋から去っていく鈴木。和也はポカーンとするしかなかった。
「じゃあ、車を出すから一緒においで」
清水は和也をガレージまで連れていく。そこには車らしき乗り物が停車していた。しかしタイヤがない。
「これで行くんですか?」
和也は清水に質問してみる。
「そうだよ。車で少しドライブだよ」
そう言いながら和也を車に乗せる清水。そして清水が運転席に乗り込み乗り物のエンジンをかけると車が浮遊しだした。そしてゆっくりと前進しだす。
「屋敷内は時速20キロ制限でな」
そう言いながらゆっくり車を動かす清水。外から屋敷を見てみると意外と大きい。外観はリゾートホテルをイメージさせる作りだ。
しばらくすると大きな門に差し掛かる。
「ここまでが竜馬様の屋敷だ。ここから先が町だよ」
清水はそう言いながらスピードを上げる。窓の外には高層ビル群や電車、人の群れが行き交っている。人間もいればドワーフやエルフもいる。
「外に出ると異世界だと実感できますね…」
和也はポツリと呟く。
「それにしても…この世界って科学が進んでいますね。景色はここと大差ありませんが乗り物とかは全く違いますね。この世界の乗り物は宙に浮いていますけど僕の時代の乗り物はタイヤを回転させて動いていましたし」
「それって300年前の文明レベルだぞ」
彼の話では科学と魔法が融合したこの世界では公害を出さないクリーンエネルギーでインフラ整備されているらしい。発電所も太陽光、風力、水力発電で元居た世界の原発の数十倍の電気を発電できるそうだ。
「異世界だからもっと文明が遅れていると思っていました」
「魔王と勇者が戦う世界みたいな感じだと思っていたのか?」
清水の問いかけに静かに頷く和也。
「それはないな。魔族や他種族は平等と500年前に条約で決まっているから。まあ怪物はそれに該当しないかな」
「怪物ってどんなものですか?」
「ゴブリン、オーク、オーガと言った瘴気から生み出される生命体さ。こいつらは他の生命体を襲うから。上位種としてグールもいるけどな」
話を聞いて分かったことは人間などの生存圏はこの世界の大陸の外郭に限られるらしい。大陸中央には瘴気の大地と呼ばれる怪物を生み出す場所がありそこから生み出される怪物に襲われるため住むことが出来ない。その広さは直径100キロあるとの事だ。
「まあ、大陸の直径は1万キロあるから微々たる地域だけだけどな」
「怪物が襲ってきたりはしないのですか?」
「瘴気の大地は山脈に囲まれているからな。昔は洞窟が1か所だけ繋がっていたけど今ではそこは封鎖されている。だから怪物は出てこれないさ。出てきたら女性は薄い本状態にされて男は殺されて食料にされるけどな」
聞けば聞くだけこの世界は異世界でありながらファンタジーとは無縁な世界であるようだ。
(まあ、平和が一番かな)
和也は平和そうな町を見学しながらぼんやりと考えていた。
女性はフードを取ると和也を起き上がらせる。
「貴方は…人間じゃないんですね」
和也は女性の顔を見ながら呟いた。女性は耳が長くスタイルも良い美女だったのだ。直感的にエルフだと思った和也。
「貴方の言う通り私は亜人よ。エルフを見るのは初めて?」
「はい。僕の世界では人間しかいませんでしたので」
和也の言葉に女性はただ微笑むだけだった。そして和也を浴室に連れていく。
浴室内は鏡があり和也の姿を映し出す。幽霊の時は彼の姿が鏡に映る事はなかった。鏡に映る姿を見て改めて自分が実体化している事を実感した。
(俺に体がある。嬉しいけど…複雑な気分だな)
細身で美少年の姿が鏡越しに寂しそうな笑みをこぼす。
(再び体が手に入ったのは嬉しいけど…週一回もお尻に大きなモノを入れられたら…)
和也は先ほどの痛みを思い出しながら恐怖を感じていた。同時に鏡に向かってお尻を大きく開き肛門やら観察してみる。どうやら出血は止まりお尻の中の傷は治癒しているみたいだ。それでも白濁とした液体は相変わらず滴り落ちている。それを見て和也はシャワーのヘッドの部分を取り外しお尻の中に直接ぬるま湯を注ぎ込む。それを数回繰り返すと後ろの口から白濁とした液体は流れ出なくなった。
(毎回、中まで洗うのも大変だな)
和也は鏡越しに自分の後ろの口を見ながら苦笑いする。それから体を清め風呂から上がった。
「もう上がるの?」
先程の女性はそう言いながらタオルと着衣を一式渡してくれた。相変わらずスマホを持ちながら。
「長湯する方ではないので」
「綺麗な体をもっと見ていたいのに」
「覗いていたんですか?」
「鏡越しにね。それマジックミラーだし」
そう言われて和也は鏡があった場所を見てみる。すると風呂の中が丸見えではないか。
「入浴姿も良かったわよ」
「あの…データを消してください」
「ダメです」
女性はそう言うと和也に着衣を一式渡して逃げるように去っていった。
「あんな恥ずかしい姿を撮影されるなんて…」
和也は羞恥心で顔を紅潮させる。
「とりあえず服を着るか」
ポツリと呟きながら渡された服を広げてみる。
「…マジかよ」
そこにあったのはメイド服とニーソックス、女性用の靴だった。しかも下着がない。和也は仕方なくメイド服を身に纏うと浴室から出てみる。
「君が新しい使い魔か?」
不意に男性の声が彼を呼び止める。そこには背の低い髭を生やした男が立っている。
「…はい」
「そうか。俺は使用人でドワーフの清水 浩司だ。先程の女は使い魔でエルフの中川 洋子。まあ、これからはこの家で住む仲間だ。よろしくな」
そう言いながら手を差し出す男性。
「三浦 和也です。よろしくお願いします」
そう言いながらも和也は違和感を覚える。日本語が通じるだけなら紋章の力だの召喚特典だので何とでも言い訳はできる。しかし名前まで日本人となると違和感しかない。腐敵なエルフだって外見は欧米的だしこのドワーフもアジア的なルックスだ。
「ベルディゴ語が出来てくれて助かるな」
そう言いながら清水はホッとした顔をする。
「言葉を理解できるのは紋章の力や召喚された時に付与されるものではないのですか?」
「おいおい、どこの中二病ラノベの設定だよ。そんな便利な機能があるわけないだろ」
そう言いながら清水は和也を別室に案内する。そこはとても広い部屋でヨーロッパの城の中にある謁見の間みたいであった。
「お、メイド服が似合うじゃないか」
そう言いながら和也にエッチなことをした男が入ってくる。そして上段にある
立派な椅子に腰を掛けた。
「お前の名前を聞いてなかったな」
「三浦 和也です」
「俺は鈴木 竜馬(すずき りょうま)。アーの国の王だ」
「僕を何故召喚したのですか?」
「王族は使い魔を2人召喚して一人前とされるからだ」
「呼び出されても困ります。元の世界に戻してください」
「それは無理。召喚なんて片道切符だし」
そう言いながら鈴木は笑い出す。和也は呆然とする。
「そんな顔をするな。元の世界で幽霊しているよりまともな生活をさせてやるからさ。とりあえずこの世界の事は見て来れば良いだろう。清水が案内してやれ」
そう言うとその部屋から去っていく鈴木。和也はポカーンとするしかなかった。
「じゃあ、車を出すから一緒においで」
清水は和也をガレージまで連れていく。そこには車らしき乗り物が停車していた。しかしタイヤがない。
「これで行くんですか?」
和也は清水に質問してみる。
「そうだよ。車で少しドライブだよ」
そう言いながら和也を車に乗せる清水。そして清水が運転席に乗り込み乗り物のエンジンをかけると車が浮遊しだした。そしてゆっくりと前進しだす。
「屋敷内は時速20キロ制限でな」
そう言いながらゆっくり車を動かす清水。外から屋敷を見てみると意外と大きい。外観はリゾートホテルをイメージさせる作りだ。
しばらくすると大きな門に差し掛かる。
「ここまでが竜馬様の屋敷だ。ここから先が町だよ」
清水はそう言いながらスピードを上げる。窓の外には高層ビル群や電車、人の群れが行き交っている。人間もいればドワーフやエルフもいる。
「外に出ると異世界だと実感できますね…」
和也はポツリと呟く。
「それにしても…この世界って科学が進んでいますね。景色はここと大差ありませんが乗り物とかは全く違いますね。この世界の乗り物は宙に浮いていますけど僕の時代の乗り物はタイヤを回転させて動いていましたし」
「それって300年前の文明レベルだぞ」
彼の話では科学と魔法が融合したこの世界では公害を出さないクリーンエネルギーでインフラ整備されているらしい。発電所も太陽光、風力、水力発電で元居た世界の原発の数十倍の電気を発電できるそうだ。
「異世界だからもっと文明が遅れていると思っていました」
「魔王と勇者が戦う世界みたいな感じだと思っていたのか?」
清水の問いかけに静かに頷く和也。
「それはないな。魔族や他種族は平等と500年前に条約で決まっているから。まあ怪物はそれに該当しないかな」
「怪物ってどんなものですか?」
「ゴブリン、オーク、オーガと言った瘴気から生み出される生命体さ。こいつらは他の生命体を襲うから。上位種としてグールもいるけどな」
話を聞いて分かったことは人間などの生存圏はこの世界の大陸の外郭に限られるらしい。大陸中央には瘴気の大地と呼ばれる怪物を生み出す場所がありそこから生み出される怪物に襲われるため住むことが出来ない。その広さは直径100キロあるとの事だ。
「まあ、大陸の直径は1万キロあるから微々たる地域だけだけどな」
「怪物が襲ってきたりはしないのですか?」
「瘴気の大地は山脈に囲まれているからな。昔は洞窟が1か所だけ繋がっていたけど今ではそこは封鎖されている。だから怪物は出てこれないさ。出てきたら女性は薄い本状態にされて男は殺されて食料にされるけどな」
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