256 / 293
第五章 幸せに向かって
第二話 演目 名を与える
しおりを挟む
学園の訓練場にやって来た縁達。
縁は生徒達に向かってハッキリした口調で言った。
「始める前に聞いてほしい、俺は正直、なんとなくで副担任をしていた、理由は結びさんに頼まれたからだ、だが」
縁はウサミミカチューシャを外して、神様モードになった。
「俺も『教える』という覚悟を持った、だからこそ『神に教わる』って覚悟を持ってくれ」
「お、約束事かな~?」
「ああ……一つ、俺の技を使って好き勝手していいが、俺の責任にするな」
「あ~居るよね~人のせいにする奴」
「一つ、結びさんも言っているが、学生までは無償で守ってやる、それ以外は対価をよこせ」
「私のクラスにはバカは居ないから、神にお願いする事がどういう意味かわかるでしょ」
「一つ、これも結びさんも言っているが、不必要に危ない真似はするな、俺と結びさんのイチャイチャを邪魔するな」
「危ない事をする時は、ちゃんと事前に連絡してね~」
危ない事、この言葉に反応したのは、一本槍、ファリレント、ツレだ。
未来の預言で、危ない事が起こると分かっていた。
それに自分の意志で突撃し、結果的に縁と結びに迷惑をかけた。
無論、その後に怒られた『二度目は無い』と。
「小言はこれくらいにして、授業に入ろう」
縁は地面に手を当てて、魔法陣を作った。
「兎術は自分自身を映し出す、難しい事は無い、自分自身を見つめ直す為の魔法陣だ」
「お兄様……コホン、縁先生、私が最初にしても?」
「ああ」
絆は魔法陣の上に立って、静かに目を閉じて呟いた。
「おいでなさい『不釣』」
魔法陣が光って表れたのは、絆と同じゴスロリ衣装で黒い兎が表れた。
優雅に縁達にお辞儀をしていた。
「皆様、難しく考えずに、自分自身を理解して下さい、そしてちゃんと名を与える事ですわ」
「では次は私にやらせていただきます」
ファリレントが魔法陣へと入り瞑想をした。
すると、トライアングルの音色と共に、白と黒のぶち模様の兎が現れた。
トライアングルを持っていて、楽しそうに鳴らしていた。
「うわ! いきなりでビックリした……あ、な、名前……あっちで決めようね!」
ファリレントは魔法陣から、兎を抱えて出た。
そして次はツレが魔法陣へと入った、難しい顔をしながら兎術と呟く。
すると、茶色の毛並みに死神の鎌、デフォルメされたガイコツのお面をおでこに付けている。
ツレが召喚した兎は、肩へとささっと登った、ふふんとドヤ顔をしてる。
「お、死神の兎? 名前は……よしよし、移動して決めるか」
ツレは魔法陣から出た、次は未来が魔法陣へと入った。
未来は水晶玉で占いを始めた、するといつの間にか、未来に似た兎が同じ事をしていた。
絵に描いた様な占い師の衣装に身を包んだ、ねずみ色の兎が足元に居た。
未来は少しビックリして、しゃがんで兎と目を合わせた。
「私は未来、あなたの名前は……はっ! 『導き』にする」
導きと名付けられた兎、誘導するように未来と共に魔法陣から出で行った。
今度は石田夫妻が、ゆっくり魔法陣へと入っていった。
2人は手をつないで瞑想をすると、白と黒、茶色の毛並みの兎が二羽が表れた。
一羽は薬籠を背負ったおばあちゃん兎。
もう一羽は僧侶の衣服を身にまとい、何故かバケツをかぶって錫杖を持っていた。
「あらあら、可愛い兎さんだこと、お荷物重くないのかい? お名前はあっちで考えましょうね」
「……ふむ、虚無僧? なのか? 何故……バケツなんじゃ?」
二羽の兎と共に、石田夫婦は魔法陣から出た。
最後に一本槍、既に彼の兎術の『継続』は一瞬に歩いていた。
「縁先生、僕には継続が居ますが……どうすれば?」
「一本槍君はステップアップ出来るな」
「え?」
「言っただろう? 自分自身を映し出すと、今一度自分を見つめなおすといい」
「はい」
魔法陣で一本槍は、今一度自分自身を見つめなおした。
すると継続は光に包まれた、光が収まるとハチマキを巻き、紺色の武道着を着ている。
回歴流創始者、逍遥と同じ武道着を着ていた。
一本槍の二代目としての覚悟を表しているようだ。
継続は軽くパンチとキックを繰り出した、やる気満々のようである。
「おお! とりあえずここから離れるよ、継続」
一本槍と継続は魔法陣から出たした後、縁が少し大きく声を出しす。
「さて今日は皆、自分の兎術と対話をしてくれ、俺は見て回る」
結びが縁の肩を、右手の人差し指でちょいちょいと突いた。
「ちょいちょい縁さんや」
「どうしたよ結びさん」
「私は?」
「やってみよう」
「おうよ、魔法陣に入って……『血風』おいで」
赤い毛に今の結びと同じ武道家を着た血風が表れた。
現れたと同時に、縁の足元に居た、身丈に向かってダッシュ。
両手を広げてダイブした、身丈は血風を受け止める。
イチャイチャしたい血風と、それを制止する身丈。
縁と結びの何時も通りの光景だった。
「……結びさんらしいな」
「はっはっは、そのまま返すよ?」
その通りで、身丈の顔は幸せそうに笑っていた。
縁は生徒達に向かってハッキリした口調で言った。
「始める前に聞いてほしい、俺は正直、なんとなくで副担任をしていた、理由は結びさんに頼まれたからだ、だが」
縁はウサミミカチューシャを外して、神様モードになった。
「俺も『教える』という覚悟を持った、だからこそ『神に教わる』って覚悟を持ってくれ」
「お、約束事かな~?」
「ああ……一つ、俺の技を使って好き勝手していいが、俺の責任にするな」
「あ~居るよね~人のせいにする奴」
「一つ、結びさんも言っているが、学生までは無償で守ってやる、それ以外は対価をよこせ」
「私のクラスにはバカは居ないから、神にお願いする事がどういう意味かわかるでしょ」
「一つ、これも結びさんも言っているが、不必要に危ない真似はするな、俺と結びさんのイチャイチャを邪魔するな」
「危ない事をする時は、ちゃんと事前に連絡してね~」
危ない事、この言葉に反応したのは、一本槍、ファリレント、ツレだ。
未来の預言で、危ない事が起こると分かっていた。
それに自分の意志で突撃し、結果的に縁と結びに迷惑をかけた。
無論、その後に怒られた『二度目は無い』と。
「小言はこれくらいにして、授業に入ろう」
縁は地面に手を当てて、魔法陣を作った。
「兎術は自分自身を映し出す、難しい事は無い、自分自身を見つめ直す為の魔法陣だ」
「お兄様……コホン、縁先生、私が最初にしても?」
「ああ」
絆は魔法陣の上に立って、静かに目を閉じて呟いた。
「おいでなさい『不釣』」
魔法陣が光って表れたのは、絆と同じゴスロリ衣装で黒い兎が表れた。
優雅に縁達にお辞儀をしていた。
「皆様、難しく考えずに、自分自身を理解して下さい、そしてちゃんと名を与える事ですわ」
「では次は私にやらせていただきます」
ファリレントが魔法陣へと入り瞑想をした。
すると、トライアングルの音色と共に、白と黒のぶち模様の兎が現れた。
トライアングルを持っていて、楽しそうに鳴らしていた。
「うわ! いきなりでビックリした……あ、な、名前……あっちで決めようね!」
ファリレントは魔法陣から、兎を抱えて出た。
そして次はツレが魔法陣へと入った、難しい顔をしながら兎術と呟く。
すると、茶色の毛並みに死神の鎌、デフォルメされたガイコツのお面をおでこに付けている。
ツレが召喚した兎は、肩へとささっと登った、ふふんとドヤ顔をしてる。
「お、死神の兎? 名前は……よしよし、移動して決めるか」
ツレは魔法陣から出た、次は未来が魔法陣へと入った。
未来は水晶玉で占いを始めた、するといつの間にか、未来に似た兎が同じ事をしていた。
絵に描いた様な占い師の衣装に身を包んだ、ねずみ色の兎が足元に居た。
未来は少しビックリして、しゃがんで兎と目を合わせた。
「私は未来、あなたの名前は……はっ! 『導き』にする」
導きと名付けられた兎、誘導するように未来と共に魔法陣から出で行った。
今度は石田夫妻が、ゆっくり魔法陣へと入っていった。
2人は手をつないで瞑想をすると、白と黒、茶色の毛並みの兎が二羽が表れた。
一羽は薬籠を背負ったおばあちゃん兎。
もう一羽は僧侶の衣服を身にまとい、何故かバケツをかぶって錫杖を持っていた。
「あらあら、可愛い兎さんだこと、お荷物重くないのかい? お名前はあっちで考えましょうね」
「……ふむ、虚無僧? なのか? 何故……バケツなんじゃ?」
二羽の兎と共に、石田夫婦は魔法陣から出た。
最後に一本槍、既に彼の兎術の『継続』は一瞬に歩いていた。
「縁先生、僕には継続が居ますが……どうすれば?」
「一本槍君はステップアップ出来るな」
「え?」
「言っただろう? 自分自身を映し出すと、今一度自分を見つめなおすといい」
「はい」
魔法陣で一本槍は、今一度自分自身を見つめなおした。
すると継続は光に包まれた、光が収まるとハチマキを巻き、紺色の武道着を着ている。
回歴流創始者、逍遥と同じ武道着を着ていた。
一本槍の二代目としての覚悟を表しているようだ。
継続は軽くパンチとキックを繰り出した、やる気満々のようである。
「おお! とりあえずここから離れるよ、継続」
一本槍と継続は魔法陣から出たした後、縁が少し大きく声を出しす。
「さて今日は皆、自分の兎術と対話をしてくれ、俺は見て回る」
結びが縁の肩を、右手の人差し指でちょいちょいと突いた。
「ちょいちょい縁さんや」
「どうしたよ結びさん」
「私は?」
「やってみよう」
「おうよ、魔法陣に入って……『血風』おいで」
赤い毛に今の結びと同じ武道家を着た血風が表れた。
現れたと同時に、縁の足元に居た、身丈に向かってダッシュ。
両手を広げてダイブした、身丈は血風を受け止める。
イチャイチャしたい血風と、それを制止する身丈。
縁と結びの何時も通りの光景だった。
「……結びさんらしいな」
「はっはっは、そのまま返すよ?」
その通りで、身丈の顔は幸せそうに笑っていた。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
関白の息子!
アイム
SF
天下一の出世人、豊臣秀吉の子―豊臣秀頼。
それが俺だ。
産まれて直ぐに父上(豊臣秀吉)が母上(茶々)に覆いかぶさり、アンアンしているのを見たショックで、なんと前世の記憶(平成の日本)を取り戻してしまった!
関白の息子である俺は、なんでもかんでもやりたい放題。
絶世の美少女・千姫とのラブラブイチャイチャや、大阪城ハーレム化計画など、全ては思い通り!
でも、忘れてはいけない。
その日は確実に近づいているのだから。
※こちらはR18作品になります。18歳未満の方は「小説家になろう」投稿中の全年齢対応版「だって天下人だもん! ー豊臣秀頼の世界征服ー」をご覧ください。
大分歴史改変が進んでおります。
苦手な方は読まれないことをお勧めします。
特に中国・韓国に思い入れのある方はご遠慮ください。
青い星の管理人
孤太郎
SF
大宇宙にぽつんと浮かぶ青い星。
そこには80億人もの人間たちが住んでいる。
湾曲した星の表面には幾つもの国家が存在し、多種多様な文化圏があり、幾つもの言語があり、
肌や目の色が違う人種が各々の生活を営んでいた。
だが、そこは星などではなかった......。
球体上の世界ではなく、広大な平面世界の一画にある収容所と呼ばれる施設の中だった。
施設の外周は分厚い氷の壁で取り囲まれ、内側に住む人々は外の世界の存在を誰も知らない。
地図上にある陸地や海が世界の全てだと思い込まされていた。
壁の内側に住む人間たちは囚人と呼ばれていた。
収容所の外側にも世界があった。
そこにも多くの人間が住んでいた。
そこで生まれ育った好奇心旺盛なひとりの若い女性が旅に出る。
彼女は一般人には窺い知ることができない収容所の中を見てみたいという一心から収容所の管理人となる。
年に一度の内部監査で収容所の中に入ることができるからだ。
収容所内を分割統治しているのは外の世界から派遣された(看守)と呼ばれる工作員だった。
所内にいる六人の看守たちを訪ねる一風変わった出張旅行が始まる。
彼女は目を輝かせて入ってゆく、収容所の中へと......。
そこで目にするあらゆるものが彼女の心の奥深くまで浸潤し、次第に魂が変容していく。
初めて対面する見知らぬ自分......、
触発され浮き彫りになる自身の本質......、
所内で繰り返されるおぞましい洗脳......、
迷走する彼女の目に映る異世界は楽園なのか、それとも奈落なのか......。
囚人と呼ばれる人間たちは何者なのか......。
連載長篇小説 青い星の管理人
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる