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第四章 縁と結びで縁結び

第一話 後説 オチの打ち合わせのお知らせ

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 ロールを終えた縁と風月はロビーへと帰って来た。

「お疲れ」
「うむ、お疲れ様」
「いや~縁が追い込まれるとは」
「俺もビックリだよ」
「プレイヤーなのにビックリしてんのかい」
「そりゃそうだ、流れに身を任せているもの」
「水の流れかよ」

 そんな話をしていると、斬銀がやって来た。

「おう、2人共お疲れ様」
「おや斬銀さん、今から?」
「いや、もうあがる」
「おお、丁度良かった、ちょっとお願いがあってさ……へへへへへ」
「何だ何だ、胡麻を擦るな」
「おいしい物でも食べながら聞いてくださいな、旦那」
「テンション高いな」
「縁が気絶したからね、なんつーか人間の魂の一撃を見た」
「……縁が……苦戦!?」

 信じられにないといった顔をして、エフェクトバリバリ使って驚いている。

「いやいや、縁も苦戦くらいする」
「いや、俺が知っている限り今まで両手両足で数えられる」
「えー? そんなに少ない?」
「昔はイキリチラシてたし、今はラブパワー無双だろ」
「……」

 縁はそっぽを向いた、思い当たる出来事があるようだ。

「善処します」
「何をだよ、とりあえず飲みに行くか?」
「はい」
「よっしゃ、何時もの居酒屋でね~」

 ログアウトをした長谷川達は斬摩と合流した。
 そして何時もの居酒屋へとやってきて、何時もの席に通される。
 品物を注文して、待つ事数10分、サービスとして刺身盛り合わせがついてきた。
 何時もの飲み会が始まった!

「で、話とは何だ?」
「実は今何となく始まってしまった縁と絆の再戦争」
「あれ何となくなのかよ、絆が率先してまとめ役やってたぞ」
「それは知らなかった」
「兄がそれでいいのか?」
「ああ、アイツは人に任せるくらいなら自分でやる」
「まあそれはちょっと置いといて、改めて話とは?」

 長谷川は簡単に今回起きている戦争のオチを簡単に伝えた。
 終わったと思った時に真の黒幕が居て、そいつが縁を連れ去る事。
 風月、スファーリアが一人に戻り結びになる事をだ。

「ほう、なるほど……確かに一人に戻るって場面は見せ場だな」
「で、数人にはオチを伝えて、協力してもらおうかと」
「秘密は少なければ少ない方がいいぞ?」
「だから今の所は、私の両親とおばあちゃんに話はしておこうかなと、設定だけど、一人に戻る時に儀式みたいのがあるから」
「なるほど……よし、俺もやられ役を買って出よう」
「えぇ!? ダシになるの? おでん?」
「理由としては十分だと思うぞ? てかおでんじゃない、ダシだが」
「どゆことさ?」
「おそらく結びは邪魔する者に容赦しないだろう、その機会を逃す斬銀ではない」
「おお~なるほど、本気と戦えると」
「だが斬銀は斬銀で、心に多少の迷いがあるのだ」
「それは?」
「やってる事は今まで成長を見てきた縁の邪魔だからな、そりゃ心の隙もあるさ」
「覚悟が違うと」
「結びは縁を助ける、斬銀は本気を知りたいが命を張るほどじない、これじゃ差が出るな」
「出るね~」

 荒野原は勝ち誇った様に、ノンアルコールのお酒を浴びるように飲んでいる。

「ふと思ったんだが、このロール終わったら何かやるのか? 遂に結婚とか?」
「それも大事だけど、ゲーム内でもイチャイチャしようかなと」
「ほう」
「自社コラボってか、自分のお店の料理をゲーム内で再現している人達っているじゃん?」
「ああ、居るな」
「その人達のお店にゲーム内とリアルでも行ってみようかなと」
「お、旅って感じか」
「そんなに遠出は出来ないけどね」
「っておい長谷川、どうした? さっきからメニューとにらめっこして」

 長谷川は少々神妙なメニューを見ていた。

「いや、いつの間にかメニューが増えてて」
「飯屋なら増えるだろ」
「いや、これ」
「んん?」

 そのメニューには、幸運の神様御用達お二人様限定メニューと書かれていた。
 他にも同じ様なコメントがあるセットメニューがいくつかある。

「何か宣伝に使われてるな」
「悪い気はしない、それに頼んだ料理に色付けてもらえてるし」
「本当だよ、刺身盛り合わせがサービスて」
「んじゃご厚意に感謝しつつ、打ち合わせしましょうぜ~」

 こうして打ち合わせはまだまだ続くのだった。
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