170 / 303
第三章 桜野学園編
第七話 幕開き 話が早い
しおりを挟む
縁はスファーリアに連れられて、界牙流の里へとやって来た。
目的はこの間の襲撃された事の報告。
「縁君、緊張している?」
「うむむむ、大丈夫かな……お父さんに今更挨拶しにきたかとか言われない?」
「界牙流は伴侶や子供を一番に考える」
「ふむ……え?」
里の入口に一族総出で出迎えられていた、一斉に頭を下げる一同。
「四代目、縁様、おかえりなさい!」
「おかえりなさい!」
「この間来た時よりい壮大だね?」
「縁君、私、界牙流四代目だよ?」
「あ、ああ……そりゃそうか」
流派の四代目、結婚すると言われている2人、一族総出も納得だ。
スファーリアは実家へと足を運ぶ、中には父親らしき人が威厳を放って座っていた。
「帰って来たか結び、いらっしゃい縁さん、座りなさい」
「ただいま」
「お邪魔します」
「縁君、娘と妻から話は聞いている」
「は、はい」
「これだけ聞かせてくれ」
「なんでしょうか?」
父親はゆっくりと頭を下げた。
「娘を、本当に悲しませる事だけはしないでください、夫婦となれば大小様々なケンカをするでしょう、私も妻と何度もしてきました、父としての願いは娘の幸せです」
話し終えると顔を上げて、今度は縁が頭を下げる。
「今すぐに結びさんとの幸せを証明するのは難しいです、側で見守っていただけませんか? 時間をかけて『幸せ』と照明します」
「お父さん、縁君は信用出来る」
「……うむ、そうと決まれば」
父親は少し表情が和らいだ。
「お義父さんと呼んでくれて構わないよ!」
「結びさん、お父さんの界牙流としてのお名前は?」
「炎龍」
「では炎龍さんで」
「ふむ……」
塩対応な娘夫婦に、物凄く残念そうな顔をしている炎龍。
「挨拶もだけど、今日はお父さんにお願いがあって来たの」
「ふむ、どうした」
「実は縁君が襲撃されて」
「ほう?」
縁は簡単に先日の襲撃された事を話した。
そして、過去の出来事が原因ではないかと。
「……なるほど、妹を守る為に戦争をしたと、そして相手は自分達の正義に酔いしれていると」
「うん、心配しているのは私達以外の知り合いの被害、万が一に備えたい」
「協力してくれる人達は居るのか?」
「これから交渉しに行こうかと」
「ん? 今から話をしにいくって意味か?」
「うんそう」
「なるほど、私が護衛しよう」
「ありがとうお父さん」
「界牙流は家族を一番に考える流派だ」
縁は家族と聞いたからか、少し苛立った顔をした。
それは家族に危害を与える敵が今も居るという事にである。
「俺は結びさんとの生活、そして最近は先生も面白いなと感じていても、過去がそれに茶々を入れてくる」
「縁君、命奪おうとする奴に慈悲はいらない、界牙流としても、絶滅演奏術奏者としても、旦那と義理の妹にちょっかいかける奴は殺す」
「まあ妹はもう自分で対処出来る……あ」
ふと口から出た言葉に縁は気付いた。
「口に出してわかった、結びさんとの時間を邪魔されている事にムカついているんだ」
「それは私も同じ、でも絆ちゃんも大事」
「ああ」
「それじゃあ行きましょうか」
3人が向かうのは、太陽の祝福を受けた吸血鬼の城だ。
目的はこの間の襲撃された事の報告。
「縁君、緊張している?」
「うむむむ、大丈夫かな……お父さんに今更挨拶しにきたかとか言われない?」
「界牙流は伴侶や子供を一番に考える」
「ふむ……え?」
里の入口に一族総出で出迎えられていた、一斉に頭を下げる一同。
「四代目、縁様、おかえりなさい!」
「おかえりなさい!」
「この間来た時よりい壮大だね?」
「縁君、私、界牙流四代目だよ?」
「あ、ああ……そりゃそうか」
流派の四代目、結婚すると言われている2人、一族総出も納得だ。
スファーリアは実家へと足を運ぶ、中には父親らしき人が威厳を放って座っていた。
「帰って来たか結び、いらっしゃい縁さん、座りなさい」
「ただいま」
「お邪魔します」
「縁君、娘と妻から話は聞いている」
「は、はい」
「これだけ聞かせてくれ」
「なんでしょうか?」
父親はゆっくりと頭を下げた。
「娘を、本当に悲しませる事だけはしないでください、夫婦となれば大小様々なケンカをするでしょう、私も妻と何度もしてきました、父としての願いは娘の幸せです」
話し終えると顔を上げて、今度は縁が頭を下げる。
「今すぐに結びさんとの幸せを証明するのは難しいです、側で見守っていただけませんか? 時間をかけて『幸せ』と照明します」
「お父さん、縁君は信用出来る」
「……うむ、そうと決まれば」
父親は少し表情が和らいだ。
「お義父さんと呼んでくれて構わないよ!」
「結びさん、お父さんの界牙流としてのお名前は?」
「炎龍」
「では炎龍さんで」
「ふむ……」
塩対応な娘夫婦に、物凄く残念そうな顔をしている炎龍。
「挨拶もだけど、今日はお父さんにお願いがあって来たの」
「ふむ、どうした」
「実は縁君が襲撃されて」
「ほう?」
縁は簡単に先日の襲撃された事を話した。
そして、過去の出来事が原因ではないかと。
「……なるほど、妹を守る為に戦争をしたと、そして相手は自分達の正義に酔いしれていると」
「うん、心配しているのは私達以外の知り合いの被害、万が一に備えたい」
「協力してくれる人達は居るのか?」
「これから交渉しに行こうかと」
「ん? 今から話をしにいくって意味か?」
「うんそう」
「なるほど、私が護衛しよう」
「ありがとうお父さん」
「界牙流は家族を一番に考える流派だ」
縁は家族と聞いたからか、少し苛立った顔をした。
それは家族に危害を与える敵が今も居るという事にである。
「俺は結びさんとの生活、そして最近は先生も面白いなと感じていても、過去がそれに茶々を入れてくる」
「縁君、命奪おうとする奴に慈悲はいらない、界牙流としても、絶滅演奏術奏者としても、旦那と義理の妹にちょっかいかける奴は殺す」
「まあ妹はもう自分で対処出来る……あ」
ふと口から出た言葉に縁は気付いた。
「口に出してわかった、結びさんとの時間を邪魔されている事にムカついているんだ」
「それは私も同じ、でも絆ちゃんも大事」
「ああ」
「それじゃあ行きましょうか」
3人が向かうのは、太陽の祝福を受けた吸血鬼の城だ。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
我ら新興文明保護艦隊
ビーデシオン
SF
もしも道行く野良猫が、百戦錬磨の獣戦士だったら?
もしも冴えないサラリーマンが、戦争上がりのアンドロイドだったら?
これは、実際にそんな空想めいた素性をもって、陰ながら地球を守っているエージェントたちのお話。
※表紙絵はひのたけきょー(@HinotakeDaYo)様より頂きました!

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる