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第二章 ジャスティスジャッジメントの正義
第一話 後説 妹のロール反省会のお知らせ
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2人は自分達の席に戻ってきた。
「で、お前の方はどうだったんだ?」
「タベリアの街防衛戦は面白かったよ!」
「ああ~兄さんのイベントに行って来たのか?」
「そそ、中々面白かったよ!」
「街の東と西と北に別れて防衛戦したんだけどさ、あ、南はセーフエリアね」
「北はシリアス、東はギャグ、西はコラボだったよ」
「いまいちよくわからんが?」
「まずは、どんな防衛戦だったか全体的な話するわ」
「了解」
「南側以外にウェーブ方式で敵がやってくるイベントだったよ」
「あれか、5分間守り抜いて少し休んでまた5分みたいな方式だな?」
「そうそう、タベリア防衛戦は20分守って40分休みだったわ」
「休み長いな」
「簡単に言えばその40分休むもよし、ロールするもよしだね」
「休みなのにロール?」
「次の敵の策略を探ったり、タベリアの街から離れてロールしたりと色々ね」
「つまり、メインミッションはお休みって事か」
「そそ」
あゆさはいちごパフェを食べ始めた。
「ふーむ、なるほどな」
「セーフエリアは敵味方関係なく休めるエリアでプレーヤーの交流だったり、3つのエリアの映像が流れてたよ」
「簡単に言えば楽屋裏ってやつだな?」
「うん」
「なかなか自由度が高いな」
「初イベントだからお兄ちゃんを含めたイベント発案者達と運営さんが大変だったらしいけど、第一次防衛戦は大好評だったよ」
「次が有るのか?」
長谷川はささっとケーキを食べ終えたようだ。
「好評につきってやつだね、直ぐに次の日程について話してたよ?」
「俺も一回は顔を出さないとな」
「まだ次回は決まってないらしいけどね」
「細かく聞いていいか?」
「お、なになに?」
「まず、シリアスって、真面目に防衛してるって感じでいいか?」
「そんな感じで大丈夫」
「ギャグは?」
「斬銀がたくさん居る感じ」
「わかりやすいが想像したくないな」
「色々とぶっ飛んでたよ?」
「例えば?」
「星すら破壊する爆弾を作ってきた敵、あ、敵はジャスティスジャッジメントやそれに加担してる奴らね?」
「ふむ」
「味方はタベリアの街を守ってる方ね」
「ああ」
「その爆弾を爆発させようとするんだけど、敵が敵にハリセンでツッコミをされる、で、コント開始『お前は俺達まで殺す気か!』『いや、せっかく作ったのに、経費で』『んなもんに経費使うな!』みたいなやり取りしてたよ」
あゆさはいい終わるとパフェを食べる。
「ああ、オチが見える」
長谷川は軽く笑いながらあゆさが続きを喋るのを待った。
「んで、結局爆発してその場にいる全員真っ黒コゲのアフロ」
「やっぱり」
「その場にアフロ先生が居てね?」
「ああ、先生居たんだ」
「『みんなスタイリッシュでクールなヘアスタイルになったな』と自前のアフロを触りながら言ったよ」
妹の言葉に長谷川は口を押さえた。
「くっ! 普段ギャグやらない人がそういうロールやられると」
笑うのを我慢しているのか、口元が笑っている。
「ギャグはそんな感じがずっと続いてたよ、ネタが面白いつまらない関係なくプレーヤーや運営が楽しそうだった印象」
「お前はどこのエリアに居たんだ?」
「とりあえず、休みながら全部体験してきたよ」
「ふむ」
「ギャグはさっき言った通り、シリアスとコラボは面白いものが見れたよ」
「む?」
「シリアスから話すけど、青桜さん達のロールがヤバかった」
「お、青桜さんか」
「いや~かっこよかった、ピンチの時に助けに来たんだよ」
「ふむ?」
「『三本の桜』が揃ったんだよ」
「おお、はるか昔に青桜さんから聞いたような設定が」
「んじゃ、解説を簡単に三本の桜は『衣通姫』『桜野』『白雪姫』だね」
「白雪姫?」
「そういう品種が実際にあるらしいよ」
「ほ~」
「それぞれのトップが助けにきてくれたよ」
あゆさは目を輝かせている。
「それぞれ代々受け継いできた名前をその時名乗ってたね」
「青桜さんも?」
「ロール中に『この名は次世代に譲ったが今は血桜と名乗ろうか』ってね」
「そのシーンみたい」
「ロール公開してるから後で動画チェックだ」
「そうだな」
「じゃあ次は受け継いできた名前の紹介でも」
「おお」
「『衣通姫血桜』『桜野吹雪』『白雪姫夜桜』だね、で、それぞれ受け継いできた名前と同じ名前の刀を持っていたよ」
「かっこいいな」
「実際見た方がいい、後白雪姫夜桜さんはおじいちゃんキャラで凄く威厳があった」
「ぐぬぬぬ……帰ったら動画見る」
「あ、それぞれに流派の特徴みたいのがあるらしく、衣通姫は殺人術、白雪姫は活人剣、桜野はその両方らしいよ?」
「ほ~」
「ちと一旦休憩」
「はは、オッケーオッケー」
あゆさはパフェを食べ終え、長谷川はドリンクバーへ。
アイスコーヒーを入れて席に戻ると入れ替わりであゆさがドリンクバーへ行った。
長谷川はトイレへと向かいしばらくして席へと戻るとあゆさと雑談を開始する長谷川。
「あ、聞くの忘れてた、コラボロールは何をしたんだ?」
「兄貴、フレビィレンスは覚えてる?」
「ああ、可愛い吸血鬼だったな」
「砂煙正吾君は?」
「最近一緒にロールしたから覚えてるよ」
「その2人がコラボしてたよ」
「な、なんですと?」
「流れを簡単に言うと、正吾のお父さんのある正蔵さんも戦っていたんだ、2人はタベリアの街に攻めてくる敵と戦っていたんだけど、父を不意打ちしようとする敵に正吾君が気付いた」
「ほうほう」
「で、父をかばう正吾君は怪我をする、父はもちろん近くに居た周りのキャラクターは正吾を守る立ち位置に! 苦しむ正吾、応急処置を始める父だが、敵はじりじりと迫り来る!」
ノリノリで言葉に覇気を感じる喋り方をしているあゆさ。
「そこへ! 太陽を背に現れた人物!フレビィレンスである、フレビィは自分の太陽の力を正吾へと与えて正吾の怪我は急速に治る、そして正吾の手には自分の知らない砂時計が握られていた!」
あゆさはいつの間にか握り拳をしている。
「あ、擬態砂時計って正吾君の銀色で円すいの形をしている砂時計入れね」
「ああ、知ってるよ」
「んじゃ続き、手に持っていた太陽のような色に砂時計を見て何かを察した正吾は、手に持っていた砂時計をセットして変身! フレビィレンスの姿を男性用にアレンジした姿になる!」
また握り拳を作って語り出したあゆさ。
「相変わらず特撮やってんな~」
「で、変身した正吾君はフレビィレンスの隣へ『正吾お兄ちゃんいくよ!』『ああ!』と意志疎通バッチリ」
あゆさは親指をグッとする。
「そして『俺達は! 太陽の吸血鬼! フレビィ……レンス!』といつものポーズをする!」
「ああ、話を聞いただけで想像出来る、あの2人はある意味で相性良すぎだろ」
長谷川はあゆさの説明を聞いてうんうんと頷いた。
「コラボロールエリアはこんな感じが続くよ?」
「なるほどプレーヤー同士のコラボメインか」
「そうそう敵は敵で色々とコラボしてたらしいけど」
「ふーむ、やっぱり面白そうだな」
「色々と語ったけどイベント参加した生の空気には代え難いね」
「確かにそれはそうだな」
「あ、そうだ」
「どした?」
「またゲーム内で私も荒野原さんと遊びたい」
「誘えばいいじゃん」
「兄貴とも遊びたい」
「兄離れしなさい」
「え~」
あゆさは冗談で兄に甘える仕草をする。
「逆に考えるんだ、クソ仲の悪い兄妹よりはるかにいいと」
「まあ、そうかもな」
「んじゃ、遊ぶって事で~」
「はいはい、俺から連絡してやるよ」
「わーい、兄貴大好き」
「はいはい」
「む? 愛しい妹の告白をむげにするとは」
「告白されるなら身内じゃない異性がいいな」
「おーう、そりゃ失礼しましたよ、お姉様と仲良く出来る事を祈っていますよ」
楽しげな反省会はまだまだ続くのであった。
「で、お前の方はどうだったんだ?」
「タベリアの街防衛戦は面白かったよ!」
「ああ~兄さんのイベントに行って来たのか?」
「そそ、中々面白かったよ!」
「街の東と西と北に別れて防衛戦したんだけどさ、あ、南はセーフエリアね」
「北はシリアス、東はギャグ、西はコラボだったよ」
「いまいちよくわからんが?」
「まずは、どんな防衛戦だったか全体的な話するわ」
「了解」
「南側以外にウェーブ方式で敵がやってくるイベントだったよ」
「あれか、5分間守り抜いて少し休んでまた5分みたいな方式だな?」
「そうそう、タベリア防衛戦は20分守って40分休みだったわ」
「休み長いな」
「簡単に言えばその40分休むもよし、ロールするもよしだね」
「休みなのにロール?」
「次の敵の策略を探ったり、タベリアの街から離れてロールしたりと色々ね」
「つまり、メインミッションはお休みって事か」
「そそ」
あゆさはいちごパフェを食べ始めた。
「ふーむ、なるほどな」
「セーフエリアは敵味方関係なく休めるエリアでプレーヤーの交流だったり、3つのエリアの映像が流れてたよ」
「簡単に言えば楽屋裏ってやつだな?」
「うん」
「なかなか自由度が高いな」
「初イベントだからお兄ちゃんを含めたイベント発案者達と運営さんが大変だったらしいけど、第一次防衛戦は大好評だったよ」
「次が有るのか?」
長谷川はささっとケーキを食べ終えたようだ。
「好評につきってやつだね、直ぐに次の日程について話してたよ?」
「俺も一回は顔を出さないとな」
「まだ次回は決まってないらしいけどね」
「細かく聞いていいか?」
「お、なになに?」
「まず、シリアスって、真面目に防衛してるって感じでいいか?」
「そんな感じで大丈夫」
「ギャグは?」
「斬銀がたくさん居る感じ」
「わかりやすいが想像したくないな」
「色々とぶっ飛んでたよ?」
「例えば?」
「星すら破壊する爆弾を作ってきた敵、あ、敵はジャスティスジャッジメントやそれに加担してる奴らね?」
「ふむ」
「味方はタベリアの街を守ってる方ね」
「ああ」
「その爆弾を爆発させようとするんだけど、敵が敵にハリセンでツッコミをされる、で、コント開始『お前は俺達まで殺す気か!』『いや、せっかく作ったのに、経費で』『んなもんに経費使うな!』みたいなやり取りしてたよ」
あゆさはいい終わるとパフェを食べる。
「ああ、オチが見える」
長谷川は軽く笑いながらあゆさが続きを喋るのを待った。
「んで、結局爆発してその場にいる全員真っ黒コゲのアフロ」
「やっぱり」
「その場にアフロ先生が居てね?」
「ああ、先生居たんだ」
「『みんなスタイリッシュでクールなヘアスタイルになったな』と自前のアフロを触りながら言ったよ」
妹の言葉に長谷川は口を押さえた。
「くっ! 普段ギャグやらない人がそういうロールやられると」
笑うのを我慢しているのか、口元が笑っている。
「ギャグはそんな感じがずっと続いてたよ、ネタが面白いつまらない関係なくプレーヤーや運営が楽しそうだった印象」
「お前はどこのエリアに居たんだ?」
「とりあえず、休みながら全部体験してきたよ」
「ふむ」
「ギャグはさっき言った通り、シリアスとコラボは面白いものが見れたよ」
「む?」
「シリアスから話すけど、青桜さん達のロールがヤバかった」
「お、青桜さんか」
「いや~かっこよかった、ピンチの時に助けに来たんだよ」
「ふむ?」
「『三本の桜』が揃ったんだよ」
「おお、はるか昔に青桜さんから聞いたような設定が」
「んじゃ、解説を簡単に三本の桜は『衣通姫』『桜野』『白雪姫』だね」
「白雪姫?」
「そういう品種が実際にあるらしいよ」
「ほ~」
「それぞれのトップが助けにきてくれたよ」
あゆさは目を輝かせている。
「それぞれ代々受け継いできた名前をその時名乗ってたね」
「青桜さんも?」
「ロール中に『この名は次世代に譲ったが今は血桜と名乗ろうか』ってね」
「そのシーンみたい」
「ロール公開してるから後で動画チェックだ」
「そうだな」
「じゃあ次は受け継いできた名前の紹介でも」
「おお」
「『衣通姫血桜』『桜野吹雪』『白雪姫夜桜』だね、で、それぞれ受け継いできた名前と同じ名前の刀を持っていたよ」
「かっこいいな」
「実際見た方がいい、後白雪姫夜桜さんはおじいちゃんキャラで凄く威厳があった」
「ぐぬぬぬ……帰ったら動画見る」
「あ、それぞれに流派の特徴みたいのがあるらしく、衣通姫は殺人術、白雪姫は活人剣、桜野はその両方らしいよ?」
「ほ~」
「ちと一旦休憩」
「はは、オッケーオッケー」
あゆさはパフェを食べ終え、長谷川はドリンクバーへ。
アイスコーヒーを入れて席に戻ると入れ替わりであゆさがドリンクバーへ行った。
長谷川はトイレへと向かいしばらくして席へと戻るとあゆさと雑談を開始する長谷川。
「あ、聞くの忘れてた、コラボロールは何をしたんだ?」
「兄貴、フレビィレンスは覚えてる?」
「ああ、可愛い吸血鬼だったな」
「砂煙正吾君は?」
「最近一緒にロールしたから覚えてるよ」
「その2人がコラボしてたよ」
「な、なんですと?」
「流れを簡単に言うと、正吾のお父さんのある正蔵さんも戦っていたんだ、2人はタベリアの街に攻めてくる敵と戦っていたんだけど、父を不意打ちしようとする敵に正吾君が気付いた」
「ほうほう」
「で、父をかばう正吾君は怪我をする、父はもちろん近くに居た周りのキャラクターは正吾を守る立ち位置に! 苦しむ正吾、応急処置を始める父だが、敵はじりじりと迫り来る!」
ノリノリで言葉に覇気を感じる喋り方をしているあゆさ。
「そこへ! 太陽を背に現れた人物!フレビィレンスである、フレビィは自分の太陽の力を正吾へと与えて正吾の怪我は急速に治る、そして正吾の手には自分の知らない砂時計が握られていた!」
あゆさはいつの間にか握り拳をしている。
「あ、擬態砂時計って正吾君の銀色で円すいの形をしている砂時計入れね」
「ああ、知ってるよ」
「んじゃ続き、手に持っていた太陽のような色に砂時計を見て何かを察した正吾は、手に持っていた砂時計をセットして変身! フレビィレンスの姿を男性用にアレンジした姿になる!」
また握り拳を作って語り出したあゆさ。
「相変わらず特撮やってんな~」
「で、変身した正吾君はフレビィレンスの隣へ『正吾お兄ちゃんいくよ!』『ああ!』と意志疎通バッチリ」
あゆさは親指をグッとする。
「そして『俺達は! 太陽の吸血鬼! フレビィ……レンス!』といつものポーズをする!」
「ああ、話を聞いただけで想像出来る、あの2人はある意味で相性良すぎだろ」
長谷川はあゆさの説明を聞いてうんうんと頷いた。
「コラボロールエリアはこんな感じが続くよ?」
「なるほどプレーヤー同士のコラボメインか」
「そうそう敵は敵で色々とコラボしてたらしいけど」
「ふーむ、やっぱり面白そうだな」
「色々と語ったけどイベント参加した生の空気には代え難いね」
「確かにそれはそうだな」
「あ、そうだ」
「どした?」
「またゲーム内で私も荒野原さんと遊びたい」
「誘えばいいじゃん」
「兄貴とも遊びたい」
「兄離れしなさい」
「え~」
あゆさは冗談で兄に甘える仕草をする。
「逆に考えるんだ、クソ仲の悪い兄妹よりはるかにいいと」
「まあ、そうかもな」
「んじゃ、遊ぶって事で~」
「はいはい、俺から連絡してやるよ」
「わーい、兄貴大好き」
「はいはい」
「む? 愛しい妹の告白をむげにするとは」
「告白されるなら身内じゃない異性がいいな」
「おーう、そりゃ失礼しましたよ、お姉様と仲良く出来る事を祈っていますよ」
楽しげな反省会はまだまだ続くのであった。
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