25 / 291
第一章 レアスナタの世界へ!
第三話 演目 ジャスティスジャッジメント
しおりを挟む
「最近おかしな神様が居すぎだろ、どうなってんだ」
リッシュはため息をすると、空から降ってきたチェーンソーはサラサラと砂のように消えていった。
「割って入っちまったが迷惑だったか?」
「あらあらお兄ちゃん、相変わらず面倒見はいいですわね?」
「ってか絆、お前は厄介な事に巻き込まれ過ぎだ」
「仕方有りませんわ! わたくしは! 不幸の星の下に生まれた! 悲劇ヒロインですもの!」
絆はまた悲劇のヒロインのポーズをした。
「わたくしを狙っていた三人組は何のつもりかしら?」
「それよりも神の方だ、姿はジジイだったがアレは生まれたてだな」
「そうですわねお兄様、ですが社で祭られてる私達の敵ではあのませんわね」
「身内にちょっかい出さなければほっとくさ」
「ええ、雑魚3人組や神よりもお兄様の恋愛事情が気になりますわ」
ニヤニヤしながら絆は何か聞きたそうな顔をしながら自分の兄を見る。
縁はため息をしながら洞窟に向かって歩き出した。
「まあいい俺はもう行くぞ、皆を待たせてるしな」
「お兄様の恋愛事情にも詳しくなくてはいけませんのでご一緒しますわ」
「あのな、スファーリアさんとはそんなんじゃないからな?」
「面白そうだから俺もついていくぜ!」
「勝手にしてくれ」
諦めた顔をしながら縁を先頭に3人は洞窟へと入っていく。
中は明かりが灯って順路も壁に書いてあり迷うことは無さそうだ。
「てか兄さんは何でここに?」
「フラッと散歩しててな、あの木の上で昼寝してた」
「あらそれは運が悪かったですわね、お兄ちゃん」
「そうでもねぇかな、久しぶりにお前達に会えたからな」
「兄さん、タベリアの街は最近どうだい?」
「平和だ、と言いたいんだが厄介な事が起きてな」
「あら? 確かタベリアは食品関連が盛んな街でしたわよね?」
「ああそうだ」
「食中毒でも流行ってしまいましたか?」
「街の衛生管理は徹底してるよ、他の出来事さ」
「他ですの?」
「『ジャスティスジャッジメント』って知ってるか?」
「兄さん、その安直な組織の名前は何?」
「あら? お兄様知らないのですか?」
「絆は知ってるのか?」
「ええ、何度も命を狙われましたもの」
「おいおい絆大丈夫か?」
「運悪く生き延びていますから、フフフ」
絆は楽しそうにお腹を押さえて笑っている。
「でお兄ちゃん、ジャスティスジャッジメントがどうしました?」
「宣戦布告された」
「あらあら宣戦布告ですの? 戦争?」
絆は楽しそうにニヤニヤしながら嘲笑っている。
「ああ」
「兄さん、何でそんな事に?」
「それはですねお兄様? 相手がお子様だからですわ」
「どういうこっちゃ」
「タベリアの場合はな? 『おまえたちは、ぼーえーといって、わるいひとたちを、たくさん、ころしただろ! ぼくら、じゃすてぃすじゃっじめんとが、せーぎの、なのもとに、ゆるさないぞ』だな」
リッシュは子供の様な言い方で言葉を発し、縁は理解に苦しみ絆は笑っている。
「つまり『俺達以外の正義は認めない』って事? てか兄さん、小馬鹿にしすぎて子供が相手かと一瞬考えてしまったよ」
「はは、ちゃんとした成人が宣戦布告してきたぜ」
「そいつら傭兵?」
「ああ、昔は文字通り正義の集団だったんだが徐々に腐れていったらしい」
「なるほど」
「お金の力で色々とコネがあるらしくてな、好き勝手してるらしいぜ?」
「タベリアとしてはどうするんだい?」
「長は表向きに小難しい言い方で声明を発表してたぜ? ああそうだ、ジャスティスジャッジメントの資金力のほとんどが宗教だとか」
「は?」
足を止めた縁の顔付きが変わり他の2人も足を止めた。
「聞いた話じゃ高額な御祓いや参拝の金額設定でやりたい放題だ、無論ご利益も感じない雑な感じらしい」
「そこでお兄様覚えていまして? 以前私達の神社に願いに来た少年の参拝、純粋な願いを聞き入れなかった……神とその者達の話」
絆が言っている少年とは神社で門前払いをくらった少年だろう。
縁は自分のウサミミを触りながらニヤリと黒い笑みをした。
「……なるほどな、久しぶりに神と喧嘩するのも悪くない」
「ですがお兄様、おそらくは低俗な神しか居ないのでは?」
「詳しく聞かせてくれ、調べはついてるか?」
「もちろんですわ、このお話は後で」
「そうだな」
「てか縁、今更ながらこの洞窟に何があるんだ?」
「太陽の花だよ兄さん」
「太陽光で花開く――」
「うえええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇん!」
突如洞窟の奥からフレビィレンスの鳴き声が響いた!
縁達は洞窟の奥へと走っていくと泣いてるフレビィレンスを見つけた。
スファーリアは左手でフレビィレンスをだっこしながら右手でトライアングルの棒を肩で担いでいる。
「は? なんだこりゃ?」
縁は声を上げた、目の前に広がっているのは天井に空いた穴から日光が差し込む広い空間に、花であったろう残骸が残っていたからだ。
「……ジャスティスジャッジメントの幹部を名乗る人間がね? 『ここは俺達のもんだ』って言って私達に問答無用で攻撃してさ、勝てないとわかった途端に……毒をまいて退散した!」
スファーリアは地面に、トライアングルを叩く棒を突き立てた!
大きな音と共に地面は少し抉れ棒が突き刺さる!
リッシュはため息をすると、空から降ってきたチェーンソーはサラサラと砂のように消えていった。
「割って入っちまったが迷惑だったか?」
「あらあらお兄ちゃん、相変わらず面倒見はいいですわね?」
「ってか絆、お前は厄介な事に巻き込まれ過ぎだ」
「仕方有りませんわ! わたくしは! 不幸の星の下に生まれた! 悲劇ヒロインですもの!」
絆はまた悲劇のヒロインのポーズをした。
「わたくしを狙っていた三人組は何のつもりかしら?」
「それよりも神の方だ、姿はジジイだったがアレは生まれたてだな」
「そうですわねお兄様、ですが社で祭られてる私達の敵ではあのませんわね」
「身内にちょっかい出さなければほっとくさ」
「ええ、雑魚3人組や神よりもお兄様の恋愛事情が気になりますわ」
ニヤニヤしながら絆は何か聞きたそうな顔をしながら自分の兄を見る。
縁はため息をしながら洞窟に向かって歩き出した。
「まあいい俺はもう行くぞ、皆を待たせてるしな」
「お兄様の恋愛事情にも詳しくなくてはいけませんのでご一緒しますわ」
「あのな、スファーリアさんとはそんなんじゃないからな?」
「面白そうだから俺もついていくぜ!」
「勝手にしてくれ」
諦めた顔をしながら縁を先頭に3人は洞窟へと入っていく。
中は明かりが灯って順路も壁に書いてあり迷うことは無さそうだ。
「てか兄さんは何でここに?」
「フラッと散歩しててな、あの木の上で昼寝してた」
「あらそれは運が悪かったですわね、お兄ちゃん」
「そうでもねぇかな、久しぶりにお前達に会えたからな」
「兄さん、タベリアの街は最近どうだい?」
「平和だ、と言いたいんだが厄介な事が起きてな」
「あら? 確かタベリアは食品関連が盛んな街でしたわよね?」
「ああそうだ」
「食中毒でも流行ってしまいましたか?」
「街の衛生管理は徹底してるよ、他の出来事さ」
「他ですの?」
「『ジャスティスジャッジメント』って知ってるか?」
「兄さん、その安直な組織の名前は何?」
「あら? お兄様知らないのですか?」
「絆は知ってるのか?」
「ええ、何度も命を狙われましたもの」
「おいおい絆大丈夫か?」
「運悪く生き延びていますから、フフフ」
絆は楽しそうにお腹を押さえて笑っている。
「でお兄ちゃん、ジャスティスジャッジメントがどうしました?」
「宣戦布告された」
「あらあら宣戦布告ですの? 戦争?」
絆は楽しそうにニヤニヤしながら嘲笑っている。
「ああ」
「兄さん、何でそんな事に?」
「それはですねお兄様? 相手がお子様だからですわ」
「どういうこっちゃ」
「タベリアの場合はな? 『おまえたちは、ぼーえーといって、わるいひとたちを、たくさん、ころしただろ! ぼくら、じゃすてぃすじゃっじめんとが、せーぎの、なのもとに、ゆるさないぞ』だな」
リッシュは子供の様な言い方で言葉を発し、縁は理解に苦しみ絆は笑っている。
「つまり『俺達以外の正義は認めない』って事? てか兄さん、小馬鹿にしすぎて子供が相手かと一瞬考えてしまったよ」
「はは、ちゃんとした成人が宣戦布告してきたぜ」
「そいつら傭兵?」
「ああ、昔は文字通り正義の集団だったんだが徐々に腐れていったらしい」
「なるほど」
「お金の力で色々とコネがあるらしくてな、好き勝手してるらしいぜ?」
「タベリアとしてはどうするんだい?」
「長は表向きに小難しい言い方で声明を発表してたぜ? ああそうだ、ジャスティスジャッジメントの資金力のほとんどが宗教だとか」
「は?」
足を止めた縁の顔付きが変わり他の2人も足を止めた。
「聞いた話じゃ高額な御祓いや参拝の金額設定でやりたい放題だ、無論ご利益も感じない雑な感じらしい」
「そこでお兄様覚えていまして? 以前私達の神社に願いに来た少年の参拝、純粋な願いを聞き入れなかった……神とその者達の話」
絆が言っている少年とは神社で門前払いをくらった少年だろう。
縁は自分のウサミミを触りながらニヤリと黒い笑みをした。
「……なるほどな、久しぶりに神と喧嘩するのも悪くない」
「ですがお兄様、おそらくは低俗な神しか居ないのでは?」
「詳しく聞かせてくれ、調べはついてるか?」
「もちろんですわ、このお話は後で」
「そうだな」
「てか縁、今更ながらこの洞窟に何があるんだ?」
「太陽の花だよ兄さん」
「太陽光で花開く――」
「うえええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇん!」
突如洞窟の奥からフレビィレンスの鳴き声が響いた!
縁達は洞窟の奥へと走っていくと泣いてるフレビィレンスを見つけた。
スファーリアは左手でフレビィレンスをだっこしながら右手でトライアングルの棒を肩で担いでいる。
「は? なんだこりゃ?」
縁は声を上げた、目の前に広がっているのは天井に空いた穴から日光が差し込む広い空間に、花であったろう残骸が残っていたからだ。
「……ジャスティスジャッジメントの幹部を名乗る人間がね? 『ここは俺達のもんだ』って言って私達に問答無用で攻撃してさ、勝てないとわかった途端に……毒をまいて退散した!」
スファーリアは地面に、トライアングルを叩く棒を突き立てた!
大きな音と共に地面は少し抉れ棒が突き刺さる!
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
アルゲートオンライン~侍が参る異世界道中~
桐野 紡
SF
高校生の稜威高志(いづ・たかし)は、気づくとプレイしていたVRMMO、アルゲートオンラインに似た世界に飛ばされていた。彼が遊んでいたジョブ、侍の格好をして。異世界で生きることに決めた主人公が家族になったエルフ、ペットの狼、女剣士と冒険したり、現代知識による発明をしながら、異世界を放浪するお話です。
スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件
フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。
寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。
プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い?
そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない!
スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。
タイムワープ艦隊2024
山本 双六
SF
太平洋を横断する日本機動部隊。この日本があるのは、大東亜(太平洋)戦争に勝利したことである。そんな日本が勝った理由は、ある機動部隊が来たことであるらしい。人呼んで「神の機動部隊」である。
この世界では、太平洋戦争で日本が勝った世界戦で書いています。(毎回、太平洋戦争系が日本ばかり勝っ世界線ですいません)逆ファイナルカウントダウンと考えてもらえればいいかと思います。只今、続編も同時並行で書いています!お楽しみに!
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる