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第一章 レアスナタの世界へ!
第一話 演目 賞賛の加護
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カジノに入って来た男性に向かって縁は歩き出す。
風月は笑い転がるのを止めて斬銀は入って来た男を見る。
「グリオード! 久しぶりだな!」
「久しぶりだね縁、お前最近自分の神社に行ってるかい?」
「唐突だな、最近は行ってないぞ? 絆も最近行ってないらしい」
「……やっぱりか」
「なんかあったのか?」
「緊急ってほどじゃないんだけどね」
「……2人共、音も無く横に立たないでください」
音も無く風月と斬銀は縁の左右に立っていた。
「それより何々? 縁の神社襲撃されたとか?」
「風月、発想がいちいち物騒だな」
「ハハハ、縁、そちらの元気な女性は?」
「私は風月! 貴方は?」
「僕はグリオード・グリエタチ・グリンダスルトっていいます」
「グリ? え? どれが名前で名字なの? 長くね?」
「僕の事は名前の『グリオード』と呼んで下さい」
「おっけー! 早速だけどグリオードさんは何か特別な力にまもられてるよね?」
風月のその言葉を聞いてグリオードは嬉しそうに笑った。
2人のやり取りを見ていた縁と斬銀は風月を『やっちまったな』といった顔で見ている。
「風月さん、貴女の戦闘能力の高さはまさに賞賛に値します」
「あ、ありがとう?」
「僕の『賞賛の加護』を察知する力、素晴らしい! 正に賞賛に値します!」
「え、縁! この人怖い! ああゴメン呼び捨てしちゃった!」
目を輝かせ興奮しながら話すグリオードに対して風月は縁の背後に隠れて悍ましい者を見る目をしていた。
「いやいいよ、俺も砕けた話し方でいいかな?」
「あ、うん」
「風月さん申し訳ありませんでした、初対面の女性に対する接し方ではありませんでした」
「ああいえ! 怖いって言ってごめんなさい」
グリオードはゆっくりと深々とお辞儀をする。
それを見て風月は平謝りをした。
「風月さんが感じた力である賞賛の加護について説明しますね」
「お! マジで! って、加護って神様が与えるやつだよね? でも賞賛ってどんな効力なの?」
「一言で言えば『自分の行為を他人が賞賛するようになる』ですね」
「強そうな力だけど扱い難しそう」
「はい、僕は一度この力で失敗しました、人を助けるのが好きなんですが方法を失敗したんです」
「失敗? どんな?」
「僕は加護の力を使ってまずは人を集めます、人々に『俺は人助けをしたいから賞賛してくれ!』と言いまわってました」
「上手く言えないけど間違ってるよ」
「そうですね、当時の僕は調子に乗っていて冷静な判断が出来ていません、国まで作ってしまいました、そしてある時力の使い過ぎで僕の加護の効果が消えました、加護自体はなくなりませんでしたが……」
「消えたらどうなるの?」
「国民が僕を賞賛する対象じゃなくなります」
「うへ~もう説明しなくてもどうなるかわかるよ」
「改めて聞くと怖えぇよな、自業自得なんだろうがなぁ」
風月は両手で耳を塞いぎ、斬銀は神妙な面持ちで頷いていた。
「ああそうだグリオード、神社に何かあったのか?」
「神社が雑草だらけになっていたよ?」
「ああ~掃除しなきゃな」
「おいおい縁、神社は神様の家なんだから小奇麗にしてないと駄目だろ」
「斬銀の言う通りだよ、品格が疑わるよ?」
「っても俺と絆の神社なんて誰も来ないだろ」
縁はへらへらと笑っている。
「居たんだよ」
「何?」
グリオードの一言で縁の表情が一瞬で強張った。
「一生懸命お祈りしている少年がね、とても強い『願』を持っていたよ」
「それは何時の話だ?」
「昨日だね」
「もしかしたら今日も来ているかもしれないのか……反省は後だな」
縁はウサミミカチューシャを外した。
するとゆっくりと縁の頭に白い兎の耳が生え、白く長いロングヘアーに。
足元からは白い霧のような物が出て縁の身体にまとわりついている。
白い霧が足元から濃くまとわりついていて、そこから上半身に向かってその濃い霧は上がり。
ジャージだったのが神様が着るような白く神々しい着物へと変わる。
だが直ぐに返り血でも浴びたように髪や耳、着物が赤く染まっていく。
「今から神社に行くぞ」
風月は笑い転がるのを止めて斬銀は入って来た男を見る。
「グリオード! 久しぶりだな!」
「久しぶりだね縁、お前最近自分の神社に行ってるかい?」
「唐突だな、最近は行ってないぞ? 絆も最近行ってないらしい」
「……やっぱりか」
「なんかあったのか?」
「緊急ってほどじゃないんだけどね」
「……2人共、音も無く横に立たないでください」
音も無く風月と斬銀は縁の左右に立っていた。
「それより何々? 縁の神社襲撃されたとか?」
「風月、発想がいちいち物騒だな」
「ハハハ、縁、そちらの元気な女性は?」
「私は風月! 貴方は?」
「僕はグリオード・グリエタチ・グリンダスルトっていいます」
「グリ? え? どれが名前で名字なの? 長くね?」
「僕の事は名前の『グリオード』と呼んで下さい」
「おっけー! 早速だけどグリオードさんは何か特別な力にまもられてるよね?」
風月のその言葉を聞いてグリオードは嬉しそうに笑った。
2人のやり取りを見ていた縁と斬銀は風月を『やっちまったな』といった顔で見ている。
「風月さん、貴女の戦闘能力の高さはまさに賞賛に値します」
「あ、ありがとう?」
「僕の『賞賛の加護』を察知する力、素晴らしい! 正に賞賛に値します!」
「え、縁! この人怖い! ああゴメン呼び捨てしちゃった!」
目を輝かせ興奮しながら話すグリオードに対して風月は縁の背後に隠れて悍ましい者を見る目をしていた。
「いやいいよ、俺も砕けた話し方でいいかな?」
「あ、うん」
「風月さん申し訳ありませんでした、初対面の女性に対する接し方ではありませんでした」
「ああいえ! 怖いって言ってごめんなさい」
グリオードはゆっくりと深々とお辞儀をする。
それを見て風月は平謝りをした。
「風月さんが感じた力である賞賛の加護について説明しますね」
「お! マジで! って、加護って神様が与えるやつだよね? でも賞賛ってどんな効力なの?」
「一言で言えば『自分の行為を他人が賞賛するようになる』ですね」
「強そうな力だけど扱い難しそう」
「はい、僕は一度この力で失敗しました、人を助けるのが好きなんですが方法を失敗したんです」
「失敗? どんな?」
「僕は加護の力を使ってまずは人を集めます、人々に『俺は人助けをしたいから賞賛してくれ!』と言いまわってました」
「上手く言えないけど間違ってるよ」
「そうですね、当時の僕は調子に乗っていて冷静な判断が出来ていません、国まで作ってしまいました、そしてある時力の使い過ぎで僕の加護の効果が消えました、加護自体はなくなりませんでしたが……」
「消えたらどうなるの?」
「国民が僕を賞賛する対象じゃなくなります」
「うへ~もう説明しなくてもどうなるかわかるよ」
「改めて聞くと怖えぇよな、自業自得なんだろうがなぁ」
風月は両手で耳を塞いぎ、斬銀は神妙な面持ちで頷いていた。
「ああそうだグリオード、神社に何かあったのか?」
「神社が雑草だらけになっていたよ?」
「ああ~掃除しなきゃな」
「おいおい縁、神社は神様の家なんだから小奇麗にしてないと駄目だろ」
「斬銀の言う通りだよ、品格が疑わるよ?」
「っても俺と絆の神社なんて誰も来ないだろ」
縁はへらへらと笑っている。
「居たんだよ」
「何?」
グリオードの一言で縁の表情が一瞬で強張った。
「一生懸命お祈りしている少年がね、とても強い『願』を持っていたよ」
「それは何時の話だ?」
「昨日だね」
「もしかしたら今日も来ているかもしれないのか……反省は後だな」
縁はウサミミカチューシャを外した。
するとゆっくりと縁の頭に白い兎の耳が生え、白く長いロングヘアーに。
足元からは白い霧のような物が出て縁の身体にまとわりついている。
白い霧が足元から濃くまとわりついていて、そこから上半身に向かってその濃い霧は上がり。
ジャージだったのが神様が着るような白く神々しい着物へと変わる。
だが直ぐに返り血でも浴びたように髪や耳、着物が赤く染まっていく。
「今から神社に行くぞ」
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