886 / 934
二十三章
3
しおりを挟む
ベヒモスは水牛に似た角を持つ、体高3メートル半の二足歩行モンスターだ。ベヒモスの突進速度はサタンに劣り、それがサタンに及ばない最大の理由になっていた。例えばインハイ本選時の真田さんと荒海さんと黛さんがベヒモスと戦うシミュレーションをすると、勝率は99%以上、疲労度はサタンの50%という数値になった。湖校の誇る三戦士にとってベヒモスは、油断さえしなければ勝てる敵だったのである。
けれどもそれは、新忍道と3DGの両方で殿堂入りしてしまうような、あの三戦士だからこそ可能な事。去年のインハイ決勝を戦った大阪研究学校と福岡研究学校と鎌倉研究学校の選手の中に、三人チームでベヒモスに勝てるのは、鳳さんしかいなかった。鳳さんを加えずシミュレーションした場合、勝率50%を超えたのは、阪高のトップ選手二人と福校のトップ選手二人による四人チームのみだったのだ。そうベヒモスは、超高校級の選手以外にとって、三人より四人で挑むべき敵だったのである。
三人より四人が望ましい理由は二つあった。一つは頭部から横に突き出た全幅2メートルの二本の角、もう一つは腰から伸びる、全長5メートルの尾だ。幅2メートルの角はサタンと同等の飛び込み受け身を選手に要求し、全長5メートルの尾はサタンより離れた距離からの射撃を選手に要求した。前者が可能な高校生は全国でもほんの一握りしかおらず、後者はそれより多いにせよ、やはり圧倒的に少なかった。かつそこに三つ目の要素である持久力を加えると、三人チームより回避数が25%減る四人チームが適切と量子AIは試算したのだ。
しかしこれだけなら、このパワーランチは開かれなかったと思われる。正確には、
――ベヒモス以降に実装されるモンスターはいない
と3DG本部が確約していたら、入学から最後のインハイまで五年四カ月あるという六年制学校の特性を活かし、超高校級の技術を習得する道を僕らは高確率で選んだだろう。でも、そうはならなかった。なぜならベヒモスがそうだったように、今後も新たなモンスターが実装されてゆくに違いないからだ。そしてその中には、三人でも攻略可能だったベヒモスとは異なり、四人でなければ攻略不可能なモンスターがいるかもしれない。新一年生が最後のインハイを迎える五年後までに、それに該当するモンスターが実装されるかもしれない。その時になって四人チームを急遽作るのではなく、入学以来ずっと苦楽を共にしてきた戦友と、最後のインハイを戦わせてあげたい。そんな想いのもと湖校新忍道部は今日、黛さん、竹中さん、菊池さん、そして僕の四人チームで、ベヒモスに挑んだのである。
ただそれでも薙刀部のように、同学年部員が四十人もいるような部には決してならないだろう。個々の身体能力を重視する競技では部員数の多さはプラス要素になっても、少人数での連携を重視する競技では、部員数の多さは連携練度を削ぐマイナス要素になるからだ。
かと言って三人チームにこだわったら、時代の流れに取り残される虞がある。いやそもそも、四人チームで強敵と一度も戦ってないのに四人チームの是非を問うなど、研究者として絶対してはならない事だろう。幸運にも、連携訓練を七カ月間続けてきた四人チームがあるのだから、ベヒモスと戦ってみよう。そのデータを基に、新入部員を四人にするか否かを論じよう。そのような趣旨のもと、ベヒモス戦は実施されたのである。
とはいえ、僕らは世界的な専門家を目指す湖校生。組織形態の変更を決める重要な戦いに、学術的準備を何もしていないなど、ある訳がない。四人チームによるベヒモス戦をシミュレーション済みなのは当然であり、またそれと結果の乖離についても数多のシミュレーションを終えており、そしてその上で、
――シミュレーションが先入観にならない訓練
も僕らは自らに施していた。学術的準備に多大な労力と時間を費やそうと決してそれに流されず、ありのままを直視する客観性を僕らは磨いてきた。それを成し遂げ、かつシミュレーションにピッタリ合致したからこそ、僕らはベヒモスに勝利した瞬間、湖校新忍道部の組織形態を変更する事実上の決定をしたのである。
という議論を、二年生以上の全員が、お昼ご飯をもぎゅもぎゅ食べながらいとも容易く行っていった。パワーランチに慣れていない颯太は当初、そんな部員達に呆然としていたが、自分と一学年しか変わらない松竹梅が議論にしっかり参加している様子を見るにつれ、希望の光を煌々と放つようになっていった。「一年後には自分も、この議論に参加してみせます!」 颯太は輝く瞳で、そう訴えていたのである。その背中を押すべく、おおらかこの上ない声で黛さんが問い掛けた。
「全国大会に随行許可を貰える人数を、颯太は知っているか?」
「いえ、知りません。ですが去年の人数の十二人と、黛さんがその問いをした意図から察するに、一学年四人の五学年にマネージャーを一人加えた二十一人は、随行人数として認められないということでしょうか?」
颯太の返答に、これは一本取られた、と黛さんは嬉しげに肩を竦めた。クールイケメンの魅せたそのギャップに、和やかな空気が部室を覆ってゆく。それを、丁度良い息抜きと判断したのだろう。コミュ王の竹中さんが颯太の返答を補足した。
「六年生はマネージャーも含めて随行ではなく、五年生以下を随行にした颯太は、賢いな」
そんな事ないです、議論に参加できませんでしたし、と颯太は肩を落とした。だがそれも、コミュ王の手の内だったのである。竹中さんの「あとはよろしく」のハンドサインに頷いた菊池さんが、子犬をじゃらす天才としてその力を揮った。
「旅館の宿泊客の特色を部屋ごとに暗記し、それに沿って食事や備品を用意してきた経験が、随行員の計算に役立ったんじゃないか颯太」
そのとたん颯太はパッと顔を輝かせ、年齢や性別が異なるとおもてなしの内容も変わることを、尻尾をブンブン振りながら話した。菊池さんはすかさず、家族を手伝ってきたことが活きて良かったな、と微笑みかける。顔をデレデレにして喜ぶ颯太に、準備が整ったと判断したのだろう、菊池さんは本命を放った。
「颯太は知らなかったようだが、湖校には準レギュラー制度がある。二名を枠とする準レギュラーは随行員に含まれないから、さっきの計算に当てはめるとマネージャーが二人いても、随行員上限の二十人に収まるんだよ。良かったな、颯太」
「はい、良かったです! わ~い!!」
万歳して喜ぶ颯太に改めて気づかされた。新忍道部の仲の良さを去年の夏から知っている颯太にとって、新入部員を三人から四人に増やすことは、
―― 生涯の親友が一人増える事
と同義なのだと、僕らは改めて気づかされたのである。その瞬間、今回の議題の是非は確定したが、模範を示すのも先輩の大切な役目。五年生以下の部員は颯太に「良かったな」と声を掛けたのち、手に持っていたお弁当を床に置いて黛さんに正対した。颯太も、賢さを遺憾なく発揮してそれに続く。そんな後輩達に、群の長は朗々たる声を響かせた。
「決を採る。新入部員の増員に賛成の者は、挙手」
ザッ
十三本の腕が一斉に上がる。黛さんは大きく頷き、宣言した。
「本年度の新入部員は四名とする!」
「「「「イエッサ――ッッ!!」」」」
僕らはその後、湖校新忍道部の新たな門出を祝い、万歳三唱したのだった。
けれどもそれは、新忍道と3DGの両方で殿堂入りしてしまうような、あの三戦士だからこそ可能な事。去年のインハイ決勝を戦った大阪研究学校と福岡研究学校と鎌倉研究学校の選手の中に、三人チームでベヒモスに勝てるのは、鳳さんしかいなかった。鳳さんを加えずシミュレーションした場合、勝率50%を超えたのは、阪高のトップ選手二人と福校のトップ選手二人による四人チームのみだったのだ。そうベヒモスは、超高校級の選手以外にとって、三人より四人で挑むべき敵だったのである。
三人より四人が望ましい理由は二つあった。一つは頭部から横に突き出た全幅2メートルの二本の角、もう一つは腰から伸びる、全長5メートルの尾だ。幅2メートルの角はサタンと同等の飛び込み受け身を選手に要求し、全長5メートルの尾はサタンより離れた距離からの射撃を選手に要求した。前者が可能な高校生は全国でもほんの一握りしかおらず、後者はそれより多いにせよ、やはり圧倒的に少なかった。かつそこに三つ目の要素である持久力を加えると、三人チームより回避数が25%減る四人チームが適切と量子AIは試算したのだ。
しかしこれだけなら、このパワーランチは開かれなかったと思われる。正確には、
――ベヒモス以降に実装されるモンスターはいない
と3DG本部が確約していたら、入学から最後のインハイまで五年四カ月あるという六年制学校の特性を活かし、超高校級の技術を習得する道を僕らは高確率で選んだだろう。でも、そうはならなかった。なぜならベヒモスがそうだったように、今後も新たなモンスターが実装されてゆくに違いないからだ。そしてその中には、三人でも攻略可能だったベヒモスとは異なり、四人でなければ攻略不可能なモンスターがいるかもしれない。新一年生が最後のインハイを迎える五年後までに、それに該当するモンスターが実装されるかもしれない。その時になって四人チームを急遽作るのではなく、入学以来ずっと苦楽を共にしてきた戦友と、最後のインハイを戦わせてあげたい。そんな想いのもと湖校新忍道部は今日、黛さん、竹中さん、菊池さん、そして僕の四人チームで、ベヒモスに挑んだのである。
ただそれでも薙刀部のように、同学年部員が四十人もいるような部には決してならないだろう。個々の身体能力を重視する競技では部員数の多さはプラス要素になっても、少人数での連携を重視する競技では、部員数の多さは連携練度を削ぐマイナス要素になるからだ。
かと言って三人チームにこだわったら、時代の流れに取り残される虞がある。いやそもそも、四人チームで強敵と一度も戦ってないのに四人チームの是非を問うなど、研究者として絶対してはならない事だろう。幸運にも、連携訓練を七カ月間続けてきた四人チームがあるのだから、ベヒモスと戦ってみよう。そのデータを基に、新入部員を四人にするか否かを論じよう。そのような趣旨のもと、ベヒモス戦は実施されたのである。
とはいえ、僕らは世界的な専門家を目指す湖校生。組織形態の変更を決める重要な戦いに、学術的準備を何もしていないなど、ある訳がない。四人チームによるベヒモス戦をシミュレーション済みなのは当然であり、またそれと結果の乖離についても数多のシミュレーションを終えており、そしてその上で、
――シミュレーションが先入観にならない訓練
も僕らは自らに施していた。学術的準備に多大な労力と時間を費やそうと決してそれに流されず、ありのままを直視する客観性を僕らは磨いてきた。それを成し遂げ、かつシミュレーションにピッタリ合致したからこそ、僕らはベヒモスに勝利した瞬間、湖校新忍道部の組織形態を変更する事実上の決定をしたのである。
という議論を、二年生以上の全員が、お昼ご飯をもぎゅもぎゅ食べながらいとも容易く行っていった。パワーランチに慣れていない颯太は当初、そんな部員達に呆然としていたが、自分と一学年しか変わらない松竹梅が議論にしっかり参加している様子を見るにつれ、希望の光を煌々と放つようになっていった。「一年後には自分も、この議論に参加してみせます!」 颯太は輝く瞳で、そう訴えていたのである。その背中を押すべく、おおらかこの上ない声で黛さんが問い掛けた。
「全国大会に随行許可を貰える人数を、颯太は知っているか?」
「いえ、知りません。ですが去年の人数の十二人と、黛さんがその問いをした意図から察するに、一学年四人の五学年にマネージャーを一人加えた二十一人は、随行人数として認められないということでしょうか?」
颯太の返答に、これは一本取られた、と黛さんは嬉しげに肩を竦めた。クールイケメンの魅せたそのギャップに、和やかな空気が部室を覆ってゆく。それを、丁度良い息抜きと判断したのだろう。コミュ王の竹中さんが颯太の返答を補足した。
「六年生はマネージャーも含めて随行ではなく、五年生以下を随行にした颯太は、賢いな」
そんな事ないです、議論に参加できませんでしたし、と颯太は肩を落とした。だがそれも、コミュ王の手の内だったのである。竹中さんの「あとはよろしく」のハンドサインに頷いた菊池さんが、子犬をじゃらす天才としてその力を揮った。
「旅館の宿泊客の特色を部屋ごとに暗記し、それに沿って食事や備品を用意してきた経験が、随行員の計算に役立ったんじゃないか颯太」
そのとたん颯太はパッと顔を輝かせ、年齢や性別が異なるとおもてなしの内容も変わることを、尻尾をブンブン振りながら話した。菊池さんはすかさず、家族を手伝ってきたことが活きて良かったな、と微笑みかける。顔をデレデレにして喜ぶ颯太に、準備が整ったと判断したのだろう、菊池さんは本命を放った。
「颯太は知らなかったようだが、湖校には準レギュラー制度がある。二名を枠とする準レギュラーは随行員に含まれないから、さっきの計算に当てはめるとマネージャーが二人いても、随行員上限の二十人に収まるんだよ。良かったな、颯太」
「はい、良かったです! わ~い!!」
万歳して喜ぶ颯太に改めて気づかされた。新忍道部の仲の良さを去年の夏から知っている颯太にとって、新入部員を三人から四人に増やすことは、
―― 生涯の親友が一人増える事
と同義なのだと、僕らは改めて気づかされたのである。その瞬間、今回の議題の是非は確定したが、模範を示すのも先輩の大切な役目。五年生以下の部員は颯太に「良かったな」と声を掛けたのち、手に持っていたお弁当を床に置いて黛さんに正対した。颯太も、賢さを遺憾なく発揮してそれに続く。そんな後輩達に、群の長は朗々たる声を響かせた。
「決を採る。新入部員の増員に賛成の者は、挙手」
ザッ
十三本の腕が一斉に上がる。黛さんは大きく頷き、宣言した。
「本年度の新入部員は四名とする!」
「「「「イエッサ――ッッ!!」」」」
僕らはその後、湖校新忍道部の新たな門出を祝い、万歳三唱したのだった。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
婚約破棄ですか。別に構いませんよ
井藤 美樹
恋愛
【第十四回恋愛小説大賞】で激励賞を頂き、書籍化しました!!
一、二巻、絶賛発売中です。電子書籍も。10月8日に一巻の文庫も発売されました。
皆様の応援のおかげです。ありがとうございます。
正直、こんな形ばかりの祝賀会、参加したくはありませんでしたの。
だけど、大隊長が参加出来ないのなら仕方ありませんよね。一応、これでも関係者ですし。それにここ、実は私の実家なのです。
というわけで、まだ未成年ですが、祝賀会に参加致しましょう。渋々ですが。
慣れないコルセットでお腹をギュッと締め付けられ、着慣れないドレスを着せられて、無理矢理参加させられたのに、待っていたは婚約破棄ですか。
それも公衆の面前で。
ましてや破棄理由が冤罪って。ありえませんわ。何のパーティーかご存知なのかしら。
それに、私のことを田舎者とおっしゃいましたよね。二回目ですが、ここ私の実家なんですけど。まぁ、それは構いませんわ。皇女らしくありませんもの。
でもね。
大隊長がいる伯爵家を田舎者と馬鹿にしたことだけは絶対許しませんわ。
そもそも、貴方と婚約なんてしたくはなかったんです。願ったり叶ったりですわ。
本当にいいんですね。分かりました。私は別に構いませんよ。
但し、こちらから破棄させて頂きますわ。宜しいですね。
★短編から長編に変更します★
書籍に入り切らなかった、ざまぁされた方々のその後は、こちらに載せています。
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
奇怪な街にアリアX
結局は俗物( ◠‿◠ )
キャラ文芸
研究者・白兎によって生み出された半人造人間・アレイドと、3人の下僕を連れた鬼一族に嫁いだ女・彼岸が殺伐とした都市オウルシティで依頼人や復讐のためにあれこれする話。 章構成があまり定まってない。 暴力・流血・触法表現。
不定期更新。
Vtuberだけどリスナーに暴言吐いてもいいですか?
天宮暁
キャラ文芸
俺、人見慧(ひとみけい)は、ただのユルオタ高校生だ。
そんな俺は、最近Vtuberにドマハリしてる。
ヴァーチャル・マイチューバー、略して「Vtuber」。イラストやCGを顔認識アプリと連動させ、まるで生きてるように動かしながら、雑談したり、ゲームしたり、歌を歌ったり、イラスト描いたり、その他諸々の活動をしてる人たちのことである。
中でも俺が推してるのは、七星エリカっていうVtuberだ。暴言ばっか吐いてるんだけど、俺はなぜか憎めないんだよな。
そんな彼女がコラボ配信で大炎上をやらかしたその翌日、いつも通り友人と教室でだべってた俺は、いきなりクラスの女子にからまれた。
神崎絵美莉というその女子は、絵に描いたようなザ・陽キャ。ユルオタの俺と接点なんてあろうはずもない……はずだった。
だが、その後のなりゆきから、俺は神崎の「秘密」を知ることになってしまい――!?
※ ご注意
この話はフィクションです。実在する団体、人物、Vtuberとは一切関係がございません。作者は、業界の関係者でもなければ関係者に直接取材をしたわけでもない、一介のVtuberファンにすぎません。Vtuberについての見解、業界事情等は100%作者の妄想であることをご理解の上、お楽しみくださいませ。
学園戦記三国志~リュービ、二人の美少女と義兄妹の契りを結び、学園において英雄にならんとす 正史風味~
トベ・イツキ
キャラ文芸
三国志×学園群像劇!
平凡な少年・リュービは高校に入学する。
彼が入学したのは、一万人もの生徒が通うマンモス校・後漢学園。そして、その生徒会長は絶大な権力を持つという。
しかし、平凡な高校生・リュービには生徒会なんて無縁な話。そう思っていたはずが、ひょんなことから黒髪ロングの清楚系な美女とお団子ヘアーのお転婆な美少女の二人に助けられ、さらには二人が自分の妹になったことから運命は大きく動き出す。
妹になった二人の美少女の後押しを受け、リュービは謀略渦巻く生徒会の選挙戦に巻き込まれていくのであった。
学園を舞台に繰り広げられる新三国志物語ここに開幕!
このお話は、三国志を知らない人も楽しめる。三国志を知ってる人はより楽しめる。そんな作品を目指して書いてます。
今後の予定
第一章 黄巾の乱編
第二章 反トータク連合編
第三章 群雄割拠編
第四章 カント決戦編
第五章 赤壁大戦編
第六章 西校舎攻略編←今ココ
第七章 リュービ会長編
第八章 最終章
作者のtwitterアカウント↓
https://twitter.com/tobeitsuki?t=CzwbDeLBG4X83qNO3Zbijg&s=09
※このお話は2019年7月8日にサービスを終了したラノゲツクールに同タイトルで掲載していたものを小説版に書き直したものです。
※この作品は小説家になろう・カクヨムにも公開しています。
V3
奇楽 ( kill-luck )
ファンタジー
あなたは真弓? ラン? それとも……?
***
佐藤真弓、名門進学高校の二年生。友情や恋愛といった若者特有のイベントとは皆無の生活を送る。学校には友達らしい友達もなく、日々偏差値を上げることだけに懸命になっている。そんな受験勉強一辺倒でストレスのたまる毎日を送っている。
如月ラン、大手マンモス女子高の二年生。友達も多く、毎日が楽しくてしょうがないごく普通の女子高生。ところが、ある日、一本の電話が掛ってきたことで日常が崩れ始める。その電話の主は「もうすぐすべてが消える」と言った。
現実世界で受験勉強にもがく真弓と、不思議な世界を巡るランの物語。
妹はわたくしの物を何でも欲しがる。何でも、わたくしの全てを……そうして妹の元に残るモノはさて、なんでしょう?
ラララキヲ
ファンタジー
姉と下に2歳離れた妹が居る侯爵家。
両親は可愛く生まれた妹だけを愛し、可愛い妹の為に何でもした。
妹が嫌がることを排除し、妹の好きなものだけを周りに置いた。
その為に『お城のような別邸』を作り、妹はその中でお姫様となった。
姉はそのお城には入れない。
本邸で使用人たちに育てられた姉は『次期侯爵家当主』として恥ずかしくないように育った。
しかしそれをお城の窓から妹は見ていて不満を抱く。
妹は騒いだ。
「お姉さまズルい!!」
そう言って姉の着ていたドレスや宝石を奪う。
しかし…………
末娘のお願いがこのままでは叶えられないと気付いた母親はやっと重い腰を上げた。愛する末娘の為に母親は無い頭を振り絞って素晴らしい方法を見つけた。
それは『悪魔召喚』
悪魔に願い、
妹は『姉の全てを手に入れる』……──
※作中は[姉視点]です。
※一話が短くブツブツ進みます
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる