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十七章
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「オカルトじみているけど、最高峰ピアニストの中には演奏中にピアノの周波数を変えてしまう人がいるって話、聞いたことあるかな?」
北斗は珍しく目を見開いた。次いで瞼を半ば閉じ、暫し考察したのち、呟くように述べた。
「その小論文を読んだことがある。演奏中に周波数が変化しても、変化したまま演奏が終われば、弦の緩みやハンマーの不調等に原因を求めることが出来る。しかし最高峰ピアニストの演奏では、ある個所を演奏し終えると、周波数が元に戻るという現象が稀に起こる。それはあたかも、『ピアニストがその箇所だけ音を調律した』ようであり、そしてそれを説明し得る科学理論は存在しない。これを演奏技法の一つにしているピアニストは世界的にも稀有であり、実験中にそれを成せる人は更に稀であるため、科学的研究はほとんど進んでいないのが現状だな」
周波数を変えてしまうピアニストの存在は、前世紀から囁かれていた。しかし僅かなその変化を演奏中に聴き分けられるのは、最高峰ピアニストや最高峰の調律師といった極僅かな人達に限られていたため、錯覚やオカルトとして長く嘲笑されていた。しかし測定機器の性能向上と量子AIの誕生により、演奏技法の一つとしてそれを任意に用いるピアニスト達の存在が示唆されるようになると、実力以上のプライドに毒された専門家たちは、自分の過ちを封印すべくこぞってそれを無視した。本来それは専門家として最も恥ずべき行為の一つなのだが、周波数を変える如何なる科学的説明も不可能だったこともあり、研究はお蔵入りになってしまっていた。という現在の状況を簡潔に述べた北斗は「ただ俺は」と顔を上げ、呟きじみた口調を改め、確信をもって言い切った。
「ただ俺は、それをオカルトとは思わない。調理器具や食材の声を聴き、それらと力を合わせて作られた昴の料理を、俺は長年食べて来たからな」
一般的見地に基づくなら昴の能力は、ピアノの周波数を変えることと同列に扱うなど到底できない、まさしくオカルトだった。ピアノの音は機械による測定が可能でも、調理器具や食材の声を科学的に計測するのは、人類の現行技術では絶対不可能。仮に可能なら、測定結果と昴の主張を比較することでその能力の有無を科学的に判定できるが、不可能なのだから判定のしようがない。幸い現代には、そんなこと科学的にあり得ないという非科学的根拠を掲げて昴を嘘つき呼ばわりするエセ科学者はいないが、それでも人類の心の成長段階を考慮すると、昴の能力は開けっぴろげに公表できるものではないのだ。しかし昴の料理を長年食べてきた北斗は、現行科学では太刀打ちできない物理現象がこの宇宙には未だ無数に存在することを、その身をもって体験してきた。よってピアニストの周波数云々もオカルトではないと、北斗は言い切ったのである。
「うん、僕も北斗と同意見だ。そこで美鈴に質問なんだけど」
「はい、なんでしょうお兄ちゃん」
人類が到達し得る落ち着きの極限値でもって応えた美鈴の、その土台を成すのは僕への信頼であることを意識すると、僕は妹を溺愛するバカ兄の極致になってしまうため、それを意識せず問いかけた。
「おにぎり道を創設した当時の北斗の立場に、もし美鈴がいたとするなら、美鈴はそれにどんな名前を付けたかな?」
「う~ん、最も可能性が高いのは『名前を付けない』かな」
大きく頷く祖母と貴子さんに微笑み、美鈴は先を続けた。
「おにぎりへの私の情熱の変化を、誰かに訊かれたとするね。私はその人へ、『美味しいおにぎりを作れるようになるって決めたの』や『そうなってみせるって自分と約束したの』のように、正直な気持ちを伝える。そうすれば、大抵の人は納得してくれると思うの。だから、わざわざ命名して発表することは、まずしないかな」
呆然とする北斗を見るのは何時ぶりだろうと内心くすくす笑いながら、再び問いかけた。
「じゃあ、おにぎり道って名前に、美鈴はどんな印象を持つ?」
「たぶん、多くの女性が似たような印象を持つんじゃないかな。『ホント男の人って、道という字を使いたがるわね』って」
祖母と貴子さんはたまらずププッと噴き出し、祖父と僕は揃ってバツの悪い表情になった。美鈴の指摘どおりだったので、そうするしか無かったのである。
少し遠回りの話になるが、以前読んだアメリカ人作家のミステリー小説に、主人公の白人女性が「あの空手道場の経営者は日本人ではない」と推測する場面があった。同僚が理由を尋ねると、日本人はもっと詩的な名前を付けると答え、錬心舘や克己舎を例に挙げていた。錬心や克己を詩的とする感覚は分からずとも、ストイックさに多大なロマンを覚えるのは、日本男子としていとも容易く理解できた。というか誤解を恐れず白状すると、オタクや地下アイドルのような分野にもオタク道や地下アイドル道を大真面目に使うのは地球人の中で日本人だけ、しかも男だけな気がしきりとしたのである。その際「なるほどそう言えば」と思い出したのが北斗のおにぎり道であり、しかも北斗はオタクの道を突き進むことを生涯の目標にしているような奴だったから、僕はその出来事を強烈に記憶していた。そしてその日本男子独自の感性が、おにぎりの味に何らかの影響を及ぼしている気がしたので美鈴に尋ねてみたところ、味はさておき道については、図星としか言いようのない指摘をされてしまったのである。
なんてアレコレを説明せずとも、美鈴の「男の人は道を使いたがる」は、北斗の胸にも突き刺さったらしい。祖父や僕と同じく、北斗もバツの悪い表情になったのだ。それに気づいた男三人で苦笑し合ったのち、僕は北斗に正対して背筋を伸ばした。
「食材の入手難度や調理方法だけを基準にするなら、おにぎりは簡単な料理に分類されると思う。でもお米が大好きな日本男子として、おにぎり作りに道という字を付ける北斗の感性に、僕は痛いほど共感できる。この日本男子独自の感覚が、おにぎりの風味に微妙な差異を生じさせているんじゃないかって、僕は感じたよ」
美鈴も背筋を伸ばして僕に続いた。
「北斗さん、美味しいおにぎりを作りたいっていう気持ちの量なら、私はお兄ちゃんに負けない自信があります。でも勝ち負けではない何らかの要素が、お兄ちゃんと私では違っているとも、明瞭に感じますね」
祖父母と貴子さんからも様々な感想を述べられた北斗は、皆へ深々と腰を折り、黙って後片付けを始めた。これが他の友人なら「それは僕がするよ」「いやそういう訳には」系のやり取りをするはずだが、コイツはやはり別格。北斗が後片付けを始めるや美鈴はその意を酌み、僕ら二人が並んでシンクに立てるよう計らってくれた。祖父母と貴子さんも美鈴に倣ったので、僕と北斗はシンクの前を僕らだけの陣地として楽々入手した。僕らは横並びになり、皿洗いとすすぎを黙々とこなしてゆく。その終盤、
「北斗のおにぎりと昴のお惣菜で僕が命を繋いでいた時期があることを、一組のみんなに話していいからね」
今日のお礼として、僕はそう語り掛けた。けど、
「あほ、あれは俺ら三人だけの宝物だ」
北斗は瞬きを盛んにして双眸を乾燥させながら、演技丸出しのぶっきらぼうさで、そう呟いたのだった。
北斗は珍しく目を見開いた。次いで瞼を半ば閉じ、暫し考察したのち、呟くように述べた。
「その小論文を読んだことがある。演奏中に周波数が変化しても、変化したまま演奏が終われば、弦の緩みやハンマーの不調等に原因を求めることが出来る。しかし最高峰ピアニストの演奏では、ある個所を演奏し終えると、周波数が元に戻るという現象が稀に起こる。それはあたかも、『ピアニストがその箇所だけ音を調律した』ようであり、そしてそれを説明し得る科学理論は存在しない。これを演奏技法の一つにしているピアニストは世界的にも稀有であり、実験中にそれを成せる人は更に稀であるため、科学的研究はほとんど進んでいないのが現状だな」
周波数を変えてしまうピアニストの存在は、前世紀から囁かれていた。しかし僅かなその変化を演奏中に聴き分けられるのは、最高峰ピアニストや最高峰の調律師といった極僅かな人達に限られていたため、錯覚やオカルトとして長く嘲笑されていた。しかし測定機器の性能向上と量子AIの誕生により、演奏技法の一つとしてそれを任意に用いるピアニスト達の存在が示唆されるようになると、実力以上のプライドに毒された専門家たちは、自分の過ちを封印すべくこぞってそれを無視した。本来それは専門家として最も恥ずべき行為の一つなのだが、周波数を変える如何なる科学的説明も不可能だったこともあり、研究はお蔵入りになってしまっていた。という現在の状況を簡潔に述べた北斗は「ただ俺は」と顔を上げ、呟きじみた口調を改め、確信をもって言い切った。
「ただ俺は、それをオカルトとは思わない。調理器具や食材の声を聴き、それらと力を合わせて作られた昴の料理を、俺は長年食べて来たからな」
一般的見地に基づくなら昴の能力は、ピアノの周波数を変えることと同列に扱うなど到底できない、まさしくオカルトだった。ピアノの音は機械による測定が可能でも、調理器具や食材の声を科学的に計測するのは、人類の現行技術では絶対不可能。仮に可能なら、測定結果と昴の主張を比較することでその能力の有無を科学的に判定できるが、不可能なのだから判定のしようがない。幸い現代には、そんなこと科学的にあり得ないという非科学的根拠を掲げて昴を嘘つき呼ばわりするエセ科学者はいないが、それでも人類の心の成長段階を考慮すると、昴の能力は開けっぴろげに公表できるものではないのだ。しかし昴の料理を長年食べてきた北斗は、現行科学では太刀打ちできない物理現象がこの宇宙には未だ無数に存在することを、その身をもって体験してきた。よってピアニストの周波数云々もオカルトではないと、北斗は言い切ったのである。
「うん、僕も北斗と同意見だ。そこで美鈴に質問なんだけど」
「はい、なんでしょうお兄ちゃん」
人類が到達し得る落ち着きの極限値でもって応えた美鈴の、その土台を成すのは僕への信頼であることを意識すると、僕は妹を溺愛するバカ兄の極致になってしまうため、それを意識せず問いかけた。
「おにぎり道を創設した当時の北斗の立場に、もし美鈴がいたとするなら、美鈴はそれにどんな名前を付けたかな?」
「う~ん、最も可能性が高いのは『名前を付けない』かな」
大きく頷く祖母と貴子さんに微笑み、美鈴は先を続けた。
「おにぎりへの私の情熱の変化を、誰かに訊かれたとするね。私はその人へ、『美味しいおにぎりを作れるようになるって決めたの』や『そうなってみせるって自分と約束したの』のように、正直な気持ちを伝える。そうすれば、大抵の人は納得してくれると思うの。だから、わざわざ命名して発表することは、まずしないかな」
呆然とする北斗を見るのは何時ぶりだろうと内心くすくす笑いながら、再び問いかけた。
「じゃあ、おにぎり道って名前に、美鈴はどんな印象を持つ?」
「たぶん、多くの女性が似たような印象を持つんじゃないかな。『ホント男の人って、道という字を使いたがるわね』って」
祖母と貴子さんはたまらずププッと噴き出し、祖父と僕は揃ってバツの悪い表情になった。美鈴の指摘どおりだったので、そうするしか無かったのである。
少し遠回りの話になるが、以前読んだアメリカ人作家のミステリー小説に、主人公の白人女性が「あの空手道場の経営者は日本人ではない」と推測する場面があった。同僚が理由を尋ねると、日本人はもっと詩的な名前を付けると答え、錬心舘や克己舎を例に挙げていた。錬心や克己を詩的とする感覚は分からずとも、ストイックさに多大なロマンを覚えるのは、日本男子としていとも容易く理解できた。というか誤解を恐れず白状すると、オタクや地下アイドルのような分野にもオタク道や地下アイドル道を大真面目に使うのは地球人の中で日本人だけ、しかも男だけな気がしきりとしたのである。その際「なるほどそう言えば」と思い出したのが北斗のおにぎり道であり、しかも北斗はオタクの道を突き進むことを生涯の目標にしているような奴だったから、僕はその出来事を強烈に記憶していた。そしてその日本男子独自の感性が、おにぎりの味に何らかの影響を及ぼしている気がしたので美鈴に尋ねてみたところ、味はさておき道については、図星としか言いようのない指摘をされてしまったのである。
なんてアレコレを説明せずとも、美鈴の「男の人は道を使いたがる」は、北斗の胸にも突き刺さったらしい。祖父や僕と同じく、北斗もバツの悪い表情になったのだ。それに気づいた男三人で苦笑し合ったのち、僕は北斗に正対して背筋を伸ばした。
「食材の入手難度や調理方法だけを基準にするなら、おにぎりは簡単な料理に分類されると思う。でもお米が大好きな日本男子として、おにぎり作りに道という字を付ける北斗の感性に、僕は痛いほど共感できる。この日本男子独自の感覚が、おにぎりの風味に微妙な差異を生じさせているんじゃないかって、僕は感じたよ」
美鈴も背筋を伸ばして僕に続いた。
「北斗さん、美味しいおにぎりを作りたいっていう気持ちの量なら、私はお兄ちゃんに負けない自信があります。でも勝ち負けではない何らかの要素が、お兄ちゃんと私では違っているとも、明瞭に感じますね」
祖父母と貴子さんからも様々な感想を述べられた北斗は、皆へ深々と腰を折り、黙って後片付けを始めた。これが他の友人なら「それは僕がするよ」「いやそういう訳には」系のやり取りをするはずだが、コイツはやはり別格。北斗が後片付けを始めるや美鈴はその意を酌み、僕ら二人が並んでシンクに立てるよう計らってくれた。祖父母と貴子さんも美鈴に倣ったので、僕と北斗はシンクの前を僕らだけの陣地として楽々入手した。僕らは横並びになり、皿洗いとすすぎを黙々とこなしてゆく。その終盤、
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