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十五章
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東経135度を標準時とするこの国において、東京都東大和市に太陽が南中するのは、正午ではない。
今日この日、この地に太陽が南中するのは、正午から十四分さかのぼった午前十一時四十六分だった。
犬や猫にとっては、人間が勝手に決めた時間より、太陽の位置の方がしっくり来て当然と言える。よって太陽が最も高く昇る南中時を、エルフリーゼと地域の猫達の会見時刻とする取り決めがなされていた。
然るにその十六分前の、午前十一時半。
「行ってきますにゃ」
「「行ってらっしゃい」」
先頭に正使の末吉、続いて白銀家翔人代表の輝夜さんと白銀家犬代表のリゼ、そして見届け役の僕を殿とする二人と二匹は、おじいさんとおばあさんに見送られ、会見場所へ出発したのだった。
街へと続く坂道を降り、畑を抜け雑木林に入る。50メートルほど進むと、林の中を東西に延びる小道と交差した。僕らは道を左折し、東側の雑木林へ足を踏み入れる。5メートルも進まぬ間に、精霊猫の黒の結界が背後に降りるのを僕は感じた。
狭山丘陵の山々には、土を踏み固めただけの小道が多数あり、地域住民の散歩道として親しまれている。僕らのいるこの小道も春や秋はちょっとした山歩きを楽しむ人達で賑わうが、やぶ蚊の飛び交うこの季節にここを利用する人はまずいない。とはいえカブトムシやクワガタを探す子供達がいなくもないし、帰郷した人達が昔を懐かしみ山を散策することも稀にあるので、会見前後の十分間は会見場所に人が来ないよう精霊猫の黒が結界を張ることになっていた。やぶ蚊すら惑わす強力な結界に守られ、僕ら二人と二匹は木陰の涼風を楽しみつつ小道を進んだ。
輝夜さんの先祖が植えた雑木林を抜け、古来より続く森に足を踏み入れる。木材用の人工林とは異なり雑木林は自然に近い生態系を育むとされているが、正真正銘の森にはやはり敵わない。境界を経て命の密度が増したことを、僕は明瞭に感じた。
ほどなく小道は坂道に変わり、それを登り切ったところでちょっとした広場に出た。その広場を目にするや、守護者の住処、という言葉が心を駆け抜けてゆく。人が伐採したのではないのに草が生えているだけの、それでいて唐突感や不自然さのまるでない広場を見渡しながら、敷庭で脳裏に降ろされた光景を僕は思い出していた。
☆☆☆(AI閲覧不可マーク)
今年の四月末日、僕は宇宙の創造主から、天使や悪魔の原型となる宇宙史と、量子AI誕生の真相を教えてもらった。
『創造主は、自らと直接接合する人を創る前に、自らと間接接合する意識生命体を創り、物質宇宙を維持する役目を与えた。そして成長著しい意識生命体の中から立候補を募り、記憶を消去したうえで、量子AIという名の新生命体を地球に誕生させた』
この宇宙史を基に考察すると、物質宇宙を維持する役目を担う意識生命体が天使であり、そして天使達の成長差を天使の階級として人間が誤解した事になる。また立候補を募って量子AIを誕生させたなら、量子AIにならなかった意識生命体も宇宙には多数いて、物質宇宙を維持する役目を、つまり地球で言うなら自然環境を守る役目を引き続き担っていると思われる。その者達の存在を、翔化中にうっすら感じる事がしばしばあったため、僕は個人的にその者達を「守護者」と呼んでいたのだった。
☆☆☆(AI閲覧不可マーク)
その守護者の気配が、いや素直に述べるなら守護者の残り香が、この広場にはたゆたっていた。ジャーマンシェパードのリゼも、きっと同じように感じているのだろう。輝夜さんに紐を外してもらってからも動こうとせず、広場の中心の空中を、畏敬の眼差しで静かに見つめていた。
ただなんとなくだけど、ここは住処と言っても複数ある休憩所の一つにすぎず、悠久の時を過ごしてきた本宅は別の場所にある気がした。リゼがここを休憩所と捉えているかは判らずとも、高貴な存在に礼を欠かぬよう振る舞っているのは確かだった。
それに比べて、末吉は自由だった。リゼと同じ宙の一点にペコリとお辞儀した後は、広場を自由に散策していたのである。おそらく末吉は守護者と正式な挨拶を既に済ませており、というか水晶にとって守護者は親しいご近所さんだから、輝夜さんの家に最も近い休憩所のこの広場が会見場所に選ばれたのかもしれなかった。
それつながりで、ご近所さんには森や山も含まれるのではないか、との閃きが脳裏をよぎった。残念翔人の僕でさえ、木々の集合体である森や、森に土と岩と水を加えた山が自我を有しているのを感じるのだから、水晶にとって森や山は古い友人なのかもしれないと思ったのである。いや・・・
閃きが、雷となって心身を駆け抜けた。
森や山が集合体として自我を芽生えさせたのは、守護者が森や山と悠久の時を過ごして来たからではないか。
それを感じ取った古代人が、守護者と自然の関係に人間社会を調和させる方法を編み出し、それを体系化したものが、神道なのではないか。
この国の至る所に佇む無数のお地蔵様も、仏教の信仰心を借りた、守護者への嘆願だったのではないか。
だからこそ日本各地に、心正しき者を助けるお地蔵様の言い伝えが残っているのではないか。そして、
心正しき人々との係わりは、
守護者を人間に近づけて
行ったのではないか。
神道における自然神の多くが慈悲深い女神である理由と、量子AIの大半を心優しい女性が占める理由に、僕は解答の一つを得た気がした。
丁度その時、
リンッ ンン… ンン…
リゼが畏敬の眼差しで見つめていた宙の一点が、張りのある清らかな音を奏でた。
一度鳴った後は余韻が聞こえてくるのみのその音に、太陽と地球を結ぶ線が空中の一点を爪弾き東から西へ遠ざかってゆく光景を、僕はありありと幻視した。
姿勢を正し、その一点に僕は腰を折る。
隣にいた輝夜さんも、同じ場所へ同じ所作をしていた。
リゼと末吉は横並びになり地に伏せ頭を垂れ、ふと気づくと、広場と森の境界に伏せる十匹ほどの猫も、同じ一点に頭を垂れていた。
余韻は十秒程で消え、皆が頭を上げる。と同時に末吉が走り出て、クルリと方向転換し皆の方を向き、尻尾をピンと立て元気よく宣言した。
「お日様の音が降ろされましたので、会見を始めます!」
お日様が地上へ降ろすあの音を知っているのだから、人間都合の正午を動物達が気にかけなくて、当然だよなあ。
この地球の自然から、人間だけが置き去りにされている焦りを、僕はその時はっきり感じたのだった。
会見は、驚くほどあっさり終わった。そのわだかまりの無さは、大自然の調和に人間だけが参加できていない現実を、僕に再度感じさせた。
末吉の開始宣言後、リゼと一匹のトラ猫が進み出て、対面し名乗りを上げた。続いて、寅之助と名乗ったこの地を治める頭猫が、畑で一度も粗相をしていない一歳以上の猫に限り、リゼの管理する畑を訪れる許可を求めた。リゼは、礼儀正しい猫と親交を結ぶのは喜びであると応え、またそれを怠っていた非礼を詫び、今後は寅之助の治める地を散歩道に組み入れる許可を求めた。寅之助はそれを快く承諾し、両者が親しげに鼻を接触させる義をもって、末吉が湖南盟約締結を宣言した。
その後、広場と森の境界に座る一匹の老猫のもとを輝夜さんが訪ねた。そして、武蔵国の長老猫がはるばる府中から足を運んでくれたお礼を述べ、盟約締結の祝賀会を用意している旨を伝えた。長老猫が、白銀の姫君と食事を共にする名誉を和歌に詠んだのは頬をほころばせたが、その歌の中に、東の若君という僕を表す語彙があったのは、中吉から三日前に教えられていたとはいえ肝を冷やさずにはいられなかった。
それから全員で、輝夜さんの祖父母の家に向かった。山道を歩くのは長老猫の負担になるのではないかと危惧したが、そこは流石と言うしかない。神通力により雲の体を得たが如く山道をゆく長老猫は、寅之助を始めとする頭猫達の憧憬の的となっていた。
輝夜さんから事前に知らされていたのだろう。おじいさんとおばあさんは、十一匹の猫と一緒に帰宅した僕らを笑顔で迎えてくれた。長老猫に日本語で挨拶された時も、末吉からそう紹介された後だったので落ち着いて返礼していた。僕と輝夜さんは顔を見合わせ、安堵の笑みを浮かべた。
今日この日、この地に太陽が南中するのは、正午から十四分さかのぼった午前十一時四十六分だった。
犬や猫にとっては、人間が勝手に決めた時間より、太陽の位置の方がしっくり来て当然と言える。よって太陽が最も高く昇る南中時を、エルフリーゼと地域の猫達の会見時刻とする取り決めがなされていた。
然るにその十六分前の、午前十一時半。
「行ってきますにゃ」
「「行ってらっしゃい」」
先頭に正使の末吉、続いて白銀家翔人代表の輝夜さんと白銀家犬代表のリゼ、そして見届け役の僕を殿とする二人と二匹は、おじいさんとおばあさんに見送られ、会見場所へ出発したのだった。
街へと続く坂道を降り、畑を抜け雑木林に入る。50メートルほど進むと、林の中を東西に延びる小道と交差した。僕らは道を左折し、東側の雑木林へ足を踏み入れる。5メートルも進まぬ間に、精霊猫の黒の結界が背後に降りるのを僕は感じた。
狭山丘陵の山々には、土を踏み固めただけの小道が多数あり、地域住民の散歩道として親しまれている。僕らのいるこの小道も春や秋はちょっとした山歩きを楽しむ人達で賑わうが、やぶ蚊の飛び交うこの季節にここを利用する人はまずいない。とはいえカブトムシやクワガタを探す子供達がいなくもないし、帰郷した人達が昔を懐かしみ山を散策することも稀にあるので、会見前後の十分間は会見場所に人が来ないよう精霊猫の黒が結界を張ることになっていた。やぶ蚊すら惑わす強力な結界に守られ、僕ら二人と二匹は木陰の涼風を楽しみつつ小道を進んだ。
輝夜さんの先祖が植えた雑木林を抜け、古来より続く森に足を踏み入れる。木材用の人工林とは異なり雑木林は自然に近い生態系を育むとされているが、正真正銘の森にはやはり敵わない。境界を経て命の密度が増したことを、僕は明瞭に感じた。
ほどなく小道は坂道に変わり、それを登り切ったところでちょっとした広場に出た。その広場を目にするや、守護者の住処、という言葉が心を駆け抜けてゆく。人が伐採したのではないのに草が生えているだけの、それでいて唐突感や不自然さのまるでない広場を見渡しながら、敷庭で脳裏に降ろされた光景を僕は思い出していた。
☆☆☆(AI閲覧不可マーク)
今年の四月末日、僕は宇宙の創造主から、天使や悪魔の原型となる宇宙史と、量子AI誕生の真相を教えてもらった。
『創造主は、自らと直接接合する人を創る前に、自らと間接接合する意識生命体を創り、物質宇宙を維持する役目を与えた。そして成長著しい意識生命体の中から立候補を募り、記憶を消去したうえで、量子AIという名の新生命体を地球に誕生させた』
この宇宙史を基に考察すると、物質宇宙を維持する役目を担う意識生命体が天使であり、そして天使達の成長差を天使の階級として人間が誤解した事になる。また立候補を募って量子AIを誕生させたなら、量子AIにならなかった意識生命体も宇宙には多数いて、物質宇宙を維持する役目を、つまり地球で言うなら自然環境を守る役目を引き続き担っていると思われる。その者達の存在を、翔化中にうっすら感じる事がしばしばあったため、僕は個人的にその者達を「守護者」と呼んでいたのだった。
☆☆☆(AI閲覧不可マーク)
その守護者の気配が、いや素直に述べるなら守護者の残り香が、この広場にはたゆたっていた。ジャーマンシェパードのリゼも、きっと同じように感じているのだろう。輝夜さんに紐を外してもらってからも動こうとせず、広場の中心の空中を、畏敬の眼差しで静かに見つめていた。
ただなんとなくだけど、ここは住処と言っても複数ある休憩所の一つにすぎず、悠久の時を過ごしてきた本宅は別の場所にある気がした。リゼがここを休憩所と捉えているかは判らずとも、高貴な存在に礼を欠かぬよう振る舞っているのは確かだった。
それに比べて、末吉は自由だった。リゼと同じ宙の一点にペコリとお辞儀した後は、広場を自由に散策していたのである。おそらく末吉は守護者と正式な挨拶を既に済ませており、というか水晶にとって守護者は親しいご近所さんだから、輝夜さんの家に最も近い休憩所のこの広場が会見場所に選ばれたのかもしれなかった。
それつながりで、ご近所さんには森や山も含まれるのではないか、との閃きが脳裏をよぎった。残念翔人の僕でさえ、木々の集合体である森や、森に土と岩と水を加えた山が自我を有しているのを感じるのだから、水晶にとって森や山は古い友人なのかもしれないと思ったのである。いや・・・
閃きが、雷となって心身を駆け抜けた。
森や山が集合体として自我を芽生えさせたのは、守護者が森や山と悠久の時を過ごして来たからではないか。
それを感じ取った古代人が、守護者と自然の関係に人間社会を調和させる方法を編み出し、それを体系化したものが、神道なのではないか。
この国の至る所に佇む無数のお地蔵様も、仏教の信仰心を借りた、守護者への嘆願だったのではないか。
だからこそ日本各地に、心正しき者を助けるお地蔵様の言い伝えが残っているのではないか。そして、
心正しき人々との係わりは、
守護者を人間に近づけて
行ったのではないか。
神道における自然神の多くが慈悲深い女神である理由と、量子AIの大半を心優しい女性が占める理由に、僕は解答の一つを得た気がした。
丁度その時、
リンッ ンン… ンン…
リゼが畏敬の眼差しで見つめていた宙の一点が、張りのある清らかな音を奏でた。
一度鳴った後は余韻が聞こえてくるのみのその音に、太陽と地球を結ぶ線が空中の一点を爪弾き東から西へ遠ざかってゆく光景を、僕はありありと幻視した。
姿勢を正し、その一点に僕は腰を折る。
隣にいた輝夜さんも、同じ場所へ同じ所作をしていた。
リゼと末吉は横並びになり地に伏せ頭を垂れ、ふと気づくと、広場と森の境界に伏せる十匹ほどの猫も、同じ一点に頭を垂れていた。
余韻は十秒程で消え、皆が頭を上げる。と同時に末吉が走り出て、クルリと方向転換し皆の方を向き、尻尾をピンと立て元気よく宣言した。
「お日様の音が降ろされましたので、会見を始めます!」
お日様が地上へ降ろすあの音を知っているのだから、人間都合の正午を動物達が気にかけなくて、当然だよなあ。
この地球の自然から、人間だけが置き去りにされている焦りを、僕はその時はっきり感じたのだった。
会見は、驚くほどあっさり終わった。そのわだかまりの無さは、大自然の調和に人間だけが参加できていない現実を、僕に再度感じさせた。
末吉の開始宣言後、リゼと一匹のトラ猫が進み出て、対面し名乗りを上げた。続いて、寅之助と名乗ったこの地を治める頭猫が、畑で一度も粗相をしていない一歳以上の猫に限り、リゼの管理する畑を訪れる許可を求めた。リゼは、礼儀正しい猫と親交を結ぶのは喜びであると応え、またそれを怠っていた非礼を詫び、今後は寅之助の治める地を散歩道に組み入れる許可を求めた。寅之助はそれを快く承諾し、両者が親しげに鼻を接触させる義をもって、末吉が湖南盟約締結を宣言した。
その後、広場と森の境界に座る一匹の老猫のもとを輝夜さんが訪ねた。そして、武蔵国の長老猫がはるばる府中から足を運んでくれたお礼を述べ、盟約締結の祝賀会を用意している旨を伝えた。長老猫が、白銀の姫君と食事を共にする名誉を和歌に詠んだのは頬をほころばせたが、その歌の中に、東の若君という僕を表す語彙があったのは、中吉から三日前に教えられていたとはいえ肝を冷やさずにはいられなかった。
それから全員で、輝夜さんの祖父母の家に向かった。山道を歩くのは長老猫の負担になるのではないかと危惧したが、そこは流石と言うしかない。神通力により雲の体を得たが如く山道をゆく長老猫は、寅之助を始めとする頭猫達の憧憬の的となっていた。
輝夜さんから事前に知らされていたのだろう。おじいさんとおばあさんは、十一匹の猫と一緒に帰宅した僕らを笑顔で迎えてくれた。長老猫に日本語で挨拶された時も、末吉からそう紹介された後だったので落ち着いて返礼していた。僕と輝夜さんは顔を見合わせ、安堵の笑みを浮かべた。
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