僕の名前は、猫将軍眠留

初山七月

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七章

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 十分後、猫将軍家秘伝の薬湯に顎まで浸かった僕の口から、フフフという笑い声が漏れた。訓練の反省に移ろうとしたとたん、出来映えが良すぎた今日の自分を思い出し、にやけたのである。
 それから十五分経っても、ムフフ、フヒャヒャ、という不気味な一人笑いが浴室にこだましていた。そうこの十五分間、反省や自己分析を一切せず、僕は一人笑いを続けていた。いい加減止めなきゃという声が心に幾度生じても、「だって水晶が三カ月ぶりに褒めてくれたんだよ」と自分に言い訳し、僕は内なる声を無視していた。そのせいで、入浴可能時間残り一分の土壇場になって、
「ん? あれ? ええっ!!」
 三カ月間心に巣くっていた自己嫌悪が綺麗さっぱり消えていることに、僕はようやく気づく事ができたのである。
 ここで焦らず慌てず、生命力を四倍に圧縮し意識速度を二倍にしていれば、自己嫌悪がいつどのように消滅したかを調べられただろう。しかしダメ翔人である以前にダメ人間である僕はジタバタするだけで、貴重な一分間を浪費してしまった。ここの処ずっと心を圧迫していた自己嫌悪の消滅に気づいた一分後、僕は新たな自己嫌悪に項垂れ、浴室を出る羽目になったのだった。
 幸い、人生最大の自己嫌悪に耐え続けたお蔭か、僕の心は新たに生じたそれを、苦もなく振り払うことができた。そんな自分に何となく思う。心の鍛錬と筋肉の鍛錬は、似ている面があるんじゃないかな、と。
 みたいなことを考えつつ、薄手のジャージを素早く着る。そして気持ちを切り替え、中離れの掃除を始めた。先月から輝夜さんと昴も翔人専用風呂を使うようになったので、気を抜くわけにはいかない。心身の疲れをほぐし回復させるこの場所が、二人にとっても快適な場所であるよう、僕は心を込めて中離れを掃除した。
 十五分後、満足のいくレベルに達したことを確認し、母屋のトイレに移った。熟練の技を発揮し、便器と床をものの二分で磨き終えた。手を丁寧に洗い、自室へ戻り裸になって布団に入り、生命力を補充した。一分後、布団を跳ねのけ立ち上がり、厚手のジャージと防寒着を着込んだ。早歩きで外へ出て、社務所の倉庫から竹箒を取り出したところで、二台のAICAがスロープを昇ってくる音を耳が捉えた。時刻は五時四十五分。境内を箒掛けしながら二人を迎えるという日課を、幾つもの綱渡りを経て、僕は今日も成し遂げられたのである。が、
 バタンバタンッ
 AICAのドアを焦って閉じる音が二つ、駐車場の方角から聞こえてきた。そして間髪入れず、それはほぼ全力疾走の二つの足音に取って代わる。ドアを閉じる音と足音が一つだけだったなら、二人のどちらかが事故に遭ったという身の凍る事態を想像したはずだ。しかし、最速レベルで急いでいてもこうも見事にシンクロできるのは、唯一無二の親友にして最大最強最高のライバルである二人にのみ可能なことだと知っている僕は、どちらか一方の事故でない事だけは確信することができた。僕は努めて冷静に、二人が現れる方角へ体を向けた。のだけど、
「眠留!」
「眠留くん!」
 袴姿でそう叫び玉砂利を蹴散らしこちらへ駆けてくる二人に、冷静さが吹き飛びかけた。五月下旬以降、二人は湖校の制服を必ず着用し神社に来ていた。もっと気軽な服装でいいんだよと言っても、制服は第一礼服でもあるからそれはできないと、二人は頑なに制服着用を貫いていた。そこまでされると、以前のように気軽な服装で来て欲しいという昴への本音はまだしも、私服姿を沢山見てみたいという輝夜さんへの本音は封印せざるを得ない。僕は多大な未練を残し、制服でなくていいんだよという本音を呑み込み続けていた。なのになぜか二人は今、袴姿でこちらに突っ走っている。そして、
「眠留」
「眠留くん」
 一度目とは明らかに異なる安堵の呼びかけをして、二人は立ち止まった。十一月末日の早朝ゆえ汗こそかいていないものの、前かがみになり膝に手を付き、乱れた呼吸を二人は整えている。詳細は判らずとも僕を見て安堵した様子から、二人をここまで焦らせた原因が僕にあるのは明白だったため、身も蓋もなく狼狽えてしまった。そんな僕にいつもと変わらぬ僕を認めたのだろう、二人は瞬く間に落ち着きを取り戻していった。非常に複雑だったが、二人のこの落ち着きこそが至上と思い直し、問いかけた。
「二人ともごめん、僕のせいでこんな目に遭わせちゃったんだね。どんな償いでもするから、理由を聞かせてくれないかな」 
「私達が早とちりしたのだからいいのよ」
「償いなんていらないからね眠留くん」
 二人は慌てて首を横に振り、自分達に非があるのだと力説した。けど、
「そう言われましても、僕また同じことを繰り返しちゃいそうで」
 という、いかにもありそうな僕の未来予測を、二人は苦笑して受け入れくれた。
 今朝四時過ぎ、数百もの雷の中心に僕がいる光景を夢に見て、二人はベッドから跳び起きた。その直後、距離が離れていると言うより次元が離れているとした方が適切な遥か遠方から、比喩でなく山ほどの大きさの何かが関東平野を窺っているのを二人は感じた。その何かが僕を探していると直感した二人は、心から僕を追い出した。僕について考えると、その何かが僕を特定してしまうと確信したのである。無限とも思える時間が過ぎ、関東平野からその気配が消えた。滝のような冷汗と、べっとり張り付く衣服と、言い知れぬ恐怖に震えが止まらなかったが、二人はとにかく連絡を取り話し合った。水晶が何も言ってこないのだから大事無かったのだと結論した二人は、入浴し震えを収め、薙刀衣に着替えて翔薙刀術の稽古を始めた。そして出発の時間になるや必要な物をAICAに放り込み、ここに駆け付けたのだそうだ。
「お師匠様の連絡がないから大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせても」
「昴の家に向かっていたら、居ても立ってもいられなくなっちゃって」
「私の家に着いた輝夜の心配そうな顔を見たら、心配で仕方なくなっちゃって」
「私達、無我夢中でここに走ってきたの」
「う~ん、あまり覚えていないけど、走ったわよね?」
「うん、走ったはず。いけないっ、玉砂利を盛大にかき乱した気がする!」
「あっ、ホントだ!」
「後でならしておくから、ごめんね眠留くん!」
 と、マシンガントークの果てに二人揃って頭をペコペコ下げ始めたものだから、僕は歯を食いしばり、普段の口調で提案した。
「なら謝罪を兼ねて、三人でお参りを済ませようか」
 玉砂利をかき乱したことを二人が謝罪する必要など、本当は微塵もない。祖父母や美鈴にならまだしも、その原因を作った僕へは、微塵どころか原子一個分の必要性すらない。しかしそれでも、僕はその提案をせねばならなかった。なぜならそれこそが、二人を温かい場所へ連れて行ける最短の方法だったからだ。
 予想どおり二人は燕のごとく境内を駆け、僕を待たずお参りを始めた。小走りして僕もそれに混ざり、三人一緒にお参りを済ませる。そして、
「じゃあ付いて来て」
 僕は有無を言わさぬ顔で、二人を拝殿へ案内したのだった。

 拝殿の中は案の定、とても温かかった。だがまだ足らぬと思い、厚手のひざ掛け六枚と最も厚い座布団二客を収納から取り出した。座布団に二人を座らせ、ひざ掛けを肩に一枚、腰に一枚、膝に一枚かけたところで水晶が宙に現れた。「かたじけないの」と僕に笑顔を向け、水晶は太光と宣戦布告について二人に話して聞かせた。
「眠留の太光の後始末をしつつそなたらへ耳を澄ますと、入浴の合意がなされたところじゃった。ようよう済んだ頃じゃろうともう一度耳を澄ますと、翔薙刀術の稽古をする音が聞こえてきた。さすが我が愛弟子と感心し連絡しなかったせいで、いらぬ心配をさせたようじゃの。二人とも、許しておくれ」
 めっそうもございませんと、二人は揃って三つ指ついた。その張りのある声と柔らかな仕草に、二人の体から冷えが去ったことを悟った僕は、また後でと告げ立ち上がる。何となくだが、この時この場所でしかできない稽古を水晶がこれから二人へ施すような、そんな気がしたのだ。
「眠留、訓練内容は違えど朝食の時間は同じじゃと、美鈴に伝えてくれぬかの」
 かしこまりましたと一礼する僕に、
「「とっても温かかったよ、ありがとう」」 
 二人は声を揃えてくれた。僕は微笑み、拝殿を後にした。

 社務所の倉庫から熊手を取り出し、玉砂利の敷かれた場所へ向かう。二人揃っての全力疾走だったから当然、玉砂利は盛大にかき乱されていた。それについて二人は謝ったが、それは見当違い。なぜならこれは、僕を案じるあまり二人が無我夢中になってくれた証だからだ。僕は鼻歌を歌いつつ、せっせせっせと熊手を動かした。
 母屋を半周し、駐車場へ続く石畳まで玉砂利を均し終えた。そして駐車場に背を向けたまま身を起こし、その場を後にする。僕の視力はAICAを一瞥しただけで、乱雑な車内を目に留めてしまうかもしれない。女性にとってやはりそれは、恥ずかしい事ではないかと思ったのだ。すると、
「眠留、安心して。二台のAICAに頼んで、車内が見えない曇りガラスに替えてもらったから」
 お姉さんモードのHAIが傍らに現れ僕に語りかけた。HAIが言ったことは、通常なら不可能な事。けどここが猫将軍家の私有地であることと、それが年頃の女の子への順当な気遣いであることは明白だったので、AICAはHAIの申し出を受諾したのだろう。なら車内はやっぱり散らかっているんだね、なんて言うのは野暮の極み。隣を歩くHAIにありがとうとだけ、僕は伝えた。
 
 倉庫に熊手をしまい、そのまま扉を閉める。水晶がいるのだから僕がどんなに騒がしく竹箒を使っても、その音が輝夜さんと昴を煩わせることは絶対ない。とはいえ、二人が稽古をするすぐ横で騒々しい音を立てたくなかったので、今朝は箒掛けを見送ることにしたのだ。僕は手水舎の整理とゴミ拾いだけして、境内の掃除を終えた。

 自室に戻り、三十分間横になった。熟睡の達人である美鈴にいろいろ教えてもらったお蔭で、とても深い眠りを得ることができた。翔人の新しい技を学ばない代わり、僕はこの三か月間、短時間睡眠の習得に励んでいたのだ。
 というのは建前で、自己嫌悪由来の睡眠不足を危惧する妹を安心させるためというのが、本当の理由。歩みは遅くとも短時間熟睡術を着実に磨いていった僕へ、美鈴はいつも嬉しげな笑顔を向けていた。極めて有用な技術を身に付けつつある事より美鈴のその笑顔が、僕は嬉しかった。
 
 制服に着替え台所へ向かう。シンクで洗い物をしていた美鈴が顔を上げ、満開の笑みを浮かべた。「ピンクのフリルをあしらった白いエプロンがこれほど似合う、可愛く清純な少女がこの星に二人いるだろうか? いやしないのだ!」 なんてバカ兄まる出しの間抜け面を渾身の努力でねじ伏せ、僕は請うた。
「おはよう美鈴。お出汁の取り方、今日も教えてくれないかな」
「おはようお兄ちゃん。丁度今から準備をしようと思っていたの。今日もお味噌汁を、一緒に作ろうね」
 満開の花を通り越し、世を照らす朝日の笑顔を美鈴は浮かべた。
 その笑顔に僕は思った。
 太光は後付けでしかなく、本来は美鈴のような人を、古代の人達は暁人と呼んでいたのだろうな、と。
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