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六章
雨に霞む境内、1
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「ただいま」
台所に足を踏み入れ、皆へ挨拶した。そのとたん、
「「おかえりなさい」」
三人娘の三重奏が僕を迎えてくれた。いや、それは三重奏というより、真和音と呼ぶべきものだったのかもしれない。三人娘の「おかえりなさい」は七つの和音としてではなく、まん丸い一つの音として僕の胸を打ったからだ。ふと脳裏に、水晶と一緒に見た光景が蘇る。音が光としても顕現する次元で、僕は世界の在り様を、音と光が織りなす無限のダンスとして認識した。その次元において三人娘は今、和音を奏でたのかもしれない。一つに調和した心はその次元で、一つのまん丸い音になるのかもしれない。僕はそう、ふと思ったのである。すると、
「お兄ちゃん、この席にどうぞ」
美鈴が立ち上がり、今まで自分が座っていた椅子を僕に勧めた。マナー的にはアウトでも、主役の席を譲る妹の意図と、そして妹とは異なる僕の義務を胸中確認し、快くその椅子に腰を下ろす。左むかいの昴が「やっぱりねえ」と呟き、嬉しそうに目を細めた。
「眠留は私達より早く、あの次元に行っていたのね。う~ん、複雑」
これぞ意気消沈の見本といった体で、昴は肩を落とした。ころころ笑う三人娘をよそに、あわあわ動く口を必死で制御し僕は答えた。
「それは、たまたまだよ。たまたま僕の見学が、美鈴よりほんのちょっと先になっただけだと思うよ」
しかしやっと言葉にしたその想いは、真向いに座る輝夜さんから穏やかに、かつ容赦なく切り捨てられてしまった。
「お師匠様の見立てに、たまたまなんて無いよ、眠留くん」
「はいっ。まったくもって、仰せのとおりにございます!」
美鈴から譲られた主役の席で、僕はテーブルに額をこすりつけ即答した。華やかさの一段増した娘達の笑い声を後頭部で聴きながら、僕は主役として果たす義務を再確認する。「同じ主役でも、美鈴は主賓で僕は陪賓。平たく言えば、ボケ役ってことだ。しっかり役目を果たすんだぞ、僕」と。
半月前の、八月十四日。
翔薙刀術の稽古に励む輝夜さんと昴を見学した日の、午後五時五十五分。
いつもならとっくにウトウトしている時刻なのにその兆候がまるで訪れず焦りを覚えていた僕の視線の先に、燦然と輝く水晶が現れた。慌てて上体を起こす僕を、「お邪魔する身ゆえそのままそのまま」と制し、夏布団の30センチほど上で水晶は香箱座りをする。そう言われてもこれじゃあまりに失礼と思い、僕はベッドの上に正座した。にこにこ頷き、水晶は口を開いた。
「我が直弟子らの成長が、儂の予想を超えて早うでの。眠留、どう思う?」
反射的に、さすが輝夜さんと昴だなあという感想が口から出かけるも、僕がしたのは、眉間に皺を刻み沈黙することだった。伊勢総本家で翔薙刀術の筆頭師範を担う、齢八百六十余歳の水晶にすら予想しえなかったという異常性に、思い至ったからだ。ただそれでも、不安は一切なかった。二人が心身ともに健康なのは僕にさえ確信できる事だったし、何より二人の師匠が水晶であるという事実が、僕に不安を抱かせなかったのである。けど思考をそれ以上進められなかった僕は時間稼ぎをすべく、膝の少し先で香箱座りをする水晶へ、今考えていたことを伝えた。
「ふむ、二人は心身ともに健康と儂も思うておる。その見極めは、陽翔たる儂らの仕事でもあるからの。それゆえ儂は、人としての眠留の意見を聞きたいのじゃ。なんせ儂は肉の体を捨てて、かれこれ八百年経つ身じゃからの」
ふおう、ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ、と笑う水晶に釣られて一緒に笑っていると、お昼のピクニックがなぜか思い出されたので素直にそれを話してみた。すると意外にも、水晶は目をカッと広げそれに喰らいついた。
「なに、ピクニックとな!」
水晶にお膳立てしてもらい実現したピクニックがなぜか頭に浮かんだんだよねと口にしたところで、またもやある光景が心に映し出された。
「今度は、人に化けた大吉や中吉が、ご飯を美味しそうに食べている光景が浮かんできたよ」
その光景に、僕は長年の疑問を思い出した。なんとなく失礼に感じて黙っていたのだけど、今なら礼を欠かない気がしたので、思い切って尋ねてみた。
「水晶たち精霊猫にとってのご飯って、何なの?」
「でかした眠留!!」
シュバッと立ち上がりギュワッと輝いて、水晶は消えてしまった。突然のことで心臓バクバク状態になったが、役に立てたのは明白だったので、満足して布団にもぐり込んだ。するとたちまち心地よい眠気がやって来て、僕はそれに身を任せた。
翌朝、境内を箒掛けしていると再び水晶が現れ、「直弟子らの予想外の成長は秘するように」と言った。そうするつもりでしたと応えると、水晶はにっこり笑い前足を持ち上げ、数年ぶりに頭を撫でてくれた。
それが、半月前の話。
そして今日の朝、午前五時半過ぎ。
箒掛けを終えた僕の目の前に水晶が現れ、輝夜さんと昴が急成長した仕組みを教えてくれた。
僕の思い浮かべた食事風景は、水晶を初めとする伊勢総本家の幹部達を唸らせたと言う。いかに世情に長けていようと、幹部達が実体験として知っているのは安土桃山時代以前の食事でしかないため、栄養学と高度な技術体系に基づく現代の食文化は、完全な盲点だったそうなのだ。
「伊勢総本家の陽翔らも、いたく興味を示しての。大勢の者達が、協力を申し出てくれたのじゃ」
名だたる筆頭師範たちが様々な角度から調査した結果、輝夜さんと昴の急成長の仕組みが昨夜とうとう判明した。それは、美鈴の料理だったのである。
「人の肉体の材料は食事ゆえ、高品質の食事は、肉体形成に多大な助力を成す。然るに卓越した技能と真心で作られた、味も見栄えも素晴らしい料理を皆で楽しく食べたなら、その効果は絶大となる。我が直弟子らの成長の秘密は、美鈴が丹精こめて拵えた、料理にあったのじゃよ」
この結論を、水晶は道場へ向かう輝夜さんと昴に話したと言う。すると二人は地に膝つき、美鈴にお礼をさせてくださいと頭を下げた。まったく同じ想いだった水晶はすぐさま美鈴のもとを訪れ事情を話し、二人の訓練を見学してみぬかと提案した。美鈴は地に膝つき礼を述べ、それを二人に伝えるや「この夏の集大成を見てもらいます」と、二人は道場へ駆けて行ったのだそうだ。半月前の水晶の様子から、美鈴の作る料理に秘密があるのではないかと感じていた僕は、あの三人のことだから見学って結末になるんじゃないかなと、薄々予想していたのである。
それでもそれが現実となり、三人の様子を水晶から教えてもらった僕は、喜びと嬉しさで一杯になった。大切な人達に倣い、僕も石畳に正座し頭を下げた。
「僕の大切な人達を大切にして下さり、僕からもお礼申し上げます」
すると水晶は後ろ足で立ち上がり、記憶にある限り初めて、両方の前足で僕の頭を撫でてくれたのだった。
そして、今。
湖校から帰宅した、台所。
この半月間のアレコレを、ところどころ省略しつつ僕は三人に話した。省略したのは、僕が三人娘に抱いている想いについて。だってそんなの、恥ずかし過ぎるからね。
しかし、
「眠留!」
「眠留くん!」
「お兄ちゃん!」
椅子を蹴散らす勢いで立ち上がり駆けて来た三人の様子からすると、それは大して役に立たなかったらしい。まあ、幾ら説明を省いても幾ら演技しても、それがこの三人に通じるなんて、僕自身まったく信じていないんだけどさ。
なんて余裕をかましていられたのは、タッグを組んだ三人娘がフォーメーションを完成させるまでの僅かな間でしかなかった。半月前、紫柳子さんへ送る写真の二枚目を撮った時と同じく、後ろから美鈴、右から輝夜さん、左から昴に抱き付かれた僕は柔らかな六つのふくらみに耐え切れず、前回同様あっけなく気を失ってしまったのだった。
台所に足を踏み入れ、皆へ挨拶した。そのとたん、
「「おかえりなさい」」
三人娘の三重奏が僕を迎えてくれた。いや、それは三重奏というより、真和音と呼ぶべきものだったのかもしれない。三人娘の「おかえりなさい」は七つの和音としてではなく、まん丸い一つの音として僕の胸を打ったからだ。ふと脳裏に、水晶と一緒に見た光景が蘇る。音が光としても顕現する次元で、僕は世界の在り様を、音と光が織りなす無限のダンスとして認識した。その次元において三人娘は今、和音を奏でたのかもしれない。一つに調和した心はその次元で、一つのまん丸い音になるのかもしれない。僕はそう、ふと思ったのである。すると、
「お兄ちゃん、この席にどうぞ」
美鈴が立ち上がり、今まで自分が座っていた椅子を僕に勧めた。マナー的にはアウトでも、主役の席を譲る妹の意図と、そして妹とは異なる僕の義務を胸中確認し、快くその椅子に腰を下ろす。左むかいの昴が「やっぱりねえ」と呟き、嬉しそうに目を細めた。
「眠留は私達より早く、あの次元に行っていたのね。う~ん、複雑」
これぞ意気消沈の見本といった体で、昴は肩を落とした。ころころ笑う三人娘をよそに、あわあわ動く口を必死で制御し僕は答えた。
「それは、たまたまだよ。たまたま僕の見学が、美鈴よりほんのちょっと先になっただけだと思うよ」
しかしやっと言葉にしたその想いは、真向いに座る輝夜さんから穏やかに、かつ容赦なく切り捨てられてしまった。
「お師匠様の見立てに、たまたまなんて無いよ、眠留くん」
「はいっ。まったくもって、仰せのとおりにございます!」
美鈴から譲られた主役の席で、僕はテーブルに額をこすりつけ即答した。華やかさの一段増した娘達の笑い声を後頭部で聴きながら、僕は主役として果たす義務を再確認する。「同じ主役でも、美鈴は主賓で僕は陪賓。平たく言えば、ボケ役ってことだ。しっかり役目を果たすんだぞ、僕」と。
半月前の、八月十四日。
翔薙刀術の稽古に励む輝夜さんと昴を見学した日の、午後五時五十五分。
いつもならとっくにウトウトしている時刻なのにその兆候がまるで訪れず焦りを覚えていた僕の視線の先に、燦然と輝く水晶が現れた。慌てて上体を起こす僕を、「お邪魔する身ゆえそのままそのまま」と制し、夏布団の30センチほど上で水晶は香箱座りをする。そう言われてもこれじゃあまりに失礼と思い、僕はベッドの上に正座した。にこにこ頷き、水晶は口を開いた。
「我が直弟子らの成長が、儂の予想を超えて早うでの。眠留、どう思う?」
反射的に、さすが輝夜さんと昴だなあという感想が口から出かけるも、僕がしたのは、眉間に皺を刻み沈黙することだった。伊勢総本家で翔薙刀術の筆頭師範を担う、齢八百六十余歳の水晶にすら予想しえなかったという異常性に、思い至ったからだ。ただそれでも、不安は一切なかった。二人が心身ともに健康なのは僕にさえ確信できる事だったし、何より二人の師匠が水晶であるという事実が、僕に不安を抱かせなかったのである。けど思考をそれ以上進められなかった僕は時間稼ぎをすべく、膝の少し先で香箱座りをする水晶へ、今考えていたことを伝えた。
「ふむ、二人は心身ともに健康と儂も思うておる。その見極めは、陽翔たる儂らの仕事でもあるからの。それゆえ儂は、人としての眠留の意見を聞きたいのじゃ。なんせ儂は肉の体を捨てて、かれこれ八百年経つ身じゃからの」
ふおう、ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ、と笑う水晶に釣られて一緒に笑っていると、お昼のピクニックがなぜか思い出されたので素直にそれを話してみた。すると意外にも、水晶は目をカッと広げそれに喰らいついた。
「なに、ピクニックとな!」
水晶にお膳立てしてもらい実現したピクニックがなぜか頭に浮かんだんだよねと口にしたところで、またもやある光景が心に映し出された。
「今度は、人に化けた大吉や中吉が、ご飯を美味しそうに食べている光景が浮かんできたよ」
その光景に、僕は長年の疑問を思い出した。なんとなく失礼に感じて黙っていたのだけど、今なら礼を欠かない気がしたので、思い切って尋ねてみた。
「水晶たち精霊猫にとってのご飯って、何なの?」
「でかした眠留!!」
シュバッと立ち上がりギュワッと輝いて、水晶は消えてしまった。突然のことで心臓バクバク状態になったが、役に立てたのは明白だったので、満足して布団にもぐり込んだ。するとたちまち心地よい眠気がやって来て、僕はそれに身を任せた。
翌朝、境内を箒掛けしていると再び水晶が現れ、「直弟子らの予想外の成長は秘するように」と言った。そうするつもりでしたと応えると、水晶はにっこり笑い前足を持ち上げ、数年ぶりに頭を撫でてくれた。
それが、半月前の話。
そして今日の朝、午前五時半過ぎ。
箒掛けを終えた僕の目の前に水晶が現れ、輝夜さんと昴が急成長した仕組みを教えてくれた。
僕の思い浮かべた食事風景は、水晶を初めとする伊勢総本家の幹部達を唸らせたと言う。いかに世情に長けていようと、幹部達が実体験として知っているのは安土桃山時代以前の食事でしかないため、栄養学と高度な技術体系に基づく現代の食文化は、完全な盲点だったそうなのだ。
「伊勢総本家の陽翔らも、いたく興味を示しての。大勢の者達が、協力を申し出てくれたのじゃ」
名だたる筆頭師範たちが様々な角度から調査した結果、輝夜さんと昴の急成長の仕組みが昨夜とうとう判明した。それは、美鈴の料理だったのである。
「人の肉体の材料は食事ゆえ、高品質の食事は、肉体形成に多大な助力を成す。然るに卓越した技能と真心で作られた、味も見栄えも素晴らしい料理を皆で楽しく食べたなら、その効果は絶大となる。我が直弟子らの成長の秘密は、美鈴が丹精こめて拵えた、料理にあったのじゃよ」
この結論を、水晶は道場へ向かう輝夜さんと昴に話したと言う。すると二人は地に膝つき、美鈴にお礼をさせてくださいと頭を下げた。まったく同じ想いだった水晶はすぐさま美鈴のもとを訪れ事情を話し、二人の訓練を見学してみぬかと提案した。美鈴は地に膝つき礼を述べ、それを二人に伝えるや「この夏の集大成を見てもらいます」と、二人は道場へ駆けて行ったのだそうだ。半月前の水晶の様子から、美鈴の作る料理に秘密があるのではないかと感じていた僕は、あの三人のことだから見学って結末になるんじゃないかなと、薄々予想していたのである。
それでもそれが現実となり、三人の様子を水晶から教えてもらった僕は、喜びと嬉しさで一杯になった。大切な人達に倣い、僕も石畳に正座し頭を下げた。
「僕の大切な人達を大切にして下さり、僕からもお礼申し上げます」
すると水晶は後ろ足で立ち上がり、記憶にある限り初めて、両方の前足で僕の頭を撫でてくれたのだった。
そして、今。
湖校から帰宅した、台所。
この半月間のアレコレを、ところどころ省略しつつ僕は三人に話した。省略したのは、僕が三人娘に抱いている想いについて。だってそんなの、恥ずかし過ぎるからね。
しかし、
「眠留!」
「眠留くん!」
「お兄ちゃん!」
椅子を蹴散らす勢いで立ち上がり駆けて来た三人の様子からすると、それは大して役に立たなかったらしい。まあ、幾ら説明を省いても幾ら演技しても、それがこの三人に通じるなんて、僕自身まったく信じていないんだけどさ。
なんて余裕をかましていられたのは、タッグを組んだ三人娘がフォーメーションを完成させるまでの僅かな間でしかなかった。半月前、紫柳子さんへ送る写真の二枚目を撮った時と同じく、後ろから美鈴、右から輝夜さん、左から昴に抱き付かれた僕は柔らかな六つのふくらみに耐え切れず、前回同様あっけなく気を失ってしまったのだった。
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