191 / 934
六章
2
しおりを挟む
「このままだと寮に着いてしまうよ。眠留、ここで話していい?」
「真山や猛のいる寮にお邪魔したい気持ちは凄くあるけど、いいよ」
「そう言ってもらえると気が楽だ。だから眠留も気楽に聞いてね」
真山は立ち止まり、新忍道サークルの練習場へ目を向けた。僕も立ち止まり、練習場に正対する。そこで過ごし、そして経験したことが無数に飛来してきて、胸が熱くなった。
次いで真山は回れ右をし、グラウンドへ体を向ける。そこは身を焦がす炎天下、スタートダッシュをひたすら繰り返した場所だった。蜃気楼を目指すように、ボールを追い続けた場所だった。僕を羽交い絞めにする沢山の腕、皆の真剣な顔と、皆の笑った顔。いつまでもこうしていたいと願うも、それは叶わないのだと自分に言い聞かせ続けた、ひと夏の場所。僕は真山と一緒に、その場所を見つめた。
「サークルに行く眠留を、俺はグラウンドからいつも笑顔で見上げていた。遠くからでも眠留の嬉しそうな様子は一目でわかったし、たまに手を振ってくれたからさ」
湿度の高い声しか出せないことが分かっていたので、えへへと笑って僕は頭を掻いた。そんな僕の誤魔化しを茶化さず、真山は黙って頷いてくれた。
「でも夏休みが始まると、事情が変わった。俺達が今いるこの東側の道は変わらず嬉しげに歩いていたけど、中央図書館に続く北側の道は、気の毒になるほど俯いて歩いていた。今だから言うけど眠留のあれ、心臓に悪かったよ」
片手で頭を掻いていた状態から、両手で頭を抱える状態へ僕は移行した。それでも腰砕けにならなかったのは、体を鍛えに鍛えた、この夏のお蔭だったのだろう。
「眠留の様子を猛も心配していたから二人で話し合い、部に参加させてみることにした。先ずは共同研究者のいる陸上部に誘い、眠留が掛け持ちに慣れたら、次は俺のいるサッカー部にも参加させる。こんな計画を俺達は立てた。不思議だけど俺達には、この計画が成功する予感があってさ。だから的中した時はさすが俺達だって、二人で心ゆくまで自画自賛したよ」
驚愕し真山へ体を向けた。すると真山は「そんなに瞼を開けたら目が零れ落ちそうだ、呼吸もちゃんとしてくれよ」と頬を緩めた。何のことか理解できず暫く呆けていると、目が乾いて息苦しくなってきた。真山が言っていたのは、僕のことだったのである。瞬きと深呼吸を繰り返す僕にとろりと笑い、真山は話を再開した。
「うつむいてトボトボ歩く眠留を見かけなくなったことは、寮でも話題になってさ。北側の道の先に住む寮生としては、あんな歩き方をする湖校生を、気に掛けずにはいられなかったんだね」
あれホント心臓に悪かったよと芝居っけたっぷりに胸を押さえる真山へ、こっちこそ心臓が止まりそうだから勘弁して下さいと僕は懇願した。それでも「さてどうしようかな」などと、真山は人の悪い笑みを浮かべている。よって僕は話題変更を兼ね、たったいま閃いたことを告げた。
「そ、そうそう真山。寮で話題になったそれが、三年長たちが判を押したように言った『噂はかねがね聞いている』なのかな?」
そうなのだ、僕は今やっと、正解じみたものを思い付くことができたのである。それを聞いた真山は気配をパッと変え、
「正解」
と顔をほころばせた。有頂天になった僕は、右拳を空へ突き上げジャンプした。けどそれ如きでは喜びを到底表現しきれなかったので、着地と同時に三連続バク転からのバク宙を追加してゆく。下がアスファルトでなければ伸身宙返りで最後を飾ったんだけどなあと残念に思いつつ、どっと噴き出た汗を両手で拭う。それすら心地よく感じられ、僕は真山に笑いかけた。けどそこに、僕の予想した真山はいなかった。真山は初めて目にする顔を僕に向けていた。それは僕にとって馴染み深い、「やっちまった~」という、激しい後悔の表情だったのである。
「えっと真山、僕また、何かやらかしちゃった?」
いつものクセで、というか己のDNAを忠実に再現して、僕はオドオド尋ねた。すると、
「ごめん、俺はまだ、眠留との付き合いが短かすぎて、北斗のようには出来なかったよ。本当にごめんね」
と、真山はそれこそ心臓に悪いほど俯いてしまった。僕は走り寄り、慌てふためきながら真山を弁護した。
「入学してからの付き合いだから短くても仕方ないよ。というか北斗も、それより付き合いの長い昴も、僕はちっとも理解してあげられない。だから真山は悪くないよ!」
「悪くないって言われているのに、悪いと思い続けるのは信義にもとる。それを俺に教えてくれたのは、眠留だ。だから俺、信じることにするよ」
それを教えた事などこれっぽっちも思い出せなかったけど、似たような場面が体育祭であったような気もするし、何よりいつもの爽やかさが真山に戻ったので、僕は高速首肯を繰り返した。真山は大勢の女子と、そしてナイショだけど女子だけでなく僕も虜にする、学年一の美男子だけが成しうる麗しい笑みを零した。
「寮での噂が正解なのは、嘘じゃないんだ。ただそれは、二つの内の一つでしかない。しかも、小さいほうの正解でしかない。早とちりを、させちゃったね」
高速首肯そのままのスピードで、僕はそれを横振りに変えた。そんな僕とは何重もの意味で正反対の真山は、頼もしく一つ頷き、先を続けた。
「けどもう一つの大きい方の正解は、時間がなさ過ぎて今は話せない。だから眠留、提案していいかい?」
首を縦に振ることすらできず、僕は唾をゴクンと呑み込んだ。なぜなら真山は途轍もなく素晴らしい提案をこれからするのだと、なぜか僕は確信していたのである。その喉の動きを肯定と解釈し、真山は問うた。
「できたら今日か明日、寮に泊まりに来られないかな、眠留」
その一言は、僕の意識を過去の世界へ吹き飛ばしてしまった。
果てしなく続く大草原。
轡を並べる大勢の仲間。
草原をただ駆け抜ける自由な日々。
そんな、幾人もの僕が経験した数百年に渡る記憶を、積層化された時間結晶の中で、僕は追想したのだ。
幸いそれは呼吸一回分ほどの長さで去って行き、僕は意識の焦点をこちらへ戻すことができた。ぼんやり霞んだ僕の視界が、像をくっきり結んでゆく。すると絶妙なタイミングで、
「お帰り」
真山が僕の視界に入ってきた。そして、
「これで俺も、北斗や天川さんの仲間入りができたんだね」
真山はそう言い、白皙の美貌に心からの喜びを浮かべた。僕との付き合いがまだ短くとも、僕が時々あの状態になることを、この友は知っていたのである。恥かしい限りだがそれ以上の嬉しさと、待たせてはならないというそれをも超える想いのお蔭で、僕は返事を何とかひねり出した。
「明日でいい?」
「もちろんいいさ、待っているよ眠留」
真山はすぐさまそう応えて、僕の両肩に手を置く。そして手に優しく力を入れ、ゆっくり僕を回転させ、南の方角へ向かせた。
「校門まで送って行きたいけど、俺が眠留の立場だったら、俺はそれを望まない。でも無理なら一緒に行くよ。どうする?」
恥ずかしやら嬉しいやらに加え、肩に置かれた真山の手の優しさに一杯一杯だった僕は、右手と右足を同時に出して答えた。
「うん、一人で大丈夫だよ」
左手と左足を、わざと同時に出して続ける。
「今日は時間を割いてくれてありがとう」
更に右手と右足で、
「真山、また明日」
僕はこんなふうに、右手右足、左手左足を交互に使って校門を目指した。後ろから、ためらいがちに声が掛かる。
「それ、故意にやっているんだよね」
「そう、故意。普通に歩こうとすると、かえって混乱して絶対引っくり返るから、普通じゃない歩き方をわざとしているんだよ」
なら安心だね、という爽やかな声が今度は掛けられた。「安心して」と僕は返す。
「安心だけど気に掛けていい?」
「いいけど遅くならないでね」
「寮に帰っても洗濯しかやることなくてさ」
「夕ご飯は何時から?」
「セットは五時から、定食は六時から」
「なにその微妙な名前の違いと時間差」
「セットは冷凍食品で、定食はできたてホカホカの手作りなんだ」
「なら僕も六時の定食で」
「だろ!」
「だな!」
なんてやり取りしているうち、僕は手と足を対角線で出せるようになった。「また明日」という声が遠くからして、前を向いたまま右手を挙げて応える。
それを最後に僕らは、それぞれ帰宅の途に就いたのだった。
「真山や猛のいる寮にお邪魔したい気持ちは凄くあるけど、いいよ」
「そう言ってもらえると気が楽だ。だから眠留も気楽に聞いてね」
真山は立ち止まり、新忍道サークルの練習場へ目を向けた。僕も立ち止まり、練習場に正対する。そこで過ごし、そして経験したことが無数に飛来してきて、胸が熱くなった。
次いで真山は回れ右をし、グラウンドへ体を向ける。そこは身を焦がす炎天下、スタートダッシュをひたすら繰り返した場所だった。蜃気楼を目指すように、ボールを追い続けた場所だった。僕を羽交い絞めにする沢山の腕、皆の真剣な顔と、皆の笑った顔。いつまでもこうしていたいと願うも、それは叶わないのだと自分に言い聞かせ続けた、ひと夏の場所。僕は真山と一緒に、その場所を見つめた。
「サークルに行く眠留を、俺はグラウンドからいつも笑顔で見上げていた。遠くからでも眠留の嬉しそうな様子は一目でわかったし、たまに手を振ってくれたからさ」
湿度の高い声しか出せないことが分かっていたので、えへへと笑って僕は頭を掻いた。そんな僕の誤魔化しを茶化さず、真山は黙って頷いてくれた。
「でも夏休みが始まると、事情が変わった。俺達が今いるこの東側の道は変わらず嬉しげに歩いていたけど、中央図書館に続く北側の道は、気の毒になるほど俯いて歩いていた。今だから言うけど眠留のあれ、心臓に悪かったよ」
片手で頭を掻いていた状態から、両手で頭を抱える状態へ僕は移行した。それでも腰砕けにならなかったのは、体を鍛えに鍛えた、この夏のお蔭だったのだろう。
「眠留の様子を猛も心配していたから二人で話し合い、部に参加させてみることにした。先ずは共同研究者のいる陸上部に誘い、眠留が掛け持ちに慣れたら、次は俺のいるサッカー部にも参加させる。こんな計画を俺達は立てた。不思議だけど俺達には、この計画が成功する予感があってさ。だから的中した時はさすが俺達だって、二人で心ゆくまで自画自賛したよ」
驚愕し真山へ体を向けた。すると真山は「そんなに瞼を開けたら目が零れ落ちそうだ、呼吸もちゃんとしてくれよ」と頬を緩めた。何のことか理解できず暫く呆けていると、目が乾いて息苦しくなってきた。真山が言っていたのは、僕のことだったのである。瞬きと深呼吸を繰り返す僕にとろりと笑い、真山は話を再開した。
「うつむいてトボトボ歩く眠留を見かけなくなったことは、寮でも話題になってさ。北側の道の先に住む寮生としては、あんな歩き方をする湖校生を、気に掛けずにはいられなかったんだね」
あれホント心臓に悪かったよと芝居っけたっぷりに胸を押さえる真山へ、こっちこそ心臓が止まりそうだから勘弁して下さいと僕は懇願した。それでも「さてどうしようかな」などと、真山は人の悪い笑みを浮かべている。よって僕は話題変更を兼ね、たったいま閃いたことを告げた。
「そ、そうそう真山。寮で話題になったそれが、三年長たちが判を押したように言った『噂はかねがね聞いている』なのかな?」
そうなのだ、僕は今やっと、正解じみたものを思い付くことができたのである。それを聞いた真山は気配をパッと変え、
「正解」
と顔をほころばせた。有頂天になった僕は、右拳を空へ突き上げジャンプした。けどそれ如きでは喜びを到底表現しきれなかったので、着地と同時に三連続バク転からのバク宙を追加してゆく。下がアスファルトでなければ伸身宙返りで最後を飾ったんだけどなあと残念に思いつつ、どっと噴き出た汗を両手で拭う。それすら心地よく感じられ、僕は真山に笑いかけた。けどそこに、僕の予想した真山はいなかった。真山は初めて目にする顔を僕に向けていた。それは僕にとって馴染み深い、「やっちまった~」という、激しい後悔の表情だったのである。
「えっと真山、僕また、何かやらかしちゃった?」
いつものクセで、というか己のDNAを忠実に再現して、僕はオドオド尋ねた。すると、
「ごめん、俺はまだ、眠留との付き合いが短かすぎて、北斗のようには出来なかったよ。本当にごめんね」
と、真山はそれこそ心臓に悪いほど俯いてしまった。僕は走り寄り、慌てふためきながら真山を弁護した。
「入学してからの付き合いだから短くても仕方ないよ。というか北斗も、それより付き合いの長い昴も、僕はちっとも理解してあげられない。だから真山は悪くないよ!」
「悪くないって言われているのに、悪いと思い続けるのは信義にもとる。それを俺に教えてくれたのは、眠留だ。だから俺、信じることにするよ」
それを教えた事などこれっぽっちも思い出せなかったけど、似たような場面が体育祭であったような気もするし、何よりいつもの爽やかさが真山に戻ったので、僕は高速首肯を繰り返した。真山は大勢の女子と、そしてナイショだけど女子だけでなく僕も虜にする、学年一の美男子だけが成しうる麗しい笑みを零した。
「寮での噂が正解なのは、嘘じゃないんだ。ただそれは、二つの内の一つでしかない。しかも、小さいほうの正解でしかない。早とちりを、させちゃったね」
高速首肯そのままのスピードで、僕はそれを横振りに変えた。そんな僕とは何重もの意味で正反対の真山は、頼もしく一つ頷き、先を続けた。
「けどもう一つの大きい方の正解は、時間がなさ過ぎて今は話せない。だから眠留、提案していいかい?」
首を縦に振ることすらできず、僕は唾をゴクンと呑み込んだ。なぜなら真山は途轍もなく素晴らしい提案をこれからするのだと、なぜか僕は確信していたのである。その喉の動きを肯定と解釈し、真山は問うた。
「できたら今日か明日、寮に泊まりに来られないかな、眠留」
その一言は、僕の意識を過去の世界へ吹き飛ばしてしまった。
果てしなく続く大草原。
轡を並べる大勢の仲間。
草原をただ駆け抜ける自由な日々。
そんな、幾人もの僕が経験した数百年に渡る記憶を、積層化された時間結晶の中で、僕は追想したのだ。
幸いそれは呼吸一回分ほどの長さで去って行き、僕は意識の焦点をこちらへ戻すことができた。ぼんやり霞んだ僕の視界が、像をくっきり結んでゆく。すると絶妙なタイミングで、
「お帰り」
真山が僕の視界に入ってきた。そして、
「これで俺も、北斗や天川さんの仲間入りができたんだね」
真山はそう言い、白皙の美貌に心からの喜びを浮かべた。僕との付き合いがまだ短くとも、僕が時々あの状態になることを、この友は知っていたのである。恥かしい限りだがそれ以上の嬉しさと、待たせてはならないというそれをも超える想いのお蔭で、僕は返事を何とかひねり出した。
「明日でいい?」
「もちろんいいさ、待っているよ眠留」
真山はすぐさまそう応えて、僕の両肩に手を置く。そして手に優しく力を入れ、ゆっくり僕を回転させ、南の方角へ向かせた。
「校門まで送って行きたいけど、俺が眠留の立場だったら、俺はそれを望まない。でも無理なら一緒に行くよ。どうする?」
恥ずかしやら嬉しいやらに加え、肩に置かれた真山の手の優しさに一杯一杯だった僕は、右手と右足を同時に出して答えた。
「うん、一人で大丈夫だよ」
左手と左足を、わざと同時に出して続ける。
「今日は時間を割いてくれてありがとう」
更に右手と右足で、
「真山、また明日」
僕はこんなふうに、右手右足、左手左足を交互に使って校門を目指した。後ろから、ためらいがちに声が掛かる。
「それ、故意にやっているんだよね」
「そう、故意。普通に歩こうとすると、かえって混乱して絶対引っくり返るから、普通じゃない歩き方をわざとしているんだよ」
なら安心だね、という爽やかな声が今度は掛けられた。「安心して」と僕は返す。
「安心だけど気に掛けていい?」
「いいけど遅くならないでね」
「寮に帰っても洗濯しかやることなくてさ」
「夕ご飯は何時から?」
「セットは五時から、定食は六時から」
「なにその微妙な名前の違いと時間差」
「セットは冷凍食品で、定食はできたてホカホカの手作りなんだ」
「なら僕も六時の定食で」
「だろ!」
「だな!」
なんてやり取りしているうち、僕は手と足を対角線で出せるようになった。「また明日」という声が遠くからして、前を向いたまま右手を挙げて応える。
それを最後に僕らは、それぞれ帰宅の途に就いたのだった。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
紹嘉後宮百花譚 鬼神と天女の花の庭
響 蒼華
キャラ文芸
始まりの皇帝が四人の天仙の助力を得て開いたとされる、その威光は遍く大陸を照らすと言われる紹嘉帝国。
当代の皇帝は血も涙もない、冷酷非情な『鬼神』と畏怖されていた。
ある時、辺境の小国である瑞の王女が後宮に妃嬪として迎えられた。
しかし、麗しき天女と称される王女に突きつけられたのは、寵愛は期待するなという拒絶の言葉。
人々が騒めく中、王女は心の中でこう思っていた――ああ、よかった、と……。
鬼神と恐れられた皇帝と、天女と讃えられた妃嬪が、花の庭で紡ぐ物語。
【完結】国を追われた巫女見習いは、隣国の後宮で二重に花開く
gari
キャラ文芸
☆たくさんの応援、ありがとうございました!☆ 植物を慈しむ巫女見習いの凛月には、二つの秘密がある。それは、『植物の心がわかること』『見目が変化すること』。
そんな凛月は、次期巫女を侮辱した罪を着せられ国外追放されてしまう。
心機一転、紹介状を手に向かったのは隣国の都。そこで偶然知り合ったのは、高官の峰風だった。
峰風の取次ぎで紹介先の人物との対面を果たすが、提案されたのは後宮内での二つの仕事。ある時は引きこもり後宮妃(欣怡)として巫女の務めを果たし、またある時は、少年宦官(子墨)として庭園管理の仕事をする、忙しくも楽しい二重生活が始まった。
仕事中に秘密の能力を活かし活躍したことで、子墨は女嫌いの峰風の助手に抜擢される。女であること・巫女であることを隠しつつ助手の仕事に邁進するが、これがきっかけとなり、宮廷内の様々な騒動に巻き込まれていく。
※ 一話の文字数を1,000~2,000文字程度で区切っているため、話数は多くなっています。
一部、話の繋がりの関係で3,000文字前後の物もあります。
あの日の誓いを忘れない
青空顎門
ファンタジー
一九九九年、人類は異世界からの侵略者テレジアと共に流入した異界のエネルギーにより魔法の力を得た。それから二五年。未だ地球は侵略者の脅威に晒されながらも、社会は魔法ありきの形へと変容しつつあった。
そんな世界の中で、他人から魔力を貰わなければ魔法を使えず、幼い頃無能の烙印を押された玉祈征示は恩人との誓いを守るため、欠点を強みとする努力を続けてきた。
そして現在、明星魔導学院高校において選抜された者のみが所属できる組織にして、対テレジアの遊撃部隊でもある〈リントヴルム〉の参謀となった征示は、三年生の引退と共に新たな隊員を迎えることになるが……。
※小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様、ノベルバ様にも掲載しております。
後宮物語〜身代わり宮女は皇帝に溺愛されます⁉︎〜
菰野るり
キャラ文芸
寵愛なんていりません!身代わり宮女は3食昼寝付きで勉強がしたい。
私は北峰で商家を営む白(パイ)家の長女雲泪(ユンルイ)
白(パイ)家第一夫人だった母は私が小さい頃に亡くなり、家では第二夫人の娘である璃華(リーファ)だけが可愛がられている。
妹の後宮入りの用意する為に、両親は金持ちの薬屋へ第五夫人の縁談を準備した。爺さんに嫁ぐ為に生まれてきたんじゃない!逃げ出そうとする私が出会ったのは、後宮入りする予定の御令嬢が逃亡してしまい責任をとって首を吊る直前の宦官だった。
利害が一致したので、わたくし銀蓮(インリェン)として後宮入りをいたします。
雲泪(ユンレイ)の物語は完結しました。続きのお話は、堯舜(ヤオシュン)の物語として別に連載を始めます。近日中に始めますので、是非、お気に入りに登録いただき読みにきてください。お願いします。
一杯の紅茶の物語
りずべす
キャラ文芸
カフェ『TEAS 4u』には日々、様々なお客様が訪れます。
大好きなテニスができなくなり、ぼんやりと毎日を過ごしていた少女。
バイトをいくつも掛け持ちし、写真を撮り続ける若者。
先生にずっと好意を寄せている少年。
突然来店した元店主。
間近に控えた結婚に不安を抱いている女性。
そんな彼、彼女たちが紡ぐ心満たされるストーリー。たった一杯の紅茶が、あなたの人生の転機になる――。
ハバナイスデイズ!!~きっと完璧には勝てない~
415
キャラ文芸
「ゆりかごから墓場まで。この世にあるものなんでもござれの『岩戸屋』店主、平坂ナギヨシです。冷やかしですか?それとも……ご依頼でしょうか?」
普遍と異変が交差する混沌都市『露希』 。
何でも屋『岩戸屋』を構える三十路の男、平坂ナギヨシは、武市ケンスケ、ニィナと今日も奔走する。
死にたがりの男が織り成すドタバタバトルコメディ。素敵な日々が今始まる……かもしれない。
皇太后(おかあ)様におまかせ!〜皇帝陛下の純愛探し〜
菰野るり
キャラ文芸
皇帝陛下はお年頃。
まわりは縁談を持ってくるが、どんな美人にもなびかない。
なんでも、3年前に一度だけ出逢った忘れられない女性がいるのだとか。手がかりはなし。そんな中、皇太后は自ら街に出て息子の嫁探しをすることに!
この物語の皇太后の名は雲泪(ユンレイ)、皇帝の名は堯舜(ヤオシュン)です。つまり【後宮物語〜身代わり宮女は皇帝陛下に溺愛されます⁉︎〜】の続編です。しかし、こちらから読んでも楽しめます‼︎どちらから読んでも違う感覚で楽しめる⁉︎こちらはポジティブなラブコメです。
あの日咲かせた緋色の花は
棺ノア
キャラ文芸
「私、負けるのキライなの」
「そんなのでボクに勝とうとしたの?」
荒れ果てた世界の片隅で、今日も彼女たちは暴れ狂う。
一見何の変哲もない高校生の上城 芽愚(わいじょう めぐ)と中学生の裕璃(ゆり)は、特殊な性質を持ちあわせた敏腕な殺し屋である。殺伐とした過去を持つ2人の未来で待つのは希望か、絶望か。
"赤を認識できない"少女と"殺しに抵抗を感じない"少女が描く、非日常的日常の、悲惨で残忍な物語。
※何やら平和そうなタイトルですが、流血表現多めです。苦手な方は注意してください
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる