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五章
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「ふおうっ、ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ。殊勝な心掛けじゃが、ちいとばかり気が早いの。眠留、次は翔化聴力に切り替えてごらん」
次はどんな面白い体験ができるのだろうと、僕は喜び勇んで翔化聴力に切り替えた。けど予想に反し、世界は無音のままだった。拍子抜けするも、それで当然だよなと思い返した。今二人は形の稽古をしているのであり、魔想と戦っているのではない。だから僕がいつも耳にしている派手な戦闘音が聞こえてくるわけ、ないのである。
とはいえ、水晶がこの場面で無駄な指示を出すなど、それこそ絶対ありえない。よって僕はあれこれ考えるのを止め、ただぼんやり耳を澄ませる事にした。ぼへ~っとするだけなら僕にも才能があると、胸を張って言えるからね。
そんなこんなで僕は、自分が今どこで何をしているかを忘れ、ただボヘ~っとしていた。翔化視力を閉ざし、暗闇の中、ただただぼんやりしていた。すると、不意に気づいた。僕は世界の在り様を、音として聞いていた。それは複雑かつ荘厳な、たとえようもないほど美しい音だった。水晶が心に語りかけてきた。
「この音をもとに人の創りしが、音楽の起源じゃ。特にクラシック音楽には、この音の影響が色濃く出ておる。天才達が上位聴力でこの荘厳な音を聴き、それを元に、交響曲や協奏曲等々を作曲していったのじゃな。眠留が好んで聴いているものの中にはそれが幾つか含まれておる故、儂もしばしば離れへ赴き、楽しませてもらっておるの」
「え~っ、そうだったの!」
驚きと喜びのあまり、思わず翔化視力で世界を見渡した。その途端、水晶がなぜ「ちいとばかり気が早い」と言ったかを、魂のレベルで理解した。僕の好きなクラシックのメロディーが次々やって来て、荘厳な音楽と調和していく光景が、眼前に繰り広げられていた。音が音であると同時に色としても存在する世界で、無数の音と色が無限のバリエーションで調和しつつ、楽しげにダンスを踊っていたのである。その巨大な美に圧倒され、僕は何もかも忘れてその世界に浸っていた。けど不意に疑問が湧き起こってきた。初めは見ることも聞くこともできなかったのに、今はどうして、こうもはっきり見て聞くことができるのかな?
「ヒントが欲しいかの」
「うん欲しい、ぜひぜひヒントをください!」
いつになく楽しげな水晶にひっぱられ、楽しくて仕方なくなった僕は息せき切って尋ねた。カッ、カッ、カッと豪快に笑い、水晶はヒントを出してくれた。
「翔刀術のゆっくり稽古中、眠留は目を閉じておったろう。あれは、なんでかの」
かつて研究した課題だったので、僕は自信を持って答えた。
「初めは無意識に目を閉じていたんだけど、途中から気づいたんだ。視覚を使わないと、意識をその分、触覚に振り分けられるんだって」
見るという行為は、実はとても大変な作業で、人は脳のかなりの部分をつぎ込みそれを行っている。人は無意識に、多大な生命力を消費して視覚を働かせているのだ。よって目を閉じると、視覚に費やしていた分が浮くため、生命力に余裕ができる。然るにそれを、身体操作という触覚へ振り分けることが、可能になるのだ。
「うむ、そうじゃ。ならば儂が稽古中、道場を闇と無音で包む理由も解るじゃろう」
「うん、解る。そうすることで、昴と輝夜さんの視覚と聴覚を閉ざしているんだよね。道場は今なんの匂いもしないし、二人は食事をしている訳でもないから、嗅覚と味覚も閉ざされている。だから残るは触覚だけ。二人は今、通常の何倍も敏感に、自分の体が動く様子を感じているんだね」
豊かな心と鋭敏な感受性を持つ二人が意思力の全てをそそぎ、破格の身体能力を発揮する体を操っているのだから、さぞかし莫大な電気信号が二人の神経を駆け巡っているのだろう。いや、だろうではなく、僕はそれをこの目で見たんだった。う~む、あれはマジで、綺麗だったよなあ。
「眠留よ、少し違うておるぞ。我が直弟子はその様子を感じているだけではない。己が神経の成長の様子を、直弟子らは今、上位視力でまざまざと見ているのじゃ。それを見るのと、見ないのとでは、何かが違ってはこぬかの」
僕はポンと手を打った。
「そうか、確信を持てるんだね。僕ら翔人にとって、確信は何より強い力。神経が急激に成長している様子をいつも直に見ている二人は、揺るぎない確信を持つことができる。だから二人は稽古が始まる前から、もの凄い速さで自分を創り替えていたんだね」
そうだった。二人は稽古前の瞑想中から、体を目まぐるしく創り替えていた。あれは確信のなせる技だったのだと、僕は理解したのである。
「ならば眼前の光景も理解できよう。この音を聴く前、眠留はどうしておった」
そのとき僕は生まれて初めて、閃きの電流が松果体の先端に出現し、それが頭蓋骨内を駆け巡ってゆく様子をこの目で直接見た。閃きはまず小脳を目指し、次いで反転し右側の視床を経て視床下部に至り、そこから脳全体へ散って行ったのである。僕はうめき声を上げた。
――よ~し、これをとことん研究して、仕組みを暴いてやるぞ。そうすれば僕の脳味噌も、ちょっとはマシになってくれるかもしれないしな!
という沸騰寸前の想いを気合いで投げ飛ばし、僕は答えた。
「翔化視力を閉ざし心を鎮めたため、僕の翔化聴力は研ぎ澄まされていた。だから僕はこの音を、耳に拾うことができた。そして一度そうなれば、音の存在を確信できるから、僕は翔化視力でも音を捉えられるようになった。という訳なんだね、水晶!」
「うむ、そういう寸法じゃな」
水晶は顔を真ん丸にして頷いた。その数瞬後、二人の基本打突が終わる。
真夏の日差しと蝉の大合唱が、道場に少しずつ戻ってきた。
その完了をもって、水晶は朗々と宣言した。
「これにて、猫将軍眠留の見取り稽古を終了する」
僕らは三人揃って、水晶へ頭を垂れたのだった。
次はどんな面白い体験ができるのだろうと、僕は喜び勇んで翔化聴力に切り替えた。けど予想に反し、世界は無音のままだった。拍子抜けするも、それで当然だよなと思い返した。今二人は形の稽古をしているのであり、魔想と戦っているのではない。だから僕がいつも耳にしている派手な戦闘音が聞こえてくるわけ、ないのである。
とはいえ、水晶がこの場面で無駄な指示を出すなど、それこそ絶対ありえない。よって僕はあれこれ考えるのを止め、ただぼんやり耳を澄ませる事にした。ぼへ~っとするだけなら僕にも才能があると、胸を張って言えるからね。
そんなこんなで僕は、自分が今どこで何をしているかを忘れ、ただボヘ~っとしていた。翔化視力を閉ざし、暗闇の中、ただただぼんやりしていた。すると、不意に気づいた。僕は世界の在り様を、音として聞いていた。それは複雑かつ荘厳な、たとえようもないほど美しい音だった。水晶が心に語りかけてきた。
「この音をもとに人の創りしが、音楽の起源じゃ。特にクラシック音楽には、この音の影響が色濃く出ておる。天才達が上位聴力でこの荘厳な音を聴き、それを元に、交響曲や協奏曲等々を作曲していったのじゃな。眠留が好んで聴いているものの中にはそれが幾つか含まれておる故、儂もしばしば離れへ赴き、楽しませてもらっておるの」
「え~っ、そうだったの!」
驚きと喜びのあまり、思わず翔化視力で世界を見渡した。その途端、水晶がなぜ「ちいとばかり気が早い」と言ったかを、魂のレベルで理解した。僕の好きなクラシックのメロディーが次々やって来て、荘厳な音楽と調和していく光景が、眼前に繰り広げられていた。音が音であると同時に色としても存在する世界で、無数の音と色が無限のバリエーションで調和しつつ、楽しげにダンスを踊っていたのである。その巨大な美に圧倒され、僕は何もかも忘れてその世界に浸っていた。けど不意に疑問が湧き起こってきた。初めは見ることも聞くこともできなかったのに、今はどうして、こうもはっきり見て聞くことができるのかな?
「ヒントが欲しいかの」
「うん欲しい、ぜひぜひヒントをください!」
いつになく楽しげな水晶にひっぱられ、楽しくて仕方なくなった僕は息せき切って尋ねた。カッ、カッ、カッと豪快に笑い、水晶はヒントを出してくれた。
「翔刀術のゆっくり稽古中、眠留は目を閉じておったろう。あれは、なんでかの」
かつて研究した課題だったので、僕は自信を持って答えた。
「初めは無意識に目を閉じていたんだけど、途中から気づいたんだ。視覚を使わないと、意識をその分、触覚に振り分けられるんだって」
見るという行為は、実はとても大変な作業で、人は脳のかなりの部分をつぎ込みそれを行っている。人は無意識に、多大な生命力を消費して視覚を働かせているのだ。よって目を閉じると、視覚に費やしていた分が浮くため、生命力に余裕ができる。然るにそれを、身体操作という触覚へ振り分けることが、可能になるのだ。
「うむ、そうじゃ。ならば儂が稽古中、道場を闇と無音で包む理由も解るじゃろう」
「うん、解る。そうすることで、昴と輝夜さんの視覚と聴覚を閉ざしているんだよね。道場は今なんの匂いもしないし、二人は食事をしている訳でもないから、嗅覚と味覚も閉ざされている。だから残るは触覚だけ。二人は今、通常の何倍も敏感に、自分の体が動く様子を感じているんだね」
豊かな心と鋭敏な感受性を持つ二人が意思力の全てをそそぎ、破格の身体能力を発揮する体を操っているのだから、さぞかし莫大な電気信号が二人の神経を駆け巡っているのだろう。いや、だろうではなく、僕はそれをこの目で見たんだった。う~む、あれはマジで、綺麗だったよなあ。
「眠留よ、少し違うておるぞ。我が直弟子はその様子を感じているだけではない。己が神経の成長の様子を、直弟子らは今、上位視力でまざまざと見ているのじゃ。それを見るのと、見ないのとでは、何かが違ってはこぬかの」
僕はポンと手を打った。
「そうか、確信を持てるんだね。僕ら翔人にとって、確信は何より強い力。神経が急激に成長している様子をいつも直に見ている二人は、揺るぎない確信を持つことができる。だから二人は稽古が始まる前から、もの凄い速さで自分を創り替えていたんだね」
そうだった。二人は稽古前の瞑想中から、体を目まぐるしく創り替えていた。あれは確信のなせる技だったのだと、僕は理解したのである。
「ならば眼前の光景も理解できよう。この音を聴く前、眠留はどうしておった」
そのとき僕は生まれて初めて、閃きの電流が松果体の先端に出現し、それが頭蓋骨内を駆け巡ってゆく様子をこの目で直接見た。閃きはまず小脳を目指し、次いで反転し右側の視床を経て視床下部に至り、そこから脳全体へ散って行ったのである。僕はうめき声を上げた。
――よ~し、これをとことん研究して、仕組みを暴いてやるぞ。そうすれば僕の脳味噌も、ちょっとはマシになってくれるかもしれないしな!
という沸騰寸前の想いを気合いで投げ飛ばし、僕は答えた。
「翔化視力を閉ざし心を鎮めたため、僕の翔化聴力は研ぎ澄まされていた。だから僕はこの音を、耳に拾うことができた。そして一度そうなれば、音の存在を確信できるから、僕は翔化視力でも音を捉えられるようになった。という訳なんだね、水晶!」
「うむ、そういう寸法じゃな」
水晶は顔を真ん丸にして頷いた。その数瞬後、二人の基本打突が終わる。
真夏の日差しと蝉の大合唱が、道場に少しずつ戻ってきた。
その完了をもって、水晶は朗々と宣言した。
「これにて、猫将軍眠留の見取り稽古を終了する」
僕らは三人揃って、水晶へ頭を垂れたのだった。
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