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五章
二階堂家、1
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「ただいま~」
玄関の扉を開けた二階堂に、
「おじゃまします」
「おじゃましま~す」
北斗と僕が素早く続いた。するとすぐさま、
「お帰りなさい。さあさあ、台所へどうぞ」
おばさんの明るい声が僕らに降り注いだ。上り框で踊るように体を弾ませているおばさんの仕草に、懐かしさがせり上がってくる。ただただ純粋に子供の帰りを待ちわび、ただただ純粋に子供の帰りを喜んでくれる人。かつて僕のそばにもいて、そして永遠にいなくなってしまった人。おばさんとその人は声も容姿も性格も異なるのに、僕には二人が、瓜二つに思えてならなかった。
「ほらほらスリッパを履いて。はいはい行くよ行くよ~」
自分の家に帰って来ただけの二階堂と、ずば抜けて頭の回転が速い北斗のようにはいかず、まごついてスリッパを履く僕の背中を、おばさんは両手でグイグイ押す。背中に感じるその掌に、またもや瓜二つの感触を覚えた僕は、申し訳ないと思いつつも、足を速めることがどうしてもできなかった。
テーブルに着くなり始まった二階堂家での夕食は、生涯忘れ得ぬ思い出となった。胃が痛むほどの空腹を抱えていた僕らは、大食い競争の決勝戦のように料理を食べまくった。そんな僕らをおばさんは終始、嬉しくて嬉しくてたまらないといった眼差しで見つめていた。
「先日、猫将軍君の家で開かれた夕食会と比べたら、料理の質は劣るでしょうけど、量だけはたっぷりあるから思う存分食べてね」
「とんでもないです! めちゃくちゃ美味しいです!」
「野菜が美味しすぎです! 俺は野菜が大好きなんです!」
食事が始まってからずっと、呼吸より料理をかっこむことを優先してきた僕と北斗は、たったこれだけの返事をしただけで酸欠状態になりハーハー息をついた。「うむ、それでこそ成長期の男の子だ。ガッハッハッ」と豪快に笑うおじさんの横で、おばさんは目を潤ませる。
「お口に合ったようで良かったわ。それに、野菜を褒めてくれてありがとう。ウチの男どもときたら、ほうっておくとお肉ばかり食べてしまうの。だからせめて家では野菜を食べさせたいと思って、おばさん頑張ってきたのよ」
「うむ、旨い旨い、野菜は旨いなあ、ガッハッハ」
おじさんは箸で野菜だけを大量につまみ、口へぱくぱく放り込んでゆく。まったくアンタはと言って、おばさんがおじさんの背中をドガッと叩いた。僕なら打撲しかねない音が鳴り響き、台所に笑いが溢れた。
「猫将軍はどうよ。何か気に入ったものはあったか?」
ラブラブな両親を友人に見られたのが恥ずかしかったのだろう、二階堂が話を振ってきた。テーブルからこぼれやしないかと危ぶまれるほど大量に並べられた料理の一つ一つに顔を向け、僕は想いのままを口にした。
「どれもこれも美味しいです。胃だけじゃなく、心も満たされるような、そんな料理だと僕は感じました」
お世辞や追従ではなく、僕は心底そう感じていた。昴にはまだ作り出せない何かがこれらの料理に込められていると、僕には思えてならなかったのである。けどこれが、思いもよらぬ結果を呼んだ。瞬きを盛んにしながら僕を見つめていたおばさんが、瞬きを止め目をギュッと瞑ったのち、エプロンで顔を覆い泣き始めたのだ。
「ごめんなさいね、こんなところを見せちゃって。でもおばさん、猫将軍君のお母さんの気持ちを思うと、どうしようもないの。こんないい子を残しあんなに早く一人で逝ってしまって、さぞ心残りだっただろうと思うと、おばさんはもう・・・」
そう言って肩を震わせるおばさんを叱り宥めつつ、おじさんが僕に謝罪した。
「一番つらいのはこの子なのに、お前が泣いてどうする。猫将軍君、本当にすまない。母親とは、こういうものなのだ。どうか、許してやってくれないだろうか」
感謝の気持と、かつて経験した感謝の想い出で胸がいっぱいになり、僕はすぐさま返事をすることができなかった。でも、悪いことなど一つもしていないのに僕ごときに頭を下げるおじさんと、母のためにこれほど泣いてくれるおばさんの真心へ、今回こそはしっかり応えたいという願いが突き上げてきたお蔭で、僕は二人へ心の丈を伝えることができた。
「僕には、家族ぐるみの付き合いをしてきた幼馴染がいます。その子の家を、母を亡くしてから初めて訪れた時も、僕は今とまったく同じ経験をしました。幼馴染のお母さんが僕の母のために泣き、幼馴染のお父さんがそれを隣で宥める。あの時の二人は、今のおじさんとおばさんに寸分たがいませんでした。だからどうか、謝らないでください。あの時も、そして今も、僕は感謝の気持ちでいっぱいなだけなのです。おじさん、おばさん、ありがとうございました」
当時十歳だった僕は心から感謝しつつも、昴の両親にそれを伝えられず、押し黙って泣くことしかできなかった。いや、多分それは違う。昴の両親の件がなく、今回が初めてだったなら、僕は十中八九おじさんとおばさんに、感謝の気持ちを伝えられなかった。今回が二回目だったからこそ僕はお二人に、心のままを伝えることができたのである。胸の奥深くで何となく思った。昴のご両親に、初めて恩返しできた気がするな、と。
僕の返事は、どうか謝らないでくださいという願いを十全に叶えてくれた。しかし、だから泣かないでくださいという願いへは、完全な逆効果となってしまった。おばさんはエプロンをぐしゃぐしゃにしながら「こんなに優しい息子さんに育って、お母さんは喜んでいるからね」と僕に語りかけ続け、その隣でおじさんは滝の涙を流し「うむ、うむ」ばかりを繰り返す。二階堂の下のお兄さんが「漢をこれほど泣かすとは、お前は漢だ」と泣く横で、上のお兄さんが「お前のような漢が京馬のそばにいてくれて、俺は嬉しい」と涙を流す。そんな家族一人一人にティッシュペーパーを箱ごと渡しゴミ箱を用意しつつ「すまんな二人とも、いつものことだから気にしないでくれ」と二階堂は余裕をかましていたが、その実、台所で一番鼻をかんでいたのは二階堂自身だった。僕はどうしていいか分からず、右隣に座る北斗に助けを求めた。北斗は自前のティッシュペーパーで鼻を噛みながら、
「学校での二階堂の様子を、皆さんにお話ししよう」
そう耳打ちしてきた。僕は北斗に手を合わせ目で訴える。「頼む北斗。お前から話を切り出してくれないか」 頼れる我らがリーダーは任せておけと頷き、二階堂の学校での様子を皆に話し始めた。
僕らの年齢の男子は、親しい友人や面白いクラスメイトについて家族に話すことはあっても、学校での自分の様子をペラペラ話すことはまず無い。然るにおじさんもおばさんもお兄さん達も、初めて耳にする末っ子の話を夢中になって聴いてくれた。
「二階堂は十組のかけがえのないムードメーカーで、いつもクラスを笑いの渦に巻きこんでくれるんです。例えば、夏休みの話題で盛り上がっていた七月十六日の昼休み‥‥」
頭抜けて記憶力の良い北斗が、二階堂のエピソードを次から次へと披露してゆく。僕らの意図を察した二階堂は顔を赤くして恥ずかしさに耐えてくれていたが、記憶力だけでなく頭の回転にも秀でた北斗がその時の様子をあまりに面白おかしく話すので、とうとう耐え切れなくなってしまったらしい。
「頼む、頼むからそこらで勘弁してくれ~!」
二階堂は身を躍らせ、北斗の口を手で塞いだ。しかしそうなることを予期していた北斗はすかさず左手を上げ、左隣の僕にパンッとバトンタッチ。口を塞がれた北斗に代わり、今度は僕が二階堂の美点をまくしたてた。
「ホントそのとおりなんです。男気溢れ、人情篤く、そのうえ笑いのセンスにも長けていますから、二階堂がいてくれるだけで、僕らは安心して笑うことができるんですよ」
おばさんは北斗と僕の話に引き続き涙を流していたが、その涙はさっきとは正反対の想いによって生み出された涙だった。よって僕らは安心して、二階堂のエピソードを紹介して行った。
とはいえ、二階堂のダメージがそろそろ上限を迎えつつあるのもまた事実。僕らは頷き合い、話を締めくくることにした。北斗、僕の順で二階堂へ顔を向ける。
「こんな感じで、俺らの学校生活は最高だよな」
「だよな、二階堂」
虚を突かれ、二階堂は間抜け面を一瞬さらした。だがその直後、
「ああ、俺らは最高だぜ!」
二階堂はニカッと笑い、両方の掌をこちらに向けた。僕と北斗も同じようにして、三人でパンッとハンドタッチする。胸のすく軽快な音が台所に鳴り響いた。するとなぜか、
「クッッ!」
今度はおじさんが、巨体を震わせ泣き始めたのである。
「まったくアンタは、ほら泣き止んで。ごめんね二人とも、こんなとこ見せちゃって。はいはい分かった分かった、私はちゃんと分かっているからね」
泣き笑いになったおばさんが、おじさんを優しく慰める。おじさんも安心しきった表情で、思う存分涙を流している。
そんな二人の姿に、僕も輝夜さんとこんな夫婦になれたらいいなという想いが胸に飛来してしまい、僕は一人密かに顔を爆発させたのだった。
玄関の扉を開けた二階堂に、
「おじゃまします」
「おじゃましま~す」
北斗と僕が素早く続いた。するとすぐさま、
「お帰りなさい。さあさあ、台所へどうぞ」
おばさんの明るい声が僕らに降り注いだ。上り框で踊るように体を弾ませているおばさんの仕草に、懐かしさがせり上がってくる。ただただ純粋に子供の帰りを待ちわび、ただただ純粋に子供の帰りを喜んでくれる人。かつて僕のそばにもいて、そして永遠にいなくなってしまった人。おばさんとその人は声も容姿も性格も異なるのに、僕には二人が、瓜二つに思えてならなかった。
「ほらほらスリッパを履いて。はいはい行くよ行くよ~」
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テーブルに着くなり始まった二階堂家での夕食は、生涯忘れ得ぬ思い出となった。胃が痛むほどの空腹を抱えていた僕らは、大食い競争の決勝戦のように料理を食べまくった。そんな僕らをおばさんは終始、嬉しくて嬉しくてたまらないといった眼差しで見つめていた。
「先日、猫将軍君の家で開かれた夕食会と比べたら、料理の質は劣るでしょうけど、量だけはたっぷりあるから思う存分食べてね」
「とんでもないです! めちゃくちゃ美味しいです!」
「野菜が美味しすぎです! 俺は野菜が大好きなんです!」
食事が始まってからずっと、呼吸より料理をかっこむことを優先してきた僕と北斗は、たったこれだけの返事をしただけで酸欠状態になりハーハー息をついた。「うむ、それでこそ成長期の男の子だ。ガッハッハッ」と豪快に笑うおじさんの横で、おばさんは目を潤ませる。
「お口に合ったようで良かったわ。それに、野菜を褒めてくれてありがとう。ウチの男どもときたら、ほうっておくとお肉ばかり食べてしまうの。だからせめて家では野菜を食べさせたいと思って、おばさん頑張ってきたのよ」
「うむ、旨い旨い、野菜は旨いなあ、ガッハッハ」
おじさんは箸で野菜だけを大量につまみ、口へぱくぱく放り込んでゆく。まったくアンタはと言って、おばさんがおじさんの背中をドガッと叩いた。僕なら打撲しかねない音が鳴り響き、台所に笑いが溢れた。
「猫将軍はどうよ。何か気に入ったものはあったか?」
ラブラブな両親を友人に見られたのが恥ずかしかったのだろう、二階堂が話を振ってきた。テーブルからこぼれやしないかと危ぶまれるほど大量に並べられた料理の一つ一つに顔を向け、僕は想いのままを口にした。
「どれもこれも美味しいです。胃だけじゃなく、心も満たされるような、そんな料理だと僕は感じました」
お世辞や追従ではなく、僕は心底そう感じていた。昴にはまだ作り出せない何かがこれらの料理に込められていると、僕には思えてならなかったのである。けどこれが、思いもよらぬ結果を呼んだ。瞬きを盛んにしながら僕を見つめていたおばさんが、瞬きを止め目をギュッと瞑ったのち、エプロンで顔を覆い泣き始めたのだ。
「ごめんなさいね、こんなところを見せちゃって。でもおばさん、猫将軍君のお母さんの気持ちを思うと、どうしようもないの。こんないい子を残しあんなに早く一人で逝ってしまって、さぞ心残りだっただろうと思うと、おばさんはもう・・・」
そう言って肩を震わせるおばさんを叱り宥めつつ、おじさんが僕に謝罪した。
「一番つらいのはこの子なのに、お前が泣いてどうする。猫将軍君、本当にすまない。母親とは、こういうものなのだ。どうか、許してやってくれないだろうか」
感謝の気持と、かつて経験した感謝の想い出で胸がいっぱいになり、僕はすぐさま返事をすることができなかった。でも、悪いことなど一つもしていないのに僕ごときに頭を下げるおじさんと、母のためにこれほど泣いてくれるおばさんの真心へ、今回こそはしっかり応えたいという願いが突き上げてきたお蔭で、僕は二人へ心の丈を伝えることができた。
「僕には、家族ぐるみの付き合いをしてきた幼馴染がいます。その子の家を、母を亡くしてから初めて訪れた時も、僕は今とまったく同じ経験をしました。幼馴染のお母さんが僕の母のために泣き、幼馴染のお父さんがそれを隣で宥める。あの時の二人は、今のおじさんとおばさんに寸分たがいませんでした。だからどうか、謝らないでください。あの時も、そして今も、僕は感謝の気持ちでいっぱいなだけなのです。おじさん、おばさん、ありがとうございました」
当時十歳だった僕は心から感謝しつつも、昴の両親にそれを伝えられず、押し黙って泣くことしかできなかった。いや、多分それは違う。昴の両親の件がなく、今回が初めてだったなら、僕は十中八九おじさんとおばさんに、感謝の気持ちを伝えられなかった。今回が二回目だったからこそ僕はお二人に、心のままを伝えることができたのである。胸の奥深くで何となく思った。昴のご両親に、初めて恩返しできた気がするな、と。
僕の返事は、どうか謝らないでくださいという願いを十全に叶えてくれた。しかし、だから泣かないでくださいという願いへは、完全な逆効果となってしまった。おばさんはエプロンをぐしゃぐしゃにしながら「こんなに優しい息子さんに育って、お母さんは喜んでいるからね」と僕に語りかけ続け、その隣でおじさんは滝の涙を流し「うむ、うむ」ばかりを繰り返す。二階堂の下のお兄さんが「漢をこれほど泣かすとは、お前は漢だ」と泣く横で、上のお兄さんが「お前のような漢が京馬のそばにいてくれて、俺は嬉しい」と涙を流す。そんな家族一人一人にティッシュペーパーを箱ごと渡しゴミ箱を用意しつつ「すまんな二人とも、いつものことだから気にしないでくれ」と二階堂は余裕をかましていたが、その実、台所で一番鼻をかんでいたのは二階堂自身だった。僕はどうしていいか分からず、右隣に座る北斗に助けを求めた。北斗は自前のティッシュペーパーで鼻を噛みながら、
「学校での二階堂の様子を、皆さんにお話ししよう」
そう耳打ちしてきた。僕は北斗に手を合わせ目で訴える。「頼む北斗。お前から話を切り出してくれないか」 頼れる我らがリーダーは任せておけと頷き、二階堂の学校での様子を皆に話し始めた。
僕らの年齢の男子は、親しい友人や面白いクラスメイトについて家族に話すことはあっても、学校での自分の様子をペラペラ話すことはまず無い。然るにおじさんもおばさんもお兄さん達も、初めて耳にする末っ子の話を夢中になって聴いてくれた。
「二階堂は十組のかけがえのないムードメーカーで、いつもクラスを笑いの渦に巻きこんでくれるんです。例えば、夏休みの話題で盛り上がっていた七月十六日の昼休み‥‥」
頭抜けて記憶力の良い北斗が、二階堂のエピソードを次から次へと披露してゆく。僕らの意図を察した二階堂は顔を赤くして恥ずかしさに耐えてくれていたが、記憶力だけでなく頭の回転にも秀でた北斗がその時の様子をあまりに面白おかしく話すので、とうとう耐え切れなくなってしまったらしい。
「頼む、頼むからそこらで勘弁してくれ~!」
二階堂は身を躍らせ、北斗の口を手で塞いだ。しかしそうなることを予期していた北斗はすかさず左手を上げ、左隣の僕にパンッとバトンタッチ。口を塞がれた北斗に代わり、今度は僕が二階堂の美点をまくしたてた。
「ホントそのとおりなんです。男気溢れ、人情篤く、そのうえ笑いのセンスにも長けていますから、二階堂がいてくれるだけで、僕らは安心して笑うことができるんですよ」
おばさんは北斗と僕の話に引き続き涙を流していたが、その涙はさっきとは正反対の想いによって生み出された涙だった。よって僕らは安心して、二階堂のエピソードを紹介して行った。
とはいえ、二階堂のダメージがそろそろ上限を迎えつつあるのもまた事実。僕らは頷き合い、話を締めくくることにした。北斗、僕の順で二階堂へ顔を向ける。
「こんな感じで、俺らの学校生活は最高だよな」
「だよな、二階堂」
虚を突かれ、二階堂は間抜け面を一瞬さらした。だがその直後、
「ああ、俺らは最高だぜ!」
二階堂はニカッと笑い、両方の掌をこちらに向けた。僕と北斗も同じようにして、三人でパンッとハンドタッチする。胸のすく軽快な音が台所に鳴り響いた。するとなぜか、
「クッッ!」
今度はおじさんが、巨体を震わせ泣き始めたのである。
「まったくアンタは、ほら泣き止んで。ごめんね二人とも、こんなとこ見せちゃって。はいはい分かった分かった、私はちゃんと分かっているからね」
泣き笑いになったおばさんが、おじさんを優しく慰める。おじさんも安心しきった表情で、思う存分涙を流している。
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