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二章
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「眠留!」
「眠留コノヤロウ!」
「眠留くん!」
北斗と猛と輝夜さんが駆け寄ってきた。膝に手を当て前屈みになり呼吸を整えていた僕は、上体を起こし三人に手を振る。と同時に、
「「「オオ~~!!」」」
グラウンド全体がどよめいた。僕に駆け寄っていた三人は足を止め、目を見開き上空を見つめている。なにが起こったのだろうと、綿雲がポコポコ浮かぶ五月の青空を僕も見上げた。すると僕の記録の横に、回転する王冠のアイコン付きでこんな文が添えられていた。
同選手のスタート時の反応速度、
0.078秒。
湖校歴代一位の反応速度を称え、
十組にボーナス80点を加える。
「テメー眠留! 0.078ってお前、まんまオリンピックじゃねえか!!」
猛がそう叫び、強烈なヘッドロックを噛ましてきた。汗を沢山かいているから男同士とはいえ恥ずかしかったけど、それを告げると悪ノリされる虞があったため、僕は恥ずかしさを隠し、猛に感謝することでヘッドロックを解除してもらう作戦に出た。
「猛の勧めで教育AIに許可をもらっていたから、脊髄反射で心置きなくスタートを切れたよ。猛のお陰だ、ありがとな」
すると案の定、
「よ、よせやい眠留、俺はただ・・・」
なんて照れ照れになりながら、猛はヘッドロックをほどいてくれた。
まったくもって、かわいい男である。
みたいな感じに、反応速度湖校歴代一位の表示が出ても僕は比較的落ち着いていられたのだけど、猛の隣から進み出たかけがえのない女性の次の一言で、そんな余裕は木っ端微塵に吹き飛んで行った。
「眠留くん、とってもカッコ良かったよ。どうぞこれ、使ってください」
燦然と輝く宝石のような笑顔をほんのり朱に染め、輝夜さんがタオルを差し出す。そのとたん、身も蓋もないデレデレ状態に僕はなってしまった。さすがに露骨すぎやしないかと危惧するも、彼女にならこれでいいと思い返した。だって輝夜さんは、僕の勝利の女神だからね。
しかしその幸せな時間は、北斗の次の一言であっけなく幕を閉じる事となる。むむむ、北斗め~~
「眠留の準決勝当確もめでたいが、そろそろ女子100メートルが始まるようだぞ」
「いけないっ、昴を応援しなきゃ!」
「マズイ、天川さんもうスタブロ前に立ってるじゃん。急ごう!」
三人はそう言い残し、十組の応援席へ慌てて帰って行った。安全エリアに一人残された僕は、ちょっぴり肩を落とす。でもそれ以上に、ここにこうしていられることが僕は嬉しかった。一位でテープを切り準決勝へ進むであろう幼馴染みをゴール正面で迎えられるのは、同じく準決勝へ進む僕だけだからだ。左手首に巻いたメディカルバンドを介し、反応速度に関するお願いを教育AIにして、体をスタートラインの方角へ向ける。
数秒後、全力疾走中も体軸を少しもぶらさない幼馴染みのフォームの美しさに、僕は賞賛の声を上げていた。
予想されていた通り、十組から100メートル準決勝に進んだのは、僕と昴の二人だけだった。僕らは準決勝に臨むべく、白ゲートの方へ歩いて行った。
その途中、調子が狂ったような奇妙な気配を覚え僕はとまどった。昴が、いつもの昴ではない気がしたのである。けど同時に、それを言及してはならないとも感じられたので、ひとまずそれを脇に置き、ずっと伝えたかったことを口にした。
「それにしても、昴の体軸コントロールはいつ見ても半端ないな。マジ勉強になるよ」
「正面に立つ眠留を基準にできたから、凄く走りやすかったよ。眠留、ありがとう」
昴は普段通りの優しい笑みを浮かべつつ、髪の毛一本分の奇妙な気配をこぼす。それは見ようによっては、眉目秀麗さを際立たせるかすかな髪の乱れのように感じられたので、
「うん、どういたしまして」
僕はその気配を話題にせず、当たり障りのない返事をした。だが喉に刺さった小骨のように、それは己が存在を強烈に主張していた。白組応援エリアの後ろをスタートラインに向かって歩きながら、奇妙な気配について考え続ける。それは沈黙を生み、そしてその沈黙は、場の保たない重圧感のようなものを僕らの周囲に形成していった。
今トラックでは、赤組男子による1500メートル予選が行われていた。ラストスパートに入った先頭集団へ、白組からも大声援が送られている。そのせいか、応援エリアの後ろを歩く僕らを気に掛ける人は誰もいない。そんなエアポケットのような空白地帯を、トラックに目を向けながら僕らは黙って歩いた。無言の時間が、重圧感のようなものを完全な重圧感へと変える。なんとかせねばと、体育祭に係わる話題を昴へ振った。
「1500メートルは準決勝がなくて、予選の次が決勝なんだよね。決勝は、午後だっけ」
「ええ、午後最初に行われる100メートル決勝のすぐあとに、予定されているわ」
「ウチの組から決勝に行けた男子はいなかったね。猛が出場していたら間違いなく一位だったのに、残念でならないよ」
「そうね、龍造寺君なら間違いなく一位だったでしょうね」
「・・・」
「・・・」
重圧感が会話の中断という形でとうとう具現化し、僕は半ばパニックになった。幼稚園入園日から付き合いのあるこの幼馴染みと場を保てない瞬間が来るなんて、僕には青天の霹靂としか思えなかったのである。平静さを装っていられる最後の力を振り絞り、僕は提案した。
「あっ、先頭選手がそろそろゴールする。昴、僕らも応援しよう」
僕の提案に昴は再度、奇妙な気配を髪の毛一本分こぼして頷いた。だが今回のそれは先程とは異なる、美女の妖艶さを際立たせる危険な乱れ髪として僕の脳裏に映った。その瞬間、場を保てないという青天の霹靂が、天変地異へと格上げされる。完全なパニック状態となった僕はやけっぱちの応援を選手達に送ることで、意識の手綱をどうにか握っていられたのだった。
赤組男子1500メートル予選に続き、白組女子の1000メートル予選が行われた。女子は男子と異なり、40人の出場選手をトラックの両端に20人ずつ分けてスタートさせるので、男子のようなハラハラ感はない。その代わり先頭集団が二つ形成される女子1000メートル予選は、片時も目が離せないレースとなる。僕と昴は終始、声を枯らせて選手達に声援を送った。そのお蔭か、昴は普段の昴に粗方戻ってくれた。ほっとした表情で昴に手を振る。
「じゃあな昴、頑張れよ」
「眠留もがんばってね」
白組女子1000メートルの予選終了を合図に、僕ら準決勝出場者は上空の3D映像に従い指定された場所に座った。予選レーンは組ごとに抽選で決まるから同じ組の選手は全員同じレーンに並ぶが、準決勝以降は着順によってレーンが決められる。予選を白赤合わせて11位、白組だけなら6位で通過した僕は、男子第二走者の第3レーン。昴は全体2位、白組だけなら1位で通過したから女子第一走者の第1レーンだ。僕ら二人は手を伸ばせば指の触れ合う近さにいたが、二人を隔てるその距離が、今の僕らにはありがたかった。
赤組女子の1000メートル予選が終了した。次が、僕らだ。僕の前に並ぶ、第一走者7人が立ち上がる。準決勝出場者は白赤合わせて28人。そのうち7人だけが、決勝へ駒を進められる。予選とはまるで違う緊張感をまとった7人が号砲一発、スタートを切った。さあ、僕の番だ。僕は立ち上がり、スタブロを自分用に調整した。すると、予選とは比較にならない大きなざわめきが周囲に生じた。
――しまった忘れていた、僕は湖校歴代最速の反応速度を、ついさっき出したばかりだったんだ!
それを忘れず対策をきちんと立てていれば、やり過ごせたと思う。皆の視線に最初から気づいていれば、眼前に迫った100メートル準決勝に、どうにかこうにか集中できたはずだ。しかし、後悔先に立たずとはまさにこの事。皆の注目を一身に集めている状況に突然気づいた僕は、生来のあがり症が鎌首をもたげるのを、押し留めることがどうしてもできなかった。
だがその時、
「眠留、大丈夫よ」
左後ろから声がかかった。振りかえるとそこに、いつもと変わらぬ幼馴染の笑顔があった。唯一無二の幼馴染だけができる、いついかなる時も僕を安心させる笑顔があった。僕はようやく悟った。
昴はこの瞬間のために最も得意な1000メートルではなく、100メートルに出場したのだと。
「眠留コノヤロウ!」
「眠留くん!」
北斗と猛と輝夜さんが駆け寄ってきた。膝に手を当て前屈みになり呼吸を整えていた僕は、上体を起こし三人に手を振る。と同時に、
「「「オオ~~!!」」」
グラウンド全体がどよめいた。僕に駆け寄っていた三人は足を止め、目を見開き上空を見つめている。なにが起こったのだろうと、綿雲がポコポコ浮かぶ五月の青空を僕も見上げた。すると僕の記録の横に、回転する王冠のアイコン付きでこんな文が添えられていた。
同選手のスタート時の反応速度、
0.078秒。
湖校歴代一位の反応速度を称え、
十組にボーナス80点を加える。
「テメー眠留! 0.078ってお前、まんまオリンピックじゃねえか!!」
猛がそう叫び、強烈なヘッドロックを噛ましてきた。汗を沢山かいているから男同士とはいえ恥ずかしかったけど、それを告げると悪ノリされる虞があったため、僕は恥ずかしさを隠し、猛に感謝することでヘッドロックを解除してもらう作戦に出た。
「猛の勧めで教育AIに許可をもらっていたから、脊髄反射で心置きなくスタートを切れたよ。猛のお陰だ、ありがとな」
すると案の定、
「よ、よせやい眠留、俺はただ・・・」
なんて照れ照れになりながら、猛はヘッドロックをほどいてくれた。
まったくもって、かわいい男である。
みたいな感じに、反応速度湖校歴代一位の表示が出ても僕は比較的落ち着いていられたのだけど、猛の隣から進み出たかけがえのない女性の次の一言で、そんな余裕は木っ端微塵に吹き飛んで行った。
「眠留くん、とってもカッコ良かったよ。どうぞこれ、使ってください」
燦然と輝く宝石のような笑顔をほんのり朱に染め、輝夜さんがタオルを差し出す。そのとたん、身も蓋もないデレデレ状態に僕はなってしまった。さすがに露骨すぎやしないかと危惧するも、彼女にならこれでいいと思い返した。だって輝夜さんは、僕の勝利の女神だからね。
しかしその幸せな時間は、北斗の次の一言であっけなく幕を閉じる事となる。むむむ、北斗め~~
「眠留の準決勝当確もめでたいが、そろそろ女子100メートルが始まるようだぞ」
「いけないっ、昴を応援しなきゃ!」
「マズイ、天川さんもうスタブロ前に立ってるじゃん。急ごう!」
三人はそう言い残し、十組の応援席へ慌てて帰って行った。安全エリアに一人残された僕は、ちょっぴり肩を落とす。でもそれ以上に、ここにこうしていられることが僕は嬉しかった。一位でテープを切り準決勝へ進むであろう幼馴染みをゴール正面で迎えられるのは、同じく準決勝へ進む僕だけだからだ。左手首に巻いたメディカルバンドを介し、反応速度に関するお願いを教育AIにして、体をスタートラインの方角へ向ける。
数秒後、全力疾走中も体軸を少しもぶらさない幼馴染みのフォームの美しさに、僕は賞賛の声を上げていた。
予想されていた通り、十組から100メートル準決勝に進んだのは、僕と昴の二人だけだった。僕らは準決勝に臨むべく、白ゲートの方へ歩いて行った。
その途中、調子が狂ったような奇妙な気配を覚え僕はとまどった。昴が、いつもの昴ではない気がしたのである。けど同時に、それを言及してはならないとも感じられたので、ひとまずそれを脇に置き、ずっと伝えたかったことを口にした。
「それにしても、昴の体軸コントロールはいつ見ても半端ないな。マジ勉強になるよ」
「正面に立つ眠留を基準にできたから、凄く走りやすかったよ。眠留、ありがとう」
昴は普段通りの優しい笑みを浮かべつつ、髪の毛一本分の奇妙な気配をこぼす。それは見ようによっては、眉目秀麗さを際立たせるかすかな髪の乱れのように感じられたので、
「うん、どういたしまして」
僕はその気配を話題にせず、当たり障りのない返事をした。だが喉に刺さった小骨のように、それは己が存在を強烈に主張していた。白組応援エリアの後ろをスタートラインに向かって歩きながら、奇妙な気配について考え続ける。それは沈黙を生み、そしてその沈黙は、場の保たない重圧感のようなものを僕らの周囲に形成していった。
今トラックでは、赤組男子による1500メートル予選が行われていた。ラストスパートに入った先頭集団へ、白組からも大声援が送られている。そのせいか、応援エリアの後ろを歩く僕らを気に掛ける人は誰もいない。そんなエアポケットのような空白地帯を、トラックに目を向けながら僕らは黙って歩いた。無言の時間が、重圧感のようなものを完全な重圧感へと変える。なんとかせねばと、体育祭に係わる話題を昴へ振った。
「1500メートルは準決勝がなくて、予選の次が決勝なんだよね。決勝は、午後だっけ」
「ええ、午後最初に行われる100メートル決勝のすぐあとに、予定されているわ」
「ウチの組から決勝に行けた男子はいなかったね。猛が出場していたら間違いなく一位だったのに、残念でならないよ」
「そうね、龍造寺君なら間違いなく一位だったでしょうね」
「・・・」
「・・・」
重圧感が会話の中断という形でとうとう具現化し、僕は半ばパニックになった。幼稚園入園日から付き合いのあるこの幼馴染みと場を保てない瞬間が来るなんて、僕には青天の霹靂としか思えなかったのである。平静さを装っていられる最後の力を振り絞り、僕は提案した。
「あっ、先頭選手がそろそろゴールする。昴、僕らも応援しよう」
僕の提案に昴は再度、奇妙な気配を髪の毛一本分こぼして頷いた。だが今回のそれは先程とは異なる、美女の妖艶さを際立たせる危険な乱れ髪として僕の脳裏に映った。その瞬間、場を保てないという青天の霹靂が、天変地異へと格上げされる。完全なパニック状態となった僕はやけっぱちの応援を選手達に送ることで、意識の手綱をどうにか握っていられたのだった。
赤組男子1500メートル予選に続き、白組女子の1000メートル予選が行われた。女子は男子と異なり、40人の出場選手をトラックの両端に20人ずつ分けてスタートさせるので、男子のようなハラハラ感はない。その代わり先頭集団が二つ形成される女子1000メートル予選は、片時も目が離せないレースとなる。僕と昴は終始、声を枯らせて選手達に声援を送った。そのお蔭か、昴は普段の昴に粗方戻ってくれた。ほっとした表情で昴に手を振る。
「じゃあな昴、頑張れよ」
「眠留もがんばってね」
白組女子1000メートルの予選終了を合図に、僕ら準決勝出場者は上空の3D映像に従い指定された場所に座った。予選レーンは組ごとに抽選で決まるから同じ組の選手は全員同じレーンに並ぶが、準決勝以降は着順によってレーンが決められる。予選を白赤合わせて11位、白組だけなら6位で通過した僕は、男子第二走者の第3レーン。昴は全体2位、白組だけなら1位で通過したから女子第一走者の第1レーンだ。僕ら二人は手を伸ばせば指の触れ合う近さにいたが、二人を隔てるその距離が、今の僕らにはありがたかった。
赤組女子の1000メートル予選が終了した。次が、僕らだ。僕の前に並ぶ、第一走者7人が立ち上がる。準決勝出場者は白赤合わせて28人。そのうち7人だけが、決勝へ駒を進められる。予選とはまるで違う緊張感をまとった7人が号砲一発、スタートを切った。さあ、僕の番だ。僕は立ち上がり、スタブロを自分用に調整した。すると、予選とは比較にならない大きなざわめきが周囲に生じた。
――しまった忘れていた、僕は湖校歴代最速の反応速度を、ついさっき出したばかりだったんだ!
それを忘れず対策をきちんと立てていれば、やり過ごせたと思う。皆の視線に最初から気づいていれば、眼前に迫った100メートル準決勝に、どうにかこうにか集中できたはずだ。しかし、後悔先に立たずとはまさにこの事。皆の注目を一身に集めている状況に突然気づいた僕は、生来のあがり症が鎌首をもたげるのを、押し留めることがどうしてもできなかった。
だがその時、
「眠留、大丈夫よ」
左後ろから声がかかった。振りかえるとそこに、いつもと変わらぬ幼馴染の笑顔があった。唯一無二の幼馴染だけができる、いついかなる時も僕を安心させる笑顔があった。僕はようやく悟った。
昴はこの瞬間のために最も得意な1000メートルではなく、100メートルに出場したのだと。
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