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二章
放電現象
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徳川家康は三翔家を嫌っていたと僕は考えていたが、それは間違いだった。
嫌っていたから僕のご先祖様は関東の隅に追いやられたと考えていたが、それも間違いだった。
僕はご先祖様を、いや自分自身を、悲劇に見舞われた正義の味方のように考えていたが、それも間違いだった。
僕はただの、傲慢な子供だった。保護されていることに気づかず、自分の悲劇性と高潔性に酔いしれ、そのあげく保護者を見下すような、残念で痛々しい子供でしかなかったのだ。
輝夜さんが教えてくれた天海の言葉、『三翔家は我ら二翔家より主筋に近い』から被った痛手が、その証拠だろう。
三翔家は、翔人の主家ではない。
三翔家はただ、主筋に近いだけでしかない。
翔人の主家は、別にあるのだ。
これらのことに、僕は心を砕かれるほどの痛手を被った。
それこそが、傲慢で痛々しく残念な子供だった、証拠なのである。
「眠留くん、私の声が聞こえる?」
鈴を振るような輝夜さんの声が耳に届いた。うずくまり続けたいと愚図る心と体に鞭を打ち、顔を上げる。
「眠留くん、私はこの前の闇油との戦闘で、生命力の追加流入ができるようになったの。眠留くんも、できるよね」
僕はゆっくり頷いた。
「なら今から、私と一緒にそれをしてみませんか?」
確かにこのままじゃマズイと感じた僕は、上体を起こし居住まいを正し目を閉じることで、彼女に承諾の意を伝えた。深くゆっくり呼吸し心を静めながら、松果体の振動数を上昇させる。それと連動し松果体を輝かせ、脳を内側から光で満たしていく。これは戦闘モードではない通常モードの追加方法で、いつもならこれだけで心身に活力が戻り流入も自動終了するのだけど、なぜか今回はここで終わらなかった。輝きが加速度的に強まり、脳細胞の活性化が止まらなくなってしまったのだ。そして輝きと活性化が限界を超えた刹那、全シナプスを直結したような衝撃が心にほとばしる。その衝撃は心と体の境界を瞬時に飛び越え神経を駆け巡り、痙攣と見紛うばかりの震えとなって、全身を激しく揺さぶったのだった。
「なっ、何だったんだ、今のは」
目を見ひらき震え声で呟いた。生命力の追加流入が可能になり二週間近く経ったが、こんな強烈な体験をしたのはこれが始めてだったのである。一体全体どうしたのだろうと体へ目を向けた。体に収まりきれなかった生命力が、手と足の指先から、電気放電の如くバチバチ放出されていた。
「眠留くん、私達、どうなっちゃったのかな」
隣から輝夜さんの不安げな声が届いた。顔を向けると、彼女の指先からも生命力が放出されていた。
「僕はいつも通りの方法で生命力を補充したのだけど、なぜかこうなっちゃったんだ。でも気分は悪くないし、体からも不快な気配は伝わってこない。輝夜さんはどうだろう。気分が悪いとか不快だとかを、感じるかな?」
不安そうに眉をひそめる彼女を安心させることが今すべき最優先事項だと確信した僕は、普段通りの僕で彼女にそう話しかけた。お姉さんモードのHAIに、眠留は輝夜さんの前だとホント別人になるのね、と褒めてもらえた気がした。
「うん、眠留くんの言うとおり、気分も悪くないし不快な気配もない。不安に思う必要なんて、無いみたいね」
「うん、そう思うよ。この放電もどきも他の人には見えないみたいだから、周りを気にする必要も無いんじゃないかな。というか見えていたら、今ごろ大騒ぎだよ。あの男の子なんて、特に大はしゃぎするだろうね。『あのお兄ちゃんとお姉ちゃん、指から電気を放っているよ!』ってさ」
丁度ベンチの横を通り過ぎようとしている、幼稚園年長組くらいの男の子へ僕らは目をやった。両親に挟まれ、三人並んで手をつないでいるのが嬉しくて仕方ないのだろう。男の子は運動会かお遊戯会のように、ぴょんぴょん飛び跳ねながら歩いていた。その幸せいっぱいの光景に頬をほころばせた輝夜さんへ、男の子が「お姉ちゃんこんにちは!」と元気よく手を振る。輝夜さんも、嬉しさいっぱいに手を振りかえした。男の子の御両親に「こんにちは」と挨拶した僕へ、「デートですか」「お似合いのカップルですね」と、二人は揃って笑顔を向けてくれた。
「眠留くんと一緒にいると、子供達が微笑みかけてくれるよね。先週の子たちも、とっても可愛かった。みんな、どうしてるかなあ」
「あ~、そうだね、ハハハ・・・」
名残惜しそうに男の子と手を振り合う輝夜さんとは裏腹に、僕は苦笑し言葉を濁した。先週、輝夜さんと一緒に近所の子たちとこの公園で遊んだのは、僕にとっても掛け値なしに幸せな想い出だ。けど、その後がいけなかった。子供達の親の一人がウチの神社の熱心な氏子さんで、しかもその人は地域情報ネットワークの元締めのような人だったから、「神社の坊ちゃんにお姫様のような彼女ができたそうよ」と一晩で近所中に知れ渡ってしまったのだ。それだけでも赤面ものなのに、
「最近、縁結びのお守りがよく売れてのう。これも眠留のお陰だ」
「あらお祖父さん、絵馬も縁結びのお願いで飛ぶように売れていますよ」
「私の通う小学校でも有名だよ。うちのお守りをランドセルからさげたカップルが大勢できて、お祭り騒ぎになっちゃった」
と家族から現在進行形でからかわれている僕としては、輝夜さんの言葉に無条件で同意することができなかったのである。
とはいえ、そのせいで輝夜さんの幸せな想い出に水を差すなんて真似はしたくない。よって僕はこれを足掛かりに、放電もどきへの不安を一掃することにした。
「あんなに小さな子と楽しく手を振り合えたんだから、きっと大丈夫だよ。それになんだか、放電も少なくなってきた気がしない?」
「ほんとだ! 初めは30センチくらいあったのに、今は20センチくらいになってる!」
僕らは互いの手を見せ合い、放電が短くなっていることを確認した。するとこの現象が、とたんに惜しく思えてくるのが人の常というもの。僕らはそれから暫く、消えゆく放電現象を様々なものに見立てて遊んだのだった。
嫌っていたから僕のご先祖様は関東の隅に追いやられたと考えていたが、それも間違いだった。
僕はご先祖様を、いや自分自身を、悲劇に見舞われた正義の味方のように考えていたが、それも間違いだった。
僕はただの、傲慢な子供だった。保護されていることに気づかず、自分の悲劇性と高潔性に酔いしれ、そのあげく保護者を見下すような、残念で痛々しい子供でしかなかったのだ。
輝夜さんが教えてくれた天海の言葉、『三翔家は我ら二翔家より主筋に近い』から被った痛手が、その証拠だろう。
三翔家は、翔人の主家ではない。
三翔家はただ、主筋に近いだけでしかない。
翔人の主家は、別にあるのだ。
これらのことに、僕は心を砕かれるほどの痛手を被った。
それこそが、傲慢で痛々しく残念な子供だった、証拠なのである。
「眠留くん、私の声が聞こえる?」
鈴を振るような輝夜さんの声が耳に届いた。うずくまり続けたいと愚図る心と体に鞭を打ち、顔を上げる。
「眠留くん、私はこの前の闇油との戦闘で、生命力の追加流入ができるようになったの。眠留くんも、できるよね」
僕はゆっくり頷いた。
「なら今から、私と一緒にそれをしてみませんか?」
確かにこのままじゃマズイと感じた僕は、上体を起こし居住まいを正し目を閉じることで、彼女に承諾の意を伝えた。深くゆっくり呼吸し心を静めながら、松果体の振動数を上昇させる。それと連動し松果体を輝かせ、脳を内側から光で満たしていく。これは戦闘モードではない通常モードの追加方法で、いつもならこれだけで心身に活力が戻り流入も自動終了するのだけど、なぜか今回はここで終わらなかった。輝きが加速度的に強まり、脳細胞の活性化が止まらなくなってしまったのだ。そして輝きと活性化が限界を超えた刹那、全シナプスを直結したような衝撃が心にほとばしる。その衝撃は心と体の境界を瞬時に飛び越え神経を駆け巡り、痙攣と見紛うばかりの震えとなって、全身を激しく揺さぶったのだった。
「なっ、何だったんだ、今のは」
目を見ひらき震え声で呟いた。生命力の追加流入が可能になり二週間近く経ったが、こんな強烈な体験をしたのはこれが始めてだったのである。一体全体どうしたのだろうと体へ目を向けた。体に収まりきれなかった生命力が、手と足の指先から、電気放電の如くバチバチ放出されていた。
「眠留くん、私達、どうなっちゃったのかな」
隣から輝夜さんの不安げな声が届いた。顔を向けると、彼女の指先からも生命力が放出されていた。
「僕はいつも通りの方法で生命力を補充したのだけど、なぜかこうなっちゃったんだ。でも気分は悪くないし、体からも不快な気配は伝わってこない。輝夜さんはどうだろう。気分が悪いとか不快だとかを、感じるかな?」
不安そうに眉をひそめる彼女を安心させることが今すべき最優先事項だと確信した僕は、普段通りの僕で彼女にそう話しかけた。お姉さんモードのHAIに、眠留は輝夜さんの前だとホント別人になるのね、と褒めてもらえた気がした。
「うん、眠留くんの言うとおり、気分も悪くないし不快な気配もない。不安に思う必要なんて、無いみたいね」
「うん、そう思うよ。この放電もどきも他の人には見えないみたいだから、周りを気にする必要も無いんじゃないかな。というか見えていたら、今ごろ大騒ぎだよ。あの男の子なんて、特に大はしゃぎするだろうね。『あのお兄ちゃんとお姉ちゃん、指から電気を放っているよ!』ってさ」
丁度ベンチの横を通り過ぎようとしている、幼稚園年長組くらいの男の子へ僕らは目をやった。両親に挟まれ、三人並んで手をつないでいるのが嬉しくて仕方ないのだろう。男の子は運動会かお遊戯会のように、ぴょんぴょん飛び跳ねながら歩いていた。その幸せいっぱいの光景に頬をほころばせた輝夜さんへ、男の子が「お姉ちゃんこんにちは!」と元気よく手を振る。輝夜さんも、嬉しさいっぱいに手を振りかえした。男の子の御両親に「こんにちは」と挨拶した僕へ、「デートですか」「お似合いのカップルですね」と、二人は揃って笑顔を向けてくれた。
「眠留くんと一緒にいると、子供達が微笑みかけてくれるよね。先週の子たちも、とっても可愛かった。みんな、どうしてるかなあ」
「あ~、そうだね、ハハハ・・・」
名残惜しそうに男の子と手を振り合う輝夜さんとは裏腹に、僕は苦笑し言葉を濁した。先週、輝夜さんと一緒に近所の子たちとこの公園で遊んだのは、僕にとっても掛け値なしに幸せな想い出だ。けど、その後がいけなかった。子供達の親の一人がウチの神社の熱心な氏子さんで、しかもその人は地域情報ネットワークの元締めのような人だったから、「神社の坊ちゃんにお姫様のような彼女ができたそうよ」と一晩で近所中に知れ渡ってしまったのだ。それだけでも赤面ものなのに、
「最近、縁結びのお守りがよく売れてのう。これも眠留のお陰だ」
「あらお祖父さん、絵馬も縁結びのお願いで飛ぶように売れていますよ」
「私の通う小学校でも有名だよ。うちのお守りをランドセルからさげたカップルが大勢できて、お祭り騒ぎになっちゃった」
と家族から現在進行形でからかわれている僕としては、輝夜さんの言葉に無条件で同意することができなかったのである。
とはいえ、そのせいで輝夜さんの幸せな想い出に水を差すなんて真似はしたくない。よって僕はこれを足掛かりに、放電もどきへの不安を一掃することにした。
「あんなに小さな子と楽しく手を振り合えたんだから、きっと大丈夫だよ。それになんだか、放電も少なくなってきた気がしない?」
「ほんとだ! 初めは30センチくらいあったのに、今は20センチくらいになってる!」
僕らは互いの手を見せ合い、放電が短くなっていることを確認した。するとこの現象が、とたんに惜しく思えてくるのが人の常というもの。僕らはそれから暫く、消えゆく放電現象を様々なものに見立てて遊んだのだった。
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