僕の名前は、猫将軍眠留

初山七月

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二章

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 結局、僕は人生初の英国式茶会を上手くこなすことができた。輝夜さんが身につけている本物のマナーに、助けてもらえたのである。後で必ず意見を求めてくる僕の性格を考慮し茶会を観察していたHAI によると、「マナーの本質は互いを束縛しあう決まりではなく、互いを自由にする手順だから」とのことらしい。その言葉どおりだったと、僕はのちにあの茶会を振り返り、しみじみ思ったものだ。
 輝夜さんは英国式茶会の手順に従い、僕を心からもてなしてくれた。その温かさに緊張のほぐれた僕は、同じ手順で彼女へ温かさのお礼をした。彼女はそれを喜び、喜ぶ彼女に僕も喜びを覚えた。その心の交流が、優しく親密な空気を二人の間にゆっくり育てていった。そんな新しい世界を、輝夜さんは僕に紹介してくれたのである。「彼女が僕の誇りであるように、僕も彼女の誇りとなろう」 輝夜さんのいる新しい世界でお茶を飲みながら、僕は心底そう思ったのだった。
 夕方、お店が再び混み始める前に僕らは席を立ち、黄昏の公園を二人で歩いた。風はなく、日の光をたっぷり浴びた大地は温かだったが、僕は上着を脱ぎ彼女の肩にかけた。輝夜さんは僕に顔を向け、ありがとうと微笑んだ。その微笑みに、彼女が何かを決意しつつあると感じた僕は、無言で頷き返した。僕らは言葉を交わすことなく歩いた。そして二人が最初の時を過ごした湖を臨む堤防で、くれないに染まる世界を見送った。
 輝夜さんは身動き一つせず、沈みゆく夕日を見つめていた。僕も静かに、昼から夜へ変遷する世界を見つめていた。西の稜線に、夕日の最後のひと雫が染み、消える。そのひと雫を受け取ったかのように、彼女の決意に光が灯るのを僕ははっきり感じた。
「眠留くん、私はもう一度考えてみたい。昔とは違う今の私で、白銀家についてしっかり考えてみたいの。自分だけの世界に閉じこもった井の中の蛙ではない、この新しい私で」
 日が沈み、急速に明度を落としてゆくこのくすんだ世界で、一人光を放つ彼女は堤防へ一歩近づき、両手で髪をかき上げた。その白銀はくぎんの襟足に、自ら変わろうとする白い花を僕は思わずにいられなかった。
「次の土曜と日曜、湖校に入学して以来、私は初めて家に帰る。その二日間で、きちんと向き合ってくるね。今まで目を背けてきた、家族と私の違いを」
 胸が激しく痛んだ。子供のころ、家族唯一の運動音痴だった僕は、たったそれだけのことに悶え苦しんでいた。輝夜さんはいつから、家族と自分の違いを感じていたのだろう。それは彼女に、どれほどの痛みを強いたのだろう。
「そしてそれを胸に、湖校に通ってみる。湖校でなら、新しい結論に出会えると思うの。広い世界を知った新しい私の結論を、導き出せると思うの。お隣にあなたがいてくれる、あの場所でなら、きっと」
 彼女がかつてどれほどの痛みを覚えたのか、僕にはわからない。彼女の新たな決意が今後彼女をどれだけ苦しめるのかも、僕にはわからない。だが彼女は、それと向き合う決意をした。葛藤の末、それを受け止める覚悟をした。ならば僕は彼女を、命をかけて守る。僕は一歩前へ踏み出し、彼女の隣に並んだ。
「来週の土曜日まで十日間かけて、白銀家について眠留くんに話すか話さないかを、私はもう一度考えてみるつもりです。眠留くん、十日後の土曜日に、またここで会って頂けますか」
「もちろんだよ。十日と言わず、十年でも十世紀でも僕は待つ。だからどうか、ゆっくり考えてね」
 自信があった。僕はたとえ1000年でも、輝夜さんを喜んで待つだろう。僕は体を左に向け、彼女と向き合った。彼女も体を右に向け僕と向き合った。彼女は、花の香りを身にまとっていた。
「ありがとう眠留くん。えっとね、本当は、待ってもらいたい事はもう一つあるの」
 輝夜さんは少しうつむき、両手を後ろに回し身をよじった。そして意を決したように顔を上げ姿勢を正すも、僕と目を合わせたとたん顔を真っ赤にして、彼女は再びうつむいてしまった。恥ずかしそうにモジモジする彼女に僕は萌え死にしそうだったが、千年待つと豪語した手前、平静を手放すわけにはいかない。僕は水面下で必死に努力し、それが功を奏したのか彼女は今度こそ意を決して、胸の前で手を合わせ、ゴメンナサイをしながら言った。
「眠留くん、お誕生日おめでとう!」
 おめでとうと言いながらゴメンナサイをするそのほほえましさに、僕の自制心は崩壊寸前まで追い詰められた。あのまま崩壊していたら僕は心の赴くまま、輝夜さんを抱きしめていただろう。だがそれは、紙一重で回避された。誕生日おめでとうの言葉を、彼女は本当は、プレゼントを差し出しながら言いたかったはずだと気づいたからである。それができなかった理由を容易に推測できた僕は「うん、ありがとう」と、至極無難な謝意を示すことしかできなかった。
 とは言うものの、プレゼントを手渡せない事をこれほど悔やんでいる彼女が、愛しくてたまらなかったのもまた事実。ゆるみっぱなしになりたいと主張する頬の意志を100%受け入れ、僕はニコニコしていた。
 すると輝夜さんの全身からこわばりが消え、僕に負けないニコニコ顔になった。それが嬉しくて更にニコニコしていたら、ゴメンナサイの形に合わされていた彼女の手が、真摯な祈りの形へと変わった。
「大好きな人がニコニコ笑っているだけで、こんなに幸せな気持ちになるのね」
 彼女は目を伏せ、呟いた。
「眠留くん、本当は私、眠留くんの誕生日プレゼントを、今ここに持っているの」
 彼女はポシェットを胸にギュッと抱きしめる。小さな白い花をあしらった若葉色のポシェットにどんなプレゼントが入っているかとても気になったけど、それはきっと、僕との別れを想定して選ばれたプレゼントなのだろう。という想いが気配として出ていたのか彼女は瞼を開け、「やっぱりわかる?」と寂しげに笑った。
「僕はここ数日、輝夜さんと離ればなれになるだろうと考えていた。そしてその気持ちのまま輝夜さんに渡すプレゼントを選んでいたら、僕は今、絶対あたふたしたはずなんだ。ああどうしよう、もう一度選び直したいけどそのためには待ってもらわなきゃいけないし、それなら渡したほうが良いのかな、いややっぱりもう一度選び直したいな・・・ってさ」
 演技を一切せず、あたふたする気持ちを僕は身振り手振りで彼女に伝えた。そんな僕に彼女は寂しげな笑みを引っ込め、きょとんとした。でもすぐさまそれは懸命に笑いを堪える姿に変わり、そして口もとを覆った手からプッと笑い声が漏れるや、彼女はアハハと笑い始めた。
「眠留くんは、やっぱり解ってくれていたのね。そう、眠留くんの言うとおりなの。私ずっと、あたふたしてたんだ」
 確かに僕らはほんの半日前まで、離ればなれになる決意をしていた。でも僕はそれを、悲しい過去にしたくない。今は無理でもいつかきっと、それを笑い話にしてみせるのだ。その大切な第一回目としてはまあまあ上手くいったんじゃないかな、と僕は胸中秘かに安堵の息をついた。
「眠留くん、改めて言うね。眠留くんへの誕生日プレゼントを、私にもう一度選ばせてください。十日間待ってもらうことになっちゃうけど、いいかな?」
「もちろんだよ。十日と言わず、十年でも十世紀でも僕は待つ。だからどうか、ゆっくり選んでね」
 あえて同じ言葉で千年待つ意志を伝えると、彼女は天女のように微笑んだ。ふと思った。
 比喩ではなく現実として、僕は彼女を千年待ったのではないだろうか。
 彼女と釣り合う男になるべく、僕は千年かけて自分を鍛えたのではないだろうか。
 なぜならそう考えでもしないと、彼女への想いを説明するすべが無かったからだ。
 世界一好きな、かぐや姫へのこの想いを。



 あの日から十日経った、今日。
 狭山湖の堤防北端にある東屋で一旦立ち止まり、僕はハイ子に頼んだ。
「十日前のゴールデンウイーク最終日、輝夜さんと初めてこの公園で会った時は、彼女を午後七時近くまで引き留めてしまった。でも今日は日が沈む前に、彼女を家に帰すつもりだ。だからハイ子、午後五時になったら今の僕の言葉を、僕に伝えてくれ」
 輝夜さんと二人だけの時間を過ごしているうち、次こそは彼女を早めに帰すという十日越しの決意が揺らぐかもしれない。揺らぐどころか夢のように楽しい時間が、僕にそれを綺麗さっぱり忘れさせてしまうかもしれない。それを危惧した僕は急に思い立ち、ハイ子に頼むという保険をかけておく事にしたのだ。
「かしこまりました。マナーモード、アラーム、電気ショックの順でお知らせいたします。それでは、素敵なデートを」
 ハイ子はそう言って、スリープモードの指示を受ける前に自分からスリープした。そのおしゃまな物言いと気遣いに、自然と頬がほころんでゆく。英国式茶会の説明で荷が重すぎるとHAIに判断されたあの日を境に、ハイ子は変わって行った。素直さが取り柄の子供から、おしゃまで優しい少女へと、印象が変化したのである。HAIから様々なことを懸命に学んでいるに違いないハイ子に、真摯さで負けてなるものかと、僕は改めて思った。
 前回はいつまでも一緒にいたいという気持ちに抗しきれず、彼女を迎えに来たAICAアイカ(AI電気自動車)を見送ったのは、日が完全に落ちた午後七時近くだった。車内から盛んに手を振る彼女に僕は笑顔を保っていたが、彼女を乗せたAICAが夜の暗がりへ消えてゆく光景に、本当は激しく後悔していた。世界が明るく安全な内に、彼女を家に送り届けるべきだった。暗がりの中を一人で帰すならせめて僕も一緒に家まで赴き、彼女が玄関の向こうに消えるまで見届けるべきだった。彼女の乗る自動車を見送りながら、僕は自分を激しく責めたのである。
 いや違う、もっと正直になろう。
 人類史上類を見ない高度な安全性を獲得したこの社会で、輝夜さんを日没前に家へ帰さねばと思うのは、僕にその資格がないからだ。
 今の僕に、輝夜さんを夜まで引き留めておく資格は、まだ無い。
 僕はそう、心の一番深い場所で確信していたのである。
 胸に手を当てそれを再確認し、湖を臨むベンチへ歩を進める。
 そこに―――
 白いワンピース姿の、輝夜さんがいた。
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