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ダイブ8 オルレアンの乙女 〜ジャンヌ・ダルク編 〜
第95話 防具も立派な武器ってことで
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「ぼくの力は『武器』なんでね。防具も立派な武器ってことで……」
そこまで言ったところで、セイはそのまま片膝をついて、その場に蹲った。
『強がりね。防具があっても、相当にきいているはず……』
ハマリエルは教会の中空をすべるように移動してきた。
『とどめをさしてあげるわ』
セイはかたわらにあった椅子の背もたれに手をついて、よろよろと立ち上がった。が、そこへハマリエルが両手の指をひらいて、ビームを撃ってきた。
セイは自分の目の前に剣の壁を現出させる。ぎりぎりのところで、剣がビームをはじき飛ばした。
とその瞬間、ガシャーンという耳をつんざくような音。
ステンドグラスの窓をやぶって、大量の剣が飛び込んできた。
背後から飛び込んできた剣が、ハマリエルの背中を狙う。
『陽動でしたか!』
ハマリエルはからだをくるりと反転させて、うしろをむくと、自分にむかって飛んでくる剣の群れにむかって、手をつきだした。
『させませんよ!』
ハマリエルの手のひらが光り、その先にプリズムのようなキラキラとした壁が現出した。
『バリアなのか!』
セイはここにきてはじめてみる、ハマリエルの力に目をみはった。
バリアによって、剣はハマリエルのからだの数センチ手前で、ことごとく停止させられた。だが、ハマリエルのからだには届かなかったが、次々と飛び込んでくる剣の勢いはとめきれなかった。
目の前で膨大な剣を受けとめたまま、ハマリエルのからだはじりじりとうしろに後退していく。
『な、なんて力なのぉ』
ハマリエルが受けとめている剣は、すでに針山のようになっていたが、さらにその上から、剣が飛び込んでいき、ハマリエルをうしろへと押し込んでいった。
こちらに無防備な背中をみせたまま、ハマリエルが近づいてくるのをみて、セイはすっくとたちあがり、刀を構えた。
『まさか、これが狙いだったの』
背後で刀身をぎらつかせながら待ち構えるセイに気づいて、ハマリエルが声をあげた。
「言ったよね。つよくなったって」
ふいにハマリエルが首だけを180°回転させた。
『セイ、むざむざとやられはしませんわよ』
そう言った瞬間、ハマリエルが自分の前で展開していたバリアの力をといた。とたんに剣の群れがハマリエルのからだを突き刺し、ものすごい勢いでハマリエルのからだを祭壇のほうへもっていった。
刀を構えていたセイは自分の頭の上を、弾丸のように飛んで行くハマリエルに手が出せず、ただ見送るしかなかった。
ドスンと重たい音がして、ハマリエルのからだが、祭壇のむこう、教会の奥の壁にぶつかると、剣がそのからだを串刺しにしていく。
ドス、ドス、ドスと剣が突き刺さっていく音が教会内に響く。音が聞こえなくなると、そこには教会の奥の壁に、両手を真横にひろげたまま磔になったハマリエルの姿があった。
『まったく。こんな小細工されるとはね』
「悪知恵と言ってもらいたいな。あんたらのお得意のね」
『だとしたら、詰めが甘いわね。こんなに剣が突き刺さった状態にしちゃあ、あたくしの首まで、刀が届かないでしょうに』
「ああ、確かにね。でもあんたもそこから動けないだろ。その隙になんとかするさ」
『バカじゃないの。こんな剣、いくら突き刺されてても、抜けようと思えば、いくらでも抜けるわよ』
そう言ってにたりとわらうと、ハマリエルは腕を動かそうとした。が、腕はピクリとも動かなかった。
『あら、思ったより、深く食い込んでるのね』
「それもあるけど、たぶん……神のご加護のせいもあると思うよ」
『か、神のか、加護ですってぇ……』
「だって、ここ、教会だよ」
『はん、黄道十二宮に選ばれし、高位の悪魔が教会ごとを怖れるとでも思って?』
「さあ、それはわからないな……」
そこまで言ったところで、セイはそのまま片膝をついて、その場に蹲った。
『強がりね。防具があっても、相当にきいているはず……』
ハマリエルは教会の中空をすべるように移動してきた。
『とどめをさしてあげるわ』
セイはかたわらにあった椅子の背もたれに手をついて、よろよろと立ち上がった。が、そこへハマリエルが両手の指をひらいて、ビームを撃ってきた。
セイは自分の目の前に剣の壁を現出させる。ぎりぎりのところで、剣がビームをはじき飛ばした。
とその瞬間、ガシャーンという耳をつんざくような音。
ステンドグラスの窓をやぶって、大量の剣が飛び込んできた。
背後から飛び込んできた剣が、ハマリエルの背中を狙う。
『陽動でしたか!』
ハマリエルはからだをくるりと反転させて、うしろをむくと、自分にむかって飛んでくる剣の群れにむかって、手をつきだした。
『させませんよ!』
ハマリエルの手のひらが光り、その先にプリズムのようなキラキラとした壁が現出した。
『バリアなのか!』
セイはここにきてはじめてみる、ハマリエルの力に目をみはった。
バリアによって、剣はハマリエルのからだの数センチ手前で、ことごとく停止させられた。だが、ハマリエルのからだには届かなかったが、次々と飛び込んでくる剣の勢いはとめきれなかった。
目の前で膨大な剣を受けとめたまま、ハマリエルのからだはじりじりとうしろに後退していく。
『な、なんて力なのぉ』
ハマリエルが受けとめている剣は、すでに針山のようになっていたが、さらにその上から、剣が飛び込んでいき、ハマリエルをうしろへと押し込んでいった。
こちらに無防備な背中をみせたまま、ハマリエルが近づいてくるのをみて、セイはすっくとたちあがり、刀を構えた。
『まさか、これが狙いだったの』
背後で刀身をぎらつかせながら待ち構えるセイに気づいて、ハマリエルが声をあげた。
「言ったよね。つよくなったって」
ふいにハマリエルが首だけを180°回転させた。
『セイ、むざむざとやられはしませんわよ』
そう言った瞬間、ハマリエルが自分の前で展開していたバリアの力をといた。とたんに剣の群れがハマリエルのからだを突き刺し、ものすごい勢いでハマリエルのからだを祭壇のほうへもっていった。
刀を構えていたセイは自分の頭の上を、弾丸のように飛んで行くハマリエルに手が出せず、ただ見送るしかなかった。
ドスンと重たい音がして、ハマリエルのからだが、祭壇のむこう、教会の奥の壁にぶつかると、剣がそのからだを串刺しにしていく。
ドス、ドス、ドスと剣が突き刺さっていく音が教会内に響く。音が聞こえなくなると、そこには教会の奥の壁に、両手を真横にひろげたまま磔になったハマリエルの姿があった。
『まったく。こんな小細工されるとはね』
「悪知恵と言ってもらいたいな。あんたらのお得意のね」
『だとしたら、詰めが甘いわね。こんなに剣が突き刺さった状態にしちゃあ、あたくしの首まで、刀が届かないでしょうに』
「ああ、確かにね。でもあんたもそこから動けないだろ。その隙になんとかするさ」
『バカじゃないの。こんな剣、いくら突き刺されてても、抜けようと思えば、いくらでも抜けるわよ』
そう言ってにたりとわらうと、ハマリエルは腕を動かそうとした。が、腕はピクリとも動かなかった。
『あら、思ったより、深く食い込んでるのね』
「それもあるけど、たぶん……神のご加護のせいもあると思うよ」
『か、神のか、加護ですってぇ……』
「だって、ここ、教会だよ」
『はん、黄道十二宮に選ばれし、高位の悪魔が教会ごとを怖れるとでも思って?』
「さあ、それはわからないな……」
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