14 / 212
第一章【ゴーレム幼女と魔法少女達】
お母さん! 魔法少女と婆さんに文句を言ったよ!
しおりを挟む
_____「ゴーレムの森 洞窟内部」_____
俺は一度、現実世界に戻る事が出来た。
もう、あんなチャンスは二度と来ないかもしれない。
ショックで膝からその場に崩れ落ちた。
「いやー! しかし、間違えちゃったね! ごめんね~! たまに変なところ飛んで行っちゃうんだ!」
「... ...間違えてない(小声)」
「え? 何? どうしたの? 何か顔色悪いよ?」
「... ...間違えてない(震え声)」
「だから、どうしたの? えっ!? ちょっと!? 泣いてるの?」
魔法少女が慌てた様子で俺の顔覗く、魔法少女に指摘され、自身の目から涙が流れている事に気が付き、俺は迷わずその場で泣き喚いた。
「うわー!! 間違えてないよ!! 早く、さっきの場所に戻してよ!!」
ひっ繰り返した亀のように両手両足をバタバタとばたつかせ、全身で感情を表現。
それを見た魔法少女は。
「いや、無理だよ! たまにランダムに目的地以外の場所に行くから指定は出来ないのよ!」
「お前らそれでも魔女かよ! なんだよその未熟さ! このカスが!!」
俺の横柄な態度を見て、流石に魔法婆の琴線を刺激したのか今まで優しかった魔法婆も声を荒げる。
「花島君! その言い方は酷いんじゃない? どうしてあの場所にこだわるの?」
「ひどいのはお前らだよ!! 少しでも夢見させやがって!!」
「だから、どうしたのよ?」
「あそこが俺のいた世界だよ!! だから戻せよ!!」
「いや、だから無理だって... ...」
「いや、だから無理だって... ...」
二人は声を合わせて、言葉を吐く。
「お前らの本来の目的は俺を家から出す事だろ!? だったら、置き去りにすれば良かったじゃねえか!」
「いや、流石に知らない世界に置き去りはかわいそうかな? って... ...」
「律儀だなおい!! その律義さいらねえよ!! ドブだよ!!」
「... ...」
「... ...」
「そうやってお前ら律儀に過ごしてきたんだろうがよ!! 旅行に行ったら、近所の人にもお土産買ってきて!! 未だに小学校の時の担任にも年賀状出して!! 本当、律儀だよおめら!!!」
「いや、近所の人いないし... ...。小学校? 年賀状?」
知らない言葉に困惑を隠せない魔法少女。
「いちいち、人の間違い訂正してくんじゃねえよ!!! 例えの話だろうが!!!」
「... ...」
「... ...」
「そうやってすぐに困った顔してよ! 困り顔は俺だよ!!!」
「... ...」
「... ...」
「ほら! 笑えよ!! お前らの大好物の困り顔だよ!! 困った顔でトホホな気分だよ!!」
「... ...」
「... ...」
「はっはははは!!! 俺が笑ってやったよ!!! 笑ってないとやってらんねえよ!!!」
「... ...」
「... ...」
「本当、やってらんねえよ... ...」
「... ...」
「... ...」
「... ...ごめん」
「気は済んだかい?」
「... ...うん」
俺が落ち着いた様子を確認すると魔法少女がゴーレム幼女様の家のドアをノックする。
しかし、反応がなく、魔法少女がドアを叩く乾いた音は洞窟内にコダマするのみ。
「... ...留守かな?」
魔法少女が首を傾げながらも、ドアノブを捻り、扉を開けるが扉を開けた先にはゴーレム幼女様の姿がない。
「留守みたいだけどどうする?」
「少し待たせてもらおう。花島君、君もそんなところに座ってないで中に入りなさい」
焦燥感丸出しの俺を気遣って、魔法婆が声をかけるが、立ち上がる気力が起き上がらず。
「... ...もう少しこのままでいさせて」
二人はそんな俺の姿を見て、流石に呆れたのか、ため息をつくとゴーレム幼女様の家に入っていった。
それから俺は泣き疲れたのかその場で寝てしまった。
_____「ゴーレムの森 ゴーレム宅内」_____
目が覚めると俺は暖かい布団の中にいた。
____そして、目の前に魔法婆の可愛い寝顔が。
「____うお!!!」
飛び上がると、魔法婆を起こしてしまったのか、目頭を擦りながらむくっと起き上がり。
「あ、おはようございます」
「お・おはようございます」
昨日、あんなに罵声を浴びせたのに寝ている俺を部屋に入れ、布団で寝かしつけてくれたのだろうか。
そんな優しい魔法婆に「気持ちわりい寝顔を近づけるなよ!!」とは流石に言えなかった。
「______みんなこっち来て!!!」
魔法少女の声が洞窟の入口の方から聞こえ、声のした方向に魔法婆と共に駆けて行くと、洞窟前に突如として石を積み上げた塔のようなものがそこに君臨していた。
俺は一度、現実世界に戻る事が出来た。
もう、あんなチャンスは二度と来ないかもしれない。
ショックで膝からその場に崩れ落ちた。
「いやー! しかし、間違えちゃったね! ごめんね~! たまに変なところ飛んで行っちゃうんだ!」
「... ...間違えてない(小声)」
「え? 何? どうしたの? 何か顔色悪いよ?」
「... ...間違えてない(震え声)」
「だから、どうしたの? えっ!? ちょっと!? 泣いてるの?」
魔法少女が慌てた様子で俺の顔覗く、魔法少女に指摘され、自身の目から涙が流れている事に気が付き、俺は迷わずその場で泣き喚いた。
「うわー!! 間違えてないよ!! 早く、さっきの場所に戻してよ!!」
ひっ繰り返した亀のように両手両足をバタバタとばたつかせ、全身で感情を表現。
それを見た魔法少女は。
「いや、無理だよ! たまにランダムに目的地以外の場所に行くから指定は出来ないのよ!」
「お前らそれでも魔女かよ! なんだよその未熟さ! このカスが!!」
俺の横柄な態度を見て、流石に魔法婆の琴線を刺激したのか今まで優しかった魔法婆も声を荒げる。
「花島君! その言い方は酷いんじゃない? どうしてあの場所にこだわるの?」
「ひどいのはお前らだよ!! 少しでも夢見させやがって!!」
「だから、どうしたのよ?」
「あそこが俺のいた世界だよ!! だから戻せよ!!」
「いや、だから無理だって... ...」
「いや、だから無理だって... ...」
二人は声を合わせて、言葉を吐く。
「お前らの本来の目的は俺を家から出す事だろ!? だったら、置き去りにすれば良かったじゃねえか!」
「いや、流石に知らない世界に置き去りはかわいそうかな? って... ...」
「律儀だなおい!! その律義さいらねえよ!! ドブだよ!!」
「... ...」
「... ...」
「そうやってお前ら律儀に過ごしてきたんだろうがよ!! 旅行に行ったら、近所の人にもお土産買ってきて!! 未だに小学校の時の担任にも年賀状出して!! 本当、律儀だよおめら!!!」
「いや、近所の人いないし... ...。小学校? 年賀状?」
知らない言葉に困惑を隠せない魔法少女。
「いちいち、人の間違い訂正してくんじゃねえよ!!! 例えの話だろうが!!!」
「... ...」
「... ...」
「そうやってすぐに困った顔してよ! 困り顔は俺だよ!!!」
「... ...」
「... ...」
「ほら! 笑えよ!! お前らの大好物の困り顔だよ!! 困った顔でトホホな気分だよ!!」
「... ...」
「... ...」
「はっはははは!!! 俺が笑ってやったよ!!! 笑ってないとやってらんねえよ!!!」
「... ...」
「... ...」
「本当、やってらんねえよ... ...」
「... ...」
「... ...」
「... ...ごめん」
「気は済んだかい?」
「... ...うん」
俺が落ち着いた様子を確認すると魔法少女がゴーレム幼女様の家のドアをノックする。
しかし、反応がなく、魔法少女がドアを叩く乾いた音は洞窟内にコダマするのみ。
「... ...留守かな?」
魔法少女が首を傾げながらも、ドアノブを捻り、扉を開けるが扉を開けた先にはゴーレム幼女様の姿がない。
「留守みたいだけどどうする?」
「少し待たせてもらおう。花島君、君もそんなところに座ってないで中に入りなさい」
焦燥感丸出しの俺を気遣って、魔法婆が声をかけるが、立ち上がる気力が起き上がらず。
「... ...もう少しこのままでいさせて」
二人はそんな俺の姿を見て、流石に呆れたのか、ため息をつくとゴーレム幼女様の家に入っていった。
それから俺は泣き疲れたのかその場で寝てしまった。
_____「ゴーレムの森 ゴーレム宅内」_____
目が覚めると俺は暖かい布団の中にいた。
____そして、目の前に魔法婆の可愛い寝顔が。
「____うお!!!」
飛び上がると、魔法婆を起こしてしまったのか、目頭を擦りながらむくっと起き上がり。
「あ、おはようございます」
「お・おはようございます」
昨日、あんなに罵声を浴びせたのに寝ている俺を部屋に入れ、布団で寝かしつけてくれたのだろうか。
そんな優しい魔法婆に「気持ちわりい寝顔を近づけるなよ!!」とは流石に言えなかった。
「______みんなこっち来て!!!」
魔法少女の声が洞窟の入口の方から聞こえ、声のした方向に魔法婆と共に駆けて行くと、洞窟前に突如として石を積み上げた塔のようなものがそこに君臨していた。
0
お気に入りに追加
198
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされ、生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれてしまった、ベテランオッサン冒険者のお話。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる