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1-9.友人と外に遊びに行く
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【駅前】
「恵ちゃん! おつー!」
「遅いじゃない。5分も待ったわ。いい? 時間通りに行動するのは最低限のマナーよ。あなたはそんな______」
「恵ちゃん! 私服可愛いね! なんか、学校に居る時よりも女の子っぽいよ!」
ポプラは生徒会長の説教も聞かずに自分の話をベラベラと続ける。
確かに生徒会長の私服は女の子らしくて可愛い。
まさか、あの生徒会長がピンク色のワンピースを着てくるとは思わなかったので生徒会長にキュンとするまでは行かないが可愛いと思ってしまった。
ただ、ウチの妹も女の子らしさじゃ負けてはいない。
この夏のトレンドでもある麦わら帽子を被り、ボーダーニットは豊かな胸を強調しており、道行く男性の視線は釘付け。
そして、ニットと合わせるようにボーダー統一したミニスカートは先週のバーゲンで1980円で購入したと買い物上手っぷり。
正に走攻守揃ったユーティリティープレーヤーだ。
「うぅ......。お姉ちゃんが友達と買物してる......」
二人の遊ぶ様子を物陰に隠れてウオッチングしている光ちゃんは感動して声を震わせる。
マスクとサングラスを被っているが、俺は存在感が薄いので何もしなくていいだろうと普段着で来た。
需要はないと思うが俺の普段着を記しておこう。
・黒いTシャツ(ユニク〇)
・ジーパン(ユニク〇)
・白いスニーカー(A〇Cマート)
TOTAL3980円のコーディネートだ。
どうだ?
買物上手だろ?
光ちゃんにそれを言ったら。
「うちの犬の方がいいもん着てます」
と軽くあしらわれてしまった。
「泣くほど嬉しいの?」
「ええ。お姉ちゃんが友人と外出するのは初めて見ました。すごい楽しそう」
......楽しそう?
遅刻され、謝罪もないままに腕を引っ張られて食べたくないアイスクリームを口に突っ込まれる姿をどう見ればそう思える?
これも友人がいる奴といない奴の見方の差か?
「あ! 次に行くみたい! お兄さん早く!」
「あ......。う、うん」
そう言ってナチュラルに手を握られた俺は小学生相手にドキッとしてしまった。
俺が思うにロリに目覚めた人間は同学年の女子とかにはそんなこともされないし、する勇気もないのでこう肉体的接触や精神的な距離の近さに幼女に恋愛感情を抱いてしまうのかもしれない。
by.小鳥遊楓
□ □ □
【ショッピングモール】
「これ! 絶対に似合うよ! 着てみて!」
「え......。あたしはそういうのはちょっと......」
妹はショッピングセンター内の洋服屋で生徒会長に服を選んでいるようだが生徒会長は自分の好みと合わないのだろう。
向けられた洋服に抵抗を見せる。
分かるぞ。
俺もたまに買い物に行くが決まって一人だ。
複数人で行ったらあれやこれやと言われて面倒だし、相手が選んでいる間を待っていなくてはいけないという無駄な時間も取られる。
まあ、一緒に行く友達はいないので、行くとしたらポプラとだ。
ただ、ポプラと歩いていると「あいつが彼氏!?」と余計な雑音が聞こえてくるので最近は極力一緒に行かないようにしている。
「小鳥遊ポプラ君。これなんかどうかね? 君に似合うと思うよ」
「うわあ! 可愛い! ちょっと着てくるね!」
ポプラはサ〇エさんのEDのようにバタバタと試着室に駆け込み、試着室に入ったのを確認した後、生徒会長はスーッとその場を離れてしまった。
「光ちゃん! ちょっと待ってて!」
「あ! お兄ちゃん!」
光ちゃんを物陰に待機させ、生徒会長の後を追った。
「______会長!」
「......」
呼び止める声を生徒会長は無視。
止まるどころか足の回転を速くしてしまった。
「会長! 逃げないでください!」
「逃げてはない!」
やっとこちらを振り返った生徒会長の額には大粒の汗。
こりゃ、相当、精神的にきつかったんだろうな。
「じゃあ、戻ってください」
「......キツイ」
会長はポロっと本音をこぼす。
「分かります。ただ、光ちゃんを心配させたくないんでしょ?」
「それもそうだが友人と一緒に買い物に行くのはこんなにもキツイとは。時間には遅れるし、パッと決めればいいのにダラダラしているし、服を選んでいるのに『ねえー。そういえば、イモリとヤモリの違いなーんだ?』って何の脈略もなくクイズ出してくるし......。最悪な一日だ」
会長は打ちひしがれたボクサーのように天を見上げる。
そして、気付くだろう。
この最悪な一日がまだ午前中だという現実を。
「そう。キツイんです。友達と一緒にいるのって」
「ああ。世界的に見ても友人と買い物に行く方が楽しいという意見が多いかと思うが、私は世界の殆どの人間がドMなのでは? と思ってしまう」
そんな下らないことを世界規模で考えるな。
と常識人に聞かれたら思われるような会話。
ただ、俺はそれに大きく頷き、同意した。
「会長。友達と遊ぶストレスを無力化する方法は存じませんが、軽減する手段は心得ています」
「なに!? それは本当か!? 是非ともご教授願いたい!」
会長はこの日一番瞳を輝かせる。
そして、俺は会長にそれを耳打ちし。
「ほ・本当か? それで大丈夫なのか?」
俺は親指を立て、GOODジェスチャーをして会長を送り出した
「恵ちゃん! おつー!」
「遅いじゃない。5分も待ったわ。いい? 時間通りに行動するのは最低限のマナーよ。あなたはそんな______」
「恵ちゃん! 私服可愛いね! なんか、学校に居る時よりも女の子っぽいよ!」
ポプラは生徒会長の説教も聞かずに自分の話をベラベラと続ける。
確かに生徒会長の私服は女の子らしくて可愛い。
まさか、あの生徒会長がピンク色のワンピースを着てくるとは思わなかったので生徒会長にキュンとするまでは行かないが可愛いと思ってしまった。
ただ、ウチの妹も女の子らしさじゃ負けてはいない。
この夏のトレンドでもある麦わら帽子を被り、ボーダーニットは豊かな胸を強調しており、道行く男性の視線は釘付け。
そして、ニットと合わせるようにボーダー統一したミニスカートは先週のバーゲンで1980円で購入したと買い物上手っぷり。
正に走攻守揃ったユーティリティープレーヤーだ。
「うぅ......。お姉ちゃんが友達と買物してる......」
二人の遊ぶ様子を物陰に隠れてウオッチングしている光ちゃんは感動して声を震わせる。
マスクとサングラスを被っているが、俺は存在感が薄いので何もしなくていいだろうと普段着で来た。
需要はないと思うが俺の普段着を記しておこう。
・黒いTシャツ(ユニク〇)
・ジーパン(ユニク〇)
・白いスニーカー(A〇Cマート)
TOTAL3980円のコーディネートだ。
どうだ?
買物上手だろ?
光ちゃんにそれを言ったら。
「うちの犬の方がいいもん着てます」
と軽くあしらわれてしまった。
「泣くほど嬉しいの?」
「ええ。お姉ちゃんが友人と外出するのは初めて見ました。すごい楽しそう」
......楽しそう?
遅刻され、謝罪もないままに腕を引っ張られて食べたくないアイスクリームを口に突っ込まれる姿をどう見ればそう思える?
これも友人がいる奴といない奴の見方の差か?
「あ! 次に行くみたい! お兄さん早く!」
「あ......。う、うん」
そう言ってナチュラルに手を握られた俺は小学生相手にドキッとしてしまった。
俺が思うにロリに目覚めた人間は同学年の女子とかにはそんなこともされないし、する勇気もないのでこう肉体的接触や精神的な距離の近さに幼女に恋愛感情を抱いてしまうのかもしれない。
by.小鳥遊楓
□ □ □
【ショッピングモール】
「これ! 絶対に似合うよ! 着てみて!」
「え......。あたしはそういうのはちょっと......」
妹はショッピングセンター内の洋服屋で生徒会長に服を選んでいるようだが生徒会長は自分の好みと合わないのだろう。
向けられた洋服に抵抗を見せる。
分かるぞ。
俺もたまに買い物に行くが決まって一人だ。
複数人で行ったらあれやこれやと言われて面倒だし、相手が選んでいる間を待っていなくてはいけないという無駄な時間も取られる。
まあ、一緒に行く友達はいないので、行くとしたらポプラとだ。
ただ、ポプラと歩いていると「あいつが彼氏!?」と余計な雑音が聞こえてくるので最近は極力一緒に行かないようにしている。
「小鳥遊ポプラ君。これなんかどうかね? 君に似合うと思うよ」
「うわあ! 可愛い! ちょっと着てくるね!」
ポプラはサ〇エさんのEDのようにバタバタと試着室に駆け込み、試着室に入ったのを確認した後、生徒会長はスーッとその場を離れてしまった。
「光ちゃん! ちょっと待ってて!」
「あ! お兄ちゃん!」
光ちゃんを物陰に待機させ、生徒会長の後を追った。
「______会長!」
「......」
呼び止める声を生徒会長は無視。
止まるどころか足の回転を速くしてしまった。
「会長! 逃げないでください!」
「逃げてはない!」
やっとこちらを振り返った生徒会長の額には大粒の汗。
こりゃ、相当、精神的にきつかったんだろうな。
「じゃあ、戻ってください」
「......キツイ」
会長はポロっと本音をこぼす。
「分かります。ただ、光ちゃんを心配させたくないんでしょ?」
「それもそうだが友人と一緒に買い物に行くのはこんなにもキツイとは。時間には遅れるし、パッと決めればいいのにダラダラしているし、服を選んでいるのに『ねえー。そういえば、イモリとヤモリの違いなーんだ?』って何の脈略もなくクイズ出してくるし......。最悪な一日だ」
会長は打ちひしがれたボクサーのように天を見上げる。
そして、気付くだろう。
この最悪な一日がまだ午前中だという現実を。
「そう。キツイんです。友達と一緒にいるのって」
「ああ。世界的に見ても友人と買い物に行く方が楽しいという意見が多いかと思うが、私は世界の殆どの人間がドMなのでは? と思ってしまう」
そんな下らないことを世界規模で考えるな。
と常識人に聞かれたら思われるような会話。
ただ、俺はそれに大きく頷き、同意した。
「会長。友達と遊ぶストレスを無力化する方法は存じませんが、軽減する手段は心得ています」
「なに!? それは本当か!? 是非ともご教授願いたい!」
会長はこの日一番瞳を輝かせる。
そして、俺は会長にそれを耳打ちし。
「ほ・本当か? それで大丈夫なのか?」
俺は親指を立て、GOODジェスチャーをして会長を送り出した
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