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冬物語
打ち上げパーティーのお誘い③
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「か、神崎君、私に気を使ってくれてるなら大丈夫だよ。私の事は気にしなくて良いから神崎君は皆と一緒に行ってきなよ」
「行かね~。葵葉が行くなら俺も行くけど、葵葉が行かねぇなら俺も行かねぇ~」
「で、でも皆がせっかく神崎君の歓迎会も兼ねて計画してくれてるパーティーなのに、神崎君が行かないって言うのは……やっぱり皆寂しがると思うよ?」
「別に俺、歓迎会してくれなんて頼んだ覚えもねぇし。そもそもそう言うの興味ねぇし」
「……」
こ、この人は……空気を読むと言う事を知らないのか。それに言われた方の気持ちも考えずに、なんてズケズケとした物言いをするのだろう。
神崎君の容赦ない言葉に、安藤さんをはじめ、クラスの女の子達の表情は、今にも泣き出してしまいそうな程歪んでいた。
悲しんでいる彼女達の為にも、どうしたら神崎君を行く気にさせられるんだろう。私が必死に策を巡らせていると、井上君が面白そうに私に向かってこんな提案を持ちかけた。
「白羽白羽、これはもう、白羽が行くって言うしかないんじゃない?」
「えぇ?!」
「だって、お前が行くって言えば、朔夜も行くって言うだろ?」
「あぁ。葵葉が行くなら俺も行く」
「…………」
井上君も神崎君も、何を言っているのか。
女の子達にとって邪魔者の私が「うん」なんて言えるわけがないと言うのに……。
何とかして、何とかしてこの場を納める良い解決策はないものか頭を悩ませていると、突然安藤さんが大きな声を上げた。
「あ~~もう、分かったわよ! 私が悪かった! 白羽も来たいなら来ればいいわ! 打ち上げパーティー」
「え?でも……」
突然意見を変えた安藤さんに戸惑う私。
その隣で、神崎君と井上君はハイタッチを交わしている。
「よし、じゃあ決定な! 12月24日はクラス皆で文化祭の打ち上げと朔夜の歓迎会を兼ねたクリスマスパーティーやるからな!」
「え? ちょ、ちょっと待って井上君――」
「皆予定開けとけよぉ~」
私が断る隙もないまま勝手に話は進み、全員参加の方向で話が纏まってしまったまさかの状況に、私は一人呆然と立ち尽くす。
「ほ~らお前ら席につけ~」
丁度その時、タイミング悪くチャイムが鳴り、担任の先生が教室に入ってきたものだから、異議を唱える事も敵わぬまま、この話は終わりを迎えた。
「行かね~。葵葉が行くなら俺も行くけど、葵葉が行かねぇなら俺も行かねぇ~」
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「別に俺、歓迎会してくれなんて頼んだ覚えもねぇし。そもそもそう言うの興味ねぇし」
「……」
こ、この人は……空気を読むと言う事を知らないのか。それに言われた方の気持ちも考えずに、なんてズケズケとした物言いをするのだろう。
神崎君の容赦ない言葉に、安藤さんをはじめ、クラスの女の子達の表情は、今にも泣き出してしまいそうな程歪んでいた。
悲しんでいる彼女達の為にも、どうしたら神崎君を行く気にさせられるんだろう。私が必死に策を巡らせていると、井上君が面白そうに私に向かってこんな提案を持ちかけた。
「白羽白羽、これはもう、白羽が行くって言うしかないんじゃない?」
「えぇ?!」
「だって、お前が行くって言えば、朔夜も行くって言うだろ?」
「あぁ。葵葉が行くなら俺も行く」
「…………」
井上君も神崎君も、何を言っているのか。
女の子達にとって邪魔者の私が「うん」なんて言えるわけがないと言うのに……。
何とかして、何とかしてこの場を納める良い解決策はないものか頭を悩ませていると、突然安藤さんが大きな声を上げた。
「あ~~もう、分かったわよ! 私が悪かった! 白羽も来たいなら来ればいいわ! 打ち上げパーティー」
「え?でも……」
突然意見を変えた安藤さんに戸惑う私。
その隣で、神崎君と井上君はハイタッチを交わしている。
「よし、じゃあ決定な! 12月24日はクラス皆で文化祭の打ち上げと朔夜の歓迎会を兼ねたクリスマスパーティーやるからな!」
「え? ちょ、ちょっと待って井上君――」
「皆予定開けとけよぉ~」
私が断る隙もないまま勝手に話は進み、全員参加の方向で話が纏まってしまったまさかの状況に、私は一人呆然と立ち尽くす。
「ほ~らお前ら席につけ~」
丁度その時、タイミング悪くチャイムが鳴り、担任の先生が教室に入ってきたものだから、異議を唱える事も敵わぬまま、この話は終わりを迎えた。
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