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『アタリ』
しおりを挟む___7 7 7___
『あ…。』
僕は最初、手に150円をもっていた
何に使うかというと自宅近くの自動販売機に
ジュースを買いに行くためだ。
気温は35度近くあり、8月初夏に入ってから
外が物凄く蒸し暑くなったと感じる
何か、喉越しが良いものがないものかと
自宅の冷蔵庫を開けてみるが
本当にここに住んでいるのかと言うぐらい
何も入っていない
周りを見ても無機質な家で
住むための必要最低限な家具しか置いていない
そんな僕は、アニメが唯一大好きだった
世間からよく言われる『オタク』というものだ
オタク=ニート
そんなふうに思われがちだがそうじゃない。
僕だってちゃんと仕事をしている
仕事…といってもタウンページで見つけた
近くのコンビニエンスストアだったり
大通りのティッシュ配りだったりと
バイトに過ぎないが、僕はある女の子の為に
お金を稼いでいる。
その女の子の名前は、
『きらきら☆まじかる』
という最近人気のアニメのキャラクター
『北条なぎさ』ちゃんだ。
なぎさちゃんはきらきら☆まじかるの主人公で
甘いピンク色のツインテールに、
少しタレ目で目の色は薄いグリーン
身長は150センチと小柄な体型で
自分の身長の約十倍はあるだろうという敵を
星がついたステッキであっという間に倒してしまう。
僕はそんな彼女に、いつしか恋をした。
叶うはずないって思うけど、、
まぁ、そんなことはどうでもいい。
(どうでもよくはないが)
そう、僕は自動販売機に向かったんだ
どうしても喉が渇いて、久しぶりに炭酸を飲みたくなったんだ。
そして僕は150円を投入口に入れた。
その自動販売機はアタリと言うものがあり、
スロットでスリーセブンがそろったら
もう一本無料で貰えるという
なんというお得なものだろう。
でも、僕はいつも運がないから当たらないんだ
そう思っている矢先、
ピピピッ…ピピピッ…
テレレテッテレー
アタリだよ アタリだよ
120秒以内にもう一本選んでね☆
___ 7 7 7 ___
赤く光ったその数字を見た時に僕は唖然とした
10!
当たるもんなんだな…
9!
初めてこういう類のものでアタリが出たから
僕はボーっとしていた
3!
残り3秒のところで意識が戻り慌ててボタンを押した。
選ばれたのはあやたっ…ではなく、
缶コーヒーだった。
夏なのになんでコーヒーなんか…
しかもホットだし…。。
やらかしたな、と思いながら
既に買っていたサイダーを1口飲んだ。
でも何故だろう。
今日はツイてるなと思った1日だった。
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