リリィは可愛い(*´꒳`*)おじさん♡Ωに覚醒〜おサイコでαな旦那サマと結ばれて…からの、闘いの物語です!\\\٩(๑`^´๑)۶////

志村研

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おじさん♡コテンパンでした*

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相棒の眼に、暗い焔が立つのが視えた。

長い交歓の果てに、疲れ果てたセバスティアンは妻の寝台を外れる事と相成なった。
その彼の充血し潤んだ翠瞳は、酷い興奮の為に明度を増し…

ギラギラと輝いている。

決して、気力は萎えていないのだ。
だが、きつい意志を宿らせる眼力とは裏腹に、涙袋の下の濃い目隈がその疲労の程を呈している。

彼は怒りと羞恥と、また深すぎる快楽に震えていた。

俺の愛する幼馴染みが、少年の頃にだけ見せた様ないとけない表情を浮かべている。
明け透けな苛立ちと悔しさを露呈するなど、誇り高く高慢な君らしくもない!

俺は怒りと、復讐心に燃える。

相棒よ、君の空けたこの場所を俺は替わりに占めよう。
必ずや、その無念を晴らしてやろうぞ。

そして、ヴィクトールは猛獣の王たる獰猛な気品を漂わせ、決意を秘めた俺を迎えなすった。
「やあ、来たね…」

快感の為に、いつにも増して低く艶めいた御声が掠れている。
いつもなら鋭い程に澄み切っている筈の冷たい蒼瞳が、今は情熱を孕み潤んで滲んでいた。

その余りに艶めかしい御様子に、俺はつい心惹かれて見惚れてしまう。
「…ほら、おいで?…マクシミリアン」
するとなんと、兄上は俺に向かって手を差しのべなさった!

ついと戸惑う。
つい、彼の手入れの行き届いた端正な指先をまじまじと見つめた。

俺はきつい違和感に捕われている。

西欧の“比類なき完璧王”である人に、そぐわぬ雰囲気であった。
だから酷い不信を抱いて、混乱してしまうのだ。

…この方は、こんな人では無い。
この御方は、完全無欠の絶対王者である。

それが何故、こんなふうに!
いとけない雰囲気なのでしょう。

とても奇妙で摩訶不思議であり、だから兄上の誘ないに御応えもせずに訝しむしかない。
だが、俺のこの様な態度は王には不敬だろう。

ただ、ここは女王の寝台である。
その為に厳然たる身分差があろうとも無礼講だ。

しかし、とは言え実のところはどうでしょう。
俺のこの、いささか失礼な反応に貴方は御怒りになるでしょうか。

「…はぁ。、、…ふん、お恥ずかしいね」
これは、思いがけない柔らかな声音の非難だった。
いや、しかも表情から察するに俺に対する言葉では無い。

だとしたら、御自身が恥入られたのだとして…
それは俺に対して急かす様に、誘う様になさった事だろうか。

確かにあれこそは、兄上らしくも無い振舞いだった。

「ふふ。マクシミリアン、、ああ、マックス。私もそう呼ぼうか」
「!…、、」
そんな事を、この方らしからぬ照れた仕草で、くすぐったそうに微笑されては仰るとは!

俺はついに怖気付いた。

そして王の御戯れの肩透かしをくらい、言葉を詰まらせる。
「…、、…それは、光栄です、、」

この人の、この様な御姿は初めてだ!
何故、こんなにも打ち解けた雰囲気で振る舞われるのでしょう。
これは異常であり、奇異に感じて恐ろしい。

すると更に、年上の男は実に砕けた調子で御相談なされた。
「さて、マックス。どうしようね?」
「…は?」
この期に及んで、何でしょう。

ヴィクトールは、すぐには言葉を続けなかった。
その代わりに薄い笑みを浮かべつつ、覆いかぶさっていた視作生からおもむろにその身を起こす。

すると妻の肉筒の奥深くを満たしていた彼の肉棒が、ズルりと一気に抜け出ていった。
「ッあ!、、やんッ、ヴィクター!、、抜けちゃうぅ、出てっちゃダメぇ、、」
酷い喪失感に慌てる妻の甘い抗議に、彼は甘い笑みで返す。

「…ふ、視作生。ええ、はい。承知いたしました」
そうして切っ先が抜け切るすんでに止して、彼は妻の御望みの通りと、媚肉の内に留まってさし上げた。

それから彼は視線をめぐらせ改めて俺を見遣り、妻に突き刺ささる彼の熱き剣の根元を見せびらかしながら問い掛ける。
「マックス、見てごらん。ずいぶんと経つのに、…、、未だこんな有り様なのだよ?」

「…ッ、、…はぁ。、、」
つい、呆気に取られてまじまじと見つめてしまった。
つまりうっかり、激る血管の太く浮き出る兄上の男性を、再確認させられたのである。

なんと、口惜しい!

ああ、そうですか!

一体全体、この若輩者にどんな了見で御相談などなされたいのか!

貴方がこの俺に問うておいでの一件は、昨日の夕暮れからこの明け方までを交わって、未だ猛る絶倫の事ですね。

「…、、」
俺にどうせよ、と言うのでしょう。
とても馬鹿馬鹿しいのにとにかく羨ましい様な、嫌な感情が湧く。

「堪え性のない事だけど、この人の夫としてはこれで悪くはないと思うのだけど?」
自信なさげに、また微塵の邪気も感じさせぬ微笑をして…

「ねぇ、視作生。どうだろう?」
小首を傾げた王は、妻の心を鷲掴む。

「んふ♡モチロン悪くなんて、ない!」
女王は素直に新夫の装う“戸惑い”を受け止めて、愛しさを募らせた。

それから我妻は我が身に猛る、彼には年下の若い夫を白い胸にかき寄せて、口づけの雨を降らせるのだった。
「もう♡ヴィクターってば!可愛い♡」

…ヴィクトール、貴方は酷い人ですね。

貴方という方は、無邪気でさえも装ってしまうのか。
貴方の様な気高く矜持を抱きし大人が、あられも無い!

あんまりです。

それは、それこそは俺のなけなしの武器であるのに!
それすらも取り上げてしまおうとなさるのか!

ふと、噛みしめた下唇に滲んだ血の味に気づいた。
拳を握り立ち尽くしている、自身の不甲斐ない有様に目眩がする。

妻の寝台に上がる栄誉に恵まれておりながら、何という体たらくだろう。
…これでは成らぬ。

悔しさに、止まった息を吐け。
それから第四夫君と、相対して話さねばならぬ。
「…おみそれ致しました、陛下」

ただ必死の意地でもって返した俺の賛辞に、麗しの貴人は晴れやかな御顔でもって、また打ち返す。
「ふふ。嫌味な子だね、マックス」

…なんといやらしい人だろう。

全く、貴方は何もかもをお持ちです。
この美しい兄の前で、俺はどうしようもなく無力であると痛感した。

たが既に敵わない、それは思い知っている。
ただなけなしの自尊心が為に、俺達は足掻くしかないのだ。

自分の武器については、考察してきた。
悶々と懊悩した挙句にも、受け入れ易い答えなど得られなかった。

やはり、率直で実直で有る事が“若者”で有る我らの特権であり、切り札でした。

我妻たる視作生は、﨟長けてまた嫋やかなる女王でおいでだ。

それは出会い初めし頃の君とは、全くと違っている。
あの頃の初心なる彼は、俺達の施す愛におおいに満足を示されていた。

そう!
君はあの愛撫への過敏さを、実に持て余しておいでだったでは無いか!

しかしそれは…
その他を知らぬ故の、無知なる感受性であったのだ。

今となっては、妻の旺盛なる性欲と多感な性感は爆発的な進化を遂げ、俺を置き去りにしてしまった。

あの、初々しい君は可愛かった。
だが今の君は猛烈に愛おしく、壮絶に恋しい御方様なのです。

最早、俺には君は“高嶺の花”で御座います。

だのに!
そんな同じ極みに居る、同胞である王者ヴィクトールは、縦横無尽だった。

彼は“王”であり“大人の男”であるのに、“年下の夫”ですら網羅する。

俺達に勝ち目など、御座いません。

\\\٩(๑`^´๑)۶////
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